有価証券報告書-第17期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当連結会計年度における当社及び連結子会社の全社売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てが増収となったことから、前年同期比で増収となりました。
これにより、全社事業利益※以下、親会社の所有者に帰属する当期利益までの段階損益は前年同期比で大幅増益となり、過去最高益を更新しました。
なお、第3四半期連結会計期間に製品ミックスの悪化影響などを受けたセーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業の事業利益は、当第4四半期連結会計期間には想定以上に回復しました。さらに業務用システム事業も堅調に推移したことから、セーフティ&セキュリティ分野全体の事業利益は、四半期として過去最高益を更新しました。
当連結会計年度の連結経営成績のサマリーは以下のとおりです。
(単位:百万円)
※売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除することにより算出され、主として一時的な要因からなるその他の収益、その他の費用、為替差損益などを含みません。セグメントの業績評価は「事業利益」を使用して説明します。
また、当連結会計年度の決算に使用した損益為替レートは以下のとおりです。
* 売上収益
当連結会計年度における売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てで増収となったことから、前年同期比で約108億円増(3.0%増収)となる3,703億8百万円となりました。
*事業利益
当社は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除したものを「事業利益」としています。
当連結会計年度における事業利益は、増収効果に加えて前期に実施した構造改革効果が発現したことなどから、前年同期比で約56億円の大幅増(28.4%増益)となる253億7百万円となりました。
*営業利益
当連結会計年度における営業利益は、事業利益が増益となったことなどから、前年同期比で約36億円の大幅増(19.6%増益)となる217億92百万円となりました。
* 税引前利益
当連結会計年度における税引前利益は、営業利益が増益となったことに加え、持分法適用関連会社の利益が増加したことなどから、前年同期比で約52億円の大幅増(28.7%増益)となる234億90百万円となりました。
* 親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益が増益となったことに加え、繰延税金資産を計上したことなどから、前年同期比で約73億円の大幅増(55.8%増益)となる202億76百万円となりました。
2)財政状態
*資産
資産合計は、営業債権及びその他の債権は増加しましたが、現金及び現金同等物や棚卸資産などの流動資産が減少したことなどから、前連結会計年度末比で約35億円減となる3,133億36百万円となりました。
*負債
負債合計は、営業債務及びその他の債務の減少に加えて、銀行借入金の返済を進めたことなどから、前連結会計年度末比で約137億円減となる1,819億37百万円となりました。
*資本
資本合計は、自己株式の取得による減少はありましたが、利益剰余金が約181億円増加したことなどから、前連結会計年度末比で約102億円増となる1,313億99百万円となりました。
なお、親会社所有者帰属持分比率は、親会社の所有者に帰属する持分合計が増加したことから、前連結会計年度末比で3.7ポイント増加し39.9%となりました。
② セグメントごとの売上収益及び損益
セグメントごとの売上収益及び事業利益は以下のとおりです。
(百万円)
* モビリティ&テレマティクスサービス分野
当連結会計年度におけるモビリティ&テレマティクスサービス分野の売上収益は、前年同期比で約38億円増(1.9%増収)となる2,032億43百万円、事業利益は同約10億円の大幅増(26.1%増益)となる48億81百万円となりました。
なお、事業利益には為替ヘッジによるマイナス影響として約6億円が含まれています。
(売上収益)
OEM事業は、車載用スピーカー、アンプ、アンテナ、ケーブル、レンズなど海外OEM事業の販売が好調に推移したことや、国内の用品事業が堅調に推移したことなどから、前年同期比で増収となりました。
アフターマーケット事業は、第1四半期連結会計期間に国内において自動車販売減の影響を受けたものの、中間連結会計期間以降は回復傾向となり、前年同期並みの実績となりました。
テレマティクスサービス事業は、損害保険会社向け通信型ドライブレコーダーなどのテレマティクスソリューション関連商品の販売が大幅に減少したことから、前年同期比で大幅な減収となりました。
(事業利益)
OEM事業が増収効果により増益となったことに加え、アフターマーケット事業が流通在庫正常化にともなう生産回復により増益となったことから、テレマティクスサービス事業の減収影響や為替ヘッジによるマイナス影響を受けたものの、モビリティ&テレマティクスサービス分野全体では、前年同期比で増益となりました。
* セーフティ&セキュリティ分野
当連結会計年度におけるセーフティ&セキュリティ分野の売上収益は、前年同期比で約63億円増(6.7%増収)となる1,000億8百万円、事業利益は同約21億円増(12.7%増益)となる185億79百万円となり、過去最高の売上収益及び事業利益となりました。
(売上収益)
無線システム事業は、北米の公共安全市場向け業務用無線機の販売が好調に推移したことに加え、一部出荷の前倒し影響などから、前年同期比で約76億円の増収となりました。
業務用システム事業は、医用画像表示モニターの販売が減少したことなどから、前年同期比で約13億円の減収となりました。
(事業利益)
無線システム事業は、当第4四半期連結会計期間に部品供給不足による影響を受けたものの、北米の公共安全市場向けの販売が好調に推移したことなどにより増益となり、業務用システム事業も固定費削減効果の発現などにより損益が改善したことなどから、セーフティ&セキュリティ分野全体でも、前年同期比で増益となりました。
