有価証券報告書-第45期(2025/03/01-2026/02/28)

【提出】
2026/05/19 16:55
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【項目】
195項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
①連結経営成績の状況
当連結会計年度の連結営業収益は5,693億70百万円(前期比106.8%)、連結営業利益は606億55百万円(前期比98.6%)、連結経常利益は606億93百万円(前期比97.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は210億92百万円(前期比134.8%)となりました。
当社は、金融サービスの提供を通じた持続的な成長を実現するため、当社グループの存在意義をOur Purpose
「金融をもっと近くに。一人ひとりに向き合い、まいにちのくらしを安心とよろこびで彩る。」と定めています。Our Purposeのもと、小売業発の金融グループの強みである「生活者視点」に立ち、展開するアジア各国において、全てのお客さまのライフステージや生活環境の変化に対応した金融サービスの提供を目指しております。
また、2030年のありたい姿として設定した「『金融をもっと近くに』する地域密着のグローバル企業」の実現に向け、中期経営計画(2021年度~2025年度)を「変革フェーズ」と位置づけ、事業環境の変化を踏まえた最適な事業ポートフォリオへの見直しや、デジタルを活用した新たなビジネスモデルの構築に取り組んでまいりました。
中期経営計画の最終年度である当連結会計年度は、イオン生活圏におけるお客さまへの提供価値の最大化を図るため、事業ポートフォリオの見直しによる経営資源の再配分を進めました。国内では、2025年7月1日に生命保険事業を営む連結子会社イオン・アリアンツ生命保険株式会社(現 明治安田トラスト生命保険株式会社)の発行済株式の85.1%を、明治安田生命保険相互会社へ譲渡しました。また、2026年2月1日に連結子会社であるACSリース株式会社を当社に吸収合併し、2026年3月1日にはエー・シー・エス債権管理回収株式会社のデータ分析コンサルティング業を吸収分割により当社へ承継しました。加えて、連結子会社であるAFSコーポレーション株式会社を当社へ吸収合併することを決定しています。これらにより、よりシンプルで実効性の高い効率的な組織体制を構築するとともに、各事業間の連携強化を通じた事業拡大を図ってまいります。
当連結会計年度の国内経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、人件費やエネルギー、物流コスト等の上昇に伴う物価高の影響が家計を圧迫し、個人消費については慎重な動きが継続しました。当社グループの展開するアジア各国においては、マレーシアやベトナムを中心に、家計消費の拡大を背景に堅調な経済成長が続いておりますが、中国経済の成長率鈍化に加え、米国の通商政策を巡る不透明感の高まり等により、マクロ経済環境の先行きには不確実性が残っています。さらに一部地域においてはインフレの長期化や所得の伸び悩みが見られ、景気回復には時間を要する状況となりました。
このような状況のもと当社グループは、国内外においてお客さまの決済及び資金ニーズに応える金融商品・サービスの提供により顧客基盤の拡充に取り組むとともに、各種取扱高及び営業債権残高の拡大による資産収益性の向上を図りました。
国内では、2025年2月28日にGMS事業を営むイオンリテール株式会社からWAONバリュイシュア事業の譲受を完了し、コード決済や電子マネー等の各種決済チャネルを融合した、より利便性の高いスマホ決済「AEON Pay」サービスの提供とともに、顧客基盤及び加盟店の拡大に取り組みました。また、2025年7月12日に、レンディングサービスやフィンテックソリューションを提供するAND Global Pte. Ltd.(以下、AND Global社)との間で、AND Global社の第三者割当増資についての株式引受契約及び戦略的パートナーシップに関する覚書を締結しました。AND Global社の有するオルタナティブデータを活用したAIスコアリングによる与信管理ノウハウやデジタルレンディングに関するビジネスノウハウを、当社の国内及びアジア各国で活用することにより、サービスのDX化を推進するとともに、融資事業の強化、AI等のデジタル技術を活用した与信精緻化や債権回収体制の強化を図ってまいります。
