有価証券報告書-第101期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況、分析
①経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、雇用環境の改善や企業の生産活動・設備投資の持ち直しを背景に国内景気が緩やかな回復基調となった一方で、不安定な国際情勢、米国通商政策の動向に対する懸念や、資源・エネルギー価格の高止まりによる物価上昇の継続が景気の下振れリスクとなり、先行き不透明な状況となりました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、2024年2月に公表した「2023~2027年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」に沿って収益の安定化と拡大に向けた地盤固めを実現するべく、各種費用の最適化に継続して努めるとともに、①成長事業への投資、②ガバナンス/モニタリングの更なる強化、を骨子とした施策に取り組み、特に不織布事業における国内外の生産体制の適正化などの構造改革を進めました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は146,766百万円(前期比11.7%増)、営業利益は4,388百万円(前期比257.6%増)、経常利益は4,978百万円(前期は経常利益402百万円)となりました。特別利益に固定資産売却益193百万円を、特別損失に水俣病補償損失2,478百万円、事業構造改革費用752百万円等の合計3,823百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は721百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,895百万円)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、従来「機能材料事業」、「加工品事業」、「化学品事業」、「電力事業」としていたセグメント名称をそれぞれ「高機能材料事業」、「アグリ・ライフイノベーション事業」、「ケミカルマテリアル事業」、「グリーンエネルギー事業」に変更しました。また、従来「化学品事業」に区分していたライフケミカル製品のセグメントを変更し、「アグリ・ライフイノベーション事業」に移管しました。
高機能材料事業
液晶材料は、ノートブックPCやPCモニター用途といったIT向け高付加価値品の出荷が堅調に推移しましたが、TV用途で顧客の工場停止や減産の影響を受け、売上は減少しました。
シリコン製品は、プリントサーキットボード用途では市場の減速が続き、顧客における在庫調整や稼働率低下の影響を受けましたが、コンタクトレンズ用途、コーティング用途等の出荷が好調となった結果、売上は前期並みとなりました。
当セグメントの売上高は17,408百万円(前期比5.9%減)となりました。
アグリ・ライフイノベーション事業
肥料は、国内では流通在庫滞留の解消と原料価格低下による製品価格の値下げに伴い出荷が回復基調となったほか、海外向けの出荷も回復し、売上は増加しました。
ライフケミカル製品は、液体クロマトグラフィー用充填剤が、ワクチンや抗体医薬などバイオ医薬品の製造工程向け需要の高まりから、国内外ともに売上は増加しました。
繊維製品は、大人向け紙おむつやフェミニンケア製品用途、ペットシート用途等は堅調に推移したものの、国内・中国市場ともに子供向け紙おむつ用途の需要が低迷したほか、中国市場では価格競争の継続により販売数量が伸び悩み、売上は減少しました。その他、不織布では国内における設備の停止、中国における生産体制の最適化など、事業構造の再構築に取り組みました。
当セグメントの売上高は64,991百万円(前期比5.3%増)となりました。
ケミカルマテリアル事業
オキソアルコールは、生産設備の大型定期修理の実施に加え、アジア市場の冷え込みにより輸出が大幅に減少したほか、国内も住宅や自動車分野を中心に需要が低迷し、売上は減少しました。可塑剤は、住宅の低迷に加え、海外から安価な輸入品が増加して売上は減少しました。塩化ビニル樹脂ライセンスは、インドを始めとするライセンス案件の成約や成約済み案件の立上げが順調に進捗しました。
ポリプロピレンは、主要な供給先である自動車分野の大幅な減産に加え、物価高騰による個人消費の低迷と安価な輸入品の流入により、出荷が減少しました。ポリエチレンは、安価な輸入品の増加に加え、主力用途であるフィルムの製品輸入が影響したことから、出荷は低調となりました。
このほか、前連結会計年度末に連結子会社となったシージーエスター株式会社の売上高が通期で計上された結果、当セグメントの売上高は40,069百万円(前期比30.6%増)となりました。
商事事業
商事事業は、オクタノールの販売が回復しましたが、主力のポリプロピレンでは自動車産業向け、生活用品用途で需要が低調となったほか、供給元における大型定期修理の影響もあり、売上は減少しました。
当セグメントの売上高は8,840百万円(前期比7.2%減)となりました。
グリーンエネルギー事業
グリーンエネルギー事業は、九州地区における水力発電所の安定運転に取り組み、気象状況に応じた保安停止期間などはありましたが、年間を通じて順調に稼働したことから、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は7,146百万円(前期比10.0%増)となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業は、前期に受注した使用済みプラスチックのリサイクル設備に関する大型案件等、手持案件の工事が順調に進捗したことから、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は8,308百万円(前期比85.8%増)となりました。
②経営成績の分析
当社グループの主要事業である高機能材料事業は、技術革新のスピードが速く、特に競争の厳しい分野であります。エレクトロニクス関連分野の環境変化により収益に大きな影響を受ける可能性があります。
事業の種別の売上高は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況、分析 ①経営成績の状況」 に記載しております。
