有価証券報告書-第52期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/16 10:44
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(以下「当期」という。)における当社グループ全体の取扱物量につきましては、航空貨物輸送は輸出重量で556千トン(前期比0.0%増)、輸入件数で1,161千件(同3.8%減)となり、海上貨物輸送は輸出容積で640千TEU(同0.7%減)、輸入件数で264千件(同2.8%減)となりました。また、ロジスティクスにつきましては、APLL、欧州・中近東・アフリカ等のセグメントで取扱いが減少し、全体として低調な推移となりました。総じて取扱物量は減少となりましたが、営業収入は、航空・海上輸送ともに需給逼迫等に伴う運賃の上昇により、前期を上回る結果となりました。
この結果、当社グループの当期の営業収入は609,110百万円(前期比11.9%増)、営業利益は34,177百万円(同73.4%増)、経常利益は34,529百万円(同98.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は21,644百万円(同358.2%増)となりました。
各セグメントの業績は、以下のとおりであります。
<日本>航空貨物は、輸出では半導体製造装置が減少し、取扱重量は131千トン(前期比3.5%減)、輸入では自動車関連品を中心に取扱いが減少し、取扱件数は329千件(同4.7%減)となりました。海上貨物は、輸出では建材や化学品が増加し、取扱容積で150千TEU(前期比10.3%増)、輸入では自動車関連品等が減少し、取扱件数で105千件(同2.2%減)となりました。ロジスティクスでは、エレクトロニクス関連品やヘルスケア関連品を中心に取扱いが増加しました。国内関係会社は全体的に低調に推移しました。
この結果、日本の営業収入は150,680百万円(前期比10.1%増)となり、営業総利益率の改善により営業利益は8,229百万円(同76.3%増)となりました。
<米州>航空貨物は、輸出では航空機関連品が減少し、取扱重量は102千トン(前期比3.6%減)、輸入ではエレクトロニクス関連品や自動車関連品が低調となり、取扱件数は100千件(同14.6%減)となりました。海上貨物は、輸出では航空機関連品やエレクトロニクス関連品が低調に推移し、取扱容積で35千TEU(前期比22.6%減)、輸入では自動車関連品や機械関連品が減少し、取扱件数で34千件(同7.3%減)となりました。ロジスティクスでは、米国、カナダで取扱いが増加しました。
この結果、米州の営業収入は、需給の逼迫による運賃の上昇が影響し59,323百万円(前期比0.9%増)となり、営業利益は営業総利益率の改善により5,136百万円(同36.8%増)となりました。
なお、1米ドル当たりの円換算レートは、当期が106.06円、前期が108.74円であります。
<欧州・中近東・アフリカ>航空貨物は、輸出では化学品や自動車関連品が低迷し、取扱重量は47千トン(前期比24.2%減)、輸入では自動車関連品やエレクトロニクス関連品が大きく減少し、取扱件数は74千件(同26.7%減)となりました。海上貨物は、輸出では前期並みの取扱いとなり、取扱容積は18千TEU(前期比1.0%増)、輸入では機械関連品等が減少し、取扱件数は16千件(同6.1%減)となりました。ロジスティクスでは、主に南アフリカ、ドイツで取扱いが減少しました。
この結果、欧州・中近東・アフリカの営業収入は、需給の逼迫による運賃の上昇が影響し38,097百万円(前期比7.6%増)となり、営業利益は販売管理費の抑制等により1,335百万円(同315.9%増)となりました。
なお、1ユーロ当たりの円換算レートは、当期が123.70円、前期が120.82円であります。
<東アジア・オセアニア>航空貨物は、輸出、輸入ともにエレクトロニクス関連品が増加し、輸出では取扱重量で167千トン(前期比12.0%増)、輸入では取扱件数で482千件(同7.9%増)となりました。海上貨物は、輸出では繊維関連品等が増加し、取扱容積で233千TEU(前期比5.8%増)、輸入ではエレクトロニクス関連品が増加し、取扱件数で60千件(同2.3%増)となりました。ロジスティクスでは、主に中国で取扱いが減少しました。
この結果、東アジア・オセアニアの営業収入は132,972百万円(前期比41.5%増)となり、営業利益は営業総利益率の改善により11,134百万円(同117.2%増)となりました。
<東南アジア>航空貨物は、輸出ではエレクトロニクス関連品が増加し、取扱重量は108千トン(前期比5.7%増)、輸入ではエレクトロニクス関連品や自動車関連品で取扱いが低調となり、取扱件数は175千件(同10.3%減)となりました。海上貨物は、輸出ではモーターサイクル等の取扱いが減少し、取扱容積で156千TEU(前期比3.9%減)、輸入では自動車関連品等が減少し、取扱件数で47千件(同5.3%減)となりました。ロジスティクスでは、主にタイで取扱いが増加しました。
この結果、東南アジアの営業収入は、需給の逼迫による運賃の上昇が影響し93,449百万円(前期比70.6%増)となり、営業利益は営業総利益率の改善により8,013百万円(同248.0%増)となりました。
APLLが取扱う物流サービスにおきましては、自動車関連では、期前半のロックダウンによる工場閉鎖やサプライチェーンの乱れの影響により北米を中心に取扱いが減少しました。リテール関連でも、世界的な店舗閉鎖の影響を受け取扱いが減少し、消費財及びその他の産業品目についても前期を下回る基調で推移しました。
この結果、APLLの営業収入は148,108百万円(前期比16.4%減)となり、営業利益は5,621百万円(同38.4%減)となりました。継続してAPLL買収に係るのれん等の償却を当セグメントに含めているため、セグメント損益は19百万円の損失(前期は3,220百万円の利益)となりました。
なお、1米ドル当たりの円換算レートは、当期が106.82円、前期が109.05円(APLLは12月決算のため、1月から12月の期中平均レートを適用)であります。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末(以下「当期末」という。)における総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)から33,357百万円増加し、418,827百万円となりました。
