有価証券報告書-第120期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 14:56
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※当社グループは当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(経営成績等の状況の概要)
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、年度前半は緩やかな回復基調を示したものの、米中貿易摩擦の激化、それに続く中国の景気減速、中東における地政学的リスクの高まりなどもあり、製造業を中心に徐々に減速基調となりました。加えて第4四半期には、新型コロナウイルス感染拡大に対する懸念から、世界的に経済活動が縮小し、主要国で株価が下落するなど、大きな影響が出ております。
日本経済も、年度前半から米中貿易摩擦や、消費増税による個人消費の減退などの影響により景気は低下傾向であったところ、新型コロナウイルスの影響により、主要国同様株価の下落が起きた他、社会生活や消費行動にも制約が生じており、今後の推移を注視する必要があります。
このような状況のなかで、「JTEKT GROUP VISION」で掲げた「No.1 & Only One -より良い未来に向かって-」を目指し、「価値づくり」「モノづくり」「人づくり」の3本柱を中心に、当社グループ一丸となって取り組みを進めてまいりました。
当連結会計年度の連結業績につきましては、次のとおりであります。
売上収益は1兆4,188億96百万円と前連結会計年度に比べ1,019億90百万円(6.7%)の減収となりました。事業利益につきましては、375億57百万円と前連結会計年度に比べ342億7百万円(47.7%)の減益となりました。また、欧州の連結子会社において減損損失をその他の費用に計上したこと等により、親会社の所有者に帰属する当期損失は37億94百万円と前連結会計年度に比べ310億43百万円の減益となりました。
セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。
「機械器具部品」につきましては、米中貿易摩擦の激化や中国の景気減速に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ステアリング、駆動、軸受の各事業とも大幅に需要が減少したこと等により、売上収益は1兆2,574億86百万円と前連結会計年度に比べ885億27百万円(6.6%)の減収となりました。事業利益につきましては、原価低減の効果はあるものの減収の影響が大きく、242億48百万円と前連結会計年度に比べ298億9百万円(55.1%)の減益となりました。
「工作機械」につきましては、日本やアジアにおいて販売が減少したこと等により、売上収益は1,614億9百万円と前連結会計年度に比べ134億62百万円(7.7%)の減収となりました。事業利益は、122億56百万円と前連結会計年度に比べ47億51百万円(27.9%)の減益となりました。
財政状態につきましては、次のとおりであります。
当連結会計年度末における資産は、営業債権及びその他の債権の減少等により、1兆2,442億13百万円と前連結会計年度末に比べ538億53百万円の減少となりました。負債につきましては、営業債務及びその他の債務の減少があったものの、社債及び借入金や退職給付に係る負債の増加等により、7,126億62百万円と前連結会計年度末に比べ88百万円の増加となりました。また、資本につきましては当期損失の計上等により、5,315億51百万円と前連結会計年度末に比べ539億42百万円の減少となりました。
なお、1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度の1,605円87銭から1,455円94銭に減少いたしました。
また、社債及び借入金につきましては、3,281億26百万円と前連結会計年度末に比べて546億37百万円増加しました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(3) 長期的な会社の経営戦略」や「(5) 優先的に対処すべき課題」に記載しております様々な取り組みにより、ROEやROA等の指標の改善、経営上の目標達成につなげてまいります。
(2) キャッシュ・フローの状況
連結キャッシュ・フローにつきましては、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加や営業債務及びその他の債務の減少による資金の減少があったものの、減価償却費及び償却費の非資金損益項目の調整等により、当連結会計年度は623億12百万円の資金の増加となりました。(前連結会計年度は1,041億47百万円の資金の増加。)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出や豊精密工業㈱株式を取得し子会社化したことによる支出等により、当連結会計年度は917億71百万円の資金の減少となりました。(前連結会計年度は752億7百万円の資金の減少。)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入や社債の発行による収入等により、当連結会計年度は342億39百万円の資金の増加となりました。(前連結会計年度は273億61百万円の資金の減少。)
これらに換算差額等を加減算した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,348億52百万円となりました。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) 生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
生産高(百万円)前年同期比(%)
機械器具部品1,361,165102.4
工作機械133,57998.8
合計1,494,745102.1

(注) 1 金額は平均販売価格によっております。
2 上記の金額には、外注加工費及び購入部品費が含まれております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当社グループの販売高の大部分を占める、自動車業界向け部品については、納入先から提示される生産計画を基に、当社グループの生産能力等を勘案して生産を行っております。
なお、工作機械の受注実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
工作機械100,74375.741,26168.8