売上高
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ15,324百万円増加し、146,766百万円となりました。セグメント別ではアグリ・ライフイノベーション事業、ケミカルマテリアル事業、グリーンエネルギー事業及びエンジニアリング事業で増収となり、高機能材料事業及び商事事業で減収となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ11,548百万円増加し、119,285百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ614百万円増加し、23,091百万円となりました。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は、主にアグリ・ライフイノベーション事業の増益により前連結会計年度に比べ3,161百万円増加し、4,388百万円となりました。
営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は2,827百万円となり、前連結会計年度に比べ1,018百万円増加しました。
当連結会計年度の営業外費用は2,237百万円となり、前連結会計年度に比べ396百万円減少しました。
これらの結果経常利益は、前連結会計年度に比べ4,576百万円増加し、4,978百万円となりました。
特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は前連結会計年度に比べ274百万円減少し、193百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、水俣病補償損失及び事業構造改革費用等3,823百万円を計上しております。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、721百万円となりました。
③財政状態の状況、分析
a.事業全体の状況、分析
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ16,533百万円減少し252,994百万円となりました。これは現金及び預金、受取手形、売掛金及び契約資産、建物及び構築物が減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて16,695百万円減少し、371,145百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金、短期借入金、未払金の減少によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金が増加しその他の包括利益累計額が減少したことにより、前連結会計年度末に比べて162百万円増加し、△118,150百万円となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況、分析
高機能材料事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ4,639百万円減少し、18,676百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
アグリ・ライフイノベーション事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,011百万円減少し、75,573百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の減少によるものです。
ケミカルマテリアル事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ4,386百万円減少し、56,904百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
商事事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ576百万円減少し、8,017百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
グリーンエネルギー事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,660百万円減少し、43,866百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の減少によるものです。
エンジニアリング事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ197百万円増加し、4,482百万円となりました。主な要因は、投資その他の資産の増加によるものです。
(2) キャッシュ・フロー及び資金調達の状況、分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,759百万円(14.9%)減少し、当連結会計年度末残高は32,772百万円となりました。各キャッシュ・フロー の状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度末に比べ5,724百万円(41.5%)減少し、8,055百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益、減価償却費によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された資金は、前連結会計年度に比べ40百万円(0.5%)増加の8,723百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された資金は、前連結会計年度末に比べ3,314百万円(638.5%)増加の3,833百万円となりました。
(水俣病補償によるキャッシュ・フロー)
水俣病補償によって使用された資金は、1,280百万円となりました。
②資金調達
