有価証券報告書-第11期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当社グループにおける当連結会計年度の全社売上収益は、オートモーティブ分野が第4四半期に販売減の影響から減収となりましたが、パブリックサービス分野とその他分野が増収、メディアサービス分野が前年並みとなったことから、前年同期比で増収となりました。全社営業利益についても減損損失を計上しましたが、パブリックサービス分野、メディアサービス分野がそれぞれ大幅増益となり、前年同期比で増益となりました。
なお、当連結会計年度の決算に使用した損益為替レートは以下のとおりです。
* 売上収益
当連結会計年度における売上収益は、前年同期比で約69億円増(2.3%増収)となる3,076億27百万円となりました。
オートモーティブ分野は第4四半期にJVCKENWOOD Hong Kong Holdings Ltd.(旧Shinwa International Holdings Limited)が中国景気悪化の影響を受けたことや、アフターマーケット事業でサプライヤーの部品供給問題による販売減の影響を受けたことなどから減収となりました。パブリックサービス分野は、無線システム事業が米国無線子会社の販売増などにより増収となったことなどから分野全体で増収となりました。また、メディアサービス分野は、メディア事業がブランドライセンスビジネスのスキーム変更などにより減収となったものの、エンタテインメント事業が増収となったことから、分野全体で前年並みとなりました。
* 営業利益
当連結会計年度における営業利益は、資産売却益の減少や減損損失計上の影響があったものの、前年同期比で約3億円増(4.7%増益)となる72億63百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるセグメントの業績評価は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した「コア営業利益※」を使用して説明します。
当連結会計年度におけるコア営業利益は、オートモーティブ分野が減収の影響から減益となりましたが、パブリックサービス分野が大幅に損益改善し、メディアサービス分野も大幅増益となったことから、前年同期比で大幅増(35.7%増益)となる85億62百万円となりました。
オートモーティブ分野は、上述の減収要因に加えてOEM事業での用品(ディーラーオプション)の先行開発投資負担増や、サプライヤーの部品供給問題によるコスト増の影響を受けたことなどから減益となりました。パブリックサービス分野は、主に無線システム事業の増収増益により、損益が大きく改善し黒字に転換しました。また、メディアサービス分野はメディア事業が黒字転換し、エンタテインメント事業が増益となったことから大幅増益となりました。
※ コア営業利益には主として一時的な要因からなる、その他の収益、その他の費用、為替差損益などを含みません。
* 税引前利益
当連結会計年度における税引前利益は、営業利益が増加したことなどから、前年同期比で約5億円増(7.7%増益)となる64億1百万円となりました。
* 親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益が増加したことに加え、税金費用が改善したことなどにより、前年同期比で約15億円の大幅増(61.0%増益)となる38億47百万円となりました。
2)財政状態
*資産
資産合計は、現金及び現金同等物など流動資産の増加に加え、ニュージーランド業務用無線システム事業会社Tait International Ltd.(以下「Tait社」)へ出資したことから非流動資産が増加し、前連結会計年度末比で約107億円増加の2,506億17百万円となりました。
*負債
負債合計は、銀行借入れは増加しましたが、「営業債務及びその他の債務」が減少したことから、前連結会計年度末比で約8億円減少の1,852億96百万円となりました。
*資本
新株予約権の行使があったことにより「資本金」及び「資本剰余金」が増加したことに加え、「利益剰余金」が増加したことから、親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末比で約114億円増加し、620億9百万円となりました。
また、資本合計も同約115億円増加の653億21百万円となりました。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末比で3.6%ポイント増加し、24.7%となりました。
②セグメントごとの売上収益及び損益
セグメントごとの売上収益及びコア営業利益(△は損失)は以下のとおりです。
セグメントごとの売上収益は、セグメント間の内部売上収益又は振替高を含めて記載しています。
なお、前期に行われたRadio Activity S.r.l.(以下「Radio Activity社」)との企業結合について、暫定的な会計処理を行っていましたが、当期において取得原価の配分が確定したことにともない、パブリックサービス分野の金額については、取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によって記載しています。
(百万円)
* オートモーティブ分野
当連結会計年度におけるオートモーティブ分野の売上収益は、前年同期比で約19億円減(1.1%減収)の1,695億32百万円、コア営業利益は同約20億円減(26.2%減益)となる56億7百万円となりました。
(売上収益)
アフターマーケット事業は、国内市場で「彩速ナビ」やドライブレコーダーの販売が好調に推移しましたが、海外市場で主にEMEA(Europe, Middle East and Africa)の販売減の影響を受けたことや、第4四半期にサプライヤーの部品供給問題による販売減の影響を受けたことなどから減収となりました。
OEM事業は、用品(ディーラーオプション)が販売減となりましたが、純正の販売増などにより増収となりました。
(コア営業利益)
アフターマーケット事業は、上述の減収の影響から減益となりました。
OEM事業は、中国の景気悪化による影響や、用品(ディーラーオプション)の先行開発投資負担が増加したこと、第4四半期にサプライヤーの部品供給問題による影響を受けたことなどから減益となりました。
* パブリックサービス分野
