有価証券報告書-第55期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」という。)における当社グループの取扱物量は、航空貨物輸送は輸出重量で486千トン(前期比23.7%減)、海上貨物輸送は輸出物量で727千TEU(同4.2%増)となりました。ロジスティクスにつきましては、前年並みで推移しました。当社グループが主に関わる国際物流市場では、新型コロナウイルス感染症による活動制限の緩和により、経済活動再開に伴う輸送需要の回復が期待されましたが、世界経済の低迷、積み増しされた在庫調整の維持により、荷動きは低調に推移しました。それに加え、需給逼迫状況の大幅な緩和により、販売単価の下落が加速しました。海上輸送におけるスケジュールの正常化、スペース不足の解消、また顧客のコスト削減圧力、環境に対する意識の高まりから、航空から海上へのモーダルシフトが進み、海上貨物輸送物量は増加したものの、航空貨物輸送物量は大幅に減少しました。航空貨物輸送では、旅客便の復便によりスペース供給が増加しましたが、第3四半期以降の中国発米国向けのEコマースの旺盛な輸送需要により、アジア発欧米向けのロングホールを中心に、運賃が高騰しました。海上貨物輸送においては、パナマ・スエズ運河の混乱が続いていますが、需要の低迷や船腹量の増加もあり、運賃については、コロナ禍前の水準まで下落が進みました。
この結果、当社グループの当期の営業収入は733,823百万円(前期比32.1%減)、営業利益は18,068百万円(同59.1%減)、経常利益は21,497百万円(同62.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,443百万円(同77.0%減)となりました。
各セグメントの業績は、以下のとおりであります。
<日台韓>航空貨物輸送は、中国向けのエレクトロニクス関連品を中心に荷動きが低調に推移し、競争激化により販売価格 の下落が進み、営業収入が減少しましたが、チャーター契約の見直し等の原価削減により増益となりました。海上 貨物輸送は、日本発北米向けの紙関連品の取扱が増加しましたが、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、在庫調整により低調に推移しました。この結果、日台韓の営業収入は196,533百万円(前期比40.2%減)、営業利益は6,065百万円(同36.1%増)となりました。
<米州>航空貨物輸送は、中国及び欧州向けのヘルスケア関連品及びエレクトロニクス関連品を中心に取扱が減少し、競争激化による販売価格の下落が進み、当セグメントの業績に大きな影響を及ぼしました。海上貨物輸送は、輸出入ともに低調に推移し、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、主要品目を中心に堅調な取扱となりました。この結果、米州の営業収入は93,157百万円(前期比32.2%減)、営業利益は7,081百万円(同64.5%減)となりました。
なお、1米ドル当たりの円換算レートは、当期が144.62円、前期が135.47円です。
<欧州・中近東・アフリカ>航空貨物輸送は、中国向けのエレクトロニクス関連品を中心に取扱が減少し、販売価格の下落が進んだ結果、当セグメントの業績に影響を及ぼしました。海上貨物輸送は、アジア向けヘルスケア関連品を中心に取扱が増加しましたが、競争激化による販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、主要品目を中心に堅調な取扱となりました。この結果、欧州・中近東・アフリカの営業収入は54,332百万円(前期比31.2%減)、営業利益は2,634百万円(同65.2%減)となりました。
なお、1ユーロ当たりの円換算レートは、当期が156.80円、前期が140.97円です。
<東アジア>航空貨物輸送は、北米向けのエレクトロニクス関連品及び自動車関連品を中心に取扱が減少しました。Eコマースの旺盛な航空需要により航空運賃は上昇しましたが、競争激化により販売価格の下落が進みました。運賃原価については、チャーター契約の見直し等の原価削減を行いました。海上貨物輸送は、日本向けエレクトロニクス関連品を中心に取扱が増加しましたが、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、在庫調整により低調に推移しました。この結果、東アジアの営業収入は99,299百万円(前期比42.6%減)、営業利益は2,195百万円(同40.0%減)となりました。
<東南アジア・オセアニア>航空貨物輸送は、欧米及び中国向けのエレクトロニクス関連品及び自動車関連品を中心に取扱が減少し、販売価格の下落が進みました。運賃原価については、チャーター契約の見直し等の原価削減を行いました。海上貨物輸送は、中国向け自動車関連品を中心に取扱が増加しましたが、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、主要品目を中心に堅調な取扱となりました。この結果、東南アジア・オセアニアの営業収入は86,170百万円(前期比45.9%減)、営業利益は2,158百万円(同44.3%減)となりました。
APLLが取り扱う物流サービスは、自動車関連品においては、北米及びインドの鉄道輸送が堅調に推移したものの、リテール関連品やその他産業品目については、余剰在庫の増加により、オーダー件数が減少し、入出庫量が減少しました。この結果、APLLの営業収入は221,296百万円(前期比13.0%減)、営業利益は4,987百万円(同56.3%減)となりました。APLL買収に係るのれん等の償却を当セグメントに含めているため、セグメント利益は2,378百万円の損失(前期は4,550百万円の利益)となりました。