当社は大幅な債務超過となっておりますが、当該状況が会社の運営継続に支障をきたさないための措置として、平成12年2月8日閣議了解に基づき、国、熊本県から金融支援措置を受けるほか、関係金融機関からもご支援をいただいております。そのうち、水俣病関連の公的債務返済につきましては、既定の返済ルールに基づき1百万円を熊本県に返済しております。
また、特措法(平成21年法律第81号)及びその救済措置の方針による水俣病被害者救済一時金の支払い額が75,601百万円と大幅に増加し、既往公的債務の償還に加えて同支払い債務の償還によって、償還合計額が増加する状況となったため、関係省庁による「チッソ株式会社に対する支援措置に関する連絡会議」において、2018年度以降の金融支援措置及び債務償還に関する申し合わせがなされ、2018年3月26日に、金融支援措置の継続並びに解決一時金債務の償還にかかる決定及び救済一時金債務について2019年度以降、当面の間、支払猶予とする決定を受けております。
関係金融機関からは、現在当社に対し行われている貸付元本及び求償債権の返済猶予等の継続及びこれに係る利息等の免除といった特別支援措置を受けております。
当社を除くグループ各社では、運転資金及び設備投資資金について、内部資金または借入れにより資金調達することとしております。
(3) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、これまでの水俣病関連累積損失に加え、2010年度より発生しております水俣病被害者救済一時金等による支払いが多額にのぼるため、当連結会計年度末の連結利益剰余金は△154,771百万円となる結果、大幅な債務超過となっております。
当該事象及び対応策については、「3 事業等のリスク (19)提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象」に記載のとおりですので、そちらをご参照ください。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
②受注状況
当連結会計年度におけるその他の事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
なお、エンジニアリング事業を除く製品について見込み生産を行っております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものはありません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況、分析
①経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、雇用環境の改善や企業の生産活動・設備投資の持ち直しを背景に国内景気が緩やかな回復基調となった一方で、不安定な国際情勢、米国通商政策の動向に対する懸念や、資源・エネルギー価格の高止まりによる物価上昇の継続が景気の下振れリスクとなり、先行き不透明な状況となりました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、2024年2月に公表した「2023~2027年度 中期計画 ~業績改善のための計画~」に沿って収益の安定化と拡大に向けた地盤固めを実現するべく、各種費用の最適化に継続して努めるとともに、①成長事業への投資、②ガバナンス/モニタリングの更なる強化、を骨子とした施策に取り組み、特に不織布事業における国内外の生産体制の適正化などの構造改革を進めました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は146,766百万円(前期比11.7%増)、営業利益は4,388百万円(前期比257.6%増)、経常利益は4,978百万円(前期は経常利益402百万円)となりました。特別利益に固定資産売却益193百万円を、特別損失に水俣病補償損失2,478百万円、事業構造改革費用752百万円等の合計3,823百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は721百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2,895百万円)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の期首より、従来「機能材料事業」、「加工品事業」、「化学品事業」、「電力事業」としていたセグメント名称をそれぞれ「高機能材料事業」、「アグリ・ライフイノベーション事業」、「ケミカルマテリアル事業」、「グリーンエネルギー事業」に変更しました。また、従来「化学品事業」に区分していたライフケミカル製品のセグメントを変更し、「アグリ・ライフイノベーション事業」に移管しました。
高機能材料事業
液晶材料は、ノートブックPCやPCモニター用途といったIT向け高付加価値品の出荷が堅調に推移しましたが、TV用途で顧客の工場停止や減産の影響を受け、売上は減少しました。
シリコン製品は、プリントサーキットボード用途では市場の減速が続き、顧客における在庫調整や稼働率低下の影響を受けましたが、コンタクトレンズ用途、コーティング用途等の出荷が好調となった結果、売上は前期並みとなりました。
当セグメントの売上高は17,408百万円(前期比5.9%減)となりました。
アグリ・ライフイノベーション事業
肥料は、国内では流通在庫滞留の解消と原料価格低下による製品価格の値下げに伴い出荷が回復基調となったほか、海外向けの出荷も回復し、売上は増加しました。
ライフケミカル製品は、液体クロマトグラフィー用充填剤が、ワクチンや抗体医薬などバイオ医薬品の製造工程向け需要の高まりから、国内外ともに売上は増加しました。
繊維製品は、大人向け紙おむつやフェミニンケア製品用途、ペットシート用途等は堅調に推移したものの、国内・中国市場ともに子供向け紙おむつ用途の需要が低迷したほか、中国市場では価格競争の継続により販売数量が伸び悩み、売上は減少しました。その他、不織布では国内における設備の停止、中国における生産体制の最適化など、事業構造の再構築に取り組みました。
当セグメントの売上高は64,991百万円(前期比5.3%増)となりました。
ケミカルマテリアル事業
