有価証券報告書-第41期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
(1)中期財務目標の進捗
(単位:億円)
(注)1.EBITDA及びその内訳の減価償却費について、使用権資産に係る減価償却費を全て除いています。
2.海外営業利益率の算定にあたっては、買収に伴う無形資産の償却費等、一時的なコストを除外しています。なお、集計範囲はNTTデータグループ海外事業です。
3.既存分野を「NTTドコモグループ・コンシューマ通信事業、NTT東日本グループ、NTT西日本グループ」と定義しています。
NTTグループは、2023年5月に公表した中期経営戦略『New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN』に基づき、成長分野への投資拡大等を通じて、キャッシュ創出力の強化に取り組んできました。当連結会計年度における中期財務目標の進捗は、上表のとおりです。
なお、NTTグループは2026年5月に、事業環境の変化を踏まえ、中長期的な成長と安定した財務基盤の両立を図るため、中期経営戦略を一部見直しました。見直し後の中期経営戦略の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(2)経営成績の状況の分析(連結)

営業収益
当連結会計年度の営業収益は、前期比5.1%増加し、14兆4,091億円となりました。これは、各事業セグメントにおける法人向けビジネスの拡大や総合ICT事業セグメントのスマートライフ事業の増に加え、データセンター資産の不動産投資信託(REIT)への譲渡に伴う増収等によるものです。
営業費用
当連結会計年度の営業費用は前期比5.4%増加し、12兆7,029億円となりました。主な要因は以下のとおりです。
・人件費
当連結会計年度の人件費は、前期比3.8%増加し、3兆2,149億円となりました。これは、グローバル・ソリューション事業セグメントにおいて、事業拡大等により人件費が増加したこと等によるものです。
・経費
当連結会計年度の経費は、前期比5.7%増加し、7兆2,079億円となりました。これは、総合ICT事業セグメントのコンシューマ通信事業における顧客基盤強化のための施策費用の増や、地域通信事業セグメントの法人ビジネスにおいて、収益連動費用が増加したこと等によるものです。
・減価償却費
当連結会計年度の減価償却費は、前期比4.0%増加し、1兆7,910億円となりました。
営業利益・EBITDA
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前期比3.4%増加し、1兆7,062億円、EBITDAは、前期比5.7%増加し、3兆4,233億円となりました。
金融損益
当連結会計年度の金融損益は、前期の△1,104億円に対し△1,656億円となりました。これは、支払利息が増加したこと等によるものです。
持分法による投資損益
当連結会計年度の持分法による投資損益は、前期比61.9%増加し、413億円となりました。
税引前利益
以上の結果、当連結会計年度の税引前利益は前期比1.1%増加し、1兆5,819億円となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は、前期比3.5%増加し、4,993億円となりました。前連結会計年度、当連結会計年度の税負担率は、それぞれ30.82%、31.56%となっています。
当社に帰属する当期利益
以上の結果、当連結会計年度の当期利益は前期比0.0%増加し、1兆826億円となりました。また、非支配持分に帰属する当期利益を控除した当社に帰属する当期利益は、前期比3.7%増加し、1兆370億円となりました。
業績の内訳は次のとおりです。
(単位:億円)
(3)経営成績の状況の分析(セグメント)

当連結会計年度における各セグメントの営業実績の概要は、次のとおりです。なお、各セグメントの営業実績の記載における営業収益・営業費用・営業利益・EBITDAは、セグメント間取引を含めています。また、当社グループは電気通信事業等の事業を行っており、生産、受注といった区分による表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。このため、生産、受注及び販売の状況については各セグメントの営業業績に関連付けて示しています。
①総合ICT事業セグメント

総合ICT事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、コンシューマ通信事業におけるモバイル通信サービス収入や端末機器販売収入の減等はあるものの、金融を中心とするスマートライフ事業や、法人事業の拡大等により6兆4,581億円(前期比3.9%増)となりました。一方、営業費用は、顧客基盤強化やネットワーク品質改善のための施策費用の増加等により5兆5,160億円(前期比6.2%増)となりました。この結果、営業利益は9,421億円(前期比7.7%減)、EBITDAは1兆7,431億円(前期比1.0%減)となりました。
セグメント業績の概要 (単位:億円)
《契約数、ARPU》

2026年3月31日現在、NTTドコモの携帯電話サービスの契約数は9,307万契約となり、前期末時点の9,141万契約から166万契約増加しました。また、解約率は前期比0.10ポイント増加し、0.86%となりました。
当連結会計年度におけるモバイル通信ARPUは、ドコモMAX等の大容量プラン拡大により3,960円となり、前期の3,940円に比べて20円(0.5%)増加しました。
総合ICT事業セグメントの契約数及び市場シェア (単位:千契約)
(注)1.携帯電話サービス契約数には、MVNOとの契約及び通信モジュールサービス契約数を含めて記載しています。
2.ハンドセット契約数については、音声通話が利用可能な料金プランの契約数(2in1除く)を記載しています。
3.他社契約数については、一般社団法人電気通信事業者協会及び各社が発表した数値を基に算出しています。
ARPU
(注)1.ARPUの算定式については「(注)2.ARPUの算定式(b)NTTドコモ」をご参照ください。
2.モバイル通信ARPUにOCNモバイル関連収入・契約数を含めて算出しています。
②グローバル・ソリューション事業セグメント

グローバル・ソリューション事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、為替影響による減少等はあるものの、国内外における事業成長や、データセンター資産の不動産投資信託(REIT)への譲渡に伴う増収等により5兆46億円(前期比7.9%増)となりました。一方、営業費用は、為替影響による減少等はあるものの、収益連動費用の増加等により4兆5,164億円(前期比4.7%増)となりました。この結果、営業利益は4,882億円(前期比50.7%増)、EBITDAは8,037億円(前期比29.1%増)となりました。
セグメント業績の概要 (単位:億円)
③地域通信事業セグメント