海外では、イオングループが海外戦略の重要国と位置付けているベトナムにおいて、2025年2月に連結子会社となったAEON Consumer Finance Company Limitedが、現地法人ACS Trading Vietnam Co., Ltd.の提供する共通ポイント会員と一体となった顧客基盤の拡大に取り組みました。マレーシアにおいても、デジタルバンク事業を営むAEON BANK(M)BERHADが事業者向け預金を開始し、イオングループの取引先等へのサービス提供を図るとともに、2025年9月17日には、現地法人AEON CREDIT SERVICE(M)BERHADがイオングループの小売業を営むAEON Co.(M)BHD.と共同で、マーケティング事業を営む新会社AEON360 SDN.BHD.を設立する等、イオン生活圏をさらに発展させる取り組みを進めました。
②セグメントの状況
<国内・リテール>国内・リテール事業の営業収益は2,429億71百万円(前期比125.6%)、営業利益は51億18百万円(前期比48.7%)となりました。
当連結会計年度では、ショッピングリボ・分割を中心とした営業債権残高が順調に増加したことや、金利上昇に伴うローン等の貸出金利息や有価証券の運用益が拡大したことで、営業収益は前期を上回りました。一方、銀行業における預金利息の拡大や金利環境に合わせた保有債券ポートフォリオのリバランスに伴う金融費用の増加等により、営業利益は前期を下回りました。
リテール事業では、2025年9月11日よりカードショッピング1回払い又はボーナス一括払いにおいて、決済手続き後にWeb及びイオンウォレットを通じて返済方法を分割払いへ変更できる「あとから分割払い」サービスを開始しました。ショッピングリボにおいては、ご利用明細やご利用日単位に加え、1カ月単位で支払方法をリボ払いに変更できる機能を追加し、お客さまの利用状況に合わせた、より柔軟な支払方法の選択が可能となりました。これら利便性の向上によるショッピングリボ・分割債権残高の拡大に加え、2025年12月2日ご請求分よりショッピングリボ手数料を改定し、収益性の向上を図りました。また、カードキャッシングにおいては、スマホアプリ「イオンウォレット」を通じたネットキャッシングの告知強化を図りました。
これらの取り組みにより、ショッピングリボ・分割債権残高は3,951億79百万円(期首差336億12百万円増)、キャッシング債権残高は4,353億76百万円(期首差74億73百万円増)と順調に拡大しました。
なお、2026年4月6日よりアプリ名称を「AEON Pay」へ変更し、デザインを刷新するとともに、視認性及び操作性を改善しました。今後も、お客さまがより使いやすいアプリへとUI・UXの向上を図り、利便性を高めてまいります。
株式会社イオン銀行(以下、イオン銀行)では、日本銀行による金融政策の見直しや金利情勢の変化を踏まえ、2025年3月1日に円預金及びローン店頭表示金利の改定を実施しました。また、金融環境のさらなる変化に合わせ、2026年3月1日にも円預金及びローン店頭表示金利の改定を実施し、普通預金金利は預金残高にかかわらずわかりやすくお伝えできるようになりました。
そのほか、円預金においては、お客さまの預金ニーズの高まりに応えるため、定期預金キャンペーンの実施に加えて、2025年2月に取り扱いを開始した退職金定期預金の店頭告知の強化、給与振り込み口座設定での定期預金優遇金利の適用等に取り組んだ結果、イオン銀行の預金残高は5兆4,641億67百万円(期首差2,625億34百万円増)と、順調に拡大しました。
また、顧客接点であるイオングループ店舗に出店する銀行店舗では、対面ニーズの高い金融相談等への対応や、顧客基盤拡大に向けた新規口座の獲得推進を目的に、新店舗の開設に加え、カードカウンターと銀行店舗の一体運営による募集拠点を全国9箇所に拡大しました。