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度において、受注高及び受注残高に著しい変動がありますが、米中貿易摩擦や中国の景気減速、新型コロナウイルス感染拡大等により顧客の設備投資意欲が減速したためであります。
(3) 販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(百万円)前年同期比(%)
機械器具部品1,257,48693.4
工作機械161,40992.3
合計1,418,89693.3

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
トヨタ自動車㈱242,07015.9257,14518.1

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び、将来に関する仮定及び報告期間末における見積りの不確実性の要因となる事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (5)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」及び「3.重要な会計方針」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の各事業の概況は、次のとおりであります。
ステアリング事業においては、グローバルの競争環境が年々厳しさを増すなかでも、電動パワーステアリング(以下、EPS)世界シェアNo.1の地位を確保するため、既存製品の抜本的なコスト改善と、自動運転や電動化等に向けた先進技術の開発に取り組んでまいりました。自動運転分野では、JR東日本が主催するモビリティ変革コンソーシアムに参画し、BRT(バス高速輸送システム)における磁気マーカシステムを用いたバス自動運転の実証実験において、当社の正着制御技術(目標地点に密着して停止するようハンドルを自動制御する技術)を試験運用いたしました。また、ステアリングの操作を電気信号でタイヤに伝えるステア・バイ・ワイヤシステムの開発を継続してまいりましたが、当期初めて受注いたしました。これらの先進システム開発には、機能安全設計、冗長設計、サイバーセキュリティ対応など高度なソフトウェア開発技術が必要となることから、従前の自動車部品のソフトウェア開発拠点である花園事業場技術開発センターに加え、東刈谷事業場にも新たな開発拠点を構え、開発人員の増員に備えております。
駆動事業においては、各製品の原価低減活動の強化、効率的なグローバル生産供給体制の構築を進めるとともに、自動車メーカーの車両企画に合わせ最適な車両運動性能を実現するドライブラインシステムサプライヤーとして、駆動システム開発力の強化に取り組んでまいりましたが、2020年1月には、デファレンシャルギヤ及びデファレンシャルアッセンブリー(以下、デフ)の開発・生産を行う豊精密工業株式会社の全株式を取得いたしました。当社のトルクコントロールデバイスとデフの一体化や、四輪駆動システムとしての最適化を追求したユニットの軽量化・小型化を実現することで、世界中のお客様に、新たな付加価値を提供してまいります。
軸受(ベアリング)事業においては、事業環境の厳しさが増すなかでも競争力を維持、向上させていくために、事業体質の強化に重点を置き、生産ラインの自動化・無人化等、生産性向上の取り組みを進めてまいりましたが、当期は、北米におけるテーパーローラーベアリング(以下、TRB)市場の競争激化に対応するため、北米のTRB生産拠点を3拠点から2拠点に統合・再編し、供給体制を最適化いたしました。一方、製品開発分野では、工作機械の主軸用として回転精度の更なる高度化に対応できる超高精度軸受をグループ会社であるダイベア株式会社と共同開発し、新ブランド「PRECILENCE®」として販売開始いたしました。
工作機械・メカトロ事業においては、モノづくりイノベーションカンパニーとして、工作機械、IoE(注)ソリューション、ライフサイクルサポートなどあらゆる価値を提供してまいりました。労働人口減少、EV化などの社会変化と5G・AI化などの進展に対し、搬送と知能化・計測システムをビルトインした自律型研削システムを提案。ギヤスカイビングセンタを工程集約できる複合ギヤ生産セルに進化。人の成長をサポートするJTEKT IoE Solutionを充実。5軸マシニングセンタFH630SX-5Aは高精度で高効率な切削能力が評価され、日刊工業新聞 第62回十大新製品賞を受賞いたしました。更に、サポートパッケージの充実で、長くお使い頂くライフサイクルでの価値提供を追求してまいりました。また、お客様データを活用し、災害時にいち早くサービス員を派遣するなど復旧支援の迅速化に取り組みました。
(注)IoE…Internet of Everythingの略。Internet of Things(IoT、モノのインターネット)に対し、あらゆるものをつなげるの意味
当社は、取り巻く環境の変化を先読みして持続的に成長するために、少子高齢化や環境・エネルギー問題といった将来の社会課題に対するニーズと、既存の事業で培った技術やノウハウといったシーズを掛け合わせることで、新規事業領域の創出に取り組んでおり、その一環として2013年から開発してまいりました高耐熱リチウムイオンキャパシタについて、2019年10月に量産を開始いたしました。高耐熱リチウムイオンキャパシタは特許技術により世界Only Oneの動作温度範囲-40~85℃を実現し、冷却装置無しで車室内に搭載可能という特徴を持っております。車両電源が失われた場合においてもEPS動作が継続するバックアップ電源として活用することができるため、ステア・バイ・ワイヤシステムの安全性向上、高い安全性が求められる高度自動運転車の実現に貢献する他、発電装置の機能安定化、電源回生、メイン電源など様々な用途で、あらゆる産業のエネルギー効率の向上、環境性の向上などに貢献できる製品として拡販を推進してまいります。
① 売上収益
当連結会計年度の売上収益は、1兆4,188億96百万円と前連結会計年度に比べ1,019億90百万円(6.7%)の減収となりました。
機械器具部品におきましては、米中貿易摩擦の激化や中国の景気減速に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ステアリング、駆動、軸受の各事業とも大幅に需要が減少したこと等により、1兆2,574億86百万円と前連結会計年度に比べて885億27百万円(6.6%)の減収となりました。
工作機械におきましては、日本やアジアにおいて販売が減少したこと等により、1,614億9百万円と前連結会計年度に比べて134億62百万円(7.7%)の減収となりました。
② 事業利益
当連結会計年度の事業利益は、原価低減の効果はあるものの減収の影響が大きく、375億57百万円と前連結会計年度に比べて342億7百万円(47.7%)の減益となりました。
なお、売上収益事業利益率は2.6%と前連結会計年度より2.1%減少しております。
当社グループは、社会環境の変化に迅速に対応するため中期経営計画を毎年ローリングし、既存事業の競争力の強化、次世代に向けた新規事業の創出、及びこれらの事業戦略を中長期で支える事業基盤の構築に取り組んでおり、2019年度に公表した中期経営計画中に示した具体的な経営指標に対する実績は、次のとおりとなりました。なお、中期経営計画における目標数値は日本基準に基づき策定しているため、2019年度実績についても日本基準に基づく数値を掲載しております。
2019年度中期経営計画(期間:2019-2021年度)の目標と実績(日本基準)
2019年度実績2021年度目標
売上高14,185億円15,300億円
営業利益346億円700億円
営業利益率2.4%4.6%
棚卸資産回転月数1.6か月1.2か月
NET DEレシオ(倍)0.390.06
ROE△1.3%10.0%
ROA△0.5%5.0%