地域通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、レガシービジネスにおける減収はあるものの、法人ビジネスや光ビジネス収入の増等により3兆2,102億円(前期比3.1%増)となりました。一方、営業費用は、経費の増加等により2兆9,028億円(前期比3.1%増)となりました。この結果、営業利益は3,074億円(前期比4.0%増)、EBITDAは7,406億円(前期比3.1%増)となりました。
セグメント業績の概要 (単位:億円)
(注)「レガシービジネス」には、加入電話、INSネット、一般専用、高速ディジタル伝送等のサービスが含まれています。
加入電話及びINSネットの契約数 (単位:千加入/回線)
(注)「INSネット」には、「INSネット64」及び「INSネット1500」が含まれています。「INSネット1500」は、チャネル数、伝送速度、回線使用料(基本料)のいずれについても「INSネット64」の10倍程度であることから、「INSネット1500」の1契約を「INSネット64」の10倍に換算しています(INSネット64・ライトを含む)。
加入電話やINSネットについて、お客さまのニーズが携帯電話、IP電話、OTT事業者が提供する無料又は低価格の通信サービス等へと移行していること等に伴い、2026年3月31日現在の固定電話契約数(固定電話+INSネット)は、前期比969千契約減少し、10,566千契約となりました。
フレッツ光(コラボ光含む)、フレッツ・ADSL、ひかり電話、フレッツ・テレビ伝送サービスの契約数
(単位:千契約)
(注)1.「フレッツ光(コラボ光含む)」はNTT東日本の「フレッツ 光クロス」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」、「フレッツ 光ライトプラス」、「フレッツ 光WiFiアクセス」及び「ひかり電話ネクスト(光IP電話)」、NTT西日本の「フレッツ 光クロス」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光マイタウン ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「ひかり電話ネクスト(IP電話サービス)」、並びにNTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービス(コラボ光)を含めて記載しています。
2.「ひかり電話」、「フレッツ・テレビ伝送サービス」は、NTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスを含めて記載しています。
2026年3月31日現在の「フレッツ光(コラボ光含む)」の契約数は、「フレッツ 光クロス」の展開等に取り組んだ結果、23,985千契約(前期比199千契約(0.8%)増)、「ひかり電話」の契約数は、17,612千チャネル(前期比268千チャネル(1.5%)減)、「フレッツ・テレビ」の契約数は、2,300千契約(前期比80千契約(3.6%)増)となりました。
固定通信サービスにおける固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)及びフレッツ光ARPU (単位:円)
(注)各ARPUについては、「(注)1.ARPU(Average monthly Revenue Per Unit)」「(注)2.ARPUの算定式 (a)NTT東日本、NTT西日本」をご参照ください。
当連結会計年度における固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)は、前期と同水準となり、NTT東日本が2,560円、NTT西日本が2,600円となりました。
当連結会計年度におけるフレッツ光ARPUは、前期に比べ、NTT東日本が70円(1.6%)増加し4,480円、NTT西日本が60円(1.3%)増加し4,510円となりました。これは、「フレッツ 光クロス」の展開等に取り組んだ結果、基本利用料ARPUが増加したこと等によるものです。
④その他(不動産、エネルギー等)

その他(不動産、エネルギー等)における当連結会計年度の営業収益は、不動産事業における住宅事業やオフィス・商業事業の拡大等により1兆7,526億円(前期比1.5%増)となりました。一方、営業費用は、電力事業における金利や建設価格上昇等の外部環境の変化を踏まえた減損損失の計上等により1兆7,542億円(前期比5.0%増)となりました。この結果、営業利益は△16億円(前期の営業利益は558億円)、EBITDAは1,726億円(前期比9.2%減)となりました。
業績の概要 (単位:億円)
(参考)国内売上高及び海外売上高に関する情報

