有価証券報告書-第11期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 15:32
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【項目】
155項目
(1)業績等の概要
①業績
当連結会計年度における我が国経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱等を背景とした海外経済の不確実性により先行き不透明な状況が続いたものの、各種経済政策に支えられ緩やかな経済成長の中で推移いたしました。
雇用情勢においては、2018年の平均有効求人倍率(季節調整値)が1.61倍と45年ぶりの高水準を記録し、また失業率も2.4%と26年ぶりの低水準で推移いたしました。完全雇用に近い雇用情勢のなか人材関連各社には人手不足を背景に多くの需要が寄せられ、人材サービスに関する市場は総じて堅調に推移いたしました。当社グループにおいても、主力事業である人材派遣における顧客需要が堅調に推移したことや、人材紹介における営業体制強化が奏功し成約数が大きく伸長いたしました。また、海外事業においては、PERSOLKELLYセグメントがアジア・パシフィック地域の好調な市場環境を背景に伸長したこと、PROGRAMMEDセグメントが加入したこと等により、業績が伸長いたしました。
このような環境のもと、当社グループでは各事業の子会社を「PERSOL(パーソル)」を冠した商号へ変更し、様々な領域における労働・雇用に関する課題解決に向け、グループ内の領域の枠を超え総合力を持って取り組んでまいります。
派遣・BPOセグメントにおいては、2018年10月1日付けにて派遣事業の7社をパーソルテンプスタッフ㈱に、BPO事業の3社を1社に統合いたしました。これまで各社が保有していた登録スタッフ・お客さま情報、マーケット情報などを集約し、引き続きIT技術を活用した人材マッチングの精度とスピードの向上を図ってまいります。また当セグメントでは、2019年1月1日付けにて商船三井キャリアサポート㈱の人材派遣・人材紹介事業を承継し、2019年1月31日付けにて㈱アヴァンティスタッフの株式を取得し子会社化いたしました。貿易事務や金融事務など専門職種への対応をこれまで以上に強化し、さらなる企業価値の向上を目指してまいります。
リクルーティングセグメントにおいては、2018年10月からパーソルキャリアが運営する転職支援サービス「DODA」を8年ぶりに「doda」へリブランディングいたしました。働き方の多様化に伴う人々の転職に対する意識への変化を背景に、一人ひとりにあった“はたらく”を支援するブランドへと進化させ、より多くの転職支援を目指してまいります。
海外事業では、PERSOLKELLYセグメントにおいて、アジア・パシフィック地域の好調な市場を背景に従前より取り組む各国での営業体制拡充が奏功し、売上高は伸長いたしました。中長期的なアジア・パシフィック地域でのビジネス拡大とプレゼンスの向上に向け、オーストラリアに大きな事業基盤を有するPROGRAMMEDセグメントと共に、2つの海外セグメント体制でアジア・パシフィック地域での競争力強化を目指してまいります。
さらに新たな取り組みとして、フリーランス総合支援プラットフォームを提供するランサーズ㈱との共同出資によりマッチングプラットフォーム「シェアフル」の提供に向け、2019年1月に同名の新会社を設立し、また3月にサービスの提供を開始いたしました。今後ますます労働不足の深刻化が見込まれる一方、現在の仕事に加えて短期間・短時間の仕事を希望する求職者は増加すると予測され、当サービスを通じ多様化する働き方へ柔軟に対応してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は925,818百万円(前連結会計年度比28.2%増)、営業利益は44,111百万円(同22.3%増)、経常利益は43,982百万円(同25.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は24,361百万円(同213.5%増)となりました。
セグメントの業績(セグメント間内部取引消去前)は次のとおりであります。
a. 派遣・BPOセグメント
当連結会計年度における当該セグメントの業績は、売上高509,538百万円(前連結会計年度比5.9%増)、営業利益23,991百万円(同8.5%増)となりました。
当連結会計年度は、好調な企業業績と構造的な人手不足を背景に需要が堅調に推移した結果、売上高は509,538百万円となりました。利益面では、子会社統合に伴う費用増加があった一方で、法改正の影響に伴う顧客企業の直接雇用化による紹介手数料の増加や、販管費等のコストコントロールの結果、営業利益は23,991百万円となりました。
b. リクルーティングセグメント
当連結会計年度における当該セグメントの業績は、売上高85,826百万円(同17.8%増)、営業利益15,555百万円(同43.9%増)となりました。
当連結会計年度は、引き続き旺盛な人材ニーズと転職に対する意識の変化を背景に、主に人材紹介において成約数が増加したこと等により、売上高85,826百万円となりました。利益面では、「doda」のリブランディングに伴うマーケティング費用、積極的な人員投資等の営業強化による費用増加があったものの、人材紹介を中心とした売上高の伸長による増収効果が上回った結果、営業利益は15,555百万円となりました。
