有価証券報告書-第34期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復が続いてまいりましたが、米中貿易摩擦の影響や中国経済の成長鈍化によって世界経済の減速懸念が強まり、輸出や生産等に関する経済指標には一部で弱さがみられました。
当社グループにおける当連結会計年度の業績については、主要取引先との販売代理店契約解消の影響等により売上高は141,000百万円(前期比11.8%減)となったものの、2017年7月に連結子会社となった株式会社アバール長崎(2019年4月をもって、東京エレクトロン デバイス長崎株式会社へ社名変更)の業績が通期にわたり寄与したことや、コンピュータシステム関連事業が好調に推移したことなどから、営業利益3,525百万円(前期比27.9%増)、経常利益3,077百万円(前期比16.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,341百万円(前期比46.5%増)となりました。
当社グループにおける報告セグメントに係る業績については、次のとおりであります。
[半導体及び電子デバイス事業]
自動車に搭載される半導体製品は先進運転支援システム等の普及・拡大に伴って増加しているものの、産業機器向けの製品需要は年度後半にかけて減少傾向で推移いたしました。このような状況の中、当社では前述の主要取引先との販売代理店契約解消によるスマートフォンや産業機器向け製品の取り扱いが減少したことなどから、当連結会計年度は売上高119,660百万円(前期比15.8%減)、セグメント利益(経常利益)1,319百万円(前期比18.5%減)となりました。なお、株式取得によって2018年7月から株式会社ファーストが連結子会社となっており、同社の業績等は半導体及び電子デバイス事業に含めております。
[コンピュータシステム関連事業]
データセンター市場においては、IoT(モノのインターネット)の普及をはじめとするデータ処理量の増加等により、これらに対応するための設備投資が堅調に推移しており、加えてクラウドを利用する企業の増加によって、日々の運用やセキュリティなどへの課題解決がより一層求められております。当社ではデータセンター関連事業者、官公庁及び金融機関向けに、ストレージ及びネットワーク関連機器の販売が好調に推移し、当連結会計年度は売上高21,340百万円(前期比20.1%増)、セグメント利益(経常利益)1,757百万円(前期比72.7%増)となりました。
当連結会計年度末の流動資産は前期末に比べ10,007百万円減少し70,420百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が8,071百万円、商品及び製品が1,518百万円減少したことによります。
固定資産は前期末に比べ1,881百万円増加し7,932百万円となりました。これは主に、2018年7月に株式会社ファーストを100%子会社化したことに伴い、のれんが502百万円、技術資産が776百万円、顧客関係資産が492百万円それぞれ増加したことによります。
この結果、総資産は前期末に比べ8,126百万円減少し78,352百万円となりました。
流動負債は前期末に比べ12,117百万円減少し32,000百万円となりました。これは主に、短期借入金が10,743百万円減少したことによります。
固定負債は前期末に比べ1,982百万円増加し19,942百万円となりました。これは主に、長期借入金が1,829百万円増加したことによります。
純資産は前期末に比べ2,008百万円増加し26,410百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は32.9%となり、前連結会計年度末に比べ5.4ポイント向上いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末に比べて128百万円増加し、3,534百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は12,335百万円(前期は7,993百万円の支出)となりました。これは、売上債権の減少及びたな卸資産の減少等の資金増加要因が、仕入債務の減少等の資金減少要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,708百万円(前期は896百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は10,504百万円(前期は9,869百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の返済によるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の状況
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日 (2019年6月19日) 現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表作成において行われる判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は通常、注文書に基づき得意先に対して商品が出荷された時点、またはサービスが提供された時点で計上されます。なお、輸出販売については通関完了時、仕入先から得意先への商品直納販売については得意先受領時、預託在庫販売については得意先使用時、受託開発取引については得意先検収時に計上されます。
b.貸倒引当金
当社グループは、得意先の債務不履行等により発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しております。なお、得意先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c.たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産の評価について、原則として原価法 (貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法) を採用しております。今後、経営環境が悪化した場合、たな卸資産の収益性の低下により、簿価切下げが必要となる可能性があります。
