四半期報告書-第119期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
① 業績全般の概況
当第1四半期連結累計期間(以下「当累計期間」)における当社グループの連結売上高は、2,478億円(前年同期比7.8%増)となりました。新型コロナウイルスの感染状況は各地域で前期第4四半期連結会計期間と比較すると縮小傾向となりましたが、中国ではゼロコロナ政策により上海市の経済活動が制限され、当社は販売と生産面で影響を受けました。また、前期第2四半期連結会計期間頃から半導体等の部材供給のひっ迫、物流輸送期間の長期化などが続き、製品の供給と販売に影響を及ぼしました。上記状況から、4月及び5月は売上高が前年と比較して低水準に推移しましたが、6月には一転して増加し、円安による好影響も受け、デジタルワークプレイス、プロフェッショナルプリント、ヘルスケア事業が前年同期比で増収となりました。インダストリー事業では、主に機能材料ユニットがPC及びスマートフォン用フィルムの市況減速の影響を受け減収となりました。地域別では前年同期比で、北米で約17%、欧州で約8%の増収となり、中国で約1%、日本で約3%の減収となりました。
デジタルワークプレイス事業では、上海市の経済活動制限による生産稼働率の低下、部材や物流費用の高騰、トナーの航空輸送増加により売上原価、販売管理費が増加しました。また、海外を中心とする事業構造改革に関わる一時的費用約35億円を計上しました。プレシジョンメディシンユニットでは、新型コロナウイルス感染症の再拡大が米国内の医療関係機関では影響が続き、遺伝子検査サンプル数の伸び悩みにより売上総利益が減少しました。これらの結果、当累計期間の営業損失は110億円(前年同期は31億円の営業利益)となりました。税引前四半期損失は75億円(前年同期は25億円の税引前四半期利益)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は87億円(前年同期は9億円の親会社の所有者に帰属する四半期利益)となりました。
② 主要セグメントの状況
(注1)売上高は外部顧客への売上高であります。
(注2)売上高は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5 事業セグメント」に記載の「その他」の外部顧客への売上高、営業利益は同記載の「その他」と調整額の合計であります。
1)デジタルワークプレイス事業
オフィスユニットでは、A3複合機の需要の回復は継続していますが、中国上海市における活動制限の影響を受け工場の稼働率低下による生産及び出荷の遅延が発生しました。販売台数は、欧州、米国、日本、中国など主要地域で減少し、前年同期比でカラー機は89%、モノクロ機は63%、全体では79%となりました。また、6月末の受注残高は前期末から約13%増加し約580億円となりました。消耗品やサービスなどのノンハード売上高は、上海市における活動制限の影響を受け中国では低下しましたが、顧客企業での従業員の出社再開によるプリントボリュームの回復が欧州を中心に進み、増収となりました。これらの結果、オフィスユニットとしては前年同期比で増収となりました。
ITサービスなどの提供を中心とするDW-DXユニットでは、顧客のIT基盤を一括受託するマネージドITサービスは、米国では大型案件の受注が貢献し売上が向上するとともにリカリング収益も増加しましたが、欧州では半導体不足によるサーバー調達や顧客へサービスを提供する人財の不足などが影響し、売上が低下しました。この結果、前年同期比で減収となりました。
これらの結果、当事業の売上高は1,289億円(前年同期比6.4%増)、営業損失は75億円(前年同期は10億円の営業利益)となりました。
2)プロフェッショナルプリント事業
プロダクションプリントユニットでは、印刷機の需要は引き続き堅調でしたが、オフィスユニットと同様、中国上海市における活動制限の影響を受け生産及び出荷の遅延が発生し、前年同期比でカラー機は105%、モノクロ機は85%、全体では98%の販売台数となりました。また、6月末の受注残高は前期末から約12%増加し約100億円となりました。ノンハード売上高は、米国では企業内印刷を中心にプリントボリュームの回復が想定より遅れていますが、欧州ではトナー供給が回復したことにより、増収となりました。
産業印刷ユニットでは、欧州でラベル印刷機やデジタル加飾印刷機の販売台数が増加しましたが、他地域では印刷機の検収遅れによる売上計上の遅延が発生しました。ノンハード売上高は、テキスタイルの需要回復に加え、生活必需品のパッケージやラベルに関連する需要が伸長し、インクジェット印刷機(KM-1)、ラベル印刷機、テキスタイル印刷機の分野で伸長しました。
マーケティングサービスユニットでは、欧米での主要顧客の販売促進活動の活発化と、日本と韓国でのオンデマンドプリントの回復により売上が拡大しました。
これらの結果、当事業の売上高は550億円(前年同期比15.0%増)、営業利益は9億円(前年同期比3.6%減)となりました。
3)ヘルスケア事業