各種ローン商品においては、住宅ローン契約者さま特典としてイオングループでのお買い物が毎日5%割引となる「イオンセレクトクラブ」の告知強化による、継続した当社グループ独自のメリットを訴求しました。また、住宅価格の高騰や若い世代のお客さまの住宅購入需要の高まりに対応し、2025年4月1日より、借入期間を従来の最長35年から最長50年に延長しました。これらの取り組みの結果、債権流動化前の居住用住宅ローンの貸出金残高は2兆9,117億87百万円(期首差46億51百万円増)となりました。
資産形成サービスでは、NISAをはじめとした資産運用応援キャンペーンの他、お買い物ついでに立ち寄れるショッピングセンター内にあるリアル店舗の強みを活かしたセミナー開催や保険等の対面相談ニーズにお応えすることで、資産形成関連の販売額は順調に推移しました。
イオン銀行では、2024年12月26日に金融庁より、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与(以下、マネロン・テロ資金供与)管理態勢に関し、銀行法第26条第1項の規定に基づく業務改善命令を受けました。当社及びイオン銀行は今回の処分を厳粛に受け止め、真摯に反省するとともに、同管理態勢の改善に一体となり取り組んでおります。イオン銀行は、2025年1月31日に本命令の趣旨を踏まえた業務改善計画書を金融庁へ提出し、以降、定期的に業務改善計画の進捗状況を金融庁へ報告しております。引き続き全社をあげて業務改善計画を着実に実行することで、マネロン・テロ資金供与対策に係る態勢強化を図り、お客さまに安心してご利用いただけるよう、信頼の回復に努めてまいります。
<国内・ソリューション>国内・ソリューション事業の営業収益は1,898億38百万円(前期比98.6%)、営業利益は135億2百万円(前期比137.7%)となりました。
当連結会計年度は、クレジットカード及びスマホ決済「AEON Pay」の顧客基盤及び加盟店ネットワークの規模拡大に取り組んだことに加え、2025年2月にイオンリテール株式会社よりWAONバリュイシュア事業を譲受したことにより役務取引等収益が拡大し、増益となりました。
ソリューション事業では、2025年6月26日よりAEON Payと電子マネーWAONの融合を図り、両決済手段における残高を自由に移行できる機能をAEON Payに搭載しました。サービス開始にあわせ、イオングループ各社と連携した告知強化に取り組み、顧客基盤の拡充及び利用拡大に取り組みました。
顧客基盤の拡充については、期間中に初めてAEON Payを利用した方へご利用金額の最大20%を還元する企画の実施や、ATMでの現金チャージ機能の認知向上の他、継続して新規会員の獲得に取り組んだ結果、チャージ払い利用者を中心に会員が拡大し、AEON Payの有効会員は1,208万人(期首差392万人増)となりました。これらの結果、AEON Payを含む国内有効ID数は3,925万人(期首差309万人増)、内カード有効会員数は2,654万人(期首差37万人増)となりました。
決済領域においては、物価上昇を背景とした日常消費での節約志向が根強く、利用単価の伸び悩みが見られています。そのような中、イオングループや提携先企業、加盟店における共同販促施策の実施や、イオンカードのゴールド会員限定で、全国のイオンモール専門店において毎月20日・30日のお買い物が5%割引となる「お客さま感謝デー」特典の対象に、2025年3月よりネイバーフッド型ショッピングセンターのイオンタウン専門店を追加し、カード特典の魅力度向上に取り組みました。また、2025年7月から、毎月10日にイオングループの対象店舗でのAEON Payのご利用で、WAON POINTを基本の10倍付与する新たな利用促進企画を開始する等、よりお得な決済手段として利用拡大に取り組みました。
さらに、あらゆる生活シーンで気軽に利用可能な決済手段を目指し加盟店網の拡大を図り、AEON Payの利用可能箇所数は期首より111万箇所増となる415万箇所となりました。これらの結果、カードショッピング取扱高は7兆8,666億73百万円(前期比105.0%)となりました。