当連結会計年度におけるパブリックサービス分野の売上収益は、前年同期比で約59億円増(9.1%増収)の709億44百万円、コア営業利益は同約21億円の大幅な改善となる6億28百万円となり、黒字に転換しました。
(売上収益)
無線システム事業は、米国無線子会社の販売増などにより、前年同期比で約37億円増収となりました。
業務用システム事業は、株式会社JVCケンウッド・公共産業システム(以下「JKPI」)の販売が下期以降回復したことに加え、ヘルスケア領域で昨年5月に子会社化したRein Medical GmbH(以下「Rein Medical社」)の連結効果の発現などにより、事業全体では前年同期比で約22億円増収となりました。
(コア営業利益)
無線システム事業は、上述の増収の効果に加えて業務用無線機器の販売が好調に推移したことから、大幅な増益となりました。
業務用システム事業は、ヘルスケア領域で先行開発投資が増加しましたが、JKPIの固定費圧縮効果による損失縮小などから、事業全体では損益が改善しました。
* メディアサービス分野
当連結会計年度におけるメディアサービス分野の売上収益は、前年同期比で約2億円減(0.3%減収)の587億95百万円、コア営業利益は同約18億円の大幅増(492.0%増益)となる22億17百万円となりました。
(売上収益)
メディア事業は、AVアクセサリーやプロジェクターの販売が堅調に推移しましたが、当連結会計年度よりビジネススキームの変更にともなってブランドライセンスビジネスが減収となったことなどから、前年同期比で約4億円減収となりました。
エンタテインメント事業は、受託ビジネスの販売が減少しましたが、コンテンツビジネスの販売が好調に推移したことから、前年同期比で約2億円増収となりました。
(コア営業利益)
メディア事業は、減収となったものの販売構成比の変化や原価改善効果が発現したことなどから、大幅に損益改善し黒字に転換しました。
エンタテインメント事業は、上述の増収の効果から増益となりました。
③ キャッシュ・フロー
* 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において営業活動により増加した資金は209億83百万円となり、前年同期比で約26億円収入が増加しました。主な要因は税引前利益の増加や法人所得税の支払額の減少、また営業債権及びその他債権の減少などによるものです。
* 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において投資活動により減少した資金は257億68百万円となり、前年同期比で約109億円支出が増加しました。主な要因は固定資産売却による収入の減少、開発投資の増加、Rein Medical社の子会社化、またTait社へ出資したことなどによるものです。
* 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において財務活動により増加した資金は84億79百万円となり、前年同期比で約155億円収入が増加しました。主な要因は新株予約権の行使による収入があったことなどによるものです。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比で約37億円増の408億44百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
* 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
(注)金額は販売価格で計上しており、消費税等は含まれていません。
* 受注実績
当社グループの製品のうち、オートモーティブ分野・パブリックサービス分野・メディアサービス分野・その他については原則として見込生産によっています。ただし、メディアサービス分野におけるエンタテインメント事業の一部は受注生産によっていますが、これらは受注と同時に生産・引渡しを行うため受注高と販売高はほぼ同額です。
* 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②セグメントごとの売上収益及び損益」に、セグメントごとに記載しています。なお、主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討事項は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上収益が3,076億27百万円、営業利益が72億63百万円、税引前利益が64億1百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が38億47百万円となりました。
これらの分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
2) 財政状態
財政状態の分析の詳細は、(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の概要 2)財政状態 に記載しています。
3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
*キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは209億83百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは257億68百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは84億79百万円の収入となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は408億44百万円となりました。
これらの分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フロー」に記載しています。
*資金需要
当社グループの運転資金のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び広告・販売促進費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めています。
*財務政策