* エンタテインメント ソリューションズ分野
当連結会計年度におけるエンタテインメント ソリューションズ分野の売上収益は、前年同期比で約20億円増(3.5%増収)となる579億36百万円、事業利益は同約21億円の大幅増となる18億49百万円となり、黒字に転換しました。
(売上収益)
メディア事業は、プロジェクター、ポータブル電源などの販売が堅調に推移したことなどから、前年同期比で約20億円の増収となりました。
エンタテインメント事業は、有力アーティストの新譜などコンテンツビジネスの販売が堅調に推移したことなどから、前期に引き続き堅調な売上収益を確保しました。
(事業利益)
メディア事業の業務用カメラ事業において、当第4四半期連結会計期間に追加で部材の損失引当約5億円を計上したものの、前期に実施した構造改革効果に加え、固定費削減効果が発現したこと及びエンタテインメント事業が前期に引き続き堅調な利益を稼ぎ増益となったことなどから、エンタテインメント ソリューションズ分野全体では前年同期比で大幅な増益となり、黒字に転換しました。
③ キャッシュ・フロー
* 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において営業活動により増加した資金は314億52百万円となり、前年同期比で約17億円収入が減少しました。主な要因は、税引前利益は増加しましたが、運転資金が増加したことなどによるものです。
* 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において投資活動により減少した資金は215億45百万円となり、前年同期比で約55億円支出が増加しました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入は増加したものの、設備投資による支出が増加したことなどによるものです。
* 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において財務活動により減少した資金は187億93百万円となり、前年同期比で約6億円支出が減少しました。主な要因は、銀行借入金の返済は進めたものの、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比で約93億円減となる485億97百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
* 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
(注)金額は販売価格で計上しており、消費税等は含まれていません。
* 受注実績
当社グループの製品のうち、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野、その他については原則として見込生産によっています。ただし、エンタテインメント ソリューションズ分野におけるエンタテインメント事業の一部は受注生産によっていますが、これらは受注と同時に生産・引渡しを行うため受注高と販売高はほぼ同額です。
* 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②セグメントごとの売上収益及び損益」に、セグメントごとに記載しています。なお、主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討事項は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。なお、当社グループは、2024年10月31日付で2025年3月期通期連結業績予想の修正を行っています。
(百万円)
当連結会計年度の経営成績は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てが増収となったことから、売上収益は3,703億8百万円、営業利益は217億92百万円、税引前利益は234億90百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は202億76百万円となり、全社営業利益以下、親会社の所有者に帰属する当期利益までの段階損益は、過去最高益を更新しました。
2) 財政状態
財政状態の分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の概要 2)財政状態」に記載しています。
3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
*キャッシュ・フロー
当社は、円滑な事業活動に必要な資金について、主として銀行等金融機関から借入金により資金調達を行っており、借入金の年度別返済額を平準化することで借り換えリスクの低減を図っています。
また、一時的な資金需要の増加にも対応できるように銀行とコミットメントライン契約を締結し、十分な流動性を確保しています。
なお、当社は、営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動で支出されたキャッシュ・フローの合計をフリーキャッシュ・フローとして定義し、当社はこの指標を戦略的投資又は借入金返済に充当可能な資金、或いは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、有用な指標と考えており、以下のとおりフリーキャッシュ・フローを算出しています。
また、これらの分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フロー」に記載しています。
(百万円)
*資金需要
当社の運転資金のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び宣伝販促費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めています。
*財務政策