d.固定資産又は投資の減損
当社グループは、減損会計の対象となる建物及び構築物、工具、器具及び備品、土地、のれん、技術資産、顧客関係資産並びにソフトウエア等を有しております。現状、減損損失の認識が必要な資産はありませんが、今後、将来キャッシュ・フローの総額の見積りが帳簿価額を下回った場合に、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
有価証券等への投資につきましては、株式、関連会社に対する出資金及びゴルフ会員権等の保有があります。金融商品の投資価値の下落がその時点の帳簿価額のおおむね50%相当額を下回ることとなり、かつ、近い将来その価額の回復が見込まれない場合には投資の減損又は貸倒引当金の計上を行っております。将来の市況悪化等により、投資の減損又は貸倒引当金の計上が必要となる可能性があります。
e.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の発生の可能性を毎決算期に見積もり、回収可能性を検討した上で計上しております。今後、業績の悪化等により繰延税金資産の全部又は一部の回収可能性に懸念が生じた場合、繰延税金資産の取崩額が費用として計上される可能性があります。
f.退職給付に係る負債又は資産
当社グループの退職給付に係る負債又は資産については、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。割引率は、期末における安全性の高い債券の利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の種類毎の長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは中期経営計画「VISION2020(2016年3月期~2021年3月期)」を推進しており、前半3年(2016年3月期~2018年3月期)を「成長に向けた事業インフラを整備する期間」、後半3年(2019年3月期~2021年3月期)を「事業の成長を実現する期間」と位置付け、2021年3月期において売上高200,000百万円、経常利益率3.5%以上、ROE15%を達成目標としております。中期経営計画における後半3年の1年目である当連結会計年度は、売上高141,000百万円、経常利益率2.2%、ROE9.5%となりました。
当連結会計年度の売上高は、2018年3月期に半導体及び電子デバイス事業において主要代理店契約を解消した影響等により前期比11.8%の減少となりましたが、コンピュータシステム関連事業において通信事業者及びシステムインテグレータ向けにストレージ関連製品の販売が増加したことなどから、経常利益は前期比16.7%の増加となりました。
(中期経営計画の進捗及び今後の見通し)
当社グループは中期経営計画前半3年(2016年3月期~2018年3月期)である「成長に向けた事業インフラを整備する期間」において、半導体及び電子デバイス事業においてはM&Aによる製造リソース及び画像処理技術の獲得、コンピュータ関連事業においては取り扱い製品ラインアップの拡充やサービス提供基盤の構築を行うことで、2021年3月期の中期経営計画達成に向けてのしっかりとした足場固めを行ってまいりました。今後も中期経営計画達成に向けた以下の取り組みを推進することにより、収益性の高い事業に注力して企業価値の向上に取り組んでまいります。
a.半導体製品のモジュール販売の強化
当社グループが保有する設計機能と連結子会社が有する製造リソースを活かし、顧客ニーズに合わせた付加価値の高い製品を提供する。
b.保有技術を活用した自社製品開発の推進
M&Aにより当社グループ傘下に加わった子会社の技術(画像処理)を活用し、新たな付加価値の創造に向けた研究開発を行い、自社製品の開発を推進する。
c.クラウドIoTビジネスの加速
クラウドサービスの提供を核として、パートナー企業との連携によるクラウドIoTビジネスを加速させる。
d.今後ますます高まる情報セキュリティの需要への対応
セキュリティ製品のラインアップを拡充し、その運用サービスとともに顧客への提案を推進する。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における主な資金需要は商品の仕入代金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。その他、自社ブランド事業におけるメーカー機能の強化を図るための設備投資や研究開発投資、M&A投資等があります。上記、運転資金については内部資金、銀行からの短期借入金及び売上債権の流動化により調達を行い、投資資金については内部資金及び銀行からの長期借入金により調達を行うことを基本としております。一方、金利変動リスクを軽減する目的から、銀行借入金は変動・固定金利のバランスにも考慮しております。
日常的な手元流動性は金利費用削減のため必要最小限の残高で運用しておりますが、取引銀行6行と当座貸越契約(2019年3月31日現在、極度額合計47,111百万円)を締結しており、資金の流動性は十分確保されております。なお今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復が続いてまいりましたが、米中貿易摩擦の影響や中国経済の成長鈍化によって世界経済の減速懸念が強まり、輸出や生産等に関する経済指標には一部で弱さがみられました。
当社グループにおける当連結会計年度の業績については、主要取引先との販売代理店契約解消の影響等により売上高は141,000百万円(前期比11.8%減)となったものの、2017年7月に連結子会社となった株式会社アバール長崎(2019年4月をもって、東京エレクトロン デバイス長崎株式会社へ社名変更)の業績が通期にわたり寄与したことや、コンピュータシステム関連事業が好調に推移したことなどから、営業利益3,525百万円(前期比27.9%増)、経常利益3,077百万円(前期比16.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,341百万円(前期比46.5%増)となりました。