国内における当連結会計年度の営業収益は、各事業セグメントにおける法人向けビジネスの拡大や総合ICT事業セグメントのスマートライフ事業の増等により11兆1,893億円(前期比4.2%増)となりました。海外における営業収益は、グローバル・ソリューション事業セグメントにおけるデータセンター資産の不動産投資信託(REIT)への譲渡に伴う増収等により3兆2,198億円(前期比8.7%増)となりました。
(単位:億円)
(注)営業収益は、製品及びサービスの提供先別に国内・海外を分類しています。
(注)
1.ARPU(Average monthly Revenue Per Unit):1契約者(利用者)当たり月間平均収入
契約者(利用者)当たりの月間平均収入(ARPU)は、契約者(利用者)1人当たりの平均的な月間営業収益を計るために使われます。地域通信事業の場合、ARPUは、地域通信事業セグメントの営業収益のうち、固定電話(加入電話及びINSネット)並びに「フレッツ光」の提供により毎月発生する収入を、当該サービスの稼動契約数で除して計算されます。総合ICT事業の場合、ARPUは、総合ICT事業セグメントの営業収益のうち、携帯電話(5G)、携帯電話(LTE(Xi))、携帯電話(FOMA)のサービス提供により発生する通信サービス収入(一部除く)を、当該サービスの稼動利用者数で除して計算されます。これら数字の計算からは、各月の平均的な利用状況を表さない端末機器販売、契約事務手数料、ユニバーサルサービス料等は除いています。こうして得られたARPUは、各月のお客さまの平均的な利用状況を把握する上で有用な情報を提供するものであると考えています。なお、ARPUの分子に含まれる収入は、IFRSによる連結決算値を構成する財務数値により算定しています。
2.ARPUの算定式
(a) NTT東日本、NTT西日本
NTT東日本及びNTT西日本のARPUは、以下の2種類に分けて計算しています。
・音声伝送収入(IP系除く)に含まれる加入電話とINSネットの基本料、通信・通話料、及びIP系収入に含まれる「フレッツ・ADSL」、「フレッツ・ISDN」からの収入に基づいて計算される固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)。
・IP系収入に含まれる「フレッツ光」、「フレッツ光」のオプションサービスからの収入、「ひかり電話」における基本料・通信料・機器利用料、及び附帯事業営業収益に含まれる「フレッツ光」のオプションサービス収入に基づいて計算されるフレッツ光ARPU。
※1 「フレッツ光」の集計対象は、「(3)経営成績の状況の分析(セグメント) ③地域通信事業セグメント フレッツ光(コラボ光含む)、フレッツ・ADSL、ひかり電話、フレッツ・テレビ伝送サービスの契約数 (注)1」に記載の、「フレッツ光(コラボ光含む)」の集計対象と同一です。「フレッツ光」のオプションサービスは、NTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスを含めて記載しています。
※2 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)及びフレッツ光ARPUには、相互接続通話料は含まれていません。
※3 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)の算定上の契約数は、固定電話(加入電話及びINSネット)の契約数です。
※4 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)の算定上、INSネット1500の契約数は、チャネル数、伝送速度、回線使用料(基本料)のいずれについてもINSネット64の10倍程度であることから、INSネット1500の1契約をINSネット64の10倍に換算しています。
※5 フレッツ光ARPU算定上の契約数の集計対象は、IP系収入に含まれる「フレッツ光」の集計対象と同一です。
※6 NTT東日本及びNTT西日本におけるARPU算出時の稼動契約数の計算式は、以下のとおりです。
通期実績:当該期間の各月稼動契約数{(前月末契約数+当月末契約数)/2}の合計
(b) NTTドコモ
NTTドコモのモバイル通信ARPUの計算式は、以下のとおりです。
・モバイル通信ARPU:モバイル通信ARPU関連収入(基本使用料、通話料、通信料)/稼動利用者数
※1 NTTドコモにおけるARPU算出時の稼動利用者数の計算式は、以下のとおりです。
当該期間の各月稼動利用者数{(前月末利用者数+当月末利用者数)/2}の合計
※2 利用者数は、以下のとおり、契約数を基本としつつ、一定の契約数を除外して算定しています。
利用者数 = 契約数
-通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」並びにMVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る契約数
-5G契約、Xi契約及びFOMA契約と同一名義のデータプラン契約数
なお、通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」、MVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る収入並びに「dポイント」等に係る収入影響等は、ARPUの算定上、収入に含まれていません。
(4)キャッシュ・フロー及び財政状態の状況の分析
キャッシュ・フロー
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(単位:億円)
(注)前々期末日が休日だったことから、通信サービス料金等の支払期限が月末から翌月初に後倒しとなった影響1,928億円。
NTTグループにおいては、事業が創出する安定的なキャッシュ・フローが設備投資等の経常的な投資活動に必要な支出を賄っているほか、株主還元(配当・自己株式取得)や借入金等の債務返済の主な原資となっています。
・営業キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によって得たキャッシュ・フローは、1兆4,852億円となりました。
これは主に、非資金損益項目調整後の当期利益(当期利益に減価償却費、固定資産除却損等の非資金損益項目を加算)が2兆9,644億円、銀行業の貸出金が1兆99億円増加となったことによります。
また、休日影響を除いた場合の前連結会計年度との比較では、2兆1,712億円から収入が6,860億円減少しています。これは、当期において、前期と比べ、銀行業の貸出金が1兆99億円増加したこと等によるものであります。
なお、休日影響を含んだ場合の前連結会計年度との比較では、2兆3,640億円から収入が8,788億円減少しています。
・投資キャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動に充てたキャッシュ・フローは、1兆234億円となりました。
これは主に、有形固定資産・無形資産及び投資不動産の取得による支出が2兆2,557億円となったことによります。
また、前連結会計年度との比較では、1兆9,996億円から支出が9,762億円減少しています。これは、当期において、前期と比べ、子会社の支配獲得による収入が1兆4,389億円増加したこと等によるものであります。
・財務キャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によって得たキャッシュ・フローは、4,413億円となりました。
これは主に、借入債務の収支が3兆6,850億円の収入、非支配持分からの子会社持分取得による支出が2兆3,957億円、株主還元による支出が6,632億円となったことによります。
借入債務の収支の内訳は、短期借入債務の増加による収入5,385億円、長期借入債務の増加による収入5兆7,974億円、長期借入債務の返済による支出2兆6,510億円です。また、株主還元による支出の内訳は、配当金4,583億円、自己株式の取得2,049億円の支出です。
また、前連結会計年度との比較では、7,844億円収入が増加しています。これは、当期において、前期と比べ、借入債務の収支が3兆1,128億円増加したことのほか、非支配持分からの子会社持分取得による支出が2兆3,813億円増加したこと等によるものであります。
財政状態
前連結会計年度及び当連結会計年度の資産、負債、資本の状況は以下のとおりです。
(単位:億円)
当連結会計年度末の資産は、住信SBIネット銀行株式会社の連結子会社化による増に加え、有形固定資産やその他の金融資産の増等により、前連結会計年度末に比べて16兆6,588億円増加し、46兆7,213億円となりました。
当連結会計年度末の負債は、住信SBIネット銀行株式会社の連結子会社化による増に加え、借入債務の増等により、前連結会計年度末に比べて17兆7,859億円増加し、36兆5,037億円となりました。有利子負債残高は15兆7,116億円であり、前連結会計年度末の10兆101億円から5兆7,015億円増加しました。
当連結会計年度の株主資本は、利益剰余金の減等により、前連結会計年度末に比べて4,940億円減少し、9兆7,276億円となりました。有利子負債の株主資本に対する比率は161.5%(前連結会計年度末は97.9%)となりました。また、株主資本に非支配持分を加えた資本は前連結会計年度末に比べて1兆1,271億円減少し、10兆2,175億円となりました。
・現金及び流動性
NTTグループは、現金及び現金同等物に加え、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、事業活動上必要な流動性を確保しています。当連結会計年度末のNTTグループの現金及び現金同等物残高は1兆9,219億円であり、前連結会計年度末の1兆10億円から9,209億円増加しました。現金及び現金同等物とは、負債の返済や投資等に利用される予定の一時的な余剰金のことで、運転資金として使用されます。したがって、現金及び現金同等物の残高は、その時点の資金調達や運転資金の状況に応じて毎年度変化します。
また、当連結会計年度末のコミットメントラインの未実行の融資枠は、3,301億円でした。
・契約上の債務
下記の表は、当連結会計年度末におけるNTTグループの契約上の債務をまとめたものであります。
※1.長期借入債務には1年以内に返済予定のものを含めて表示しています。長期借入債務の詳細については、連結財務諸表「注記4.5. 短期借入債務及び長期借入債務」をご参照ください。
※2.リース負債には利息相当額を含めています。
※3.購入コミットメントは主に有形固定資産その他の資産の購入に関する契約債務であります。なお、残余期間が1年内の購入コミットメントを含めていますが、解約可能な購入コミットメントを除いています。
※4.その他の固定負債は重要性がない、あるいは支払時期が不確実であるため、上表に金額を記載していません。なお、連結財務諸表「注記3.11. 従業員給付」に記載のとおり、NTTグループの年金制度に対して、翌連結会計年度に合計15,246百万円の拠出を見込んでいます。
当連結会計年度末のNTTグループの有形固定資産及びその他資産の購入等に係る契約債務残高は約1兆414億円となっており、営業活動によって得たキャッシュ・フローによりこれらの売買契約代金の支払いをする予定であります。
(5)重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断については、連結財務諸表「注記1.4. 重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」をご参照ください。
(1)中期財務目標の進捗
(単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 | |
| EBITDA | 32,393 | 34,233 | 1,840 | 5.7% |
| 海外営業利益率 | 7.5% | 11.7% | 4.3ポイント | - |
| 既存分野ROIC | 5.6% | 4.3% | △1.3ポイント | - |
(注)1.EBITDA及びその内訳の減価償却費について、使用権資産に係る減価償却費を全て除いています。
2.海外営業利益率の算定にあたっては、買収に伴う無形資産の償却費等、一時的なコストを除外しています。なお、集計範囲はNTTデータグループ海外事業です。
3.既存分野を「NTTドコモグループ・コンシューマ通信事業、NTT東日本グループ、NTT西日本グループ」と定義しています。
NTTグループは、2023年5月に公表した中期経営戦略『New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN』に基づき、成長分野への投資拡大等を通じて、キャッシュ創出力の強化に取り組んできました。当連結会計年度における中期財務目標の進捗は、上表のとおりです。
なお、NTTグループは2026年5月に、事業環境の変化を踏まえ、中長期的な成長と安定した財務基盤の両立を図るため、中期経営戦略を一部見直しました。見直し後の中期経営戦略の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(2)経営成績の状況の分析(連結)