当社は、株主への安定的な利益還元を図っていくとともに、今後の成長に向けた投資、財務基盤の強化を図り、大きな成長を実現する事業の構築を推進して行き、その時々の経営状況に鑑みて、株主還元、有利子負債の返済、投融資に配分して資金を使用します。
この2年間での資金配分は以下のとおりとなっています。
(百万円)
※1. 投融資は、投資キャッシュ・フローから定期預金の増減、資産売却及び分配による収入を除外した額。
※2. 有利子負債は、借入金純増減額の減少額とリース負債の返済額の合計額で、合計額がマイナスの場合は「-」(増加(収入)となる。)となります。
4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループにおいては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当連結会計年度における当社及び連結子会社の全社売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てが増収となったことから、前年同期比で増収となりました。
これにより、全社事業利益※以下、親会社の所有者に帰属する当期利益までの段階損益は前年同期比で大幅増益となり、過去最高益を更新しました。
なお、第3四半期連結会計期間に製品ミックスの悪化影響などを受けたセーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業の事業利益は、当第4四半期連結会計期間には想定以上に回復しました。さらに業務用システム事業も堅調に推移したことから、セーフティ&セキュリティ分野全体の事業利益は、四半期として過去最高益を更新しました。
当連結会計年度の連結経営成績のサマリーは以下のとおりです。
(単位:百万円)
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | 前年同期比 | 増減率 | |
| 売上収益 | 359,459 | 370,308 | +10,849 | +3.0% |
| 事業利益※ | 19,710 | 25,307 | +5,597 | +28.4% |
| 営業利益 | 18,226 | 21,792 | +3,565 | +19.6% |
| 税引前利益 | 18,245 | 23,490 | +5,244 | +28.7% |
| 親会社の所有者に帰属する 当期利益 | 13,016 | 20,276 | +7,259 | +55.8% |
※売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除することにより算出され、主として一時的な要因からなるその他の収益、その他の費用、為替差損益などを含みません。セグメントの業績評価は「事業利益」を使用して説明します。
また、当連結会計年度の決算に使用した損益為替レートは以下のとおりです。
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | ||
| 損益為替レート | 米ドル | 約156円 | 約150円 | 約152円 | 約153円 |
| ユーロ | 約168円 | 約164円 | 約163円 | 約161円 | |
| 前期(参考) | 米ドル | 約137円 | 約145円 | 約148円 | 約149円 |
| ユーロ | 約150円 | 約157円 | 約159円 | 約161円 |
* 売上収益
当連結会計年度における売上収益は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てで増収となったことから、前年同期比で約108億円増(3.0%増収)となる3,703億8百万円となりました。
*事業利益
当社は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除したものを「事業利益」としています。
当連結会計年度における事業利益は、増収効果に加えて前期に実施した構造改革効果が発現したことなどから、前年同期比で約56億円の大幅増(28.4%増益)となる253億7百万円となりました。
*営業利益
当連結会計年度における営業利益は、事業利益が増益となったことなどから、前年同期比で約36億円の大幅増(19.6%増益)となる217億92百万円となりました。
* 税引前利益
当連結会計年度における税引前利益は、営業利益が増益となったことに加え、持分法適用関連会社の利益が増加したことなどから、前年同期比で約52億円の大幅増(28.7%増益)となる234億90百万円となりました。
* 親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益が増益となったことに加え、繰延税金資産を計上したことなどから、前年同期比で約73億円の大幅増(55.8%増益)となる202億76百万円となりました。
2)財政状態
*資産
資産合計は、営業債権及びその他の債権は増加しましたが、現金及び現金同等物や棚卸資産などの流動資産が減少したことなどから、前連結会計年度末比で約35億円減となる3,133億36百万円となりました。
*負債
負債合計は、営業債務及びその他の債務の減少に加えて、銀行借入金の返済を進めたことなどから、前連結会計年度末比で約137億円減となる1,819億37百万円となりました。
*資本
資本合計は、自己株式の取得による減少はありましたが、利益剰余金が約181億円増加したことなどから、前連結会計年度末比で約102億円増となる1,313億99百万円となりました。
なお、親会社所有者帰属持分比率は、親会社の所有者に帰属する持分合計が増加したことから、前連結会計年度末比で3.7ポイント増加し39.9%となりました。
② セグメントごとの売上収益及び損益
セグメントごとの売上収益及び事業利益は以下のとおりです。
(百万円)
| セグメントの名称 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 前連結会計年度比 | |
| モビリティ&テレマティクス | 売上収益 | 199,435 | 203,243 | +3,807 |
| サービス分野 | 事業利益 | 3,871 | 4,881 | +1,009 |