オキソアルコールは、生産設備の大型定期修理の実施に加え、アジア市場の冷え込みにより輸出が大幅に減少したほか、国内も住宅や自動車分野を中心に需要が低迷し、売上は減少しました。可塑剤は、住宅の低迷に加え、海外から安価な輸入品が増加して売上は減少しました。塩化ビニル樹脂ライセンスは、インドを始めとするライセンス案件の成約や成約済み案件の立上げが順調に進捗しました。
ポリプロピレンは、主要な供給先である自動車分野の大幅な減産に加え、物価高騰による個人消費の低迷と安価な輸入品の流入により、出荷が減少しました。ポリエチレンは、安価な輸入品の増加に加え、主力用途であるフィルムの製品輸入が影響したことから、出荷は低調となりました。
このほか、前連結会計年度末に連結子会社となったシージーエスター株式会社の売上高が通期で計上された結果、当セグメントの売上高は40,069百万円(前期比30.6%増)となりました。
商事事業
商事事業は、オクタノールの販売が回復しましたが、主力のポリプロピレンでは自動車産業向け、生活用品用途で需要が低調となったほか、供給元における大型定期修理の影響もあり、売上は減少しました。
当セグメントの売上高は8,840百万円(前期比7.2%減)となりました。
グリーンエネルギー事業
グリーンエネルギー事業は、九州地区における水力発電所の安定運転に取り組み、気象状況に応じた保安停止期間などはありましたが、年間を通じて順調に稼働したことから、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は7,146百万円(前期比10.0%増)となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業は、前期に受注した使用済みプラスチックのリサイクル設備に関する大型案件等、手持案件の工事が順調に進捗したことから、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は8,308百万円(前期比85.8%増)となりました。
②経営成績の分析
当社グループの主要事業である高機能材料事業は、技術革新のスピードが速く、特に競争の厳しい分野であります。エレクトロニクス関連分野の環境変化により収益に大きな影響を受ける可能性があります。
事業の種別の売上高は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況、分析 ①経営成績の状況」 に記載しております。
売上高
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ15,324百万円増加し、146,766百万円となりました。セグメント別ではアグリ・ライフイノベーション事業、ケミカルマテリアル事業、グリーンエネルギー事業及びエンジニアリング事業で増収となり、高機能材料事業及び商事事業で減収となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ11,548百万円増加し、119,285百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ614百万円増加し、23,091百万円となりました。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は、主にアグリ・ライフイノベーション事業の増益により前連結会計年度に比べ3,161百万円増加し、4,388百万円となりました。
営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は2,827百万円となり、前連結会計年度に比べ1,018百万円増加しました。
当連結会計年度の営業外費用は2,237百万円となり、前連結会計年度に比べ396百万円減少しました。
これらの結果経常利益は、前連結会計年度に比べ4,576百万円増加し、4,978百万円となりました。
特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は前連結会計年度に比べ274百万円減少し、193百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、水俣病補償損失及び事業構造改革費用等3,823百万円を計上しております。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、721百万円となりました。
③財政状態の状況、分析
a.事業全体の状況、分析
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ16,533百万円減少し252,994百万円となりました。これは現金及び預金、受取手形、売掛金及び契約資産、建物及び構築物が減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて16,695百万円減少し、371,145百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金、短期借入金、未払金の減少によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金が増加しその他の包括利益累計額が減少したことにより、前連結会計年度末に比べて162百万円増加し、△118,150百万円となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況、分析
高機能材料事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ4,639百万円減少し、18,676百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
アグリ・ライフイノベーション事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,011百万円減少し、75,573百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の減少によるものです。
ケミカルマテリアル事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ4,386百万円減少し、56,904百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