営業収益
当連結会計年度の営業収益は、前期比5.1%増加し、14兆4,091億円となりました。これは、各事業セグメントにおける法人向けビジネスの拡大や総合ICT事業セグメントのスマートライフ事業の増に加え、データセンター資産の不動産投資信託(REIT)への譲渡に伴う増収等によるものです。
営業費用
当連結会計年度の営業費用は前期比5.4%増加し、12兆7,029億円となりました。主な要因は以下のとおりです。
・人件費
当連結会計年度の人件費は、前期比3.8%増加し、3兆2,149億円となりました。これは、グローバル・ソリューション事業セグメントにおいて、事業拡大等により人件費が増加したこと等によるものです。
・経費
当連結会計年度の経費は、前期比5.7%増加し、7兆2,079億円となりました。これは、総合ICT事業セグメントのコンシューマ通信事業における顧客基盤強化のための施策費用の増や、地域通信事業セグメントの法人ビジネスにおいて、収益連動費用が増加したこと等によるものです。
・減価償却費
当連結会計年度の減価償却費は、前期比4.0%増加し、1兆7,910億円となりました。
営業利益・EBITDA
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前期比3.4%増加し、1兆7,062億円、EBITDAは、前期比5.7%増加し、3兆4,233億円となりました。
金融損益
当連結会計年度の金融損益は、前期の△1,104億円に対し△1,656億円となりました。これは、支払利息が増加したこと等によるものです。
持分法による投資損益
当連結会計年度の持分法による投資損益は、前期比61.9%増加し、413億円となりました。
税引前利益
以上の結果、当連結会計年度の税引前利益は前期比1.1%増加し、1兆5,819億円となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は、前期比3.5%増加し、4,993億円となりました。前連結会計年度、当連結会計年度の税負担率は、それぞれ30.82%、31.56%となっています。
当社に帰属する当期利益
以上の結果、当連結会計年度の当期利益は前期比0.0%増加し、1兆826億円となりました。また、非支配持分に帰属する当期利益を控除した当社に帰属する当期利益は、前期比3.7%増加し、1兆370億円となりました。
業績の内訳は次のとおりです。
(単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 | |
| 営業収益 | 137,047 | 144,091 | 7,044 | 5.1% |
| 営業費用 | 120,552 | 127,029 | 6,477 | 5.4% |
| 人件費 | 30,986 | 32,149 | 1,163 | 3.8% |
| 経費 | 68,177 | 72,079 | 3,902 | 5.7% |
| 減価償却費 | 17,220 | 17,910 | 689 | 4.0% |
| その他 | 4,168 | 4,891 | 723 | 17.3% |
| 営業利益 | 16,496 | 17,062 | 567 | 3.4% |
| 金融損益 | △1,104 | △1,656 | △552 | - |
| 持分法による投資損益 | 255 | 413 | 158 | 61.9% |
| 税引前利益 | 15,647 | 15,819 | 172 | 1.1% |
| 法人税等 | 4,823 | 4,993 | 170 | 3.5% |
| 当期利益 | 10,824 | 10,826 | 2 | 0.0% |
| 控除:非支配持分に帰属する当期利益 | 824 | 456 | △368 | △44.7% |
| 当社に帰属する当期利益 | 10,000 | 10,370 | 370 | 3.7% |
| EBITDA | 32,393 | 34,233 | 1,840 | 5.7% |
(3)経営成績の状況の分析(セグメント)

当連結会計年度における各セグメントの営業実績の概要は、次のとおりです。なお、各セグメントの営業実績の記載における営業収益・営業費用・営業利益・EBITDAは、セグメント間取引を含めています。また、当社グループは電気通信事業等の事業を行っており、生産、受注といった区分による表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。このため、生産、受注及び販売の状況については各セグメントの営業業績に関連付けて示しています。
①総合ICT事業セグメント