| セーフティ&セキュリティ分野 | 売上収益 | 93,755 | 100,008 | +6,252 |
| 事業利益 | 16,485 | 18,579 | +2,093 | |
| エンタテインメント | 売上収益 | 55,978 | 57,936 | +1,957 |
| ソリューションズ分野 | 事業利益 | △257 | 1,849 | +2,106 |
| その他 | 売上収益 | 10,289 | 9,120 | △1,168 |
| 事業利益 | △389 | △1 | +387 | |
| 合計 | 売上収益 | 359,459 | 370,308 | +10,849 |
| 事業利益 | 19,710 | 25,307 | +5,597 | |
* モビリティ&テレマティクスサービス分野
当連結会計年度におけるモビリティ&テレマティクスサービス分野の売上収益は、前年同期比で約38億円増(1.9%増収)となる2,032億43百万円、事業利益は同約10億円の大幅増(26.1%増益)となる48億81百万円となりました。
なお、事業利益には為替ヘッジによるマイナス影響として約6億円が含まれています。
(売上収益)
OEM事業は、車載用スピーカー、アンプ、アンテナ、ケーブル、レンズなど海外OEM事業の販売が好調に推移したことや、国内の用品事業が堅調に推移したことなどから、前年同期比で増収となりました。
アフターマーケット事業は、第1四半期連結会計期間に国内において自動車販売減の影響を受けたものの、中間連結会計期間以降は回復傾向となり、前年同期並みの実績となりました。
テレマティクスサービス事業は、損害保険会社向け通信型ドライブレコーダーなどのテレマティクスソリューション関連商品の販売が大幅に減少したことから、前年同期比で大幅な減収となりました。
(事業利益)
OEM事業が増収効果により増益となったことに加え、アフターマーケット事業が流通在庫正常化にともなう生産回復により増益となったことから、テレマティクスサービス事業の減収影響や為替ヘッジによるマイナス影響を受けたものの、モビリティ&テレマティクスサービス分野全体では、前年同期比で増益となりました。
* セーフティ&セキュリティ分野
当連結会計年度におけるセーフティ&セキュリティ分野の売上収益は、前年同期比で約63億円増(6.7%増収)となる1,000億8百万円、事業利益は同約21億円増(12.7%増益)となる185億79百万円となり、過去最高の売上収益及び事業利益となりました。
(売上収益)
無線システム事業は、北米の公共安全市場向け業務用無線機の販売が好調に推移したことに加え、一部出荷の前倒し影響などから、前年同期比で約76億円の増収となりました。
業務用システム事業は、医用画像表示モニターの販売が減少したことなどから、前年同期比で約13億円の減収となりました。
(事業利益)
無線システム事業は、当第4四半期連結会計期間に部品供給不足による影響を受けたものの、北米の公共安全市場向けの販売が好調に推移したことなどにより増益となり、業務用システム事業も固定費削減効果の発現などにより損益が改善したことなどから、セーフティ&セキュリティ分野全体でも、前年同期比で増益となりました。
* エンタテインメント ソリューションズ分野
当連結会計年度におけるエンタテインメント ソリューションズ分野の売上収益は、前年同期比で約20億円増(3.5%増収)となる579億36百万円、事業利益は同約21億円の大幅増となる18億49百万円となり、黒字に転換しました。
(売上収益)
メディア事業は、プロジェクター、ポータブル電源などの販売が堅調に推移したことなどから、前年同期比で約20億円の増収となりました。
エンタテインメント事業は、有力アーティストの新譜などコンテンツビジネスの販売が堅調に推移したことなどから、前期に引き続き堅調な売上収益を確保しました。
(事業利益)
メディア事業の業務用カメラ事業において、当第4四半期連結会計期間に追加で部材の損失引当約5億円を計上したものの、前期に実施した構造改革効果に加え、固定費削減効果が発現したこと及びエンタテインメント事業が前期に引き続き堅調な利益を稼ぎ増益となったことなどから、エンタテインメント ソリューションズ分野全体では前年同期比で大幅な増益となり、黒字に転換しました。
③ キャッシュ・フロー
* 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において営業活動により増加した資金は314億52百万円となり、前年同期比で約17億円収入が減少しました。主な要因は、税引前利益は増加しましたが、運転資金が増加したことなどによるものです。
* 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において投資活動により減少した資金は215億45百万円となり、前年同期比で約55億円支出が増加しました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入は増加したものの、設備投資による支出が増加したことなどによるものです。
* 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において財務活動により減少した資金は187億93百万円となり、前年同期比で約6億円支出が減少しました。主な要因は、銀行借入金の返済は進めたものの、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比で約93億円減となる485億97百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
* 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| モビリティ&テレマティクスサービス分野 | 200,670 | 3.46 |
| セーフティ&セキュリティ分野 | 98,698 | 0.09 |
| エンタテインメント ソリューションズ分野 | 58,375 | 7.61 |
| その他 | 9,120 | △11.36 |
| 合計 | 366,864 | 2.73 |