当社グループでは、株主への安定的な利益還元を図っていくとともに、今後の成長に向けた投資、財務基盤の強化を図り、大きな成長を実現する事業の構築を推進して行きます。また、当社グループでは、グループ・ファイナンスを効率よく行うため、キャッシュ・マネージメント・システムを導入しています。
4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループにおいては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
(のれんの償却中止)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却していましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が436百万円減少しています。
(退職給付に係る費用)
日本基準では、発生した数理計算上の差異及び過去勤務費用をその他の包括利益として認識した後に一定期間にわたり償却していました。IFRSでは、数理計算上の差異は、発生時にその他の包括利益として即時認識するとともに、直ちに利益剰余金に振り替えています。また、過去勤務費用は発生時に損益として認識しています。
利息の計算において、日本基準では退職給付債務に割引率を乗じて算定した利息費用と、年金資産に長期期待運用収益率を乗じて算定した期待運用収益を使用していましたが、IFRSでは確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額に割引率を乗じて算定した利息純額を使用しています。
これらの影響により、IFRSでは日本基準に比べて「売上原価」並びに「販売費及び一般管理費」が497百万円増加しています。
(開発費の資産計上)
日本基準において費用処理していた一部の開発費用について、IFRSでは資産計上要件を満たすことから無形資産に計上しています。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて無形資産が7,714百万円増加しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当社グループにおける当連結会計年度の全社売上収益は、オートモーティブ分野が第4四半期に販売減の影響から減収となりましたが、パブリックサービス分野とその他分野が増収、メディアサービス分野が前年並みとなったことから、前年同期比で増収となりました。全社営業利益についても減損損失を計上しましたが、パブリックサービス分野、メディアサービス分野がそれぞれ大幅増益となり、前年同期比で増益となりました。
なお、当連結会計年度の決算に使用した損益為替レートは以下のとおりです。
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | ||
| 損益為替レート | 米ドル | 約109円 | 約111円 | 約113円 | 約110円 |
| ユーロ | 約130円 | 約130円 | 約129円 | 約125円 | |
| 前期(参考) | 米ドル | 約111円 | 約111円 | 約113円 | 約108円 |
| ユーロ | 約122円 | 約130円 | 約133円 | 約133円 |
* 売上収益
当連結会計年度における売上収益は、前年同期比で約69億円増(2.3%増収)となる3,076億27百万円となりました。
オートモーティブ分野は第4四半期にJVCKENWOOD Hong Kong Holdings Ltd.(旧Shinwa International Holdings Limited)が中国景気悪化の影響を受けたことや、アフターマーケット事業でサプライヤーの部品供給問題による販売減の影響を受けたことなどから減収となりました。パブリックサービス分野は、無線システム事業が米国無線子会社の販売増などにより増収となったことなどから分野全体で増収となりました。また、メディアサービス分野は、メディア事業がブランドライセンスビジネスのスキーム変更などにより減収となったものの、エンタテインメント事業が増収となったことから、分野全体で前年並みとなりました。
* 営業利益
当連結会計年度における営業利益は、資産売却益の減少や減損損失計上の影響があったものの、前年同期比で約3億円増(4.7%増益)となる72億63百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるセグメントの業績評価は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した「コア営業利益※」を使用して説明します。
当連結会計年度におけるコア営業利益は、オートモーティブ分野が減収の影響から減益となりましたが、パブリックサービス分野が大幅に損益改善し、メディアサービス分野も大幅増益となったことから、前年同期比で大幅増(35.7%増益)となる85億62百万円となりました。
オートモーティブ分野は、上述の減収要因に加えてOEM事業での用品(ディーラーオプション)の先行開発投資負担増や、サプライヤーの部品供給問題によるコスト増の影響を受けたことなどから減益となりました。パブリックサービス分野は、主に無線システム事業の増収増益により、損益が大きく改善し黒字に転換しました。また、メディアサービス分野はメディア事業が黒字転換し、エンタテインメント事業が増益となったことから大幅増益となりました。
※ コア営業利益には主として一時的な要因からなる、その他の収益、その他の費用、為替差損益などを含みません。
* 税引前利益
当連結会計年度における税引前利益は、営業利益が増加したことなどから、前年同期比で約5億円増(7.7%増益)となる64億1百万円となりました。
* 親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益が増加したことに加え、税金費用が改善したことなどにより、前年同期比で約15億円の大幅増(61.0%増益)となる38億47百万円となりました。
2)財政状態
*資産
資産合計は、現金及び現金同等物など流動資産の増加に加え、ニュージーランド業務用無線システム事業会社Tait International Ltd.(以下「Tait社」)へ出資したことから非流動資産が増加し、前連結会計年度末比で約107億円増加の2,506億17百万円となりました。
*負債