当社は、さらなる成長に向けた事業ポートフォリオの見直しとして、コア領域・成長領域への適切なリソース配分を行う方針のもと、戦略的パートナーとの協業を推進しています。2025年10月に、株式会社オリエントコーポレーションと共同で、個人事業主及び法人代表者・中小企業法人向けの「イオンビジネスカード」の発行を開始しました。さらに、2025年3月にイオン株式会社及び当社と包括的パートナーシップ契約を締結した明治安田生命保険相互会社との取り組みの一環として、2025年10月に「一般社団法人 全国フードバンク推進協議会」に寄付できる「フードバンク応援WAON」の発行を開始しました。イオングループ店舗網を活用した健康増進イベントを共同で開催する等、お客さまの健康増進・地域活性化に資する取り組みを推進しています。
当社はこれまでも国内市場で増加するフィッシング詐欺等によるクレジットカード不正利用を防ぐため、本人認証サービス(3Dセキュア)の導入や24時間365日、不正利用を察知する異常検知モニタリング等のセキュリティ体制を構築してきました。2025年7月23日には、グーグル・クラウド・ジャパン合同会社とフィッシング詐欺対策の強化を目的としたパートナーシッププログラム契約を締結し、同社の提供する、AIと機械学習を活用し不正なウェブサイトをリアルタイムで検知・ブロックする「Web Risk」の活用を開始しました。今後も、外部関連団体との連携深化による最新情報の共有・対策強化及び、セキュリティ体制の強化によるお客さまへの安全な金融サービスの提供に努めてまいります。
<海外・中華圏>中華圏の営業収益は359億24百万円(前期比100.9%)、営業利益は108億25百万円(前期比116.2%)となりました。
中華圏の主要エリアである香港は、物価上昇の影響や米国の通商政策を巡る不透明感を背景に消費動向に慎重な状況が続きましたが、政府による観光振興や飲食業を中心とした支援策の実施、中国本土との往来回復等を受け、香港域内での消費や観光・サービス分野では持ち直しの動きが見られました。このような環境下において、クレジットカードの利用促進等に継続して取り組み、取扱高及び営業債権残高は堅調に推移しました。他方、マクロ環境を鑑みた与信精緻化に努めたことで貸倒関連費用を抑制し、営業利益は前期を上回りました。
香港の現地法人AEON CREDIT SERVICE(ASIA)CO.,LTD.は、イオングループの小売り事業AEON STORES(HONGKONG)Co.,LTD.の店舗に加え、カード利用ニーズの高い飲食店や交通機関を対象に、イオンカードのモバイル決済(NFC決済)利用時のポイント特典を強化しました。また、観光需要の高まりに合わせた旅行予約や、フードデリバリー等のEC利用の伸長等により、カードショッピング取扱高は2,289億33百万円(前期比105.0%)と順調に拡大しました。
カードキャッシングでは、顧客データ分析に基づくスマホアプリやテレマーケティングを中心とした個別アプローチを強化するとともに、スマホアプリのUI・UXの改善や新規顧客向け特典の提供を開始しました。個人向けローンでは、対面相談サービスの充実等パーソナライズした営業を強化した結果、カードキャッシング取扱高は518億82百万円(前期比108.5%)、個人向けローン取扱高は307億8百万円(前期比101.7%)となりました。
また、ローン契約業務の完全ペーパーレス化や、カードレスで発行するバーチャルカードの即時発行運用の開始等の業務効率化を進めました。貸倒関連費用については、外部信用情報と自社顧客データを組み合わせたスコアの継続活用により、審査精度を向上したことで抑制を図りました。
<海外・メコン圏>メコン圏の営業収益は1,028億30百万円(前期比107.4%)、営業利益は160億85百万円(前期比100.5%)となりました。
メコン圏の主要エリアであるタイは、高水準で推移する家計債務を背景に個人消費が伸び悩み、内需の回復に力強さを欠く状況が続きました。他方、ベトナムやカンボジアでは製造業や輸出関連分野の拡大、観光や国内消費の持ち直し等を背景に経済活動は総じて底堅く推移し、各国ごとに経済動向にばらつきが見られました。
このような環境下で各国において顧客基盤及び取扱高の拡大に取り組むとともに、与信回収体制の強化による生産性向上に努め営業収益は前期を上回りました。一方、営業利益はベトナム連結子会社のAEON Consumer Finance Company Limited(以下、ACF)取得に係るのれん償却費の計上により前期と同水準となりました。