なお、1米ドル当たりの円換算レートは、当期が140.56円、前期が131.43円(APLLは12月決算のため、1月から12月の期中平均レートを適用)です。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末(以下「当期末」という。)における総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)から1,688百万円増加し、547,003百万円となりました。流動資産合計は、前期末から6,198百万円減少し、328,011百万円となりました。これは主にその他の流動資産が8,247百万円増加した一方、受取手形、営業未収入金及び契約資産が18,236百万円減少したことによるものです。固定資産合計は、前期末から7,910百万円増加し、218,869百万円となりました。これは投資その他の資産が主に関連会社株式の売却で1,256百万円減少しましたが、主に使用権資産の増加で有形固定資産が8,218百万円増加し、また、無形固定資産も主にソフトウェアの購入の影響で948百万円の増加となったことによるものです。
当期末における負債合計は、前期末から24,880百万円減少し、258,623百万円となりました。流動負債合計は、前期末から18,072百万円減少し、134,350百万円となりました。これは主に支払手形及び営業未払金が11,230百万円、契約損失引当金が3,470百万円それぞれ減少したことによるものです。固定負債合計は、前期末から6,808百万円減少し、124,272百万円となりました。これはリース債務が2,159百万円増加した一方、長期借入金が10,000百万円減少したこと等によるものです。
当期末における純資産合計は、前期末から26,569百万円増加し、288,380百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益9,443百万円と配当の支払9,760百万円により、利益剰余金が316百万円減少した一方、為替換算調整勘定が換算レートが円安傾向であったことにより25,539百万円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、営業活動による資金の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を下回ったこと等により、前期末に比して12,718百万円減少し、137,928百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況と、それらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、前期と比較して65,782百万円減少し、44,276百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益20,162百万円、減価償却費24,132百万円、売上債権及び契約資産の減少額29,508百万円による資金の増加と、仕入債務の減少額18,094百万円、法人税等の支払額9,343百万円の資金の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、前期と比較して19,808百万円増加し、31,511百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入10,149百万円の資金の増加と、定期預金の預入による支出24,567百万円、有形固定資産の取得による支出6,560百万円、短期貸付金の増加額14,000百万円の資金の減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、前期と比較して17,623百万円減少し、36,615百万円となりました。これは主に、リース債務の返済による支出13,392百万円、長期借入金の返済による支出14,800百万円、配当金の支払額9,760百万円の資金の減少によるものです。
④ 生産・受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績及び受注実績
当社グループは、貨物運送事業を主な事業としているため、記載を省略しております。
b. 販売実績
販売実績としての営業収入については、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者による経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] [注記事項] (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績の状況の分析
当期の営業収入は、主として航空貨物における半導体、自動車関連の荷動きの停滞や販売単価の低下が影響した結果、前期に比べ347,125百万円減少し、733,823百万円(前期比32.1%減)となりました。営業原価は、航空及び海上運賃市況の下落が進んだ事等により、前期に比べ326,651百万円減少し、617,364百万円(同34.6%減)となりました。このため、営業総利益は、前期に比べ20,474百万円減少し、116,459百万円(同15.0%減)となりました。営業総利益率は15.9%で、前期の12.7%より3.2ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、人件費や施設費の増加等により前期に比べ5,643百万円増加し、98,390百万円(同6.1%増)となりました。
この結果、営業利益は、前期に比べ26,117百万円減少し、18,068百万円(前期比59.1%減)となりました。営業収入営業利益率は2.5%で、前期の4.1%より1.6ポイント下落しました。