総合ICT事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、コンシューマ通信事業におけるモバイル通信サービス収入や端末機器販売収入の減等はあるものの、金融を中心とするスマートライフ事業や、法人事業の拡大等により6兆4,581億円(前期比3.9%増)となりました。一方、営業費用は、顧客基盤強化やネットワーク品質改善のための施策費用の増加等により5兆5,160億円(前期比6.2%増)となりました。この結果、営業利益は9,421億円(前期比7.7%減)、EBITDAは1兆7,431億円(前期比1.0%減)となりました。
セグメント業績の概要 (単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 | |
| 営業収益 | 62,131 | 64,581 | 2,450 | 3.9% |
| コンシューマ | 45,398 | 46,674 | 1,276 | 2.8% |
| スマートライフ | 12,279 | 14,327 | 2,048 | 16.7% |
| コンシューマ通信 | 33,545 | 32,846 | △698 | △2.1% |
| 法人 | 19,027 | 20,246 | 1,219 | 6.4% |
| 営業費用 | 51,926 | 55,160 | 3,235 | 6.2% |
| 人件費 | 5,411 | 5,576 | 165 | 3.1% |
| 経費 | 36,839 | 39,216 | 2,377 | 6.5% |
| 減価償却費 | 8,424 | 8,885 | 460 | 5.5% |
| その他 | 1,252 | 1,484 | 232 | 18.5% |
| 営業利益 | 10,205 | 9,421 | △785 | △7.7% |
| EBITDA | 17,606 | 17,431 | △174 | △1.0% |
《契約数、ARPU》

2026年3月31日現在、NTTドコモの携帯電話サービスの契約数は9,307万契約となり、前期末時点の9,141万契約から166万契約増加しました。また、解約率は前期比0.10ポイント増加し、0.86%となりました。
当連結会計年度におけるモバイル通信ARPUは、ドコモMAX等の大容量プラン拡大により3,960円となり、前期の3,940円に比べて20円(0.5%)増加しました。
総合ICT事業セグメントの契約数及び市場シェア (単位:千契約)
| サービスの種類 | 2025年3月31日現在 | 2026年3月31日現在 | 増減 | 増減率 |
| 携帯電話サービス | 91,407 | 93,065 | 1,658 | 1.8% |
| 5Gサービス | 37,315 | 43,893 | 6,579 | 17.6% |
| LTE(Xi)サービス | 49,087 | 46,896 | △2,191 | △4.5% |
| FOMAサービス | 5,005 | 2,276 | △2,730 | △54.5% |
| (再掲)ハンドセット契約数 | 53,123 | 52,971 | △152 | △0.3% |
| 携帯電話市場シェア | 42.2% | 39.9% | △2.3ポイント | - |
| ぷらら(ISP) | 2,578 | 2,323 | △256 | △9.9% |
| OCN(ISP) | 6,799 | 6,618 | △181 | △2.7% |
| ひかりTV | 696 | 629 | △68 | △9.7% |
(注)1.携帯電話サービス契約数には、MVNOとの契約及び通信モジュールサービス契約数を含めて記載しています。
2.ハンドセット契約数については、音声通話が利用可能な料金プランの契約数(2in1除く)を記載しています。
3.他社契約数については、一般社団法人電気通信事業者協会及び各社が発表した数値を基に算出しています。
ARPU
| 区分 | 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 |
| モバイル通信ARPU(円) | 3,940 | 3,960 | 20 | 0.5% |
(注)1.ARPUの算定式については「(注)2.ARPUの算定式(b)NTTドコモ」をご参照ください。
2.モバイル通信ARPUにOCNモバイル関連収入・契約数を含めて算出しています。
②グローバル・ソリューション事業セグメント

グローバル・ソリューション事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、為替影響による減少等はあるものの、国内外における事業成長や、データセンター資産の不動産投資信託(REIT)への譲渡に伴う増収等により5兆46億円(前期比7.9%増)となりました。一方、営業費用は、為替影響による減少等はあるものの、収益連動費用の増加等により4兆5,164億円(前期比4.7%増)となりました。この結果、営業利益は4,882億円(前期比50.7%増)、EBITDAは8,037億円(前期比29.1%増)となりました。
セグメント業績の概要 (単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 | |
| 営業収益 | 46,387 | 50,046 | 3,659 | 7.9% |
| 日本 | 19,332 | 20,727 | 1,395 | 7.2% |
| 海外 | 27,509 | 30,092 | 2,583 | 9.4% |
| 営業費用 | 43,149 | 45,164 | 2,015 | 4.7% |
| 人件費 | 17,234 | 18,252 | 1,018 | 5.9% |
| 経費 | 21,967 | 22,761 | 794 | 3.6% |
| 減価償却費 | 3,630 | 3,803 | 173 | 4.8% |
| その他 | 317 | 348 | 31 | 9.9% |
| 営業利益 | 3,239 | 4,882 | 1,643 | 50.7% |
| EBITDA | 6,225 | 8,037 | 1,812 | 29.1% |
③地域通信事業セグメント