ヘルスケアユニットにおいて、Ⅹ線診断に用いられるDR(デジタルラジオグラフィー)の販売は、日本では病院・開業医の市場で好調を維持するとともに、米国でもⅩ線システムを中心に病院市場で堅調に推移しました。超音波診断装置は、一部の製品で部材不足により生産の遅延が発生し販売に影響しましたが、日米では整形外科への販売は堅調に推移し、アジアでも販売を伸ばしました。医療ITは、日本では医療画像管理や遠隔医療、病院と開業医の連携をサポートするITサービス「infomity(インフォミティ)」の販売が引き続き伸長し、また、日本と米国でPACS(医用画像保管・管理システム)の販売が伸長しました。ヘルスケアユニットは前年同期比で増収となりました。
プレシジョンメディシンユニットでは、遺伝子検査サービスは、生殖細胞系列遺伝子変異を評価するRNA検査など遺伝子検査数は前年同期と比べ増加していますが、米国内での新型コロナウイルス感染症の再拡大により、病院への来院者数の減少や医療スタッフの不足が発生し、想定よりも回復が遅れています。創薬支援サービスは、米国での新型コロナウイルス感染症の影響を受け、製薬会社による臨床試験の実施に遅れが生じており、売上は想定より回復が遅れていますが、前年同期を上回り、前臨床試験の売上も増加しました。プレシジョンメディシンユニット全体として前年同期比で増収となりました。なお、7月には日本において厚生労働省よりDNA及びRNAの遺伝子情報を解析する機能を持つ「GenMineTOPがんゲノムプロファイリングシステム」の製造販売承認を取得しました。
これらの結果、当事業の売上高は286億円(前年同期比13.6%増)、営業損失は65億円(前年同期は31億円の営業損失)となりました。
4)インダストリー事業
センシング分野では、光源色向け計測器は大手顧客からの堅調な需要による追加受注が売上計上につながり好調を継続しました。物体色向け計測器は中国や北米での受注が好調に推移し売上高が伸長しました。非可視光領域を計測するハイパースペクトルイメージング技術を活用した検査機器は、欧米を中心に新規案件を順調に受注し売上が増加しました。これらの結果、前年同期比で増収を達成しました。
材料・コンポーネント分野では、機能材料ユニットは当累計期間後半から下流サプライチェーンの余剰在庫調整が始まり、市場でのフィルム需要が急激に低下しました。このような環境下でも当社の主力製品のVA用位相差フィルムの需要は堅調でした。一方、IPS用位相差フィルム及びIT、スマートフォン用薄膜フィルムは市況減速の影響を受け販売数量減となりました。また、製造ラインのメンテナンスを実施したため生産量が減少し、前年同期比で減収となりました。IJコンポーネントユニットは、主要市場である中国は上海市における活動制限の影響を受け販売量が減少しましたが、欧米地域では高精細プリンタ向けヘッドの販売が好調に推移し、前年同期比で増収となりました。光学コンポーネントユニットは、エンターテイメント向けは上海市における活動制限などの影響を受け、また成長市場である車載などの産業用途向けの需要は堅調だったものの一部の顧客で発生した半導体などの部材調達遅延の影響により、前年同期比で減収となりました。
画像IoTソリューション分野では、画像IoTソリューションユニットにおいて、監視カメラソリューションの大口案件を受注したものの、半導体ひっ迫に起因する部材調達遅延により、一部、欧州で納入が遅延し、前年同期比で減収となりました。当社の強みであるイメージング技術を基盤に最新のIoT、AI技術を融合させた画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」は自治体防災やスマートファクトリー領域に強みを有する戦略的パートナーとの提携を拡大し、顧客課題解決につながるソリューション提供を加速しています。映像ソリューションユニットは、新型コロナウイルス感染症拡大が前年同期比で落ち着いたことを受け、プラネタリウム直営館での集客が堅調に推移し、物販も好調に推移しました。また、デジタル機器の販売好調により、前年同期比で増収となりました。
これらの結果、当事業の売上高は349億円(前年同期比0.9%減)、営業利益は62億円(同21.8%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前期末比734億円(5.5%)増加し1兆4,115億円となりました。これは主に、棚卸資産の増加289億円、のれん及び無形資産の増加263億円、営業債権及びその他の債権の増加115億円、その他の流動資産の増加89億円、現金及び現金同等物の減少94億円によるものであります。
負債合計については、前期末比523億円(6.7%)増加し8,289億円となりました。これは主に、社債及び借入金の増加268億円、営業債務及びその他の債務の増加112億円、その他の金融負債の増加92億円によるものであります。
資本合計については、前期末比210億円(3.8%)増加し5,825億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は、前期末比202億円(3.7%)増加し5,700億円となりました。これは主に、その他の資本の構成要素(主に在外営業活動体の換算差額)の増加397億円、親会社の所有者に帰属する四半期損失の計上87億円、剰余金の配当による減少74億円によるものであります。
これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は、0.7ポイント減少の40.4%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間の連結キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フロー176億円の支出と、投資活動によるキャッシュ・フロー72億円の支出の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは248億円のマイナスとなりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは106億円の収入となりました。
そのほかに、現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額等があり、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比94億円減少の1,082億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前四半期損失75億円に、減価償却費及び償却費188億円、営業債権及びその他の債権の減少による増加103億円等によるキャッシュ・フローの増加と、棚卸資産の増加による減少164億円等によるキャッシュ・フローの減少により、営業活動によるキャッシュ・フローは176億円の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出48億円、無形資産の取得による支出46億円等により、投資によるキャッシュ・フローは72億円の支出となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは248億円のマイナス(前年同期は27億円のマイナス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の純増加額225億円の収入、配当金の支払い70億円、リース負債の返済49億円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは106億円の収入(前年同期は117億円の支出)となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は152億円となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況について重要な変更はありません。
(注)「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」における記載金額は、表示単位未満を切り捨てて表示しております。
(1)経営成績の分析
① 業績全般の概況
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | ||
| (自2021.4.1 | (自2022.4.1 | |||
| 至2021.6.30) | 至2022.6.30) | |||
| 億円 | 億円 | 億円 | % | |
| 売上高 | 2,298 | 2,478 | 179 | 7.8 |
| 売上総利益 | 1,012 | 1,047 | 34 | 3.4 |
| 営業利益(△は損失) | 31 | △110 | △141 | - |
| 税引前四半期利益(△は損失) | 25 | △75 | △101 | - |
| 親会社の所有者に帰属する四半期利益 (△は損失) | 9 | △87 | △97 | - |
| 円 | 円 | 円 | % | |
| 基本的1株当たり四半期利益(△は損失) | 1.98 | △17.69 | △19.67 | - |
| 億円 | 億円 | 億円 | % | |
| 設備投資額 | 88 | 83 | △5 | △5.6 |
| 減価償却費及び償却費 | 189 | 188 | △1 | △0.8 |
| 研究開発費 | 153 | 152 | △0 | △0.2 |
| 億円 | 億円 | 億円 | % | |
| フリー・キャッシュ・フロー | △27 | △248 | △221 | - |
| 人 | 人 | 人 | % | |
| 連結従業員数 | 40,078 | 39,307 | △771 | △1.9 |
| 為替レート | 円 | 円 | 円 | % |
| 米ドル | 109.49 | 129.57 | 20.08 | 18.3 |
| ユーロ | 131.96 | 138.12 | 6.16 | 4.7 |