営業外収益は、為替差益やデリバティブ評価益の減少により前期に比べ9,198百万円減少し、5,987百万円(前期比60.6%減)となりました。営業外費用は、支払利息の増加により前期に比べ265百万円増加し、2,557百万円(同11.6%増)となりました。
この結果、経常利益は、前期に比べ35,581百万円減少し、21,497百万円(前期比62.3%減)となりました。
特別利益において、ゴルフ会員権売却益5百万円、関係会社株式売却益4百万円、貸倒引当金戻入額275百万円を計上しました。特別損失においては、固定資産除却損13百万円、ゴルフ会員権売却損1百万円、代理店契約解約損655百万円、事務所移転費用80百万円、過年度付加価値税等849百万円、その他19百万円を計上しました。
この結果、税金等調整前当期純利益は前期に比べ38,538百万円減少し、20,162百万円(前期比65.7%減)となりました。法人税等合計は前期に比べ7,165百万円減少し、9,322百万円(同43.5%減)となりました。
以上により、当期純利益は前期に比べ31,372百万円減少し、10,839百万円(前期比74.3%減)となり、非支配株主に帰属する当期純利益1,396百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ31,648百万円減少し、9,443百万円(同77.0%減)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2[事業の状況] 3[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。
③ 財政状態の状況の分析
財政状態の状況の分析については、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
また、各セグメントの資産の状況は、以下のとおりであります。
<日台韓>セグメント資産は前期末に比べ4,367百万円増加し、121,398百万円(前期末比3.7%増)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムによる短期貸付金が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<米州>セグメント資産は前期末に比べ1,699百万円増加し、77,824百万円(前期末比2.2%増)となりました。これは、現金及び預金が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<欧州・中近東・アフリカ>セグメント資産は前期末に比べ414百万円減少し、30,106百万円(前期末比1.4%減)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、物流施設やオフィスの賃借に伴い使用権資産が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<東アジア>セグメント資産は前期末に比べ1,033百万円減少し、72,230百万円(前期末比1.4%減)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、物流施設やオフィスの賃借に伴い使用権資産が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<東南アジア・オセアニア>セグメント資産は前期末に比べ402百万円増加し、67,017百万円(前期末比0.6%増)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、物流施設の賃借に伴い使用権資産が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。セグメント全体では前年並みの推移となりました。
セグメント資産は前期末に比べ167百万円減少し、188,731百万円(前期末比0.1%減)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、物流施設やオフィスの賃借に伴い使用権資産が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと、顧客関連資産が減少したこと等によるものです。セグメント全体では前年並みの推移となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況
a. キャッシュ・フロー
「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b. 財務政策
当社グループは、財務体質の強化及び将来の事業展開に備え内部留保の充実を図ることを財務政策の基本としております。
また、銀行借入に加え社債の発行や親会社である近鉄グループホールディングス株式会社からの借入等、資金調達手段の多様化や、グループ内資金の効率的運用による調達コストの削減にも取り組んでおります。
c. 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、航空貨物輸送、海上貨物輸送のための航空会社、船会社への支払運賃やトラック輸送に係る輸送運賃等の直接原価のほか、通関や輸送オペレーションに係る人件費や倉庫業に係る物流施設賃借料等の施設費等の間接原価、並びに人件費を始めとする販売費及び一般管理費であります。M&Aを含む投資支出については、当社グループのコアビジネスであるフォワーディング事業の拡大に資するものに限定することで財務規律を維持する方針です。なお、株主還元に関しては、各期の業績等を総合的に考慮し、安定的かつ継続的に行っていくこととしております。
d. 資金調達
当社グループの運転資金及び設備投資資金を、内部資金または各社における借入金及び社債の発行によって調達しております。
短期資金については、営業活動から生み出されるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入や親会社である近鉄グループホールディングス株式会社からの借入等により、資金の流動性を確保しております。長期資金については、金融機関からの借入、シンジケートローンの組成、社債の発行等の選択肢の中から最適な調達方法を採用しております。
また、グループ内資金の効率的活用を図るため、国内においては子会社を対象に、またユーロ圏においては主な子会社を対象にキャッシュマネジメントシステムによる余剰資金の集中及び配分を行うとともに、一部の海外子会社から親会社へのローンを実施しております。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」という。)における当社グループの取扱物量は、航空貨物輸送は輸出重量で486千トン(前期比23.7%減)、海上貨物輸送は輸出物量で727千TEU(同4.2%増)となりました。ロジスティクスにつきましては、前年並みで推移しました。当社グループが主に関わる国際物流市場では、新型コロナウイルス感染症による活動制限の緩和により、経済活動再開に伴う輸送需要の回復が期待されましたが、世界経済の低迷、積み増しされた在庫調整の維持により、荷動きは低調に推移しました。それに加え、需給逼迫状況の大幅な緩和により、販売単価の下落が加速しました。海上輸送におけるスケジュールの正常化、スペース不足の解消、また顧客のコスト削減圧力、環境に対する意識の高まりから、航空から海上へのモーダルシフトが進み、海上貨物輸送物量は増加したものの、航空貨物輸送物量は大幅に減少しました。航空貨物輸送では、旅客便の復便によりスペース供給が増加しましたが、第3四半期以降の中国発米国向けのEコマースの旺盛な輸送需要により、アジア発欧米向けのロングホールを中心に、運賃が高騰しました。海上貨物輸送においては、パナマ・スエズ運河の混乱が続いていますが、需要の低迷や船腹量の増加もあり、運賃については、コロナ禍前の水準まで下落が進みました。
この結果、当社グループの当期の営業収入は733,823百万円(前期比32.1%減)、営業利益は18,068百万円(同59.1%減)、経常利益は21,497百万円(同62.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,443百万円(同77.0%減)となりました。
各セグメントの業績は、以下のとおりであります。
<日台韓>航空貨物輸送は、中国向けのエレクトロニクス関連品を中心に荷動きが低調に推移し、競争激化により販売価格 の下落が進み、営業収入が減少しましたが、チャーター契約の見直し等の原価削減により増益となりました。海上 貨物輸送は、日本発北米向けの紙関連品の取扱が増加しましたが、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、在庫調整により低調に推移しました。この結果、日台韓の営業収入は196,533百万円(前期比40.2%減)、営業利益は6,065百万円(同36.1%増)となりました。
<米州>航空貨物輸送は、中国及び欧州向けのヘルスケア関連品及びエレクトロニクス関連品を中心に取扱が減少し、競争激化による販売価格の下落が進み、当セグメントの業績に大きな影響を及ぼしました。海上貨物輸送は、輸出入ともに低調に推移し、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、主要品目を中心に堅調な取扱となりました。この結果、米州の営業収入は93,157百万円(前期比32.2%減)、営業利益は7,081百万円(同64.5%減)となりました。
なお、1米ドル当たりの円換算レートは、当期が144.62円、前期が135.47円です。
<欧州・中近東・アフリカ>航空貨物輸送は、中国向けのエレクトロニクス関連品を中心に取扱が減少し、販売価格の下落が進んだ結果、当セグメントの業績に影響を及ぼしました。海上貨物輸送は、アジア向けヘルスケア関連品を中心に取扱が増加しましたが、競争激化による販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、主要品目を中心に堅調な取扱となりました。この結果、欧州・中近東・アフリカの営業収入は54,332百万円(前期比31.2%減)、営業利益は2,634百万円(同65.2%減)となりました。
なお、1ユーロ当たりの円換算レートは、当期が156.80円、前期が140.97円です。
<東アジア>航空貨物輸送は、北米向けのエレクトロニクス関連品及び自動車関連品を中心に取扱が減少しました。Eコマースの旺盛な航空需要により航空運賃は上昇しましたが、競争激化により販売価格の下落が進みました。運賃原価については、チャーター契約の見直し等の原価削減を行いました。海上貨物輸送は、日本向けエレクトロニクス関連品を中心に取扱が増加しましたが、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、在庫調整により低調に推移しました。この結果、東アジアの営業収入は99,299百万円(前期比42.6%減)、営業利益は2,195百万円(同40.0%減)となりました。
<東南アジア・オセアニア>航空貨物輸送は、欧米及び中国向けのエレクトロニクス関連品及び自動車関連品を中心に取扱が減少し、販売価格の下落が進みました。運賃原価については、チャーター契約の見直し等の原価削減を行いました。海上貨物輸送は、中国向け自動車関連品を中心に取扱が増加しましたが、販売価格の下落が進みました。ロジスティクスは、主要品目を中心に堅調な取扱となりました。この結果、東南アジア・オセアニアの営業収入は86,170百万円(前期比45.9%減)、営業利益は2,158百万円(同44.3%減)となりました。