当社グループにおける報告セグメントに係る業績については、次のとおりであります。
[半導体及び電子デバイス事業]
自動車に搭載される半導体製品は先進運転支援システム等の普及・拡大に伴って増加しているものの、産業機器向けの製品需要は年度後半にかけて減少傾向で推移いたしました。このような状況の中、当社では前述の主要取引先との販売代理店契約解消によるスマートフォンや産業機器向け製品の取り扱いが減少したことなどから、当連結会計年度は売上高119,660百万円(前期比15.8%減)、セグメント利益(経常利益)1,319百万円(前期比18.5%減)となりました。なお、株式取得によって2018年7月から株式会社ファーストが連結子会社となっており、同社の業績等は半導体及び電子デバイス事業に含めております。
[コンピュータシステム関連事業]
データセンター市場においては、IoT(モノのインターネット)の普及をはじめとするデータ処理量の増加等により、これらに対応するための設備投資が堅調に推移しており、加えてクラウドを利用する企業の増加によって、日々の運用やセキュリティなどへの課題解決がより一層求められております。当社ではデータセンター関連事業者、官公庁及び金融機関向けに、ストレージ及びネットワーク関連機器の販売が好調に推移し、当連結会計年度は売上高21,340百万円(前期比20.1%増)、セグメント利益(経常利益)1,757百万円(前期比72.7%増)となりました。
当連結会計年度末の流動資産は前期末に比べ10,007百万円減少し70,420百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が8,071百万円、商品及び製品が1,518百万円減少したことによります。
固定資産は前期末に比べ1,881百万円増加し7,932百万円となりました。これは主に、2018年7月に株式会社ファーストを100%子会社化したことに伴い、のれんが502百万円、技術資産が776百万円、顧客関係資産が492百万円それぞれ増加したことによります。
この結果、総資産は前期末に比べ8,126百万円減少し78,352百万円となりました。
流動負債は前期末に比べ12,117百万円減少し32,000百万円となりました。これは主に、短期借入金が10,743百万円減少したことによります。
固定負債は前期末に比べ1,982百万円増加し19,942百万円となりました。これは主に、長期借入金が1,829百万円増加したことによります。
純資産は前期末に比べ2,008百万円増加し26,410百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は32.9%となり、前連結会計年度末に比べ5.4ポイント向上いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前期末に比べて128百万円増加し、3,534百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は12,335百万円(前期は7,993百万円の支出)となりました。これは、売上債権の減少及びたな卸資産の減少等の資金増加要因が、仕入債務の減少等の資金減少要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,708百万円(前期は896百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は10,504百万円(前期は9,869百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の返済によるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の状況
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 半導体及び電子デバイス事業 | 104,484 | △21.3 |
| コンピュータシステム関連事業 | 15,225 | 23.0 |
| 合計 | 119,709 | △17.5 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 半導体及び電子デバイス事業 | 113,660 | △22.7 | 22,290 | △18.9 |
| コンピュータシステム関連事業 | 22,918 | 17.0 | 11,461 | 16.0 |
| 合計 | 136,579 | △18.0 | 33,751 | △9.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 半導体及び電子デバイス事業 | 119,660 | △15.8 |
| コンピュータシステム関連事業 | 21,340 | 20.1 |
| 合計 | 141,000 | △11.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日 (2019年6月19日) 現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表作成において行われる判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識
当社グループの売上高は通常、注文書に基づき得意先に対して商品が出荷された時点、またはサービスが提供された時点で計上されます。なお、輸出販売については通関完了時、仕入先から得意先への商品直納販売については得意先受領時、預託在庫販売については得意先使用時、受託開発取引については得意先検収時に計上されます。
b.貸倒引当金
当社グループは、得意先の債務不履行等により発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しております。なお、得意先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c.たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産の評価について、原則として原価法 (貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法) を採用しております。今後、経営環境が悪化した場合、たな卸資産の収益性の低下により、簿価切下げが必要となる可能性があります。