当第1四半期連結累計期間(以下「当累計期間」)における当社グループの連結売上高は、2,478億円(前年同期比7.8%増)となりました。新型コロナウイルスの感染状況は各地域で前期第4四半期連結会計期間と比較すると縮小傾向となりましたが、中国ではゼロコロナ政策により上海市の経済活動が制限され、当社は販売と生産面で影響を受けました。また、前期第2四半期連結会計期間頃から半導体等の部材供給のひっ迫、物流輸送期間の長期化などが続き、製品の供給と販売に影響を及ぼしました。上記状況から、4月及び5月は売上高が前年と比較して低水準に推移しましたが、6月には一転して増加し、円安による好影響も受け、デジタルワークプレイス、プロフェッショナルプリント、ヘルスケア事業が前年同期比で増収となりました。インダストリー事業では、主に機能材料ユニットがPC及びスマートフォン用フィルムの市況減速の影響を受け減収となりました。地域別では前年同期比で、北米で約17%、欧州で約8%の増収となり、中国で約1%、日本で約3%の減収となりました。
デジタルワークプレイス事業では、上海市の経済活動制限による生産稼働率の低下、部材や物流費用の高騰、トナーの航空輸送増加により売上原価、販売管理費が増加しました。また、海外を中心とする事業構造改革に関わる一時的費用約35億円を計上しました。プレシジョンメディシンユニットでは、新型コロナウイルス感染症の再拡大が米国内の医療関係機関では影響が続き、遺伝子検査サンプル数の伸び悩みにより売上総利益が減少しました。これらの結果、当累計期間の営業損失は110億円(前年同期は31億円の営業利益)となりました。税引前四半期損失は75億円(前年同期は25億円の税引前四半期利益)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は87億円(前年同期は9億円の親会社の所有者に帰属する四半期利益)となりました。
② 主要セグメントの状況
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | |||
| (自2021.4.1 | (自2022.4.1 | ||||
| 至2021.6.30) | 至2022.6.30) | ||||
| 億円 | 億円 | 億円 | % | ||
| デジタルワークプレイス | 売上高 | 1,211 | 1,289 | 77 | 6.4 |
| 事業 | 営業利益 | 10 | △75 | △86 | - |
| プロフェッショナル | 売上高 | 479 | 550 | 71 | 15.0 |
| プリント事業 | 営業利益 | 9 | 9 | △0 | △3.6 |
| ヘルスケア事業 | 売上高 | 252 | 286 | 34 | 13.6 |
| 営業利益 | △31 | △65 | △33 | - | |
| インダストリー事業 | 売上高 | 352 | 349 | △3 | △0.9 |
| 営業利益 | 79 | 62 | △17 | △21.8 | |
| 小計 | 売上高 | 2,295 | 2,475 | 180 | 7.8 |
| 営業利益 | 67 | △69 | △137 | - | |
| 「その他」及び調整額 | 売上高 | 3 | 2 | △0 | △6.7 |
| (注2) | 営業利益 | △36 | △40 | △3 | - |
| 要約四半期 | 売上高 | 2,298 | 2,478 | 179 | 7.8 |
| 連結損益計算書計上額 | 営業利益 | 31 | △110 | △141 | - |
(注1)売上高は外部顧客への売上高であります。
(注2)売上高は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5 事業セグメント」に記載の「その他」の外部顧客への売上高、営業利益は同記載の「その他」と調整額の合計であります。
1)デジタルワークプレイス事業
オフィスユニットでは、A3複合機の需要の回復は継続していますが、中国上海市における活動制限の影響を受け工場の稼働率低下による生産及び出荷の遅延が発生しました。販売台数は、欧州、米国、日本、中国など主要地域で減少し、前年同期比でカラー機は89%、モノクロ機は63%、全体では79%となりました。また、6月末の受注残高は前期末から約13%増加し約580億円となりました。消耗品やサービスなどのノンハード売上高は、上海市における活動制限の影響を受け中国では低下しましたが、顧客企業での従業員の出社再開によるプリントボリュームの回復が欧州を中心に進み、増収となりました。これらの結果、オフィスユニットとしては前年同期比で増収となりました。
ITサービスなどの提供を中心とするDW-DXユニットでは、顧客のIT基盤を一括受託するマネージドITサービスは、米国では大型案件の受注が貢献し売上が向上するとともにリカリング収益も増加しましたが、欧州では半導体不足によるサーバー調達や顧客へサービスを提供する人財の不足などが影響し、売上が低下しました。この結果、前年同期比で減収となりました。
これらの結果、当事業の売上高は1,289億円(前年同期比6.4%増)、営業損失は75億円(前年同期は10億円の営業利益)となりました。
2)プロフェッショナルプリント事業
プロダクションプリントユニットでは、印刷機の需要は引き続き堅調でしたが、オフィスユニットと同様、中国上海市における活動制限の影響を受け生産及び出荷の遅延が発生し、前年同期比でカラー機は105%、モノクロ機は85%、全体では98%の販売台数となりました。また、6月末の受注残高は前期末から約12%増加し約100億円となりました。ノンハード売上高は、米国では企業内印刷を中心にプリントボリュームの回復が想定より遅れていますが、欧州ではトナー供給が回復したことにより、増収となりました。