c. PROGRAMMEDセグメント
当連結会計年度における当該セグメントの業績は、売上高201,476百万円(同269.6%増)、営業利益841百万円(前期は営業損失507百万円)となりました。
当連結会計年度は、スタッフィング事業における競合環境の変化による既存顧客からの売上減少、メンテナンス事業における公的機関及び鉱山施設の設備メンテナンスの売上減少があった一方で、空港や大学関連施設の案件寄与により、売上高は201,476百万円となりました。利益面においては、オペレーションコストの削減を行った結果、営業利益は841百万円となりました。
なお、当セグメントは、前第3四半期連結会計期間にProgrammed Maintenance Services Limited社の株式取得を行い、新たに連結子会社としたことに伴い新設したセグメントとなります。同社の決算日は当社グループと3カ月異なっており、企業結合のみなし取得日を2017年9月30日としております。従って前連結会計年度においては、株式取得関連費用と同社の2017年10月1日から2017年12月31日までの3カ月間の業績を計上し、当連結会計年度においては、2018年1月1日から2018年12月31日までの12カ月間の業績を計上しております。
d. PERSOLKELLYセグメント
当連結会計年度における当該セグメントの業績は、売上高76,106百万円(同15.7%増)、営業利益548百万円(前期は営業損失190百万円)となりました。
当連結会計年度は、APACの活発な市場環境に対し積極的な人員強化等の営業体制拡充を行った結果、売上高は76,106百万円となりました。利益面においては、人件費増加等があった一方で、人材紹介を中心としたサービスが伸長し増収効果が上回った結果、営業利益は548百万円となりました。
e. ITOセグメント
当連結会計年度における当該セグメントの業績は、売上高33,644百万円(同16.1%増)、営業利益1,702百万円(同24.8%減)となりました。
当連結会計年度は、企業のシステム投資の増加等、旺盛な需要に対して技術者の採用を進めた結果、売上高は33,644百万円となりました。利益面においては、待遇改善や積極的な事業拡大に伴う費用増加等により、営業利益1,702百万円となりました。
f. エンジニアリングセグメント
当連結会計年度における当該セグメントの業績は、売上高29,357百万円(同5.6%増)、営業利益2,762百万円(同16.8%増)となりました。
当連結会計年度は、自動車や建機関連を中心とした良好な開発需要を背景に、顧客企業からの受注が堅調に推移した結果、売上高は29,357百万円となりました。利益面においては、堅調な受注に支えられ、営業利益2,762百万円となりました。
②生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、派遣・BPO、リクルーティング、PROGRAMMED、PERSOLKELLY、ITO、エンジニアリング等のセグメント区分にて国内及びAPAC地域において人材関連事業を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、省略しております。
b.受注実績
生産実績の記載と同様に、受注状況の記載に馴染まないため省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
売上高
(百万円)
構成比
(%)
前年同期比増減
(%)
派遣・BPO506,67354.75.8
リクルーティング84,6739.117.7
PROGRAMMED201,47621.8269.6
PERSOLKELLY76,0398.215.7
ITO25,1802.716.9
エンジニアリング29,3503.25.6
全社及びその他の事業2,4230.337.1
合 計925,818100.028.2

(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ31,496百万円減少し、370,839百万円となりました。流動資産は20,707百万円減少し、209,845百万円となりました。これは主に、現金及び預金が20,595百万円減少したことによるものであります。
固定資産は10,789百万円減少し、160,994百万円となりました。これは主に、のれんが10,349百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ42,429百万円減少し、199,914百万円となりました。流動負債は72,182百万円減少し、144,919百万円となりました。これは主に、短期借入金が80,244百万円減少し、1年内返済予定の長期借入金が5,361百万円増加したことによるものであります。
固定負債は29,753百万円増加し、54,995百万円となりました。これは主に社債が20,000百万円、長期借入金が10,035百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ10,932百万円増加し、170,925百万円となりました。これは主に、剰余金の配当4,677百万円を行ったことや、親会社株主に帰属する当期純利益を24,361百万円の計上等により、利益剰余金が19,683百万円増加した一方、為替換算調整勘定が9,210百万円減少したこと等であります。
以上の結果、財務指標としては、流動比率が前連結会計年度末の106.2%から144.8%に上昇し、自己資本比率が前連結会計年度末の36.2%から42.0%に上昇いたしました。