流動資産合計は、前期末から43,438百万円増加し、237,402百万円となりました。これは主に受取手形及び営業未収入金が32,763百万円、現金及び預金が9,783百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産合計は、前期末から10,154百万円減少し、181,294百万円となりました。これは主に無形固定資産合計がのれん等の償却等により12,128百万円減少したことによるものです。
当期末における負債合計は、前期末から11,223百万円増加し、270,087百万円となりました。
流動負債合計は、前期末から9,303百万円増加し、137,261百万円となりました。これは短期借入金が16,355百万円減少した一方、支払手形及び営業未払金が18,476百万円、未払法人税等が3,591百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
固定負債合計は、前期末から1,919百万円増加し、132,826百万円となりました。これは長期借入金が13,083百万円減少した一方、社債が15,000百万円、リース債務が1,185百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
当期末における純資産合計は、前期末から22,133百万円増加し、148,739百万円となりました。これは配当の支払いによる2,159百万円の減少の一方、親会社株主に帰属する当期純利益が21,644百万円増加したこと等で、利益剰余金が19,480百万円増加したこと等によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、営業活動による資金の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を上回ったこと等により、前期末に比して10,141百万円増加し、85,995百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況と、それらの増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、前期と比較して1,634百万円増加し、37,938百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益33,829百万円、減価償却費17,520百万円、仕入債務の増加額16,802百万円による資金の増加と、売上債権の増加額29,004百万円による資金の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、前期と比較して3,576百万円減少し、3,589百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,361百万円、無形固定資産の取得による支出1,319百万円の資金の減少と、定期預金の預入による支出と定期預金の払戻による収入の純額682百万円の資金の増加によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、前期と比較して490百万円増加し、26,914百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出30,102百万円、リース債務の返済による支出9,222百万円、配当金の支払額2,159百万円の資金の減少と、社債の発行による収入14,913百万円の資金の増加によるものです。
④ 生産・受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
ア)生産実績及び受注実績
当社グループは、貨物運送事業を主な事業としているため、記載を省略しております。
イ)販売実績
販売実績としての営業収入については、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」における各セグメ
ントの業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者による経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] [注記事項] (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績の状況の分析
当期の営業収入は、航空・海上輸送ともに需給逼迫等に伴う運賃の上昇等により前期に比べ64,577百万円増加し、609,110百万円(前期比11.9%増)となりました。営業原価は、運賃の上昇等により前期に比べ53,646百万円増加し、504,332百万円(同11.9%増)となりました。このため、営業総利益は、前期に比べ10,930百万円増加し、104,777百万円(同11.6%増)となりました。営業総利益率は17.2%となり、前期の17.2%と同等になりました。販売費及び一般管理費は、人件費や事務費の減少等により前期に比べ3,532百万円減少し、70,600百万円(同4.8%減)となりました。
この結果、営業利益は、前期に比べ14,462百万円増加し、34,177百万円(前期比73.4%増)となりました。営業収入営業利益率は5.6%で、前期の3.6%より2.0ポイント改善しました。
営業外収益は、補助金収入が増加した一方で、前期の為替差益から当期は為替差損に転じたこと等により前期に比べ643百万円減少し、2,544百万円(前期比20.2%減)となりました。営業外費用は、前期の持分法による投資損失3,220百万円から当期は持分法による投資利益に転じたこと等により前期に比べ3,277百万円減少し、2,192百万円(同59.9%減)となりました。
この結果、経常利益は、前期に比べ17,096百万円増加し、34,529百万円(前期比98.1%増)となりました。
特別利益において、投資有価証券売却益41百万円を計上しました。特別損失においては、減損損失741百万円を計上しました。
この結果、税金等調整前当期純利益は前期に比べ20,572百万円増加し、33,829百万円(前期比155.2%増)となりました。法人税等合計は前期に比べ3,734百万円増加し、10,760百万円(同53.1%増)となりました。