商事事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ576百万円減少し、8,017百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
グリーンエネルギー事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,660百万円減少し、43,866百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の減少によるものです。
エンジニアリング事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ197百万円増加し、4,482百万円となりました。主な要因は、投資その他の資産の増加によるものです。
(2) キャッシュ・フロー及び資金調達の状況、分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,759百万円(14.9%)減少し、当連結会計年度末残高は32,772百万円となりました。各キャッシュ・フロー の状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度末に比べ5,724百万円(41.5%)減少し、8,055百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益、減価償却費によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された資金は、前連結会計年度に比べ40百万円(0.5%)増加の8,723百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された資金は、前連結会計年度末に比べ3,314百万円(638.5%)増加の3,833百万円となりました。
(水俣病補償によるキャッシュ・フロー)
水俣病補償によって使用された資金は、1,280百万円となりました。
②資金調達
当社は大幅な債務超過となっておりますが、当該状況が会社の運営継続に支障をきたさないための措置として、平成12年2月8日閣議了解に基づき、国、熊本県から金融支援措置を受けるほか、関係金融機関からもご支援をいただいております。そのうち、水俣病関連の公的債務返済につきましては、既定の返済ルールに基づき1百万円を熊本県に返済しております。
また、特措法(平成21年法律第81号)及びその救済措置の方針による水俣病被害者救済一時金の支払い額が75,601百万円と大幅に増加し、既往公的債務の償還に加えて同支払い債務の償還によって、償還合計額が増加する状況となったため、関係省庁による「チッソ株式会社に対する支援措置に関する連絡会議」において、2018年度以降の金融支援措置及び債務償還に関する申し合わせがなされ、2018年3月26日に、金融支援措置の継続並びに解決一時金債務の償還にかかる決定及び救済一時金債務について2019年度以降、当面の間、支払猶予とする決定を受けております。
関係金融機関からは、現在当社に対し行われている貸付元本及び求償債権の返済猶予等の継続及びこれに係る利息等の免除といった特別支援措置を受けております。
当社を除くグループ各社では、運転資金及び設備投資資金について、内部資金または借入れにより資金調達することとしております。
(3) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、これまでの水俣病関連累積損失に加え、2010年度より発生しております水俣病被害者救済一時金等による支払いが多額にのぼるため、当連結会計年度末の連結利益剰余金は△154,771百万円となる結果、大幅な債務超過となっております。
当該事象及び対応策については、「3 事業等のリスク (19)提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象」に記載のとおりですので、そちらをご参照ください。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 高機能材料事業 | 18,619 | △4.28 |
| アグリ・ライフイノベーション事業 | 64,531 | 23.63 |
| ケミカルマテリアル事業 | 38,762 | 20.98 |
| 商事事業 | 309 | △28.68 |
| グリーンエネルギー事業 | 5,777 | 12.67 |
| エンジニアリング事業 | ― | ― |
| 合計 | 128,000 | 17.16 |
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
②受注状況
当連結会計年度におけるその他の事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
なお、エンジニアリング事業を除く製品について見込み生産を行っております。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| エンジニアリング事業 | 2,858 | △83.17 | 8,796 | △39.48 |
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 高機能材料事業 | 17,408 | △5.9 |
| アグリ・ライフイノベーション事業 | 64,991 | 5.3 |
| ケミカルマテリアル事業 | 40,069 | 30.6 |
| 商事事業 | 8,840 | △7.2 |
| グリーンエネルギー事業 | 7,146 | 10.0 |
| エンジニアリング事業 | 8,308 | 85.8 |
| 合計 | 146,766 | 11.7 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 全国農業協同組合連合会 | 28,018 | 21.3 | 29,537 | 20.13 |
| LG Display Co.,Ltd. | 4,166 | 3.2 | 4,000 | 2.73 |
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものはありません。