有価証券報告書-第45期(2022/01/01-2022/12/31)
1.経営成績等の状況の概要
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度、先進国は新型コロナウイルスのワクチン接種を促進し、行動制限を緩め、経済活動が正常化に向かいはじめました。その矢先、ロシアがウクライナに軍事侵攻し、エネルギーや原材料等の価格が高騰、半導体不足やサプライチェーンの混乱による供給制約で世界的に物価が上昇しました。日本経済は、電気料金や輸送価格の値上げ、インフレに対応した各国での金融引き締め等による急激な円安進行により先行きが不透明で予断を許さない状況が続きました。
IT投資については、企業、官公庁/自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)やクラウドの活用、AIによる新たなサービスの開発等堅調に拡大し、当社が得意とするITセキュリティ分野の需要は底堅く拡大しました。他方、前述のロシアの軍事侵攻により、国家の安全保障戦略が一変しました。日本政府は、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」からなる「安保3文書」を2022年12月に閣議決定いたしました。サイバーセキュリティ対策が官民とも新たな展開を迎えた年になりました。
このような環境下、当社グループの業績について、売上高は、ITセキュリティ事業で業務提携による海外製品の大型更新案件が複数あったことにより、19,757百万円(前年同期比13.6%増)となりました。営業利益は、増収の主要因が粗利率の低い業務提携製品(海外製品)に多く、円安により想定以上に仕入価格が上昇、2,036百万円(前年同期比14.0%減)となりました。経常利益は、営業外収益で為替差益94百万円や助成金収入85百万円を計上しましたが、営業利益の減益の影響が大きく、2,203百万円(前年同期比11.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に続き、海外子会社が抱えていた債務が時効を迎え債務免除益97百万円が生じましたが、1,587百万円(前年同期比15.2%減)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しています。詳細は、当開示の「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 [注記事項](会計方針の変更)」を参照してください。「収益認識に関する会計基準」等の適用により、当連結会計年度の売上高は131百万円減少、営業利益は57百万円減少しています。
セグメント別の経営成績は、次のとおりです。
[ITセキュリティ事業]
売上高は18,563百万円(前年同期比13.9%増)、セグメント利益は3,051百万円(前年同期比5.3%減)となりました。
半導体の供給不足で無線アクセスポイント等ネットワーク機器類の納品に遅延が生じ、当社主力製品の「NetAttestシリーズ」の販売が苦戦しましたが、ネットワーク分離向けソリューションが自治体向けに好調で、自社製品/サービスの売上は増収となりました。しかしながら、前述のように粗利率の低い業務提携製品(海外製品)の大型更新案件が増収の主要因であり、加えて、今後も拡大が続くセキュリティ需要に応えるため、人材投資を行ったことによりセグメント利益は減益となりました。また、ロシアのウクライナへの侵攻により、サイバー攻撃は企業/組織の活動どころか国家防衛に直結する脅威である、という認識が広く浸透しました。当社は国内外の機関との連携を深耕し、サイバーセキュリティへの取り組みを推進いたしました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、当連結会計年度の売上高は138百万円減少、営業利益は64百万円減少しています。
[映像コミュニケーション事業]
売上高は845百万円(前年同期比10.0%減)、セグメント損失は132百万円(前年同期はセグメント利益87百万円)となりました。
2017年に販売を開始した「Smart-telecaster Zao-S」の後継として、2022年4月に「Smart-telecaster Zao-X」をリリースしました。メディア系への製品販売やレンタルの動きが鈍く、大型公共案件も一部が次期となったこと等で減収となり、セグメント損失を計上しました。一方で、高解像度画像を超短遅延で伝送し、さらに制御信号も重量させ伝送することをサービスで提供するクラウド基盤の開発を進めました。サービス化することで、昨今注目されている「遠隔操縦」に対し、より広い領域で簡易に活用されることを期待しています。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、当連結会計年度の売上高は6百万円増加、営業利益は6百万円増加しています。
[Eco 新規事業開発]
売上高は347百万円(前年同期比133.2%増)、セグメント損失は183百万円(前年同期はセグメント損失244百万円)となりました。
既存の人感センサーの販売が底堅く推移し、官公庁から受注した小型映像伝送装置の量産製品の一部を納品したこと等により増収となりました。また、これまで培ってきたアナログ回路技術をベースに超低消費電力で動作することをターゲットとしたアナログエッジAIチップの開発を進め次期に試作品をリリースする見通しとなりました。セグメント損失は増収効果で当該AIチップの開発費の負担を吸収し、赤字幅が縮小いたしました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用による影響はありません。
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて1,955百万円増加し、19,261百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,586百万円増加し、16,367百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,748百万円、前払費用が366百万円、電子記録債権が300百万円、流動資産その他が163百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて631百万円減少し、2,894百万円となりました。これは主に繰延税金資産が526百万円、ソフトウエアが168百万円減少したこと等によるものであります。