地域通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、レガシービジネスにおける減収はあるものの、法人ビジネスや光ビジネス収入の増等により3兆2,102億円(前期比3.1%増)となりました。一方、営業費用は、経費の増加等により2兆9,028億円(前期比3.1%増)となりました。この結果、営業利益は3,074億円(前期比4.0%増)、EBITDAは7,406億円(前期比3.1%増)となりました。
セグメント業績の概要 (単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 | |
| 営業収益 | 31,123 | 32,102 | 979 | 3.1% |
| 法人ビジネス | 7,015 | 7,931 | 915 | 13.0% |
| 光ビジネス | 14,409 | 14,798 | 389 | 2.7% |
| レガシービジネス | 5,385 | 4,954 | △431 | △8.0% |
| 子会社・新規ビジネス等 | 4,313 | 4,419 | 105 | 2.4% |
| 営業費用 | 28,168 | 29,028 | 860 | 3.1% |
| 人件費 | 6,334 | 6,230 | △104 | △1.6% |
| 経費 | 15,364 | 16,246 | 882 | 5.7% |
| 減価償却費 | 4,329 | 4,446 | 116 | 2.7% |
| その他 | 2,141 | 2,106 | △35 | △1.6% |
| 営業利益 | 2,955 | 3,074 | 119 | 4.0% |
| EBITDA | 7,186 | 7,406 | 220 | 3.1% |
(注)「レガシービジネス」には、加入電話、INSネット、一般専用、高速ディジタル伝送等のサービスが含まれています。
加入電話及びINSネットの契約数 (単位:千加入/回線)
| サービスの種類 | 2025年3月31日現在 | 2026年3月31日現在 | 増減 | 増減率 |
| (NTT東日本) | ||||
| 加入電話 | 5,382 | 4,992 | △390 | △7.2% |
| INSネット | 547 | 482 | △65 | △11.9% |
| (NTT西日本) | ||||
| 加入電話 | 5,062 | 4,619 | △444 | △8.8% |
| INSネット | 544 | 474 | △70 | △12.8% |
(注)「INSネット」には、「INSネット64」及び「INSネット1500」が含まれています。「INSネット1500」は、チャネル数、伝送速度、回線使用料(基本料)のいずれについても「INSネット64」の10倍程度であることから、「INSネット1500」の1契約を「INSネット64」の10倍に換算しています(INSネット64・ライトを含む)。
加入電話やINSネットについて、お客さまのニーズが携帯電話、IP電話、OTT事業者が提供する無料又は低価格の通信サービス等へと移行していること等に伴い、2026年3月31日現在の固定電話契約数(固定電話+INSネット)は、前期比969千契約減少し、10,566千契約となりました。
フレッツ光(コラボ光含む)、フレッツ・ADSL、ひかり電話、フレッツ・テレビ伝送サービスの契約数
(単位:千契約)
| サービスの種類 | 2025年3月31日現在 | 2026年3月31日現在 | 増減 | 増減率 |
| (NTT東日本) | ||||
| フレッツ光(コラボ光含む) | 13,442 | 13,546 | 103 | 0.8% |
| (再掲)コラボ光 | 10,290 | 10,507 | 216 | 2.1% |
| フレッツ・ADSL | 0 | - | △0 | △100.0% |
| ひかり電話(千チャネル) | 9,565 | 9,428 | △137 | △1.4% |
| フレッツ・テレビ伝送サービス | 1,238 | 1,265 | 27 | 2.2% |
| (NTT西日本) | ||||
| フレッツ光(コラボ光含む) | 10,344 | 10,440 | 95 | 0.9% |
| (再掲)コラボ光 | 7,195 | 7,380 | 186 | 2.6% |
| フレッツ・ADSL | 34 | 0 | △34 | △100.0% |
| ひかり電話(千チャネル) | 8,314 | 8,184 | △130 | △1.6% |
| フレッツ・テレビ伝送サービス | 983 | 1,036 | 53 | 5.4% |
(注)1.「フレッツ光(コラボ光含む)」はNTT東日本の「フレッツ 光クロス」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」、「フレッツ 光ライトプラス」、「フレッツ 光WiFiアクセス」及び「ひかり電話ネクスト(光IP電話)」、NTT西日本の「フレッツ 光クロス」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光マイタウン ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「ひかり電話ネクスト(IP電話サービス)」、並びにNTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービス(コラボ光)を含めて記載しています。
2.「ひかり電話」、「フレッツ・テレビ伝送サービス」は、NTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスを含めて記載しています。
2026年3月31日現在の「フレッツ光(コラボ光含む)」の契約数は、「フレッツ 光クロス」の展開等に取り組んだ結果、23,985千契約(前期比199千契約(0.8%)増)、「ひかり電話」の契約数は、17,612千チャネル(前期比268千チャネル(1.5%)減)、「フレッツ・テレビ」の契約数は、2,300千契約(前期比80千契約(3.6%)増)となりました。
固定通信サービスにおける固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)及びフレッツ光ARPU (単位:円)
| サービスの種類 | 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 |
| (NTT東日本) | ||||
| 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット) | 2,560 | 2,560 | - | - |
| フレッツ光ARPU | 4,410 | 4,480 | 70 | 1.6% |
| 基本利用料ARPU | 3,320 | 3,410 | 90 | 2.7% |
| 付加サービスARPU | 1,090 | 1,070 | △20 | △1.8% |
| (NTT西日本) | ||||
| 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット) | 2,600 | 2,600 | - | - |
| フレッツ光ARPU | 4,450 | 4,510 | 60 | 1.3% |
| 基本利用料ARPU | 3,180 | 3,260 | 80 | 2.5% |
| 付加サービスARPU | 1,270 | 1,250 | △20 | △1.6% |
(注)各ARPUについては、「(注)1.ARPU(Average monthly Revenue Per Unit)」「(注)2.ARPUの算定式 (a)NTT東日本、NTT西日本」をご参照ください。
当連結会計年度における固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)は、前期と同水準となり、NTT東日本が2,560円、NTT西日本が2,600円となりました。
当連結会計年度におけるフレッツ光ARPUは、前期に比べ、NTT東日本が70円(1.6%)増加し4,480円、NTT西日本が60円(1.3%)増加し4,510円となりました。これは、「フレッツ 光クロス」の展開等に取り組んだ結果、基本利用料ARPUが増加したこと等によるものです。
④その他(不動産、エネルギー等)