タイの現地法人AEON THANA SINSAP (THAILAND)PCL.は、新たな顧客層の開拓、商品・サービスの拡大、サービスやオペレーションの改善に積極的に取り組みました。2026年2月にはペットとの生活を総合的にサポートするクレジットカード「Petster」の発行を開始し、新規会員獲得を目指しました。またイオンカードのデザインリニューアルやカード特典の見直し等のリブランディングを進めました。
個人向けローンでは、まとまった資金ニーズにお応えする長期の証書貸付ローンの取り扱いを開始する等、お客さまの利便性向上に取り組んだ結果、メコン圏の取扱高は1,029億14百万円(前期比90.1%)となりました。
貸倒関連費用の抑制に向け、債権回収システムの刷新による業務効率化ならびに債権回収時の連絡におけるAIボイスボット活用により債権回収率の改善につながりました。
ベトナムでは、2025年2月3日に持分取得したファイナンス会社ACFへ、現地法人ACS Trading Vietnam Co., Ltd.(以下、ACSTV)からの個品割賦事業の移管を、2025年10月1日に完了しました。個品割賦利用者への個人向けローンの提供等のクロスセル推進や、ACSTVの提供する共通ポイント会員と一体となった顧客基盤の拡大に取り組みました。
<海外・マレー圏>マレー圏の営業収益は1,017億9百万円(前期比111.6%)、営業利益は149億56百万円(前期比111.4%)となりました。
マレー圏の主要エリアであるマレーシアでは、失業率の低下等、雇用環境の改善と個人所得の増加を背景に個人消費が堅調に拡大し、内需の拡大が経済成長の主要なけん引役となりました。これにより、国内経済は引き続き安定した成長を維持しています。そのような中、主力の小型バイクに加え、近年注力している大型バイクや中古車をはじめとする個品割賦事業やクレジットカード等の取扱高が順調に推移し、営業債権残高が増加したことにより、営業収益は前期を上回り増収となりました。営業利益についても、営業債権残高拡大に伴う貸倒関連費用等の増加を吸収し、前期を上回りました。
マレー圏では、マレーシア現地法人AEON CREDIT SERVICE(M)BERHAD(以下、ACSM)において、2025年6月にマレーシア初のバイク愛好者向けカード「AEON Biker Visa Card」の発行を開始しました。また2026年1月には、クレジットカードとメンバーズカードを統合した「AEON Member Plus Credit Card」を発行し、イオングループ小売各社での独自特典や、ACSM及び小売各社の発行するポイントの統合を図り、よりわかりやすく便利なサービス提供に取り組みました。
個品割賦においては、外部信用情報を活用した即時仮与信機能やAIクレジットスコアリングの導入による与信精緻化に取り組みました。個人向けローンにおいては、スマホアプリ「イオンウォレット」のUI・UXの改善に加え、2025年8月に利用状況に応じてステージランクを決定する「FinPlus」のデータを活用した事前与信機能の追加により、FinPlus会員からの融資申込の拡大につながりました。これらの結果、マレー圏の個品割賦の取扱高は1,417億36百万円(前期比101.4%)、個人向けローンの取扱高は829億77百万円(前期比106.4%)と伸長しました。
デジタルバンク事業を営むAEON BANK(M)BERHADでは、預金及びデビットカードに加え、2025年3月に個人向けローン「Personal Financing-i」の提供を開始しました。2025年4月にはACSMのスマホアプリへ口座申込導線を設置し、両社の連携強化を図っています。加えて、2025年8月には事業者向け預金商品の取り扱いを開始しました。
2025年9月17日に、ACSMはイオングループの小売業を営むAEON Co.(M)BHD.と共同でマーケティング会社AEON360 SDN.BHD.(以下、AEON360)を設立しました。AEON360は、マレーシアでイオングループが40年にわたり培った事業基盤と、ACSMが蓄積してきた金融ノウハウやデータを融合し、お客さまのライフスタイルに関わる全方位(360度)のサービス提供とイオン生活圏のさらなる発展につなげていくことを目的としています。スマホアプリをグループ各社と統合し、グループ横断のプラットフォームの開発を拡大することで、顧客IDやロイヤリティ制度の共通化、AIを活用したデータマーケティング等の提供を目指してまいります。
