有価証券報告書-第102期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/26 14:14
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況、分析
①経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、国内では米国通商政策の影響が一部で見られたものの、雇用・所得環境の改善に支えられ、景気は緩やかな回復を維持しました。一方で、急激な為替変動に加えて中東情勢の緊迫化に伴う原料・エネルギーの供給不安、価格の急騰により、景気見通しの不確実性は高まる状況となりました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、2024年2月に公表した「2023~2027年度中期計画~ 業績改善のための計画~」に沿って収益の安定化と拡大に向けた地盤固めを実現するべく、各種費用の最適化に継続して努めるとともに、①成長事業への投資、②ガバナンス/モニタリングの更なる強化、を骨子とした施策に取り組み、不織布事業における国内外の生産体制の適正化、液晶事業における子会社出資持分の譲渡と譲渡先への出資等により安定的な収益基盤の構築に注力しました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は137,063百万円(前期比6.6%減)、営業利益は2,689百万円(前期比38.7%減)、経常利益は3,588百万円(前期比27.9%減)となりました。特別利益に事業譲渡益4,200百万円等の合計4,434百万円、特別損失に水俣病補償損失2,373百万円、減損損失2,786百万円、事業構造改革費用1,436百万円等の合計6,646百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は1,304百万円(前期比80.9%増)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、中間連結会計期間の期首より、報告セグメントの区分を変更しており、前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。詳細は、「第5経理の状況 セグメント 情報 1(3)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
高機能材料事業
液晶材料は、国内・台湾におけるIT向け高付加価値品の出荷が堅調に推移したものの、当社グループの中国液晶生産子会社の持分譲渡や、TV用途での顧客の工場稼働率低下の影響を受けて大幅な出荷減となり、売上は減少しました。
シリコン製品は、プリントサーキットボード用途で一部原料の不足や価格高騰の影響を受けて生産及び出荷が減少しましたが、コンタクトレンズ、コーティング、放熱材の各用途で需要が堅調に推移したことから、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は12,422百万円(前期比28.6%減)となりました。
アグリ・ライフイノベーション事業
肥料は、高付加価値品であるコーティング肥料の需要は堅調に推移しましたが、国内における農業人口減少や施肥量低減による需要縮小の影響で化成肥料の出荷が低調となり、売上は減少しました。
ライフケミカル製品は、期末にかけて主力の液体クロマトグラフィー用充填剤の出荷が回復傾向にありますが、海外顧客における在庫調整等により、売上は減少しました。
繊維製品は、国内では大人向け・ペット向け紙おむつ、フェミニンケア製品用途の需要が堅調に推移したものの、国内外で子供向け紙おむつ用途が低調となったほか、中国市場での価格競争の継続により出荷が伸び悩み、売上は減少しました。
当セグメントの売上高は60,777百万円(前期比4.7%減)となりました。
ケミカルマテリアル事業
オキソアルコールは、大型定期修理を実施した前期に比べて生産・出荷ともにやや回復したものの、住宅関連用途を中心に国内外の需要低迷が継続し、売上は前期並みとなりました。可塑剤は、住宅需要の低迷に加え、安価な輸入品の増加により出荷は減少しました。
ポリプロピレンは、主要な顧客である自動車分野の減産の影響が続いたほか、物価高騰による個人消費の低迷と安価な輸入品の流入により、出荷が減少しました。ポリエチレンは、国内需要の減少に加え、安価な輸入品や主力用途であるフィルム、加工品の製品輸入が継続したことから、出荷は減少しました。
当セグメントの売上高は36,767百万円(前期比8.2%減)となりました。
商事事業
商事事業は、主力のポリプロピレンで自動車産業向け・生活用品用途の需要が総じて低調に推移したものの、一部顧客向けの出荷が堅調となり、販売は前期並みとなりました。このほか、オクタノールの販売が堅調に推移したことから、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は11,960百万円(前期比18.8%増)となりました。
グリーンエネルギー事業
グリーンエネルギー事業は、九州地区における水力発電所の安定運転に取り組みました。第1四半期までは降雨に恵まれたものの、以降は記録的な少雨により発電量が低下したことから、売上は減少しました。
当セグメントの売上高は6,322百万円(前期比11.5%減)となりました。
エンジニアリング事業
エンジニアリング事業は、使用済みプラスチックのリサイクル設備に関する大型案件をはじめ、手持案件の工事が順調に進捗し、完工したことから、売上は増加しました。
当セグメントの売上高は8,812百万円(前期比6.1%増)となりました。
②経営成績の分析
当社グループの主要事業である高機能材料事業は、技術革新のスピードが速く、特に競争の厳しい分野であります。エレクトロニクス関連分野の環境変化により収益に大きな影響を受ける可能性があります。
事業の種別の売上高は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態及び経営成績の状況、分析 ①経営成績の状況」 に記載しております。
売上高
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ9,703百万円減少し、137,063百万円となりました。セグメント別では商事事業及びエンジニアリング事業で増収となり、高機能材料事業及びアグリ・ライフイノベーション事業、ケミカルマテリアル事業、グリーンエネルギー事業で減収となりました。
売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ7,513百万円減少し、111,771百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ490百万円減少し、22,601百万円となりました。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は、主に電力事業の減益により前連結会計年度に比べ1,699百万円減少し、2,689百万円となりました。
営業外損益及び経常利益
当連結会計年度の営業外収益は3,019百万円となり、前連結会計年度に比べ191百万円増加しました。
当連結会計年度の営業外費用は2,120百万円となり、前連結会計年度に比べ116百万円減少しました。
これらの結果経常利益は、前連結会計年度に比べ1,390百万円減少し、3,588百万円となりました。
特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は前連結会計年度に比べ4,240百万円増加し、4,434百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、減損損失及び水俣病補償損失等6,646百万円を計上しております。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,304百万円となりました。