負債合計は、銀行借入れは増加しましたが、「営業債務及びその他の債務」が減少したことから、前連結会計年度末比で約8億円減少の1,852億96百万円となりました。
*資本
新株予約権の行使があったことにより「資本金」及び「資本剰余金」が増加したことに加え、「利益剰余金」が増加したことから、親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末比で約114億円増加し、620億9百万円となりました。
また、資本合計も同約115億円増加の653億21百万円となりました。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末比で3.6%ポイント増加し、24.7%となりました。
②セグメントごとの売上収益及び損益
セグメントごとの売上収益及びコア営業利益(△は損失)は以下のとおりです。
セグメントごとの売上収益は、セグメント間の内部売上収益又は振替高を含めて記載しています。
なお、前期に行われたRadio Activity S.r.l.(以下「Radio Activity社」)との企業結合について、暫定的な会計処理を行っていましたが、当期において取得原価の配分が確定したことにともない、パブリックサービス分野の金額については、取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によって記載しています。
(百万円)
| セグメントの名称 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前連結会計年度比 | |
| オートモーティブ分野 | 売上収益 | 171,435 | 169,532 | △1,903 |
| コア営業利益 | 7,601 | 5,607 | △1,994 | |
| パブリックサービス分野 | 売上収益 | 65,035 | 70,944 | +5,909 |
| コア営業利益 | △1,519 | 628 | +2,147 | |
| メディアサービス分野 | 売上収益 | 58,972 | 58,795 | △177 |
| コア営業利益 | 374 | 2,217 | +1,843 | |
| その他 | 売上収益 | 5,243 | 8,354 | +3,111 |
| コア営業利益 | △145 | 109 | +254 | |
| 合計 | 売上収益 | 300,687 | 307,627 | +6,940 |
| コア営業利益 | 6,310 | 8,562 | +2,252 | |
| 営業利益 | 6,937 | 7,263 | +326 | |
| 税引前利益 | 5,940 | 6,401 | +461 | |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 2,389 | 3,847 | +1,458 | |
* オートモーティブ分野
当連結会計年度におけるオートモーティブ分野の売上収益は、前年同期比で約19億円減(1.1%減収)の1,695億32百万円、コア営業利益は同約20億円減(26.2%減益)となる56億7百万円となりました。
(売上収益)
アフターマーケット事業は、国内市場で「彩速ナビ」やドライブレコーダーの販売が好調に推移しましたが、海外市場で主にEMEA(Europe, Middle East and Africa)の販売減の影響を受けたことや、第4四半期にサプライヤーの部品供給問題による販売減の影響を受けたことなどから減収となりました。
OEM事業は、用品(ディーラーオプション)が販売減となりましたが、純正の販売増などにより増収となりました。
(コア営業利益)
アフターマーケット事業は、上述の減収の影響から減益となりました。
OEM事業は、中国の景気悪化による影響や、用品(ディーラーオプション)の先行開発投資負担が増加したこと、第4四半期にサプライヤーの部品供給問題による影響を受けたことなどから減益となりました。
* パブリックサービス分野
当連結会計年度におけるパブリックサービス分野の売上収益は、前年同期比で約59億円増(9.1%増収)の709億44百万円、コア営業利益は同約21億円の大幅な改善となる6億28百万円となり、黒字に転換しました。
(売上収益)
無線システム事業は、米国無線子会社の販売増などにより、前年同期比で約37億円増収となりました。
業務用システム事業は、株式会社JVCケンウッド・公共産業システム(以下「JKPI」)の販売が下期以降回復したことに加え、ヘルスケア領域で昨年5月に子会社化したRein Medical GmbH(以下「Rein Medical社」)の連結効果の発現などにより、事業全体では前年同期比で約22億円増収となりました。
(コア営業利益)
無線システム事業は、上述の増収の効果に加えて業務用無線機器の販売が好調に推移したことから、大幅な増益となりました。
業務用システム事業は、ヘルスケア領域で先行開発投資が増加しましたが、JKPIの固定費圧縮効果による損失縮小などから、事業全体では損益が改善しました。
* メディアサービス分野
当連結会計年度におけるメディアサービス分野の売上収益は、前年同期比で約2億円減(0.3%減収)の587億95百万円、コア営業利益は同約18億円の大幅増(492.0%増益)となる22億17百万円となりました。
(売上収益)
メディア事業は、AVアクセサリーやプロジェクターの販売が堅調に推移しましたが、当連結会計年度よりビジネススキームの変更にともなってブランドライセンスビジネスが減収となったことなどから、前年同期比で約4億円減収となりました。
エンタテインメント事業は、受託ビジネスの販売が減少しましたが、コンテンツビジネスの販売が好調に推移したことから、前年同期比で約2億円増収となりました。
(コア営業利益)
メディア事業は、減収となったものの販売構成比の変化や原価改善効果が発現したことなどから、大幅に損益改善し黒字に転換しました。
エンタテインメント事業は、上述の増収の効果から増益となりました。
③ キャッシュ・フロー
* 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において営業活動により増加した資金は209億83百万円となり、前年同期比で約26億円収入が増加しました。主な要因は税引前利益の増加や法人所得税の支払額の減少、また営業債権及びその他債権の減少などによるものです。