なお、1米ドル当たりの円換算レートは、当期が140.56円、前期が131.43円(APLLは12月決算のため、1月から12月の期中平均レートを適用)です。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末(以下「当期末」という。)における総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)から1,688百万円増加し、547,003百万円となりました。流動資産合計は、前期末から6,198百万円減少し、328,011百万円となりました。これは主にその他の流動資産が8,247百万円増加した一方、受取手形、営業未収入金及び契約資産が18,236百万円減少したことによるものです。固定資産合計は、前期末から7,910百万円増加し、218,869百万円となりました。これは投資その他の資産が主に関連会社株式の売却で1,256百万円減少しましたが、主に使用権資産の増加で有形固定資産が8,218百万円増加し、また、無形固定資産も主にソフトウェアの購入の影響で948百万円の増加となったことによるものです。
当期末における負債合計は、前期末から24,880百万円減少し、258,623百万円となりました。流動負債合計は、前期末から18,072百万円減少し、134,350百万円となりました。これは主に支払手形及び営業未払金が11,230百万円、契約損失引当金が3,470百万円それぞれ減少したことによるものです。固定負債合計は、前期末から6,808百万円減少し、124,272百万円となりました。これはリース債務が2,159百万円増加した一方、長期借入金が10,000百万円減少したこと等によるものです。
当期末における純資産合計は、前期末から26,569百万円増加し、288,380百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益9,443百万円と配当の支払9,760百万円により、利益剰余金が316百万円減少した一方、為替換算調整勘定が換算レートが円安傾向であったことにより25,539百万円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、営業活動による資金の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を下回ったこと等により、前期末に比して12,718百万円減少し、137,928百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況と、それらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、前期と比較して65,782百万円減少し、44,276百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益20,162百万円、減価償却費24,132百万円、売上債権及び契約資産の減少額29,508百万円による資金の増加と、仕入債務の減少額18,094百万円、法人税等の支払額9,343百万円の資金の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、前期と比較して19,808百万円増加し、31,511百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入10,149百万円の資金の増加と、定期預金の預入による支出24,567百万円、有形固定資産の取得による支出6,560百万円、短期貸付金の増加額14,000百万円の資金の減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、前期と比較して17,623百万円減少し、36,615百万円となりました。これは主に、リース債務の返済による支出13,392百万円、長期借入金の返済による支出14,800百万円、配当金の支払額9,760百万円の資金の減少によるものです。
④ 生産・受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績及び受注実績
当社グループは、貨物運送事業を主な事業としているため、記載を省略しております。
b. 販売実績
販売実績としての営業収入については、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者による経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] [注記事項] (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績の状況の分析
当期の営業収入は、主として航空貨物における半導体、自動車関連の荷動きの停滞や販売単価の低下が影響した結果、前期に比べ347,125百万円減少し、733,823百万円(前期比32.1%減)となりました。営業原価は、航空及び海上運賃市況の下落が進んだ事等により、前期に比べ326,651百万円減少し、617,364百万円(同34.6%減)となりました。このため、営業総利益は、前期に比べ20,474百万円減少し、116,459百万円(同15.0%減)となりました。営業総利益率は15.9%で、前期の12.7%より3.2ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、人件費や施設費の増加等により前期に比べ5,643百万円増加し、98,390百万円(同6.1%増)となりました。
この結果、営業利益は、前期に比べ26,117百万円減少し、18,068百万円(前期比59.1%減)となりました。営業収入営業利益率は2.5%で、前期の4.1%より1.6ポイント下落しました。
営業外収益は、為替差益やデリバティブ評価益の減少により前期に比べ9,198百万円減少し、5,987百万円(前期比60.6%減)となりました。営業外費用は、支払利息の増加により前期に比べ265百万円増加し、2,557百万円(同11.6%増)となりました。