(注)金額は販売価格で計上しており、消費税等は含まれていません。
* 受注実績
当社グループの製品のうち、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野、その他については原則として見込生産によっています。ただし、エンタテインメント ソリューションズ分野におけるエンタテインメント事業の一部は受注生産によっていますが、これらは受注と同時に生産・引渡しを行うため受注高と販売高はほぼ同額です。
* 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②セグメントごとの売上収益及び損益」に、セグメントごとに記載しています。なお、主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討事項は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。なお、当社グループは、2024年10月31日付で2025年3月期通期連結業績予想の修正を行っています。
(百万円)
| (参考) 2025年3月期 通期連結業績予想 (2024年4月26日付 期初業績予想) | 2025年3月期 通期連結業績予想 (2025年10月31日付 修正業績予想) | 2025年3月期 通期連結実績 | (参考) 2025年3月期 通期連結業績予想比 (2025年4月26日付 期初業績予想比) | 2025年3月期 通期連結業績予想比 (2025年10月31日付 修正業績予想比) | |
| 売上収益 | 362,000 | 364,000 | 370,308 | 102.3% | 101.7% |
| 営業利益 | 18,200 | 22,000 | 21,792 | 119.7% | 99.1% |
| 税引前利益 | 18,000 | 23,000 | 23,490 | 130.5% | 102.1% |
| 親会社の所有者に帰属する 当期利益 | 12,500 | 17,000 | 20,276 | 162.2% | 119.3% |
当連結会計年度の経営成績は、モビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の3分野全てが増収となったことから、売上収益は3,703億8百万円、営業利益は217億92百万円、税引前利益は234億90百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は202億76百万円となり、全社営業利益以下、親会社の所有者に帰属する当期利益までの段階損益は、過去最高益を更新しました。
2) 財政状態
財政状態の分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の概要 2)財政状態」に記載しています。
3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
*キャッシュ・フロー
当社は、円滑な事業活動に必要な資金について、主として銀行等金融機関から借入金により資金調達を行っており、借入金の年度別返済額を平準化することで借り換えリスクの低減を図っています。
また、一時的な資金需要の増加にも対応できるように銀行とコミットメントライン契約を締結し、十分な流動性を確保しています。
なお、当社は、営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動で支出されたキャッシュ・フローの合計をフリーキャッシュ・フローとして定義し、当社はこの指標を戦略的投資又は借入金返済に充当可能な資金、或いは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、有用な指標と考えており、以下のとおりフリーキャッシュ・フローを算出しています。
また、これらの分析の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フロー」に記載しています。
(百万円)
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 33,172 | 31,452 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △16,062 | △21,545 |
| フリーキャッシュ・フロー | 17,110 | 9,906 |
*資金需要
当社の運転資金のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び宣伝販促費等のマーケティング費用です。当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めています。
*財務政策
当社は、株主への安定的な利益還元を図っていくとともに、今後の成長に向けた投資、財務基盤の強化を図り、大きな成長を実現する事業の構築を推進して行き、その時々の経営状況に鑑みて、株主還元、有利子負債の返済、投融資に配分して資金を使用します。
この2年間での資金配分は以下のとおりとなっています。
(百万円)
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | |
| 株主還元 | 8,963 | 7,066 |
| 投融資 | 22,402 | 26,460 |
| 有利子負債の返済 | 10,283 | 11,155 |
※1. 投融資は、投資キャッシュ・フローから定期預金の増減、資産売却及び分配による収入を除外した額。
※2. 有利子負債は、借入金純増減額の減少額とリース負債の返済額の合計額で、合計額がマイナスの場合は「-」(増加(収入)となる。)となります。
4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループにおいては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した各種の要因が、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。