* 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において投資活動により減少した資金は257億68百万円となり、前年同期比で約109億円支出が増加しました。主な要因は固定資産売却による収入の減少、開発投資の増加、Rein Medical社の子会社化、またTait社へ出資したことなどによるものです。
* 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において財務活動により増加した資金は84億79百万円となり、前年同期比で約155億円収入が増加しました。主な要因は新株予約権の行使による収入があったことなどによるものです。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比で約37億円増の408億44百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
* 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| オートモーティブ分野 | 169,482 | △4.04 |
| パブリックサービス分野 | 73,151 | 13.46 |
| メディアサービス分野 | 59,181 | 0.69 |
| 報告セグメント計 | 301,815 | 0.65 |
| その他 | 8,424 | 60.67 |
| 合計 | 310,239 | 1.68 |
(注)金額は販売価格で計上しており、消費税等は含まれていません。
* 受注実績
当社グループの製品のうち、オートモーティブ分野・パブリックサービス分野・メディアサービス分野・その他については原則として見込生産によっています。ただし、メディアサービス分野におけるエンタテインメント事業の一部は受注生産によっていますが、これらは受注と同時に生産・引渡しを行うため受注高と販売高はほぼ同額です。
* 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②セグメントごとの売上収益及び損益」に、セグメントごとに記載しています。なお、主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討事項は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上収益が3,076億27百万円、営業利益が72億63百万円、税引前利益が64億1百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が38億47百万円となりました。
これらの分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。
2) 財政状態
財政状態の分析の詳細は、(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の概要 2)財政状態 に記載しています。
3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
*キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは209億83百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは257億68百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは84億79百万円の収入となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は408億44百万円となりました。
これらの分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フロー」に記載しています。
*資金需要
当社グループの運転資金のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び広告・販売促進費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めています。
*財務政策
当社グループでは、株主への安定的な利益還元を図っていくとともに、今後の成長に向けた投資、財務基盤の強化を図り、大きな成長を実現する事業の構築を推進して行きます。また、当社グループでは、グループ・ファイナンスを効率よく行うため、キャッシュ・マネージメント・システムを導入しています。
4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループにおいては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
(のれんの償却中止)
日本基準ではのれんを一定期間にわたり償却していましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が436百万円減少しています。
(退職給付に係る費用)
日本基準では、発生した数理計算上の差異及び過去勤務費用をその他の包括利益として認識した後に一定期間にわたり償却していました。IFRSでは、数理計算上の差異は、発生時にその他の包括利益として即時認識するとともに、直ちに利益剰余金に振り替えています。また、過去勤務費用は発生時に損益として認識しています。
利息の計算において、日本基準では退職給付債務に割引率を乗じて算定した利息費用と、年金資産に長期期待運用収益率を乗じて算定した期待運用収益を使用していましたが、IFRSでは確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額に割引率を乗じて算定した利息純額を使用しています。
これらの影響により、IFRSでは日本基準に比べて「売上原価」並びに「販売費及び一般管理費」が497百万円増加しています。
(開発費の資産計上)
日本基準において費用処理していた一部の開発費用について、IFRSでは資産計上要件を満たすことから無形資産に計上しています。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて無形資産が7,714百万円増加しています。