以上により、当期純利益は前期に比べ16,838百万円増加し、23,069百万円(前期比270.2%増)となり、非支配株主に帰属する当期純利益1,424百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ16,920百万円増加し、21,644百万円(同358.2%増)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、各国、地域において一時的な経済活動の制限等がある中、当社グループは社会インフラ機能の維持に不可欠な物流事業を継続しております。恒常的な航空旅客便の減便による輸送スペースの不足、海上輸送における空コンテナ不足などは仕入原価の上昇を招いておりますが、当社グループ一体となった集中購買の強化やこれまでの航空会社や船会社との良好な関係に基づき適宜適切に輸送スペースを確保するとともに、チャーター便を活用する等サービス品質を維持することで、適正料金の収受を図っております。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2[事業の状況] 2[事業等のリスク]」に記載のとおりであります。
③ 財政状態の状況の分析
当社グループは2019年5月に策定した中期経営計画において、経営基盤の強化の一つとして「財務健全性の向上」をあげ、「自己資本比率の向上」及び「純有利子負債の削減」をモニタリングしております。なお、当社での純有利子負債は、長期及び短期借入金と社債の総額より現金及び預金を控除したものになります。
当連結会計年度は、好調な業績により自己資本が前期に比べ22,352百万円増加した結果、自己資本比率は前期末より3.0ポイント向上し33.1%となりました。また、フリーキャッシュフローの増大と有利子負債の削減に努めた結果、純有利子負債は前期末に比べ24,223百万円減少し、40,827百万円となりました。
各セグメントの資産は、以下のとおりであります。
<日本>セグメント資産は前期末に比べ12,450百万円増加し85,421百万円(前期末比17.1%増)となりました。期後半からの取扱物量の増加に伴い、受取手形及び営業未収入金が増加したこと等によるものです。
<米州>セグメント資産は前期末に比べ14,688百万円増加し48,593百万円(前期末比43.3%増)となりました。現金及び預金は減少した一方、期後半からの取扱物量の増加に伴い、受取手形及び営業未収入金が増加したこと等によるものです。
<欧州・中近東・アフリカ>セグメント資産は前期末に比べ6,806百万円増加し21,047百万円(前期末比47.8%増)となりました。現金及び預金が増加したこと、期後半からの取扱物量の増加に伴い、受取手形及び営業未収入金が増加したこと等によるものです。
<東アジア・オセアニア>セグメント資産は前期末に比べ18,349百万円増加し82,772百万円(前期末比28.5%増)となりました。現金及び預金が増加したこと、期後半からの取扱物量の増加に伴い、受取手形及び営業未収入金が増加したこと、また、使用権資産が増加したこと等によるものです。
<東南アジア>セグメント資産は前期末に比べ13,987百万円増加し47,366百万円(前期末比41.9%増)となりました。期後半からの取扱物量の増加に伴い、受取手形及び営業未収入金が増加したこと等によるものです。
セグメント資産は前期末に比べ16,778百万円減少し149,796百万円(前期末比10.1%減)となりました。債権回収が進んだこと等に伴い、受取手形及び営業未収金が減少したこと、のれん等の償却等により無形固定資産が減少したこと等によるものです。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況
ア. キャッシュ・フロー
「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
イ. 財務政策
当社グループは、財務体質の強化及び将来の事業展開に備え内部留保の充実を図ることを財務政策の基本としております。この基本方針のもと、配当等の株主還元を実施した上で、事業強化のための投資と有利子負債の削減を進め、純有利子負債をゼロにすることを「長期ビジョン」に掲げております。
また、銀行借入に加え社債の発行など資金調達手段の多様化や、グループ内資金の効率的運用による調達コストの削減にも取り組んでおります。
ウ. 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、航空貨物輸送、海上貨物輸送のための航空会社、船会社への支払運賃やトラック輸送に係る輸送運賃等の直接原価のほか、通関や輸送オペレーションに係る人件費や倉庫業に係る物流施設賃借料等の施設費等の間接原価、並びに人件費を始めとする販売費及び一般管理費であります。M&Aを含む投資支出については、当社のコアビジネスであるフォワーディング事業の拡大に資するものに限定することで財務規律を維持する方針です。なお、株主還元に関しては、各期の業績等を総合的に考慮し、安定的かつ継続的に行っていくこととしております。
エ. 資金調達
当社グループの運転資金及び設備投資資金を、内部資金または各社における借入金及び社債の発行によって調達しております。
短期資金については、営業活動から生み出されるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入れなどにより、資金の流動性を確保しております。長期資金については、金融機関からの借入れ、シンジケートローンの組成、社債の発行などの選択肢の中から最適な調達方法を採用しております。
また、グループ内資金の効率的活用を図るため、国内においては子会社を対象に、またユーロ圏においては主な子会社を対象にキャッシュマネジメントシステムによる余剰資金の集中及び配分を行うとともに、一部の海外子会社から親会社へのローンを実施しております。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大後の資金繰りに大きな変動はありませんが、期後半からの取扱物量が増加基調にあることから、一時的に運転資金需要が高まり、金融機関からの短期資金の借入れなどにより対応しております。

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