この結果、経常利益は、前期に比べ35,581百万円減少し、21,497百万円(前期比62.3%減)となりました。
特別利益において、ゴルフ会員権売却益5百万円、関係会社株式売却益4百万円、貸倒引当金戻入額275百万円を計上しました。特別損失においては、固定資産除却損13百万円、ゴルフ会員権売却損1百万円、代理店契約解約損655百万円、事務所移転費用80百万円、過年度付加価値税等849百万円、その他19百万円を計上しました。
この結果、税金等調整前当期純利益は前期に比べ38,538百万円減少し、20,162百万円(前期比65.7%減)となりました。法人税等合計は前期に比べ7,165百万円減少し、9,322百万円(同43.5%減)となりました。
以上により、当期純利益は前期に比べ31,372百万円減少し、10,839百万円(前期比74.3%減)となり、非支配株主に帰属する当期純利益1,396百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ31,648百万円減少し、9,443百万円(同77.0%減)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2[事業の状況] 3[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。
③ 財政状態の状況の分析
財政状態の状況の分析については、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
また、各セグメントの資産の状況は、以下のとおりであります。
<日台韓>セグメント資産は前期末に比べ4,367百万円増加し、121,398百万円(前期末比3.7%増)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムによる短期貸付金が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<米州>セグメント資産は前期末に比べ1,699百万円増加し、77,824百万円(前期末比2.2%増)となりました。これは、現金及び預金が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<欧州・中近東・アフリカ>セグメント資産は前期末に比べ414百万円減少し、30,106百万円(前期末比1.4%減)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、物流施設やオフィスの賃借に伴い使用権資産が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<東アジア>セグメント資産は前期末に比べ1,033百万円減少し、72,230百万円(前期末比1.4%減)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、物流施設やオフィスの賃借に伴い使用権資産が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。
<東南アジア・オセアニア>セグメント資産は前期末に比べ402百万円増加し、67,017百万円(前期末比0.6%増)となりました。これは、現金及び預金が増加したこと、物流施設の賃借に伴い使用権資産が増加した一方、取扱物量の減少に伴い受取手形及び営業未収入金が減少したこと等によるものです。セグメント全体では前年並みの推移となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況
a. キャッシュ・フロー
「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b. 財務政策
当社グループは、財務体質の強化及び将来の事業展開に備え内部留保の充実を図ることを財務政策の基本としております。
また、銀行借入に加え社債の発行や親会社である近鉄グループホールディングス株式会社からの借入等、資金調達手段の多様化や、グループ内資金の効率的運用による調達コストの削減にも取り組んでおります。
c. 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、航空貨物輸送、海上貨物輸送のための航空会社、船会社への支払運賃やトラック輸送に係る輸送運賃等の直接原価のほか、通関や輸送オペレーションに係る人件費や倉庫業に係る物流施設賃借料等の施設費等の間接原価、並びに人件費を始めとする販売費及び一般管理費であります。M&Aを含む投資支出については、当社グループのコアビジネスであるフォワーディング事業の拡大に資するものに限定することで財務規律を維持する方針です。なお、株主還元に関しては、各期の業績等を総合的に考慮し、安定的かつ継続的に行っていくこととしております。
d. 資金調達
当社グループの運転資金及び設備投資資金を、内部資金または各社における借入金及び社債の発行によって調達しております。
短期資金については、営業活動から生み出されるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入や親会社である近鉄グループホールディングス株式会社からの借入等により、資金の流動性を確保しております。長期資金については、金融機関からの借入、シンジケートローンの組成、社債の発行等の選択肢の中から最適な調達方法を採用しております。
また、グループ内資金の効率的活用を図るため、国内においては子会社を対象に、またユーロ圏においては主な子会社を対象にキャッシュマネジメントシステムによる余剰資金の集中及び配分を行うとともに、一部の海外子会社から親会社へのローンを実施しております。