流動負債については、前連結会計年度末に比べて888百万円増加し、9,576百万円となりました。これは主に契約負債が1,353百万円、支払手形及び買掛金が113百万円増加した一方、未払法人税等が335百万円、流動負債その他が169百万円、賞与引当金が123百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債については、前連結会計年度末に比べて70百万円減少し、70百万円となりました。これは主に長期未払金が72百万円減少したこと等によるものであります。
純資産の部については、前連結会計年度末に比べて1,137百万円増加し、9,615百万円となりました。これは主に利益剰余金が1,209百万円増加した一方、為替換算調整勘定が85百万円減少したこと等によるものであります。
なお、当連結会計年度末において、自己資本比率は49.8%、1株当たり純資産額は518円28銭となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,748百万円増加し、当連結会計年度末には10,199百万円(前年同期比20.7%増)になりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動から獲得した資金は2,298百万円(前年同期比10.4%増)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,316百万円、契約負債の増加1,416百万円、減価償却費453百万円であります。支出の主な内訳は、法人税等の支払額574百万円、売上債権及び契約資産の増加364百万円、前払費用の増加353百万円、その他210百万円、為替差益138百万円、賞与引当金の減少123百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は305百万円(前年同期比34.1%減)となりました。
支出の主な内訳は、無形固定資産の取得による支出198百万円、有形固定資産の取得による支出105百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は252百万円(前年同期比47.6%減)となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額277百万円等であります。
(3)生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産する製品は主にソフトウエアであり、また当社グループの取り扱う製品は、受注生産形態をとらない製品であるため、生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり
であります。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容の内容は次のとおりであります。
なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りや仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額及び会計期間の収益・費用の金額に影響を与えます。しかし、これらの見積りや仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を与える可能性があります。
①貸倒引当金
当社グループは、債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。見積りには期日経過債権の回収期間、現在の経営環境等の様々な要因を考慮しております。
②棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の評価方法として原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、滞留及び過剰在庫の内、陳腐化した棚卸資産については、適正な価値で評価されるように評価減の金額を見積もっております。
③繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産における回収可能性が低いと考えられる金額については、評価性引当額を設定しております。評価性引当額の必要性を検討するにあたっては、将来の課税所得の見積りに基づいております。
④投資有価証券
当社グループは、長期的な取引維持のために、特定の取引先の株式等を保有しております。これらの株式等には、価格変動性が高い上場株式と、株価の決定が困難な非上場株式等が含まれます。これらの株式等について、時価が取得価額を下回っている場合、将来における価値の回復可能性及び発行会社の経営状態を検討しております。
⑤市場販売目的のソフトウエア
当社グループは、市場販売目的のソフトウエアの減価償却方法について、見込販売収益に基づく償却額と残存有効期間(3年以内)に基づく均等配分額とを比較し、いずれか大きい額を減価償却費として計上しております。また、減価償却を実施した後の未償却残高が翌期以降の見込販売収益の額を上回った場合、当該超過額は一時の費用として処理しております。当社グループの販売見込収益の算定における主要な仮定は、販売計画に基づく受注予測であります。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①売上高・売上総利益
当連結会計年度の売上高19,757百万円(前年同期比13.6%増)、売上総利益7,630百万円(前年同期比2.5%減)、売上総利益率38.6%(前年同期45.0%)となりました。
売上高のセグメント別変動要因に関する詳細については、「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。売上総利益率は、ITセキュリティ事業で自社製品/サービスを中心に販売を行いましたが、前年同期比6.4%減少となりました。
②営業利益
経費面では、人材投資や販売促進費等の増加により、販売費及び一般管理費は5,593百万円(前年同期比2.5%増)となりました。それにより当連結会計年度の営業利益は2,036百万円(前年同期比14.0%減)、売上高営業利益率は10.3%(前年同期13.6%)となりました。
③経常利益