新型コロナウイルス等の影響により売上高、営業利益ともに中期経営計画期間中の目標に対して未達となっており、特に営業利益については、将来に向けた研究開発費の増加等により計画との乖離が大きくなっております。新型コロナウイルス終息後にV字回復を果たすために、2020年度は聖域なき構造改革を断行し、さらに、お客様目線に立ち戻り、全社視点で成長分野、高収益分野に経営資源を配分する新たな中期経営計画の策定に取組んでまいります。
(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、投融資、研究開発費等の長期資金需要と、当社製品製造のための材料及び部品購入等の運転資金需要であります。
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持及び健全な財政状態の維持を財務方針としております。
現金及び現金同等物等の流動性資産に加え、営業活動によるキャッシュ・フロー、市場あるいは金融機関からの資金調達を通じ、現行事業の推進と事業拡大に必要となる資金を確保できる状況と考えております。
また、グループ各社に偏在する余剰資金の相互融通を図る等、資金効率の向上に努めております。
(4) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は、次のとおりであります。
なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
また、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、百万円未満を切り捨てて表示しております。
① 要約連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2019年3月31日)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
資産の部
流動資産647,158608,623
固定資産
有形固定資産465,324457,660
無形固定資産35,14832,068
投資その他の資産120,187113,700
固定資産合計620,660603,429
資産合計1,267,8191,212,053
負債の部
流動負債400,198354,812
固定負債296,539339,472
負債合計696,738694,285
純資産の部
株主資本519,059493,219
その他の包括利益累計額17,418△7,763
非支配株主持分34,60232,311
純資産合計571,080517,768
負債純資産合計1,267,8191,212,053


② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書
要約連結損益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
売上高1,520,8931,418,570
売上原価1,276,3791,212,183
売上総利益244,514206,387
販売費及び一般管理費177,906171,693
営業利益66,60834,693
営業外収益10,01011,251
営業外費用6,96011,189
経常利益69,65834,756
特別利益4,6071,293
特別損失13,23125,395
税金等調整前当期純利益61,03410,655
法人税等31,92914,348
当期純利益又は当期純損失(△)29,104△3,692
非支配株主に帰属する当期純利益4,4412,940
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)24,663△6,633

要約連結包括利益計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当期純利益又は当期純損失(△)29,104△3,692
その他の包括利益合計△7,206△27,000
包括利益21,898△30,693
(内訳)
親会社株主に係る包括利益17,868△31,815
非支配株主に係る包括利益4,0291,122


③ 要約連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本その他の
包括利益累計額
非支配株主持分純資産合計
当期首残高508,80424,21339,573572,592
当期変動額10,254△6,794△4,971△1,511
当期末残高519,05917,41834,602571,080

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本その他の
包括利益累計額
非支配株主持分純資産合計
当期首残高519,05917,41834,602571,080
アルゼンチン連結子会社のインフレーション会計に基づく減少額△4,250--△4,250
当期首残高(調整後)514,80817,41834,602566,829
当期変動額△21,589△25,182△2,290△49,061
当期末残高493,219△7,76332,311517,768

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー103,02261,618
投資活動によるキャッシュ・フロー△75,324△91,746
財務活動によるキャッシュ・フロー△26,59234,309
現金及び現金同等物に係る換算差額△1,341△2,057
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△2362,125
現金及び現金同等物の期首残高132,648132,471
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額60255
現金及び現金同等物の期末残高132,471134,852


⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(連結の範囲の変更)
主な連結子会社の異動は以下のとおりであります。
(a) JTEKT AUTOMOTIVE MOROCCO S.A.S.(モロッコ)、㈱ジェイテクトIT開発センター秋田の2社については、重要性が増したため、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。
(b) 捷太格特(佛山)汽車部件有限公司(中国)については、当連結会計年度中に清算したため、連結の範囲から除外しております。
(c) JTEKT SONA AUTOMOTIVE INDIA LTD.(インド)については、当連結会計年度中に同じく連結子会社であるJTEKT INDIA LTD.(インド)に吸収合併されております。
(表示方法の変更)
(「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」の適用に伴う変更)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日。以下「税効果会計基準一部改正」という。)を当連結会計年度の期首から適用し、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する方法に変更するとともに、税効果会計関係注記を変更しました。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動資産」の「繰延税金資産」15,051百万円を「投資その他の資産」の「繰延税金資産」に、「流動負債」の「その他の流動負債」462百万円を「固定負債」の「繰延税金負債」に含めて表示し、同一の納税主体の「繰延税金資産」及び「繰延税金負債」を6,501百万円相殺しております。そのため、前連結会計年度の「総資産」が6,501百万円減少し、1,270,564百万円となっております。
また、税効果会計関係注記において、税効果会計基準一部改正第3項から第5項に定める「税効果会計に係る会計基準」注解(注8)(評価性引当金の合計額を除く。)及び同注解(注9)に記載された内容を追加しております。ただし、当該内容のうち前連結会計年度に係る内容については、税効果会計基準一部改正第7項に定める経過的な取扱いに従って記載しておりません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(連結の範囲の変更)
主な連結子会社の異動は以下のとおりであります。
(a) 株式会社光洋マグネティックベアリング、FUJI AUTOTECH MOROCCO S.A.S.(モロッコ)の2社については、重要性が増したため、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。
(b) 豊精密工業㈱については、当連結会計年度中に株式の取得により子会社となったため、連結の範囲に含めております。
(表示方法の変更)
該当事項はありません。
経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「35.初度適用」に記載しております。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
① のれん
日本基準ではのれんを一定の年数で償却しております。IFRSでは移行日以後償却を行わず、毎期減損テストを実施しておりますが、当連結会計年度において減損損失は発生しておりません。この結果、のれん及び無形資産が1,324百万円増加、販売費及び一般管理費が662百万円減少しております。
② 短期従業員給付
日本基準では未消化の有給休暇に対し負債を認識しておりませんが、IFRSでは未消化の有給休暇に対し負債を認識しております。この結果、その他の流動負債が9,102百万円増加、売上原価が253百万円増加、販売費及び一般管理費が197百万円増加しております。
③ 金融商品の測定(非上場株式)
日本基準では非上場株式については取得原価を基礎として計上し、発行会社の財政状態の悪化に応じて減損処理を行っておりましたが、IFRSではその他の包括利益を通じて公正価値で測定しております。この結果、その他の金融資産(非流動)が31,081百万円増加、繰延税金負債が9,386百万円増加、その他の包括利益が21,695百万円増加しております。
④ 借手のリース
日本基準ではファイナンス・リースのみを資産計上しておりましたが、IFRSでは全てのリース契約を資産計上するとともに、使用権資産の減価償却費とリース負債に係る支払利息を計上しております。この結果、有形固定資産が4,311百万円増加、その他の金融負債(流動)が1,080百万円増加、その他の金融負債(非流動)が3,235百万円増加しております。
⑤ 表示組替
日本基準において、営業外収益、営業外費用、特別利益、特別損失に表示していた項目を、IFRSでは財務関連損益については金融収益、金融費用として表示し、その他の項目についてはその他の収益、その他の費用として表示しております。