四半期報告書-第87期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/11 14:00
【資料】
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【項目】
38項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
(a)財政状態に関する分析
当第2四半期連結会計期間末の資産の残高は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ43,708百万円増加の1,058,627百万円となりました。
負債の残高は、仕入債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ8,955百万円増加の288,346百万円となりました。
純資産の残高は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ34,753百万円増加の770,280百万円となりました。
(b)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルスの変異株が拡大を続ける中、各地で外出行動や経済活動が制限され、回復力の弱い状態が続きました。世界経済は、ワクチン接種の進んだ欧米諸国において経済活動再開の動きが進みましたが、中国景気の減速感や、半導体部品の需給逼迫、原材料価格の高騰が懸念されており、今後の動向を注視する必要があります。
このような環境のもと、当社グループの第2四半期連結累計期間における売上高は前年同四半期比26.7%増の383,515百万円、営業利益は前年同四半期比465.5%増の32,736百万円、経常利益は前年同四半期比359.1%増の33,210百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は23,360百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,583百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
第1四半期連結会計期間において当社グループは、当社の機械製造事業の一部を当社の完全子会社であるYKK AP株式会社に承継させる吸収分割を実施するとともに、工機技術本部をファスニング事業とAP事業にそれぞれ融合しました。当該組織再編に伴い、前連結会計年度において「その他」に含めていたファスニング加工用機械・建材加工用機械・金型及び機械部品の製造・販売等を、ファスニング・APの両事業セグメントに含めております。
以下の前年同四半期比較は、当該組織再編を反映した組替後の数値で比較しております。
(ファスニング)
当第2四半期連結累計期間のファスニング事業を取り巻く事業環境は、ワクチンの普及とそれに伴う活動制限緩和により、欧米を中心とした消費市場の回復基調が持続、アパレル小売市場でも前四半期に続き回復傾向が見られました。世界的なコンテナ不足によるサプライチェーン混乱や半導体供給不足、中国の電力供給制限など依然先行きは不透明な環境であることに加え、各地で繰り返される変異株による感染再拡大もあり、当社でも一部拠点における操業制限を実施しながら生産活動を行ってきております。
このような事業環境のもと、ISAMEA(India/South Asia/Middle East/Africa)を筆頭にジーンズやジャケット等春夏物衣料品向けの販売が伸びたことや、中国内需市場向けが引き続き堅調に推移した結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前年同四半期比52.6%増の169,051百万円となりました。営業利益は、前四半期に続き、原材料価格高騰や輸送運賃の上昇等の減益要因があったものの、販売ボリュームの増加及び操業度の向上に加え、継続的なコスト削減及び販管費抑制の取組による増益要因が大きく、22,636百万円(前年同四半期は営業損失2,059百万円)となりました。
(AP)
当第2四半期連結累計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本国内では、新型コロナウイルスワクチンの普及が進む中、新設住宅着工戸数は前年を上回りました。海外では、北米を中心に市場の回復がみられるものの、中国では不動産規制の強化等により厳しい状況にあります。
このような事業環境のもと、国内においては、首都圏を中心に樹脂窓・アルミ樹脂複合窓の販売が好調に推移しました。また、多様なニーズに対応するため、非木造の集合住宅用スチール玄関ドア「EXIMA 80St」「R’s SDX」のカラーリニューアルを行い、バリエーションを拡充しました。海外においては、市場が回復している北米・アジアでの販売が好調に推移しましたが、中国では前年を下回りました。
この結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前年同四半期比11.9%増の212,868百万円、営業利益は、資材高騰影響があったものの、販売ボリュームの増加や製造コストダウンにより、前年同四半期比33.5%増の10,391百万円となりました。
(その他)
その他事業につきましては、不動産、アルミ製錬事業等を行っております。
当第2四半期連結累計期間におけるその他の事業の売上高(セグメント間の内部売上を含む)は、前年同四半期比15.4%増の12,156百万円、営業利益は前年同四半期比11.6%減の571百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ19,205百万円増加し、230,583百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは44,295百万円であり、前年同四半期比で2,522百万円の増加となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用されたキャッシュ・フローは23,253百万円であり、前年同四半期比で2,869百万円の増加となりました。これは主に、定期預金の預入による支出が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用されたキャッシュ・フローは4,703百万円であり、前年同四半期比で608百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金の純増減額が減少したことによるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は10,438百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、前年同四半期比で、ファスニング事業における販売実績に著しい増加がありました。その内容については、「(b)経営成績の分析」に記載しております。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、新たに経営成績に影響を与える事象は発生しておりません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。