主に営業外収益として為替差益が94百万円、助成金収入が85百万円発生したことにより、当連結会計年度の経常利益は、2,203百万円(前年同期比11.7%減)となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益について、海外子会社が抱えていた債務の一部について時効を迎えたことによる債務免除益97百万円、海外子会社を清算したことによる関係会社清算益32百万円が生じ、特別損失で投資有価証券評価損13百万円を計上しました。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,587百万円(前年同期比15.2%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の1株当たり当期純利益金額は85.74円(前年同期比15.34円減)となりました。なお、当連結会計年度における財政状態の概況については、「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(3)資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループは、営業活動によって獲得した現金と金融機関からの借入金によって、必要となる運転資金の確保と事業拡大の為の設備投資を行っています。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「1.経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループのキャッシュ・フローの状況と指標の推移は次のとおりであります。
・フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
・自己資本比率:自己資本÷総資産
・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額÷総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業活動によるキャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー÷利息の支払額
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」をご参照ください。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度、先進国は新型コロナウイルスのワクチン接種を促進し、行動制限を緩め、経済活動が正常化に向かいはじめました。その矢先、ロシアがウクライナに軍事侵攻し、エネルギーや原材料等の価格が高騰、半導体不足やサプライチェーンの混乱による供給制約で世界的に物価が上昇しました。日本経済は、電気料金や輸送価格の値上げ、インフレに対応した各国での金融引き締め等による急激な円安進行により先行きが不透明で予断を許さない状況が続きました。
IT投資については、企業、官公庁/自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)やクラウドの活用、AIによる新たなサービスの開発等堅調に拡大し、当社が得意とするITセキュリティ分野の需要は底堅く拡大しました。他方、前述のロシアの軍事侵攻により、国家の安全保障戦略が一変しました。日本政府は、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」からなる「安保3文書」を2022年12月に閣議決定いたしました。サイバーセキュリティ対策が官民とも新たな展開を迎えた年になりました。
このような環境下、当社グループの業績について、売上高は、ITセキュリティ事業で業務提携による海外製品の大型更新案件が複数あったことにより、19,757百万円(前年同期比13.6%増)となりました。営業利益は、増収の主要因が粗利率の低い業務提携製品(海外製品)に多く、円安により想定以上に仕入価格が上昇、2,036百万円(前年同期比14.0%減)となりました。経常利益は、営業外収益で為替差益94百万円や助成金収入85百万円を計上しましたが、営業利益の減益の影響が大きく、2,203百万円(前年同期比11.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に続き、海外子会社が抱えていた債務が時効を迎え債務免除益97百万円が生じましたが、1,587百万円(前年同期比15.2%減)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しています。詳細は、当開示の「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 [注記事項](会計方針の変更)」を参照してください。「収益認識に関する会計基準」等の適用により、当連結会計年度の売上高は131百万円減少、営業利益は57百万円減少しています。
セグメント別の経営成績は、次のとおりです。
[ITセキュリティ事業]
売上高は18,563百万円(前年同期比13.9%増)、セグメント利益は3,051百万円(前年同期比5.3%減)となりました。
半導体の供給不足で無線アクセスポイント等ネットワーク機器類の納品に遅延が生じ、当社主力製品の「NetAttestシリーズ」の販売が苦戦しましたが、ネットワーク分離向けソリューションが自治体向けに好調で、自社製品/サービスの売上は増収となりました。しかしながら、前述のように粗利率の低い業務提携製品(海外製品)の大型更新案件が増収の主要因であり、加えて、今後も拡大が続くセキュリティ需要に応えるため、人材投資を行ったことによりセグメント利益は減益となりました。また、ロシアのウクライナへの侵攻により、サイバー攻撃は企業/組織の活動どころか国家防衛に直結する脅威である、という認識が広く浸透しました。当社は国内外の機関との連携を深耕し、サイバーセキュリティへの取り組みを推進いたしました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、当連結会計年度の売上高は138百万円減少、営業利益は64百万円減少しています。
[映像コミュニケーション事業]
売上高は845百万円(前年同期比10.0%減)、セグメント損失は132百万円(前年同期はセグメント利益87百万円)となりました。
2017年に販売を開始した「Smart-telecaster Zao-S」の後継として、2022年4月に「Smart-telecaster Zao-X」をリリースしました。メディア系への製品販売やレンタルの動きが鈍く、大型公共案件も一部が次期となったこと等で減収となり、セグメント損失を計上しました。一方で、高解像度画像を超短遅延で伝送し、さらに制御信号も重量させ伝送することをサービスで提供するクラウド基盤の開発を進めました。サービス化することで、昨今注目されている「遠隔操縦」に対し、より広い領域で簡易に活用されることを期待しています。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、当連結会計年度の売上高は6百万円増加、営業利益は6百万円増加しています。
[Eco 新規事業開発]
売上高は347百万円(前年同期比133.2%増)、セグメント損失は183百万円(前年同期はセグメント損失244百万円)となりました。
既存の人感センサーの販売が底堅く推移し、官公庁から受注した小型映像伝送装置の量産製品の一部を納品したこと等により増収となりました。また、これまで培ってきたアナログ回路技術をベースに超低消費電力で動作することをターゲットとしたアナログエッジAIチップの開発を進め次期に試作品をリリースする見通しとなりました。セグメント損失は増収効果で当該AIチップの開発費の負担を吸収し、赤字幅が縮小いたしました。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用による影響はありません。
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて1,955百万円増加し、19,261百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,586百万円増加し、16,367百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,748百万円、前払費用が366百万円、電子記録債権が300百万円、流動資産その他が163百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて631百万円減少し、2,894百万円となりました。これは主に繰延税金資産が526百万円、ソフトウエアが168百万円減少したこと等によるものであります。
流動負債については、前連結会計年度末に比べて888百万円増加し、9,576百万円となりました。これは主に契約負債が1,353百万円、支払手形及び買掛金が113百万円増加した一方、未払法人税等が335百万円、流動負債その他が169百万円、賞与引当金が123百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債については、前連結会計年度末に比べて70百万円減少し、70百万円となりました。これは主に長期未払金が72百万円減少したこと等によるものであります。
純資産の部については、前連結会計年度末に比べて1,137百万円増加し、9,615百万円となりました。これは主に利益剰余金が1,209百万円増加した一方、為替換算調整勘定が85百万円減少したこと等によるものであります。
なお、当連結会計年度末において、自己資本比率は49.8%、1株当たり純資産額は518円28銭となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,748百万円増加し、当連結会計年度末には10,199百万円(前年同期比20.7%増)になりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動から獲得した資金は2,298百万円(前年同期比10.4%増)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,316百万円、契約負債の増加1,416百万円、減価償却費453百万円であります。支出の主な内訳は、法人税等の支払額574百万円、売上債権及び契約資産の増加364百万円、前払費用の増加353百万円、その他210百万円、為替差益138百万円、賞与引当金の減少123百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は305百万円(前年同期比34.1%減)となりました。
支出の主な内訳は、無形固定資産の取得による支出198百万円、有形固定資産の取得による支出105百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は252百万円(前年同期比47.6%減)となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額277百万円等であります。
(3)生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産する製品は主にソフトウエアであり、また当社グループの取り扱う製品は、受注生産形態をとらない製品であるため、生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ITセキュリティ(百万円) | 18,563 | 13.9 |
| 映像コミュニケーション(百万円) | 845 | △10.0 |
| Eco 新規事業開発(百万円) | 347 | 133.2 |
| 合計(百万円) | 19,757 | 13.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり
であります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ダイワボウ情報システム 株式会社 | 1,572 | 9.0 | 2,254 | 11.4 |
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容の内容は次のとおりであります。
なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りや仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額及び会計期間の収益・費用の金額に影響を与えます。しかし、これらの見積りや仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を与える可能性があります。
①貸倒引当金
当社グループは、債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。見積りには期日経過債権の回収期間、現在の経営環境等の様々な要因を考慮しております。
②棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の評価方法として原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しており、期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。また、滞留及び過剰在庫の内、陳腐化した棚卸資産については、適正な価値で評価されるように評価減の金額を見積もっております。
③繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産における回収可能性が低いと考えられる金額については、評価性引当額を設定しております。評価性引当額の必要性を検討するにあたっては、将来の課税所得の見積りに基づいております。
④投資有価証券
当社グループは、長期的な取引維持のために、特定の取引先の株式等を保有しております。これらの株式等には、価格変動性が高い上場株式と、株価の決定が困難な非上場株式等が含まれます。これらの株式等について、時価が取得価額を下回っている場合、将来における価値の回復可能性及び発行会社の経営状態を検討しております。
⑤市場販売目的のソフトウエア
当社グループは、市場販売目的のソフトウエアの減価償却方法について、見込販売収益に基づく償却額と残存有効期間(3年以内)に基づく均等配分額とを比較し、いずれか大きい額を減価償却費として計上しております。また、減価償却を実施した後の未償却残高が翌期以降の見込販売収益の額を上回った場合、当該超過額は一時の費用として処理しております。当社グループの販売見込収益の算定における主要な仮定は、販売計画に基づく受注予測であります。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①売上高・売上総利益
当連結会計年度の売上高19,757百万円(前年同期比13.6%増)、売上総利益7,630百万円(前年同期比2.5%減)、売上総利益率38.6%(前年同期45.0%)となりました。
売上高のセグメント別変動要因に関する詳細については、「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。売上総利益率は、ITセキュリティ事業で自社製品/サービスを中心に販売を行いましたが、前年同期比6.4%減少となりました。
②営業利益
経費面では、人材投資や販売促進費等の増加により、販売費及び一般管理費は5,593百万円(前年同期比2.5%増)となりました。それにより当連結会計年度の営業利益は2,036百万円(前年同期比14.0%減)、売上高営業利益率は10.3%(前年同期13.6%)となりました。
③経常利益
主に営業外収益として為替差益が94百万円、助成金収入が85百万円発生したことにより、当連結会計年度の経常利益は、2,203百万円(前年同期比11.7%減)となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益について、海外子会社が抱えていた債務の一部について時効を迎えたことによる債務免除益97百万円、海外子会社を清算したことによる関係会社清算益32百万円が生じ、特別損失で投資有価証券評価損13百万円を計上しました。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,587百万円(前年同期比15.2%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の1株当たり当期純利益金額は85.74円(前年同期比15.34円減)となりました。なお、当連結会計年度における財政状態の概況については、「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
(3)資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループは、営業活動によって獲得した現金と金融機関からの借入金によって、必要となる運転資金の確保と事業拡大の為の設備投資を行っています。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「1.経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループのキャッシュ・フローの状況と指標の推移は次のとおりであります。
| キャッシュ・フローの状況 | 2018年12月期 | 2019年12月期 | 2020年12月期 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 688 | 2,436 | 2,620 | 2,080 | 2,298 | |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | △468 | △635 | △1,120 | △464 | △305 | |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | △813 | △136 | △1,105 | △481 | △252 | |
| フリー・キャッシュフロー (百万円) | 220 | 1,801 | 1,500 | 1,616 | 1,993 | |
| キャッシュ・フロー関連指標の推移 | 2018年12月期 | 2019年12月期 | 2020年12月期 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | |
| 自己資本比率(%) | 45.7 | 46.4 | 43.8 | 48.9 | 49.8 | |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 107.2 | 181.5 | 222.1 | 159.1 | 108.6 | |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.5 | 0.2 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 364.4 | 1,354.9 | 1,317.3 | 1,536.1 | 1,965.2 | |
・フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
・自己資本比率:自己資本÷総資産
・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額÷総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業活動によるキャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー÷利息の支払額
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」をご参照ください。