その他(不動産、エネルギー等)における当連結会計年度の営業収益は、不動産事業における住宅事業やオフィス・商業事業の拡大等により1兆7,526億円(前期比1.5%増)となりました。一方、営業費用は、電力事業における金利や建設価格上昇等の外部環境の変化を踏まえた減損損失の計上等により1兆7,542億円(前期比5.0%増)となりました。この結果、営業利益は△16億円(前期の営業利益は558億円)、EBITDAは1,726億円(前期比9.2%減)となりました。
業績の概要 (単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 | |
| 営業収益 | 17,265 | 17,526 | 261 | 1.5% |
| 営業費用 | 16,707 | 17,542 | 834 | 5.0% |
| 人件費 | 2,883 | 3,048 | 165 | 5.7% |
| 経費 | 11,782 | 12,000 | 219 | 1.9% |
| 減価償却費 | 1,498 | 1,464 | △33 | △2.2% |
| その他 | 545 | 1,029 | 484 | 88.7% |
| 営業利益 | 558 | △16 | △574 | - |
| EBITDA | 1,902 | 1,726 | △176 | △9.2% |
(参考)国内売上高及び海外売上高に関する情報

国内における当連結会計年度の営業収益は、各事業セグメントにおける法人向けビジネスの拡大や総合ICT事業セグメントのスマートライフ事業の増等により11兆1,893億円(前期比4.2%増)となりました。海外における営業収益は、グローバル・ソリューション事業セグメントにおけるデータセンター資産の不動産投資信託(REIT)への譲渡に伴う増収等により3兆2,198億円(前期比8.7%増)となりました。
(単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | 増減 | 増減率 | |
| 営業収益 | 137,047 | 144,091 | 7,044 | 5.1% |
| 国内 | 107,423 | 111,893 | 4,470 | 4.2% |
| 海外 | 29,624 | 32,198 | 2,574 | 8.7% |
(注)営業収益は、製品及びサービスの提供先別に国内・海外を分類しています。
(注)
1.ARPU(Average monthly Revenue Per Unit):1契約者(利用者)当たり月間平均収入
契約者(利用者)当たりの月間平均収入(ARPU)は、契約者(利用者)1人当たりの平均的な月間営業収益を計るために使われます。地域通信事業の場合、ARPUは、地域通信事業セグメントの営業収益のうち、固定電話(加入電話及びINSネット)並びに「フレッツ光」の提供により毎月発生する収入を、当該サービスの稼動契約数で除して計算されます。総合ICT事業の場合、ARPUは、総合ICT事業セグメントの営業収益のうち、携帯電話(5G)、携帯電話(LTE(Xi))、携帯電話(FOMA)のサービス提供により発生する通信サービス収入(一部除く)を、当該サービスの稼動利用者数で除して計算されます。これら数字の計算からは、各月の平均的な利用状況を表さない端末機器販売、契約事務手数料、ユニバーサルサービス料等は除いています。こうして得られたARPUは、各月のお客さまの平均的な利用状況を把握する上で有用な情報を提供するものであると考えています。なお、ARPUの分子に含まれる収入は、IFRSによる連結決算値を構成する財務数値により算定しています。
2.ARPUの算定式
(a) NTT東日本、NTT西日本
NTT東日本及びNTT西日本のARPUは、以下の2種類に分けて計算しています。
・音声伝送収入(IP系除く)に含まれる加入電話とINSネットの基本料、通信・通話料、及びIP系収入に含まれる「フレッツ・ADSL」、「フレッツ・ISDN」からの収入に基づいて計算される固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)。
・IP系収入に含まれる「フレッツ光」、「フレッツ光」のオプションサービスからの収入、「ひかり電話」における基本料・通信料・機器利用料、及び附帯事業営業収益に含まれる「フレッツ光」のオプションサービス収入に基づいて計算されるフレッツ光ARPU。
※1 「フレッツ光」の集計対象は、「(3)経営成績の状況の分析(セグメント) ③地域通信事業セグメント フレッツ光(コラボ光含む)、フレッツ・ADSL、ひかり電話、フレッツ・テレビ伝送サービスの契約数 (注)1」に記載の、「フレッツ光(コラボ光含む)」の集計対象と同一です。「フレッツ光」のオプションサービスは、NTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスを含めて記載しています。
※2 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)及びフレッツ光ARPUには、相互接続通話料は含まれていません。
※3 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)の算定上の契約数は、固定電話(加入電話及びINSネット)の契約数です。
※4 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)の算定上、INSネット1500の契約数は、チャネル数、伝送速度、回線使用料(基本料)のいずれについてもINSネット64の10倍程度であることから、INSネット1500の1契約をINSネット64の10倍に換算しています。
※5 フレッツ光ARPU算定上の契約数の集計対象は、IP系収入に含まれる「フレッツ光」の集計対象と同一です。
※6 NTT東日本及びNTT西日本におけるARPU算出時の稼動契約数の計算式は、以下のとおりです。
通期実績:当該期間の各月稼動契約数{(前月末契約数+当月末契約数)/2}の合計
(b) NTTドコモ
NTTドコモのモバイル通信ARPUの計算式は、以下のとおりです。
・モバイル通信ARPU:モバイル通信ARPU関連収入(基本使用料、通話料、通信料)/稼動利用者数
※1 NTTドコモにおけるARPU算出時の稼動利用者数の計算式は、以下のとおりです。
当該期間の各月稼動利用者数{(前月末利用者数+当月末利用者数)/2}の合計
※2 利用者数は、以下のとおり、契約数を基本としつつ、一定の契約数を除外して算定しています。
利用者数 = 契約数
-通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」並びにMVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る契約数
-5G契約、Xi契約及びFOMA契約と同一名義のデータプラン契約数
なお、通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」、MVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る収入並びに「dポイント」等に係る収入影響等は、ARPUの算定上、収入に含まれていません。
(4)キャッシュ・フロー及び財政状態の状況の分析
キャッシュ・フロー
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(単位:億円)
| 前連結会計年度 (2024年4月1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月1日から 2026年3月31日まで) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 23,640 | 14,852 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー (休日影響(注)を除く) | 21,712 | 14,852 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △19,996 | △10,234 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △3,430 | 4,413 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 10,010 | 19,219 |
