有価証券報告書-第14期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)業績等の概要
①業績
当社グループは、日本国内及びAPAC地域で、人材派遣及び人材紹介を主力として幅広く人材関連サービスを提供しております。
当連結会計年度の国内の事業環境につきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が続いていることから、先行きの不透明感は依然残っておりますが、日本国内の有効求人倍率(季節調整値)は2022年3月には1.22倍となり、人材需要は回復基調にあります。当社においても、人材紹介事業の足元の受注状況は、既にCOVID-19前の水準まで回復しております。APAC地域でも、一部の地域でCOVID-19の影響は残っておりますが、総じて経済は回復基調にあります。また豪州においては円に対する豪ドル高が進みました。
このような事業環境の下、Staffing SBUは堅調に推移し、Career SBUにおいても順調に業績が回復しました。他のSBUにおいても増収となった結果、当連結会計年度の連結売上高は、1,060,893百万円(前連結会計年度比11.6%増)となりました。利益面では、Staffing SBUでは収益性の高いBPO(Business Process Outsourcing)領域の増収が寄与したことや、その他のSBUにおいてもCOVID-19禍からの需要の戻りによる売上の回復が進んだことで、全てのSBUで増益または赤字幅が縮小し、全体の営業利益は、48,143百万円(同87.2%増)となりました。また、経常利益は、49,484百万円(同73.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、31,523百万円(同105.5%増)となりました。
セグメントの業績(セグメント間内部取引消去前)は次のとおりであります。
(注)上記の売上高のうち、調整額及び連結損益計算書計上額に記載の売上高以外の売上高については、セグメント間内部取引消去前の金額であります。
a. Staffing SBU
本セグメントは国内で事務領域を中心に幅広い業種に対応した人材派遣事業に加え、受託請負のBPO事業、事務職を中心とした人材紹介事業等を展開しています。
当連結会計年度における売上高は、575,743百万円(前連結会計年度比8.6%増)、営業利益は、39,359百万円(同35.1%増)となりました。
売上高は、人材派遣領域では、派遣稼働者数が前連結会計年度比で増加したこと等により増収となりました。BPO領域は、公共関連の案件を中心に、受注が引き続き好調に推移したことで増収に寄与しました。営業利益は、人材派遣領域の増収効果及び収益性の高いBPO領域の伸長により増益となりました。
b. Career SBU
本セグメントは、顧客企業の正社員の中途採用活動を支援する人材紹介事業、求人広告事業等を展開しています。
当連結会計年度における売上高は、75,279百万円(前連結会計年度比26.4%増)、営業利益は、7,264百万円(同2088.9%増)となりました。
売上高は、人材紹介事業及び求人広告事業において、企業の採用意欲の回復に加え、営業力を強化したことで増収となりました。営業利益は、需要の高まりに伴うマーケティング投資の実行や採用強化により販管費は増加しましたが、増収により大幅な増益となりました。
c. Professional Outsourcing SBU
本セグメントは、IT領域やエンジニアリング領域の製造・開発受託請負事業や技術者を専門とした人材派遣事業を展開しています。
当連結会計年度における売上高は、121,109百万円(前連結会計年度比7.1%増)となり、営業利益は、6,934百万円(同72.1%増)となりました。
売上高は、エンジニアリング領域において、製造業で開発等の需要が回復し、さらにIT領域も引き続き成長をした結果、増収となりました。営業利益はエンジニアリング領域の稼働率の回復及びIT領域の増収により、増益となりました。
d. Solution SBU
本セグメントは、人材採用、人材管理等のデジタルソリューションサービスの提供やインキュベーションプログラムを通じた新規事業の創出を行っております。
当連結会計年度における売上高は、11,169百万円(前連結会計年度比95.9%増)、営業損失は、3,058百万円(前連結会計年度は営業損失4,809百万円)となりました。
売上高は、企業の採用に対する需要の回復や販売促進の取り組みが奏功したこと等により、転職アプリ事業及びクラウドPOS事業が継続して成長した結果、増収となりました。利益面は、増収効果はありましたが、将来的な成長に向けた販売促進のための人員拡充等の投資を進めた結果、営業損失となりました
e. Asia Pacific SBU
本セグメントは、アジア地域で人材派遣事業及び人材紹介事業、豪州においてはStaffing事業及びMaintenance事業を展開しております。(アジア地域では主にPERSOLKELLY、豪州では主にProgrammedのブランドで事業を運営しております。)
当連結会計年度における売上高は、290,138百万円(前連結会計年度比15.4%増)、営業利益は、1,042百万円(前連結会計年度は営業損失2,235百万円)となりました。
売上高は、COVID-19の感染拡大による影響からの回復が進み、主要国であるシンガポールにおいて引き続き売上が堅調に推移したこと及び中国を中心とした人材紹介事業の売上が伸長したことに加え、豪ドル高の影響により増収となりました。利益面は、収益性の高い人材紹介事業の増収効果及び効率的な運営体制の構築を進めたことから営業黒字に転換しました。
なお、当社は、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)を適用しております。また、第3四半期連結会計期間より、国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外子会社において、IFRICアジェンダ決定「クラウド・コンピューティング契約におけるコンフィギュレーション又はカスタマイズのコスト(IAS第38号)」を踏まえ、前連結会計年度の該当数値を遡及適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照下さい。
②生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、Staffing、Career、Professional Outsourcing、Solution、Asia Pacific等のセグメント区分にて国内及びAPAC地域において人材関連事業を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、省略しております。
b.受注実績
生産実績の記載と同様に、受注状況の記載に馴染まないため省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引は、相殺消去しております。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ40,598百万円増加し、421,778百万円となりました。流動資産は49,953百万円増加し、286,897百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金、契約資産の合計(前連結会計年度においては受取手形及び売掛金)が35,784百万円、現金及び預金が24,384百万円、増加したことによるものであります。
固定資産は9,355百万円減少し、134,880百万円となりました。これは主に、のれんが5,077百万円及び投資有価証券が2,679百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ9,885百万円増加し、217,464百万円となりました。流動負債は22,315百万円増加し、167,893百万円となりました。これは主に1年内償還予定の社債が10,000百万円減少した一方、1年内返済予定の長期借入金が11,272百万円、未払金が8,220百万円及び未払法人税等が6,765百万円増加したことによるものであります。
固定負債は12,430百万円減少し、49,570百万円となりました。これは主に長期借入金が11,629百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ30,713百万円増加し、204,313百万円となりました。これは主に、剰余金の配当7,651百万円を行ったことや、親会社株主に帰属する当期純利益31,523百万円の計上等により、利益剰余金が24,077百万円、為替換算調整勘定が3,836百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、財務指標としては、流動比率が前連結会計年度末の162.8%から170.9%に上昇し、自己資本比率が前連結会計年度末の40.8%から43.4%に上昇いたしました。
※国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外子会社において、第3四半期連結会計期間より、2021年4月に公表されたIFRS解釈指針委員会(IFRIC)によるアジェンダ決定「クラウド・コンピューティング契約におけるコンフィギュレーション又はカスタマイズのコスト(IAS第38号)」を踏まえ、会計方針を変更しました。これに伴い、前連結会計年度については、当該会計方針を遡って適用した後の指標等となっております。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は、1,060,893百万円と前連結会計年度に比べ110,171百万円の増収となりました。利益面では、売上総利益において、240,837百万円と前連結会計年度に比べ39,424百万円の増益、営業利益において、48,143百万円と前連結会計年度に比べ22,419百万円の増益、経常利益において、49,484百万円と前連結会計年度に比べ21,031百万円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益においては31,523百万円と前連結会計年度に比べ16,182百万円の増益となりました。
① 売上高
売上高は、主力のStaffing SBUが堅調に推移したことに加え、Career SBUや他のSBUにおいてCOVID-19の影響を受けた前連結会計年度からの業績回復が進み、全てのSBUで増収となった結果、全体として11.6%の増収となりました。
② 売上総利益
売上総利益は、Staffing SBUでは収益性の高いBPO(Business Process Outsourcing)領域の伸長や、その他のSBUにおいてもCOVID-19禍からの需要の戻りによる売上の回復が進んだことで、全体として19.6%の増益となりました。
③ 営業利益
営業利益は、将来に向けたマーケティング投資や人員投資等を行ったものの、収益性の高いCareer SBUをはじめ全てのSBUで増益または赤字幅が縮小した結果、全体として87.2%の増益となりました。
④ 経常利益
経常利益は、営業利益の増加により73.9%の増益となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益の増加に加え、固定資産の売却益や投資有価証券売却益といった特別利益も増加したことで、105.5%の増益となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ23,567百万円増加し、106,558百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度より13,887百万円増加し、50,692百万円となりました。これは主に、売上債権の増加額が28,855百万円、法人税等の支払額が12,542百万円となった一方、税金等調整前当期純利益が50,043百万円、減価償却費が12,150百万円、営業債務の増加額が7,367百万円、のれん償却額が6,856百万円となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度より6,130百万円減少し、7,057百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が8,383百万円、有形固定資産の取得による支出が2,604百万円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度より3,172百万円増加し、21,145百万円となりました。これは主に、社債の償還による支出が10,000百万円、配当金の支払額が7,651百万円となったことによるものであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の主な運転資金需要は、派遣スタッフ及び従業員に対する給与支払いであります。事業構造上、現金及び現金同等物が資産の中で占める割合が高くなっております。短期運転資金は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保する基本方針を踏まえて、事業収益から得られる自己資金を基本としており、特に多額の資金が必要となる企業買収等については、安定した財務基盤を活かし、銀行借入、社債発行など最適な資金調達手段を通じて行うことを基本としております。なお、当連結会計年度における現金及び預金の残高は107,545百万円、有利子負債の残高は、51,466百万円となっております。また、有利子負債の残高のうち、シンジケートローンを含む協調融資による借入額は、総額35,713百万円となっております。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大により、足元の業績に影響が生じております。固定資産の減損及び税効果会計等におきましては、今後、2023年3月期の一定期間にわたって当該影響が継続すると仮定し、会計上の見積りを行っております。
(8)経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
①業績
当社グループは、日本国内及びAPAC地域で、人材派遣及び人材紹介を主力として幅広く人材関連サービスを提供しております。
当連結会計年度の国内の事業環境につきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が続いていることから、先行きの不透明感は依然残っておりますが、日本国内の有効求人倍率(季節調整値)は2022年3月には1.22倍となり、人材需要は回復基調にあります。当社においても、人材紹介事業の足元の受注状況は、既にCOVID-19前の水準まで回復しております。APAC地域でも、一部の地域でCOVID-19の影響は残っておりますが、総じて経済は回復基調にあります。また豪州においては円に対する豪ドル高が進みました。
このような事業環境の下、Staffing SBUは堅調に推移し、Career SBUにおいても順調に業績が回復しました。他のSBUにおいても増収となった結果、当連結会計年度の連結売上高は、1,060,893百万円(前連結会計年度比11.6%増)となりました。利益面では、Staffing SBUでは収益性の高いBPO(Business Process Outsourcing)領域の増収が寄与したことや、その他のSBUにおいてもCOVID-19禍からの需要の戻りによる売上の回復が進んだことで、全てのSBUで増益または赤字幅が縮小し、全体の営業利益は、48,143百万円(同87.2%増)となりました。また、経常利益は、49,484百万円(同73.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、31,523百万円(同105.5%増)となりました。
セグメントの業績(セグメント間内部取引消去前)は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | ||
| 百万円 | 百万円 | 百万円 | % | ||
| Staffing | 売上高 営業利益 | 530,240 29,123 | 575,743 39,359 | 45,502 10,236 | 8.6 35.1 |
| Career | 売上高 営業利益 | 59,568 331 | 75,279 7,264 | 15,710 6,932 | 26.4 2,088.9 |
| Professional Outsourcing | 売上高 営業利益 | 113,095 4,028 | 121,109 6,934 | 8,014 2,906 | 7.1 72.1 |
| Solution | 売上高 営業利益 | 5,702 △4,809 | 11,169 △3,058 | 5,467 1,751 | 95.9 - |
| Asia Pacific | 売上高 営業利益 | 251,447 △2,235 | 290,138 1,042 | 38,691 3,278 | 15.4 - |
| その他 | 売上高 営業利益 | 11,464 △1,156 | 13,755 △801 | 2,291 355 | 20.0 - |
| 調整額 | 売上高 営業利益 | △20,795 442 | △26,302 △2,598 | △5,506 △3,041 | - - |
| 連結損益計算書 計上額 | 売上高 営業利益 | 950,722 25,724 | 1,060,893 48,143 | 110,171 22,419 | 11.6 87.2 |
(注)上記の売上高のうち、調整額及び連結損益計算書計上額に記載の売上高以外の売上高については、セグメント間内部取引消去前の金額であります。
a. Staffing SBU
本セグメントは国内で事務領域を中心に幅広い業種に対応した人材派遣事業に加え、受託請負のBPO事業、事務職を中心とした人材紹介事業等を展開しています。
当連結会計年度における売上高は、575,743百万円(前連結会計年度比8.6%増)、営業利益は、39,359百万円(同35.1%増)となりました。
売上高は、人材派遣領域では、派遣稼働者数が前連結会計年度比で増加したこと等により増収となりました。BPO領域は、公共関連の案件を中心に、受注が引き続き好調に推移したことで増収に寄与しました。営業利益は、人材派遣領域の増収効果及び収益性の高いBPO領域の伸長により増益となりました。
b. Career SBU
本セグメントは、顧客企業の正社員の中途採用活動を支援する人材紹介事業、求人広告事業等を展開しています。
当連結会計年度における売上高は、75,279百万円(前連結会計年度比26.4%増)、営業利益は、7,264百万円(同2088.9%増)となりました。
売上高は、人材紹介事業及び求人広告事業において、企業の採用意欲の回復に加え、営業力を強化したことで増収となりました。営業利益は、需要の高まりに伴うマーケティング投資の実行や採用強化により販管費は増加しましたが、増収により大幅な増益となりました。
c. Professional Outsourcing SBU
本セグメントは、IT領域やエンジニアリング領域の製造・開発受託請負事業や技術者を専門とした人材派遣事業を展開しています。
当連結会計年度における売上高は、121,109百万円(前連結会計年度比7.1%増)となり、営業利益は、6,934百万円(同72.1%増)となりました。
売上高は、エンジニアリング領域において、製造業で開発等の需要が回復し、さらにIT領域も引き続き成長をした結果、増収となりました。営業利益はエンジニアリング領域の稼働率の回復及びIT領域の増収により、増益となりました。
d. Solution SBU
本セグメントは、人材採用、人材管理等のデジタルソリューションサービスの提供やインキュベーションプログラムを通じた新規事業の創出を行っております。
当連結会計年度における売上高は、11,169百万円(前連結会計年度比95.9%増)、営業損失は、3,058百万円(前連結会計年度は営業損失4,809百万円)となりました。
売上高は、企業の採用に対する需要の回復や販売促進の取り組みが奏功したこと等により、転職アプリ事業及びクラウドPOS事業が継続して成長した結果、増収となりました。利益面は、増収効果はありましたが、将来的な成長に向けた販売促進のための人員拡充等の投資を進めた結果、営業損失となりました
e. Asia Pacific SBU
本セグメントは、アジア地域で人材派遣事業及び人材紹介事業、豪州においてはStaffing事業及びMaintenance事業を展開しております。(アジア地域では主にPERSOLKELLY、豪州では主にProgrammedのブランドで事業を運営しております。)
当連結会計年度における売上高は、290,138百万円(前連結会計年度比15.4%増)、営業利益は、1,042百万円(前連結会計年度は営業損失2,235百万円)となりました。
売上高は、COVID-19の感染拡大による影響からの回復が進み、主要国であるシンガポールにおいて引き続き売上が堅調に推移したこと及び中国を中心とした人材紹介事業の売上が伸長したことに加え、豪ドル高の影響により増収となりました。利益面は、収益性の高い人材紹介事業の増収効果及び効率的な運営体制の構築を進めたことから営業黒字に転換しました。
なお、当社は、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)を適用しております。また、第3四半期連結会計期間より、国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外子会社において、IFRICアジェンダ決定「クラウド・コンピューティング契約におけるコンフィギュレーション又はカスタマイズのコスト(IAS第38号)」を踏まえ、前連結会計年度の該当数値を遡及適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照下さい。
②生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、Staffing、Career、Professional Outsourcing、Solution、Asia Pacific等のセグメント区分にて国内及びAPAC地域において人材関連事業を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、省略しております。
b.受注実績
生産実績の記載と同様に、受注状況の記載に馴染まないため省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||
| 売上高 (百万円) | 構成比 (%) | 前年同期比増減 (%) | |
| Staffing | 572,314 | 53.9 | 8.6 |
| Career | 73,806 | 7.0 | 25.2 |
| Professional Outsourcing | 107,959 | 10.2 | 4.9 |
| Solution | 10,501 | 1.0 | 102.4 |
| Asia Pacific | 290,136 | 27.3 | 15.4 |
| 全社及びその他の事業 | 6,175 | 0.6 | 16.6 |
| 合 計 | 1,060,893 | 100.0 | 11.5 |
(注)セグメント間の取引は、相殺消去しております。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ40,598百万円増加し、421,778百万円となりました。流動資産は49,953百万円増加し、286,897百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金、契約資産の合計(前連結会計年度においては受取手形及び売掛金)が35,784百万円、現金及び預金が24,384百万円、増加したことによるものであります。
固定資産は9,355百万円減少し、134,880百万円となりました。これは主に、のれんが5,077百万円及び投資有価証券が2,679百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ9,885百万円増加し、217,464百万円となりました。流動負債は22,315百万円増加し、167,893百万円となりました。これは主に1年内償還予定の社債が10,000百万円減少した一方、1年内返済予定の長期借入金が11,272百万円、未払金が8,220百万円及び未払法人税等が6,765百万円増加したことによるものであります。
固定負債は12,430百万円減少し、49,570百万円となりました。これは主に長期借入金が11,629百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ30,713百万円増加し、204,313百万円となりました。これは主に、剰余金の配当7,651百万円を行ったことや、親会社株主に帰属する当期純利益31,523百万円の計上等により、利益剰余金が24,077百万円、為替換算調整勘定が3,836百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、財務指標としては、流動比率が前連結会計年度末の162.8%から170.9%に上昇し、自己資本比率が前連結会計年度末の40.8%から43.4%に上昇いたしました。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 総資産当期純利益率(ROA) | 4.5% | 8.6% |
| 自己資本当期純利益率(ROE) | 10.1% | 18.6% |
| 売上高営業利益率 | 2.7% | 4.5% |
| 売上高経常利益率 | 3.0% | 4.7% |
| 流動比率 | 162.8% | 170.9% |
| 固定比率 | 92.7% | 73.7% |
| 自己資本比率 | 40.8% | 43.4% |
| ROIC | 9.2% | 14.2% |
| D/Eレシオ(有利子負債/自己資本) | 0.40 | 0.28 |
| Net cash/EBITDA倍率 | 0.48 | 0.82 |
| 総資産 | 381,179百万円 | 421,778百万円 |
| 自己資本 | 155,564百万円 | 182,995百万円 |
| 投下資本 | 244,109百万円 | 269,323百万円 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 82,991百万円 | 106,558百万円 |
※国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外子会社において、第3四半期連結会計期間より、2021年4月に公表されたIFRS解釈指針委員会(IFRIC)によるアジェンダ決定「クラウド・コンピューティング契約におけるコンフィギュレーション又はカスタマイズのコスト(IAS第38号)」を踏まえ、会計方針を変更しました。これに伴い、前連結会計年度については、当該会計方針を遡って適用した後の指標等となっております。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は、1,060,893百万円と前連結会計年度に比べ110,171百万円の増収となりました。利益面では、売上総利益において、240,837百万円と前連結会計年度に比べ39,424百万円の増益、営業利益において、48,143百万円と前連結会計年度に比べ22,419百万円の増益、経常利益において、49,484百万円と前連結会計年度に比べ21,031百万円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益においては31,523百万円と前連結会計年度に比べ16,182百万円の増益となりました。
① 売上高
売上高は、主力のStaffing SBUが堅調に推移したことに加え、Career SBUや他のSBUにおいてCOVID-19の影響を受けた前連結会計年度からの業績回復が進み、全てのSBUで増収となった結果、全体として11.6%の増収となりました。
② 売上総利益
売上総利益は、Staffing SBUでは収益性の高いBPO(Business Process Outsourcing)領域の伸長や、その他のSBUにおいてもCOVID-19禍からの需要の戻りによる売上の回復が進んだことで、全体として19.6%の増益となりました。
③ 営業利益
営業利益は、将来に向けたマーケティング投資や人員投資等を行ったものの、収益性の高いCareer SBUをはじめ全てのSBUで増益または赤字幅が縮小した結果、全体として87.2%の増益となりました。
④ 経常利益
経常利益は、営業利益の増加により73.9%の増益となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益の増加に加え、固定資産の売却益や投資有価証券売却益といった特別利益も増加したことで、105.5%の増益となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ23,567百万円増加し、106,558百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度より13,887百万円増加し、50,692百万円となりました。これは主に、売上債権の増加額が28,855百万円、法人税等の支払額が12,542百万円となった一方、税金等調整前当期純利益が50,043百万円、減価償却費が12,150百万円、営業債務の増加額が7,367百万円、のれん償却額が6,856百万円となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度より6,130百万円減少し、7,057百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が8,383百万円、有形固定資産の取得による支出が2,604百万円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度より3,172百万円増加し、21,145百万円となりました。これは主に、社債の償還による支出が10,000百万円、配当金の支払額が7,651百万円となったことによるものであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の主な運転資金需要は、派遣スタッフ及び従業員に対する給与支払いであります。事業構造上、現金及び現金同等物が資産の中で占める割合が高くなっております。短期運転資金は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保する基本方針を踏まえて、事業収益から得られる自己資金を基本としており、特に多額の資金が必要となる企業買収等については、安定した財務基盤を活かし、銀行借入、社債発行など最適な資金調達手段を通じて行うことを基本としております。なお、当連結会計年度における現金及び預金の残高は107,545百万円、有利子負債の残高は、51,466百万円となっております。また、有利子負債の残高のうち、シンジケートローンを含む協調融資による借入額は、総額35,713百万円となっております。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大により、足元の業績に影響が生じております。固定資産の減損及び税効果会計等におきましては、今後、2023年3月期の一定期間にわたって当該影響が継続すると仮定し、会計上の見積りを行っております。
(8)経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。