d.固定資産又は投資の減損
当社グループは、減損会計の対象となる建物及び構築物、工具、器具及び備品、土地、のれん、技術資産、顧客関係資産並びにソフトウエア等を有しております。現状、減損損失の認識が必要な資産はありませんが、今後、将来キャッシュ・フローの総額の見積りが帳簿価額を下回った場合に、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
有価証券等への投資につきましては、株式、関連会社に対する出資金及びゴルフ会員権等の保有があります。金融商品の投資価値の下落がその時点の帳簿価額のおおむね50%相当額を下回ることとなり、かつ、近い将来その価額の回復が見込まれない場合には投資の減損又は貸倒引当金の計上を行っております。将来の市況悪化等により、投資の減損又は貸倒引当金の計上が必要となる可能性があります。
e.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得の発生の可能性を毎決算期に見積もり、回収可能性を検討した上で計上しております。今後、業績の悪化等により繰延税金資産の全部又は一部の回収可能性に懸念が生じた場合、繰延税金資産の取崩額が費用として計上される可能性があります。
f.退職給付に係る負債又は資産
当社グループの退職給付に係る負債又は資産については、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。割引率は、期末における安全性の高い債券の利回りを基礎として決定しております。長期期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の種類毎の長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは中期経営計画「VISION2020(2016年3月期~2021年3月期)」を推進しており、前半3年(2016年3月期~2018年3月期)を「成長に向けた事業インフラを整備する期間」、後半3年(2019年3月期~2021年3月期)を「事業の成長を実現する期間」と位置付け、2021年3月期において売上高200,000百万円、経常利益率3.5%以上、ROE15%を達成目標としております。中期経営計画における後半3年の1年目である当連結会計年度は、売上高141,000百万円、経常利益率2.2%、ROE9.5%となりました。
当連結会計年度の売上高は、2018年3月期に半導体及び電子デバイス事業において主要代理店契約を解消した影響等により前期比11.8%の減少となりましたが、コンピュータシステム関連事業において通信事業者及びシステムインテグレータ向けにストレージ関連製品の販売が増加したことなどから、経常利益は前期比16.7%の増加となりました。
(中期経営計画の進捗及び今後の見通し)
| 2019年3月期 (実績) | 2020年3月期 (予想) | 2021年3月期 (計画) | ||
| 売上高(百万円) | 半導体及び電子デバイス事業 | 119,660 | 126,000 | 200,000 |
| コンピュータシステム関連事業 | 21,340 | 24,000 | ||
| (合計) | 141,000 | 150,000 | ||
| 経常利益率 | 2.2% | 2.3% | 3.5% | |
| ROE | 9.5% | 8.4% | 15.0% | |
当社グループは中期経営計画前半3年(2016年3月期~2018年3月期)である「成長に向けた事業インフラを整備する期間」において、半導体及び電子デバイス事業においてはM&Aによる製造リソース及び画像処理技術の獲得、コンピュータ関連事業においては取り扱い製品ラインアップの拡充やサービス提供基盤の構築を行うことで、2021年3月期の中期経営計画達成に向けてのしっかりとした足場固めを行ってまいりました。今後も中期経営計画達成に向けた以下の取り組みを推進することにより、収益性の高い事業に注力して企業価値の向上に取り組んでまいります。
a.半導体製品のモジュール販売の強化
当社グループが保有する設計機能と連結子会社が有する製造リソースを活かし、顧客ニーズに合わせた付加価値の高い製品を提供する。
b.保有技術を活用した自社製品開発の推進
M&Aにより当社グループ傘下に加わった子会社の技術(画像処理)を活用し、新たな付加価値の創造に向けた研究開発を行い、自社製品の開発を推進する。
c.クラウドIoTビジネスの加速
クラウドサービスの提供を核として、パートナー企業との連携によるクラウドIoTビジネスを加速させる。
d.今後ますます高まる情報セキュリティの需要への対応
セキュリティ製品のラインアップを拡充し、その運用サービスとともに顧客への提案を推進する。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における主な資金需要は商品の仕入代金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。その他、自社ブランド事業におけるメーカー機能の強化を図るための設備投資や研究開発投資、M&A投資等があります。上記、運転資金については内部資金、銀行からの短期借入金及び売上債権の流動化により調達を行い、投資資金については内部資金及び銀行からの長期借入金により調達を行うことを基本としております。一方、金利変動リスクを軽減する目的から、銀行借入金は変動・固定金利のバランスにも考慮しております。
日常的な手元流動性は金利費用削減のため必要最小限の残高で運用しておりますが、取引銀行6行と当座貸越契約(2019年3月31日現在、極度額合計47,111百万円)を締結しており、資金の流動性は十分確保されております。なお今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。