産業印刷ユニットでは、欧州でラベル印刷機やデジタル加飾印刷機の販売台数が増加しましたが、他地域では印刷機の検収遅れによる売上計上の遅延が発生しました。ノンハード売上高は、テキスタイルの需要回復に加え、生活必需品のパッケージやラベルに関連する需要が伸長し、インクジェット印刷機(KM-1)、ラベル印刷機、テキスタイル印刷機の分野で伸長しました。
マーケティングサービスユニットでは、欧米での主要顧客の販売促進活動の活発化と、日本と韓国でのオンデマンドプリントの回復により売上が拡大しました。
これらの結果、当事業の売上高は550億円(前年同期比15.0%増)、営業利益は9億円(前年同期比3.6%減)となりました。
3)ヘルスケア事業
ヘルスケアユニットにおいて、Ⅹ線診断に用いられるDR(デジタルラジオグラフィー)の販売は、日本では病院・開業医の市場で好調を維持するとともに、米国でもⅩ線システムを中心に病院市場で堅調に推移しました。超音波診断装置は、一部の製品で部材不足により生産の遅延が発生し販売に影響しましたが、日米では整形外科への販売は堅調に推移し、アジアでも販売を伸ばしました。医療ITは、日本では医療画像管理や遠隔医療、病院と開業医の連携をサポートするITサービス「infomity(インフォミティ)」の販売が引き続き伸長し、また、日本と米国でPACS(医用画像保管・管理システム)の販売が伸長しました。ヘルスケアユニットは前年同期比で増収となりました。
プレシジョンメディシンユニットでは、遺伝子検査サービスは、生殖細胞系列遺伝子変異を評価するRNA検査など遺伝子検査数は前年同期と比べ増加していますが、米国内での新型コロナウイルス感染症の再拡大により、病院への来院者数の減少や医療スタッフの不足が発生し、想定よりも回復が遅れています。創薬支援サービスは、米国での新型コロナウイルス感染症の影響を受け、製薬会社による臨床試験の実施に遅れが生じており、売上は想定より回復が遅れていますが、前年同期を上回り、前臨床試験の売上も増加しました。プレシジョンメディシンユニット全体として前年同期比で増収となりました。なお、7月には日本において厚生労働省よりDNA及びRNAの遺伝子情報を解析する機能を持つ「GenMineTOPがんゲノムプロファイリングシステム」の製造販売承認を取得しました。
これらの結果、当事業の売上高は286億円(前年同期比13.6%増)、営業損失は65億円(前年同期は31億円の営業損失)となりました。
4)インダストリー事業
センシング分野では、光源色向け計測器は大手顧客からの堅調な需要による追加受注が売上計上につながり好調を継続しました。物体色向け計測器は中国や北米での受注が好調に推移し売上高が伸長しました。非可視光領域を計測するハイパースペクトルイメージング技術を活用した検査機器は、欧米を中心に新規案件を順調に受注し売上が増加しました。これらの結果、前年同期比で増収を達成しました。
材料・コンポーネント分野では、機能材料ユニットは当累計期間後半から下流サプライチェーンの余剰在庫調整が始まり、市場でのフィルム需要が急激に低下しました。このような環境下でも当社の主力製品のVA用位相差フィルムの需要は堅調でした。一方、IPS用位相差フィルム及びIT、スマートフォン用薄膜フィルムは市況減速の影響を受け販売数量減となりました。また、製造ラインのメンテナンスを実施したため生産量が減少し、前年同期比で減収となりました。IJコンポーネントユニットは、主要市場である中国は上海市における活動制限の影響を受け販売量が減少しましたが、欧米地域では高精細プリンタ向けヘッドの販売が好調に推移し、前年同期比で増収となりました。光学コンポーネントユニットは、エンターテイメント向けは上海市における活動制限などの影響を受け、また成長市場である車載などの産業用途向けの需要は堅調だったものの一部の顧客で発生した半導体などの部材調達遅延の影響により、前年同期比で減収となりました。
画像IoTソリューション分野では、画像IoTソリューションユニットにおいて、監視カメラソリューションの大口案件を受注したものの、半導体ひっ迫に起因する部材調達遅延により、一部、欧州で納入が遅延し、前年同期比で減収となりました。当社の強みであるイメージング技術を基盤に最新のIoT、AI技術を融合させた画像IoTプラットフォーム「FORXAI(フォーサイ)」は自治体防災やスマートファクトリー領域に強みを有する戦略的パートナーとの提携を拡大し、顧客課題解決につながるソリューション提供を加速しています。映像ソリューションユニットは、新型コロナウイルス感染症拡大が前年同期比で落ち着いたことを受け、プラネタリウム直営館での集客が堅調に推移し、物販も好調に推移しました。また、デジタル機器の販売好調により、前年同期比で増収となりました。
これらの結果、当事業の売上高は349億円(前年同期比0.9%減)、営業利益は62億円(同21.8%減)となりました。
(2)財政状態の分析
| 前連結会計年度末 | 当第1四半期 連結会計期間末 | 増減 | |
| 資産合計 (億円) | 13,381 | 14,115 | 734 |