③財政状態の状況、分析
a.事業全体の状況、分析
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ6,346百万円減少し246,648百万円となりました。これは投資その他の資産が増加しましたが、売掛金、有形固定資産が減少したことによるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて9,482百万円減少し、361,662百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金、短期借入金の減少によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金及びその他の包括利益累計額が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて3,136百万円増加し、△115,014百万円となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況、分析
高機能材料事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ243百万円減少し、18,432百万円となりました。主な要因は、棚卸資産の減少によるものです。
アグリ・ライフイノベーション事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,297百万円減少し、72,123百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
ケミカルマテリアル事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ10,165百万円減少し、46,738百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の減少によるものです。
商事事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ185百万円減少し、9,984百万円となりました。主な要因は、売上債権の減少によるものです。
グリーンエネルギー事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,561百万円減少し、42,304百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の減少によるものです。
エンジニアリング事業
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ279百万円増加し、4,762百万円となりました。主な要因は、売上債権の増加によるものです。
(2) キャッシュ・フロー及び資金調達の状況、分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,490百万円(4.5%)増加し、当連結会計年度末残高は34,263百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度末に比べ501百万円(6.2%)増加し、8,556百万円となりました。これは主に仕入債務の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された資金は、前連結会計年度に比べ4,783百万円(54.8%)減少の 3,940百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された資金は、前連結会計年度末に比べ1,016百万円(26.5%)減少の2,817百万円となりました。
(水俣病補償によるキャッシュ・フロー)
水俣病補償によって使用された資金は、1,233百万円となりました。
②資金調達
当社は大幅な債務超過となっておりますが、当該状況が会社の運営継続に支障をきたさないための措置として、平成12年2月8日閣議了解に基づき、国、熊本県から金融支援措置を受けるほか、関係金融機関からもご支援をいただいております。そのうち、水俣病関連の公的債務返済につきましては、既定の返済ルールに基づき1百万円を熊本県に返済しております。
また、特措法(平成21年法律第81号)及びその救済措置の方針による水俣病被害者救済一時金の支払い額が75,601百万円と大幅に増加し、既往公的債務の償還に加えて同支払い債務の償還によって、償還合計額が増加する状況となったため、関係省庁による「チッソ株式会社に対する支援措置に関する連絡会議」において、2018年度以降の金融支援措置及び債務償還に関する申し合わせがなされ、2018年3月26日に、金融支援措置の継続並びに解決一時金債務の償還にかかる決定及び救済一時金債務について2019年度以降、当面の間、支払猶予とする決定を受けております。
関係金融機関からは、現在当社に対し行われている貸付元本及び求償債権の返済猶予等の継続及びこれに係る利息等の免除といった特別支援措置を受けております。
当社を除くグループ各社では、運転資金及び設備投資資金について、内部資金または借入れにより資金調達することとしております。
(3) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、これまでの水俣病関連累積損失に加え、2010年度より発生しております水俣病被害者救済一時金等による支払いが多額にのぼるため、当連結会計年度末の連結利益剰余金は△153,466百万円となる結果、大幅な債務超過となっております。
当該事象及び対応策については、「3 事業等のリスク (19)提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象」に記載のとおりですので、そちらをご参照ください。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
高機能材料事業14,584△21.6
アグリ・ライフイノベーション事業73,26518.3
ケミカルマテリアル事業35,860△7.4
商事事業2,688△8.5
グリーンエネルギー事業5,030△12.9
エンジニアリング事業
合計131,4292.68

(注) 1 金額は、販売価格によっております。
②受注状況
当連結会計年度におけるその他の事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
なお、エンジニアリング事業を除く製品について見込み生産を行っております。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
エンジニアリング事業3,62626.42,796△68.2

③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
高機能材料事業12,422△28.6
アグリ・ライフイノベーション事業60,777△4.7
ケミカルマテリアル事業36,767△8.2
商事事業11,96018.8
グリーンエネルギー事業6,322△11.5
エンジニアリング事業8,8126.1
合計137,063△6.6

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
全国農業協同組合連合会29,53720.1330,08221.95

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものはありません。

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