前連結会計年度当連結会計年度
総資産当期純利益率(ROA)2.2%6.8%
自己資本当期純利益率(ROE)5.5%16.2%
売上高営業利益率5.0%4.8%
売上高経常利益率4.9%4.8%
流動比率106.2%144.8%
固定比率118.0%103.5%
自己資本比率36.2%42.0%
総資産402,336百万円370,839百万円
自己資本145,537百万円155,593百万円
現金及び現金同等物の期末残高89,566百万円68,969百万円

※「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度に係る上記経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は、925,818百万円と前連結会計年度に比べ203,634百万円の増収となりました。利益面では、売上総利益において、206,517百万円と前連結会計年度に比べ39,078百万円の増益、営業利益において、44,111百万円と前連結会計年度に比べ8,042百万円の増益、経常利益において、43,982百万円と前連結会計年度に比べ8,873百万円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益においては24,361百万円と前連結会計年度に比べ16,591百万円の増益となりました。
① 売上高
売上高は、人材ビジネス業界を取り巻く環境、顧客ニーズの変化や競争の激化等へ柔軟に対応し、主に人材派遣事業において、期を通して業績が順調に推移したこと、また旺盛な人材採用需要を受けリクルーティングにおける人材紹介事業の業績が伸長したこと等、事業全般において順調に業容が拡大したことに加え、PROGRAMMEDセグメントが加入した結果、28.2%の増収となりました。
② 売上総利益
売上総利益は、事業拡大に伴う売上原価の上昇や、社会保険料の料率改訂により、派遣労働者にかかる社会保険料の会社負担額の増加等がありましたが、増収により23.3%の増益となりました。
③ 営業利益
営業利益は、各事業における売上伸長による増収や効率的な事業運営に加え、利益率の高い人材紹介事業の業績が好調に推移した結果、22.3%の増益となりました。
④ 経常利益
経常利益は、営業利益の大幅な増加、為替差損の減少等により25.3%の増益となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益の大幅な増加と、前連結会計年度末と比べ、特別損失における減損損失の減少等により、全体として213.5%の増益となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ20,596百万円減少し、68,969百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度より7,350百万円増加し、42,353百万円となりました。これは主に、法人税等の支払額が17,739百万円、売上債権の増減額が4,872百万円となった一方、税金等調整前当期純利益が42,691百万円、のれん償却額が8,612百万円と減価償却費が7,249百万円となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度より51,591百万円減少し、15,141百万円となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出が7,076百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が3,202百万円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、当連結会計年度は48,165百万円(前連結会計年度は50,186百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額が78,461百万円の減少となった一方、長期借入による収入が20,000百万円、社債発行による収入が19,897百万円となったことによるものであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は中長期的な企業価値向上に向け、成長分野への迅速かつ積極的な事業展開が可能な事業基盤の確立を目指すとともに業績の進展状況に応じて、株主に安定した配当を継続的に実施することを基本方針としております。
当連結会計年度においては、係る方針に基づき、国内の派遣・BPOセグメントにおける㈱アヴァンティスタッフの株式取得等の結果、子会社株式の取得による支出は3,202百万円となりました。また既存事業への取り組みとしては、各事業における更なる事業成長、生産性向上へ向けたシステム投資の結果、無形固定資産の取得による支出は7,076百万円となりました。これらの投資のための所要資金は、借入及び自己資金にて賄っております。
今後につきましてもグループビジョン「人と組織の成長創造インフラへ」実現に向け、市場や経済動向、事業展望等の検証に努めつつ、成長投資へ引き続き取り組んでまいります。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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