| 負債合計 (億円) | 7,766 | 8,289 | 523 |
| 資本合計 (億円) | 5,615 | 5,825 | 210 |
| 親会社の所有者に帰属する持分合計(億円) | 5,498 | 5,700 | 202 |
| 親会社所有者帰属持分比率 (%) | 41.1 | 40.4 | △0.7 |
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前期末比734億円(5.5%)増加し1兆4,115億円となりました。これは主に、棚卸資産の増加289億円、のれん及び無形資産の増加263億円、営業債権及びその他の債権の増加115億円、その他の流動資産の増加89億円、現金及び現金同等物の減少94億円によるものであります。
負債合計については、前期末比523億円(6.7%)増加し8,289億円となりました。これは主に、社債及び借入金の増加268億円、営業債務及びその他の債務の増加112億円、その他の金融負債の増加92億円によるものであります。
資本合計については、前期末比210億円(3.8%)増加し5,825億円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は、前期末比202億円(3.7%)増加し5,700億円となりました。これは主に、その他の資本の構成要素(主に在外営業活動体の換算差額)の増加397億円、親会社の所有者に帰属する四半期損失の計上87億円、剰余金の配当による減少74億円によるものであります。
これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は、0.7ポイント減少の40.4%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
| (単位:億円) |
| 前第1四半期 連結累計期間 | 当第1四半期 連結累計期間 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 91 | △176 | △267 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △118 | △72 | 46 |
| 計 | △27 | △248 | △221 |
| (フリー・キャッシュ・フロー) | |||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △117 | 106 | 224 |
当第1四半期連結累計期間の連結キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フロー176億円の支出と、投資活動によるキャッシュ・フロー72億円の支出の結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは248億円のマイナスとなりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは106億円の収入となりました。
そのほかに、現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額等があり、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比94億円減少の1,082億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前四半期損失75億円に、減価償却費及び償却費188億円、営業債権及びその他の債権の減少による増加103億円等によるキャッシュ・フローの増加と、棚卸資産の増加による減少164億円等によるキャッシュ・フローの減少により、営業活動によるキャッシュ・フローは176億円の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出48億円、無形資産の取得による支出46億円等により、投資によるキャッシュ・フローは72億円の支出となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは248億円のマイナス(前年同期は27億円のマイナス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の純増加額225億円の収入、配当金の支払い70億円、リース負債の返済49億円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは106億円の収入(前年同期は117億円の支出)となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は152億円となりました。
なお、当第1四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況について重要な変更はありません。
(注)「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」における記載金額は、表示単位未満を切り捨てて表示しております。