(注)前々期末日が休日だったことから、通信サービス料金等の支払期限が月末から翌月初に後倒しとなった影響1,928億円。
NTTグループにおいては、事業が創出する安定的なキャッシュ・フローが設備投資等の経常的な投資活動に必要な支出を賄っているほか、株主還元(配当・自己株式取得)や借入金等の債務返済の主な原資となっています。
・営業キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によって得たキャッシュ・フローは、1兆4,852億円となりました。
これは主に、非資金損益項目調整後の当期利益(当期利益に減価償却費、固定資産除却損等の非資金損益項目を加算)が2兆9,644億円、銀行業の貸出金が1兆99億円増加となったことによります。
また、休日影響を除いた場合の前連結会計年度との比較では、2兆1,712億円から収入が6,860億円減少しています。これは、当期において、前期と比べ、銀行業の貸出金が1兆99億円増加したこと等によるものであります。
なお、休日影響を含んだ場合の前連結会計年度との比較では、2兆3,640億円から収入が8,788億円減少しています。
・投資キャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動に充てたキャッシュ・フローは、1兆234億円となりました。
これは主に、有形固定資産・無形資産及び投資不動産の取得による支出が2兆2,557億円となったことによります。
また、前連結会計年度との比較では、1兆9,996億円から支出が9,762億円減少しています。これは、当期において、前期と比べ、子会社の支配獲得による収入が1兆4,389億円増加したこと等によるものであります。
・財務キャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によって得たキャッシュ・フローは、4,413億円となりました。
これは主に、借入債務の収支が3兆6,850億円の収入、非支配持分からの子会社持分取得による支出が2兆3,957億円、株主還元による支出が6,632億円となったことによります。
借入債務の収支の内訳は、短期借入債務の増加による収入5,385億円、長期借入債務の増加による収入5兆7,974億円、長期借入債務の返済による支出2兆6,510億円です。また、株主還元による支出の内訳は、配当金4,583億円、自己株式の取得2,049億円の支出です。
また、前連結会計年度との比較では、7,844億円収入が増加しています。これは、当期において、前期と比べ、借入債務の収支が3兆1,128億円増加したことのほか、非支配持分からの子会社持分取得による支出が2兆3,813億円増加したこと等によるものであります。
財政状態
前連結会計年度及び当連結会計年度の資産、負債、資本の状況は以下のとおりです。
(単位:億円)
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増減 | |
| 資産 | 300,625 | 467,213 | 166,588 |
| 負債 | 187,178 | 365,037 | 177,859 |
| (再掲)有利子負債 | 100,101 | 157,116 | 57,015 |
| 資本 | 113,446 | 102,175 | △11,271 |
| (再掲)株主資本 | 102,216 | 97,276 | △4,940 |
当連結会計年度末の資産は、住信SBIネット銀行株式会社の連結子会社化による増に加え、有形固定資産やその他の金融資産の増等により、前連結会計年度末に比べて16兆6,588億円増加し、46兆7,213億円となりました。
当連結会計年度末の負債は、住信SBIネット銀行株式会社の連結子会社化による増に加え、借入債務の増等により、前連結会計年度末に比べて17兆7,859億円増加し、36兆5,037億円となりました。有利子負債残高は15兆7,116億円であり、前連結会計年度末の10兆101億円から5兆7,015億円増加しました。
当連結会計年度の株主資本は、利益剰余金の減等により、前連結会計年度末に比べて4,940億円減少し、9兆7,276億円となりました。有利子負債の株主資本に対する比率は161.5%(前連結会計年度末は97.9%)となりました。また、株主資本に非支配持分を加えた資本は前連結会計年度末に比べて1兆1,271億円減少し、10兆2,175億円となりました。
・現金及び流動性
NTTグループは、現金及び現金同等物に加え、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、事業活動上必要な流動性を確保しています。当連結会計年度末のNTTグループの現金及び現金同等物残高は1兆9,219億円であり、前連結会計年度末の1兆10億円から9,209億円増加しました。現金及び現金同等物とは、負債の返済や投資等に利用される予定の一時的な余剰金のことで、運転資金として使用されます。したがって、現金及び現金同等物の残高は、その時点の資金調達や運転資金の状況に応じて毎年度変化します。
また、当連結会計年度末のコミットメントラインの未実行の融資枠は、3,301億円でした。
・契約上の債務
下記の表は、当連結会計年度末におけるNTTグループの契約上の債務をまとめたものであります。
| (単位:百万円) |
| 負債・債務の内訳 | 支払い期限ごとの債務額 | |||
| 総 額 | 1年以内 | 1年超 5年以内 | 5年超 | |
| 契約上の債務 | ||||
| 長期借入債務※1 | 13,294,226 | 1,978,266 | 7,648,255 | 3,667,705 |
| 社債 | 7,725,493 | 709,201 | 4,095,423 | 2,920,869 |
| 銀行からの借入金 | 5,568,733 | 1,269,065 | 3,552,832 | 746,836 |
| 長期借入債務に係る支払利息 | 1,573,723 | 286,154 | 786,598 | 500,971 |
| リース負債※2 | 1,477,462 | 273,027 | 570,282 | 634,153 |
| 購入コミットメント※3 | 1,041,378 | 426,135 | 552,563 | 62,680 |
| その他の固定負債※4 | - | - | - | - |
※1.長期借入債務には1年以内に返済予定のものを含めて表示しています。長期借入債務の詳細については、連結財務諸表「注記4.5. 短期借入債務及び長期借入債務」をご参照ください。
※2.リース負債には利息相当額を含めています。
※3.購入コミットメントは主に有形固定資産その他の資産の購入に関する契約債務であります。なお、残余期間が1年内の購入コミットメントを含めていますが、解約可能な購入コミットメントを除いています。
※4.その他の固定負債は重要性がない、あるいは支払時期が不確実であるため、上表に金額を記載していません。なお、連結財務諸表「注記3.11. 従業員給付」に記載のとおり、NTTグループの年金制度に対して、翌連結会計年度に合計15,246百万円の拠出を見込んでいます。
当連結会計年度末のNTTグループの有形固定資産及びその他資産の購入等に係る契約債務残高は約1兆414億円となっており、営業活動によって得たキャッシュ・フローによりこれらの売買契約代金の支払いをする予定であります。
(5)重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断
重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断については、連結財務諸表「注記1.4. 重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」をご参照ください。