(2)財政状態の状況
資産の部、負債の部、純資産の部における主な増減内容は次のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より5,574億63百万円増加し、8兆3,139億56百万円となりました。これはカードキャッシングや個人向けローンの残高拡大及び居住用住宅ローン貸出金残高の増加等により貸出金が2,496億6百万円、銀行業における有価証券が3,290億92百万円、及び買入金銭債権が1,088億65百万円増加した一方、日銀預け金の減少等により現金及び預金が1,379億72百万円減少したこと等によるものです。
(負債の部)
負債合計額は、前連結会計年度末より5,180億20百万円増加し、7兆6,887億46百万円となりました。これは資金決済口座としての利用拡大等により預金が2,758億53百万円、買掛金が750億24百万円、有利子負債が1,301億49百万円、及び流動負債その他が603億92百万円増加した一方、事業分離により子会社を連結の範囲から除外した影響により保険契約準備金が426億56百万円減少したこと等によるものです。
(純資産の部)
純資産合計額は、前連結会計年度末より394億43百万円増加し、6,252億9百万円となりました。これは利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上により210億92百万円、為替換算調整勘定が242億35百万円、非支配株主持分が237億39百万円増加した一方、利益剰余金が期末及び中間配当金の支払いにより114億41百万円、及びその他有価証券評価差額金が394億93百万円減少したこと等によるものです。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローについては、銀行業における預金残高の増加等により、3,036億65百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、有価証券の取得による支出が有価証券の売却・償還による収入を上回ったこと等により、4,238億29百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、配当金の支払等により、186億28百万円の支出となりました。
以上の結果により現金及び現金同等物は1,322億76百万円減少し、6,627億91百万円となりました。
②資金需要
当社グループの主な資金需要は、個人向けの金融サービスの提供に係る、貸出金及び割賦売掛金等の事業運営資金に加え、お客さま利便性向上のためのIT、デジタル投資並びに子会社への出資・増資等を含む成長投資であります。
③資金調達
当社グループは、円滑な事業運営に必要な流動性の確保と、財務の健全性及び安定性の維持を資金調達の基本方針としております。この方針のもと、調達期間の長期化や調達手法の多様化を進めるとともに、外部金融機関との取引の安定及び拡大を図ることにより、手元流動性及び財務基盤の安定性の確保に注力しております。
資金調達の内訳として、国内においては、銀行業における預金に加え、メガバンクを中心とした金融機関からの借入による間接金融のほか、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行、ならびに債権流動化による直接金融を活用しております。海外においては、主に邦銀及び現地金融機関からの借入等による間接調達により資金調達を行っております。
また当社グループは国内2社の格付機関から格付を取得しており、本報告書提出時点において、日本格付研究所の格付はA(安定的)、格付投資情報センターの格付はAマイナス(安定的)となっております。また主要な金融機関とは良好な関係を維持していることから、引き続き、事業拡大や投資、運転資金の調達に対して安定的な外部資金調達が可能であると認識しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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