有価証券報告書-第99期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
≪当連結会計年度の業績≫
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、緩やかな景気の拡大基調に加えて、円安株高が進み、堅調な国内消費が続くとともに、インバウンド消費がさらに活発化した影響もあり、百貨店事業が好調に推移いたしました。また、下半期から事業を承継した神戸・高槻事業の堅調な業績も寄与した結果、売上高、営業利益、経常利益はいずれも前期実績を上回り、親会社株主に帰属する当期純利益は4期連続で過去最高となりました。
百貨店事業は、阪急うめだ本店及び博多阪急の大規模改装による「新しい価値提供」が集客力の向上につながり、国内、インバウンド需要ともに好調に推移いたしました結果、株式会社阪急阪神百貨店の売上高、営業利益、経常利益はいずれも過去最高となりました。
一方、食品事業では、イズミヤ株式会社において、当初の計画を前倒しして取り組んでいる建て替え工事を終えた店舗のオープンや、食に特化した改装を行った店舗の効果が徐々に出始めるとともに、株式会社阪急オアシスにおいても、新店オープンや既存店の改装などプラスの効果が出てはいるものの、両スーパーの不採算店舗の閉鎖や店舗再編に伴う建て替え工事による店舗閉鎖の影響が大きく、売上高、営業利益ともに前期を下回る結果となりました。
また、そごう神戸店及び西武高槻店の事業承継に伴う負ののれん発生益として2,010百万円、イズミヤ検見川浜店等の固定資産売却益として1,787百万円を計上するなど、特別利益を5,243百万円計上した一方、イズミヤ株式会社の店舗等閉鎖損失として1,639百万円を計上するなど、特別損失を6,296百万円計上いたしました。
各セグメントの概況は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、2017年10月1日付でそごう神戸店及び西武高槻店に関する事業を承継したため、報告セグメントを従来の「百貨店事業」、「食品事業」、「不動産事業」及び「その他事業」の4区分から、「神戸・高槻事業」を追加した5区分に変更しております。
a. 百貨店事業
≪百貨店事業の業績≫
株式会社阪急阪神百貨店では、阪急うめだ本店が、ファッション感度の高いお客様に向けて継続的に改装を行ってきたモードファッションやハンドバッグ、ラグジュアリーブランドの品揃えや売場の認知度が高まり、広域からの集客に寄与いたしましたほか、秋冬にかけて、ジャケットやコートなどの重衣料の動きが良く、高額品も好調に推移いたしました。インバウンド需要におきましては、従来より好調な化粧品などの消耗品に加えて、ジュエリーや時計などの一般品も復調し、免税売上高は過去最高を記録いたしました。その結果、阪急メンズ大阪を含めた阪急本店の売上高は240,300百万円、前期比109.0%と高伸いたしました。
また、阪神梅田本店では建て替え工事が進み、さらに売場面積が縮小するなかで、新規顧客獲得に向けたプロモーションを強化するなど集客力向上を図った結果、売上高は55,522百万円、前期比99.4%とほぼ前期並みの実績を確保いたしました。
一方、支店におきましては、開業以来最大規模の改装を行った博多阪急をはじめ、ライフスタイルの提案を強化した西宮阪急が好調に推移し、閉店した堺 北花田阪急の売上をカバーして、支店合計売上高は前期並みの結果となりました。
b. 神戸・高槻事業
≪神戸・高槻事業の業績≫
当社は、2017年10月1日付で、そごう神戸店及び西武高槻店の百貨店事業を、株式会社そごう・西武より承継いたしました。上記神戸・高槻事業の業績には、両店の2017年10月1日から2018年3月31日までの期間の損益が連結対象として含まれております。
承継後のそごう神戸店及び西武高槻店は、屋号やサービス内容等を変更することなく、阪急百貨店・阪神百貨店のノウハウを融合させながら運営した結果、売上高、営業利益ともに想定を上回る結果となりました。
c. 食品事業
≪食品事業の業績≫
イズミヤ株式会社では、耐震に伴う建て替え工事を含めた店舗再編計画を進めており、2018年1月には、建て替えリニューアル1号店となるあびこ店(大阪府)、2月には山田西店(大阪府)がオープンし、店舗の再編が順調に進んでおります。また、多田店(兵庫県)、玉手店(大阪府)等5店舗で食に特化した店舗の改装を行い、いずれの店舗とも好調に推移いたしました。
また、株式会社阪急オアシスでは、姫島店(大阪府)をはじめ、3店舗を新たに出店し、ドミナントエリア内の店舗網の拡大を図ることで、全店ベースの売上高前期比は102.3%と好調に推移いたしました。
しかし、食品事業全体では、イズミヤの店舗閉鎖に伴う営業店舗数の減少や阪急オアシスの新店オープンに伴う経費増、2016年7月1日にイズミヤ株式会社を不動産の管理・開発を行う株式会社エイチ・ツー・オー アセットマネジメントと小売事業を担うイズミヤ株式会社(新設)に分社化した影響等で、売上高・営業利益ともに前期を下回りました。
d. 不動産事業
≪不動産事業の業績≫
不動産事業を担う株式会社エイチ・ツー・オー アセットマネジメントでは、保有する不動産物件の収益力向上を図るため、昨年度に引き続きイズミヤ店舗の再編計画に伴う建て替え工事や改装等に取り組みました。また、ビルメンテナンスを行う株式会社阪急メンテナンスサービスでは、ビルの改装工事に伴い、施設管理事業が好調に推移するとともに、コスト削減による経営効率の改善に取り組んだ結果、売上高・営業利益ともに前期を上回りました。
e. その他事業
≪その他事業の業績≫
ビジネスホテル「アワーズイン阪急」を運営する株式会社大井開発では、シングル館及びツイン館の2館を合わせた客室稼動率が92.7%と引き続き好調に推移いたしました。
小売専門店事業では、化粧品専門店を展開するエフ・ジー・ジェイ株式会社が、フルーツギャザリング天王寺ミオ店(大阪府)など、7店舗を新たに出店し事業規模の拡大を進めました。
また、株式会社ペルソナでは、スーパーマーケットを中心とした小額決済の利便性を高めるために、2017年4月から当社グループ独自のプリペイド型電子マネー「litta(リッタ)」をスタートさせ、さらなる顧客獲得に取り組みました。
事業別セグメントの業績及び連結業績
(単位:百万円)
②財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計は、661,873百万円(前期末比21,330百万円増)となりました。これは主に、神戸・高槻事業の承継などにより現金及び預金が16,330百万円減少した一方で土地が14,958百万円増加したこと、株式含み益の増加などにより投資有価証券が11,513百万円増加したこと、阪神梅田本店建て替え工事などにより建設仮勘定が6,826百万円増加したことによるものです。
負債合計は、381,065百万円(前期末比4,845百万円増)となりました。これは主に、株式含み益の増加により、固定負債の繰延税金負債が5,502百万円増加したことによるものです。
純資産合計は、280,807百万円(前期末比16,484百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が9,567百万円増加したこと、株式含み益の増加などによりその他有価証券評価差額金が6,435百万円増加したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の「現金及び現金同等物の期末残高」は、67,150百万円(前期末比16,311百万円減)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、32,739百万円の収入(前期比6,002百万円の収入減)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、神戸・高槻事業の承継などにより、35,492百万円の支出(前期比10,167百万円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済・償還などにより、13,812百万円の支出(前期は21,703百万円の収入)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績の状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記以外のセグメントについては、該当事項はありません。
b. 受注状況
当連結会計年度における該当事項はありません。
なお、食品事業(食料品製造業)については、過去の販売実績に基づいて見込生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績の状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 当連結会計年度より報告セグメントを従来の「百貨店事業」、「食品事業」、「不動産事業」及び「その他事業」の4区分から、「神戸・高槻事業」を追加した5区分に変更しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
2017年度の連結業績に関しましては、売上高、営業利益、経常利益はいずれも前期実績を上回り、親会社株主に帰属する当期純利益は4期連続で過去最高となりました。また、当社グループが目標とする経営指標の一つである自己資本当期純利益率(ROE)についても、前連結会計年度に引き続き5%以上を達成しています。
食品事業においては、イズミヤ株式会社が、2016年度に引き続き、耐震対応も含めて従来のGMS型の店舗を食品中心の店舗や近隣型SCの店舗に建て替える工事を進めております。
百貨店事業においては、2012年に全面的建て替え工事を終えた阪急うめだ本店が、阪急メンズ大阪と合わせて売上高が前期比109.0%と大きく増加しました。売場改装の実施やラグジュアリーブランドの充実した品揃えなどが奏功し、広域からの集客によるご来店客数の増加が続いております。インバウンド需要が好調なだけでなく、ファッション感度の高い日本国内のお客様への売上も伸びていることが大きな特徴であり、当社グループの強みであると考えています。
食品事業は建て替え工事期間中の一時的な店舗閉鎖の影響もあり、前連結会計年度に比べ減収減益となっていますが、増収増益となった百貨店事業と2017年10月から当社グループの業績に加わった神戸・高槻事業が連結ベースでの好業績に寄与し、各事業セグメントが補完し合う結果となりました。今後も各事業の強化を図り、関西における生活総合産業の構築を進めてまいります。
②財政状態の分析・検討内容
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計は、661,873百万円(前期末比21,330百万円増)となりました。これは主に、神戸・高槻事業の承継などにより土地が14,958百万円増加したこと、株式含み益の増加などにより投資有価証券が11,513百万円増加したこと、阪神梅田本店建て替え工事などにより建設仮勘定が6,826百万円増加したことによるものです。
負債合計は、381,065百万円(前期末比4,845百万円増)となりました。これは主に、株式含み益の増加により、固定負債の繰延税金負債が5,502百万円増加したことによるものです。
純資産合計は、280,807百万円(前期末比16,484百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が9,567百万円増加したこと、株式含み益の増加などによりその他有価証券評価差額金が6,435百万円増加したことによるものです。
連結ベースの総資産経常利益率(ROA)は3.7%(前連結会計年度は3.5%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度の「現金及び現金同等物の期末残高」は、67,150百万円(前期末比16,311百万円減)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、32,739百万円の収入(前期比6,002百万円の収入減)となりました。主に、株式会社阪急阪神百貨店友の会において、お買物券ルールの変更に伴い、前期である2017年3月にご入会のお客様が多かった影響(「商品券の増減額」と「前受金の増減額」の合計が前連結会計年度:7,923百万円の収入、当連結会計年度:1,216百万円の支出)によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、神戸・高槻事業の承継や阪神梅田本店の建て替え工事、スーパーマーケットの新規出店などにより、35,492百万円の支出(前期比10,167百万円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済・償還などにより、13,812百万円の支出(前期は21,703百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金を29,578百万円返済し、社債を6,600百万円償還する一方で、低金利の環境を活かし、阪神梅田本店の建て替え工事等の設備投資計画に備えた金融機関からの調達を行ったことなどにより、長期借入れによる収入が30,150百万円あったためです。
なお、阪神梅田本店の建て替え工事や中国寧波への出店などの長期プロジェクトに必要な資本の財源については、営業活動によるキャッシュ・フローと外部からの借入により対応することとしております。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりです。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利息の支払額
※1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利息の支払額については、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
① 経営成績の状況
≪当連結会計年度の業績≫
| 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| 売上高 | 921,871 | 102.3 |
| 営業利益 | 22,765 | 101.0 |
| 経常利益 | 24,272 | 111.7 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 14,636 | 102.4 |
当連結会計年度における当社グループの連結業績は、緩やかな景気の拡大基調に加えて、円安株高が進み、堅調な国内消費が続くとともに、インバウンド消費がさらに活発化した影響もあり、百貨店事業が好調に推移いたしました。また、下半期から事業を承継した神戸・高槻事業の堅調な業績も寄与した結果、売上高、営業利益、経常利益はいずれも前期実績を上回り、親会社株主に帰属する当期純利益は4期連続で過去最高となりました。
百貨店事業は、阪急うめだ本店及び博多阪急の大規模改装による「新しい価値提供」が集客力の向上につながり、国内、インバウンド需要ともに好調に推移いたしました結果、株式会社阪急阪神百貨店の売上高、営業利益、経常利益はいずれも過去最高となりました。
一方、食品事業では、イズミヤ株式会社において、当初の計画を前倒しして取り組んでいる建て替え工事を終えた店舗のオープンや、食に特化した改装を行った店舗の効果が徐々に出始めるとともに、株式会社阪急オアシスにおいても、新店オープンや既存店の改装などプラスの効果が出てはいるものの、両スーパーの不採算店舗の閉鎖や店舗再編に伴う建て替え工事による店舗閉鎖の影響が大きく、売上高、営業利益ともに前期を下回る結果となりました。
また、そごう神戸店及び西武高槻店の事業承継に伴う負ののれん発生益として2,010百万円、イズミヤ検見川浜店等の固定資産売却益として1,787百万円を計上するなど、特別利益を5,243百万円計上した一方、イズミヤ株式会社の店舗等閉鎖損失として1,639百万円を計上するなど、特別損失を6,296百万円計上いたしました。
各セグメントの概況は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、2017年10月1日付でそごう神戸店及び西武高槻店に関する事業を承継したため、報告セグメントを従来の「百貨店事業」、「食品事業」、「不動産事業」及び「その他事業」の4区分から、「神戸・高槻事業」を追加した5区分に変更しております。
a. 百貨店事業
≪百貨店事業の業績≫
| 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| 売上高 | 446,225 | 104.3 |
| セグメント利益(営業利益) | 18,020 | 112.7 |
株式会社阪急阪神百貨店では、阪急うめだ本店が、ファッション感度の高いお客様に向けて継続的に改装を行ってきたモードファッションやハンドバッグ、ラグジュアリーブランドの品揃えや売場の認知度が高まり、広域からの集客に寄与いたしましたほか、秋冬にかけて、ジャケットやコートなどの重衣料の動きが良く、高額品も好調に推移いたしました。インバウンド需要におきましては、従来より好調な化粧品などの消耗品に加えて、ジュエリーや時計などの一般品も復調し、免税売上高は過去最高を記録いたしました。その結果、阪急メンズ大阪を含めた阪急本店の売上高は240,300百万円、前期比109.0%と高伸いたしました。
また、阪神梅田本店では建て替え工事が進み、さらに売場面積が縮小するなかで、新規顧客獲得に向けたプロモーションを強化するなど集客力向上を図った結果、売上高は55,522百万円、前期比99.4%とほぼ前期並みの実績を確保いたしました。
一方、支店におきましては、開業以来最大規模の改装を行った博多阪急をはじめ、ライフスタイルの提案を強化した西宮阪急が好調に推移し、閉店した堺 北花田阪急の売上をカバーして、支店合計売上高は前期並みの結果となりました。
b. 神戸・高槻事業
≪神戸・高槻事業の業績≫
| 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| 売上高 | 23,379 | ― |
| セグメント利益(営業利益) | 603 | ― |
当社は、2017年10月1日付で、そごう神戸店及び西武高槻店の百貨店事業を、株式会社そごう・西武より承継いたしました。上記神戸・高槻事業の業績には、両店の2017年10月1日から2018年3月31日までの期間の損益が連結対象として含まれております。
承継後のそごう神戸店及び西武高槻店は、屋号やサービス内容等を変更することなく、阪急百貨店・阪神百貨店のノウハウを融合させながら運営した結果、売上高、営業利益ともに想定を上回る結果となりました。
c. 食品事業
≪食品事業の業績≫
| 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| 売上高 | 386,552 | 94.4 |
| セグメント利益(営業利益) | 1,104 | 27.8 |
イズミヤ株式会社では、耐震に伴う建て替え工事を含めた店舗再編計画を進めており、2018年1月には、建て替えリニューアル1号店となるあびこ店(大阪府)、2月には山田西店(大阪府)がオープンし、店舗の再編が順調に進んでおります。また、多田店(兵庫県)、玉手店(大阪府)等5店舗で食に特化した店舗の改装を行い、いずれの店舗とも好調に推移いたしました。
また、株式会社阪急オアシスでは、姫島店(大阪府)をはじめ、3店舗を新たに出店し、ドミナントエリア内の店舗網の拡大を図ることで、全店ベースの売上高前期比は102.3%と好調に推移いたしました。
しかし、食品事業全体では、イズミヤの店舗閉鎖に伴う営業店舗数の減少や阪急オアシスの新店オープンに伴う経費増、2016年7月1日にイズミヤ株式会社を不動産の管理・開発を行う株式会社エイチ・ツー・オー アセットマネジメントと小売事業を担うイズミヤ株式会社(新設)に分社化した影響等で、売上高・営業利益ともに前期を下回りました。
d. 不動産事業
≪不動産事業の業績≫
| 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| 売上高 | 10,367 | 104.0 |
| セグメント利益(営業利益) | 4,985 | 98.9 |
不動産事業を担う株式会社エイチ・ツー・オー アセットマネジメントでは、保有する不動産物件の収益力向上を図るため、昨年度に引き続きイズミヤ店舗の再編計画に伴う建て替え工事や改装等に取り組みました。また、ビルメンテナンスを行う株式会社阪急メンテナンスサービスでは、ビルの改装工事に伴い、施設管理事業が好調に推移するとともに、コスト削減による経営効率の改善に取り組んだ結果、売上高・営業利益ともに前期を上回りました。
e. その他事業
≪その他事業の業績≫
| 金額(百万円) | 前期比(%) | |
| 売上高 | 55,346 | 102.2 |
| セグメント利益(営業利益) | 3,098 | 108.2 |
ビジネスホテル「アワーズイン阪急」を運営する株式会社大井開発では、シングル館及びツイン館の2館を合わせた客室稼動率が92.7%と引き続き好調に推移いたしました。
小売専門店事業では、化粧品専門店を展開するエフ・ジー・ジェイ株式会社が、フルーツギャザリング天王寺ミオ店(大阪府)など、7店舗を新たに出店し事業規模の拡大を進めました。
また、株式会社ペルソナでは、スーパーマーケットを中心とした小額決済の利便性を高めるために、2017年4月から当社グループ独自のプリペイド型電子マネー「litta(リッタ)」をスタートさせ、さらなる顧客獲得に取り組みました。
事業別セグメントの業績及び連結業績
(単位:百万円)
| 百貨店 事業 | 神戸・高槻 事業 | 食品事業 | 不動産 事業 | その他 事業 | 調整額 | 連結 | |
| 売上高 | 446,225 | 23,379 | 386,552 | 10,367 | 55,346 | ― | 921,871 |
| 営業利益 | 18,020 | 603 | 1,104 | 4,985 | 3,098 | △5,047 | 22,765 |
②財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計は、661,873百万円(前期末比21,330百万円増)となりました。これは主に、神戸・高槻事業の承継などにより現金及び預金が16,330百万円減少した一方で土地が14,958百万円増加したこと、株式含み益の増加などにより投資有価証券が11,513百万円増加したこと、阪神梅田本店建て替え工事などにより建設仮勘定が6,826百万円増加したことによるものです。
負債合計は、381,065百万円(前期末比4,845百万円増)となりました。これは主に、株式含み益の増加により、固定負債の繰延税金負債が5,502百万円増加したことによるものです。
純資産合計は、280,807百万円(前期末比16,484百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が9,567百万円増加したこと、株式含み益の増加などによりその他有価証券評価差額金が6,435百万円増加したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の「現金及び現金同等物の期末残高」は、67,150百万円(前期末比16,311百万円減)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、32,739百万円の収入(前期比6,002百万円の収入減)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、神戸・高槻事業の承継などにより、35,492百万円の支出(前期比10,167百万円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済・償還などにより、13,812百万円の支出(前期は21,703百万円の収入)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績の状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品名 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 食品事業 | 食料品 | 35,050 | 130.8 |
| 合計 | 35,050 | 130.8 | |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記以外のセグメントについては、該当事項はありません。
b. 受注状況
当連結会計年度における該当事項はありません。
なお、食品事業(食料品製造業)については、過去の販売実績に基づいて見込生産を行っております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績の状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 品名 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 百貨店事業 | 衣料品 | 129,158 | 102.0 |
| 身の回り品 | 82,680 | 106.6 | |
| 家庭用品 | 13,713 | 102.8 | |
| 食料品 | 130,755 | 99.5 | |
| 食堂・喫茶 | 9,287 | 101.8 | |
| 雑貨 | 77,064 | 116.6 | |
| サービス・その他 | 4,099 | 103.3 | |
| 消去 | △533 | 100.8 | |
| 計 | 446,225 | 104.3 | |
| 神戸・高槻事業 | 衣料品 | 5,292 | ― |
| 身の回り品 | 1,926 | ― | |
| 家庭用品 | 373 | ― | |
| 食料品 | 9,624 | ― | |
| 食堂・喫茶 | 278 | ― | |
| 雑貨 | 4,356 | ― | |
| サービス・その他 | 1,526 | ― | |
| 消去 | ― | ― | |
| 計 | 23,379 | ― | |
| 食品事業 | スーパーマーケット | 380,142 | 94.1 |
| 食料品製造 | 9,753 | 109.0 | |
| サービス・その他 | 1,669 | 94.2 | |
| 消去 | △5,013 | 92.7 | |
| 計 | 386,552 | 94.4 | |
| 不動産事業 | 商業不動産賃貸管理 | 14,036 | 110.6 |
| サービス・その他 | 14,091 | 98.1 | |
| 消去 | △17,761 | 104.0 | |
| 計 | 10,367 | 104.0 | |
| その他事業 | ホテル | 5,311 | 101.5 |
| 装工 | 6,368 | 124.1 | |
| 飲食店 | 2,877 | 98.5 | |
| 友の会 | 707 | 109.3 | |
| 個別宅配・宅配プラットフォーム | 9,895 | 96.7 | |
| 外食 | 8,762 | 102.5 | |
| 人材派遣 | 1,964 | 92.0 | |
| 情報処理サービス | 460 | 51.4 | |
| その他 | 43,643 | 102.4 | |
| 消去 | △24,645 | 101.8 | |
| 計 | 55,346 | 102.2 | |
| 合計 | 921,871 | 102.3 | |
(注)1. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 当連結会計年度より報告セグメントを従来の「百貨店事業」、「食品事業」、「不動産事業」及び「その他事業」の4区分から、「神戸・高槻事業」を追加した5区分に変更しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
2017年度の連結業績に関しましては、売上高、営業利益、経常利益はいずれも前期実績を上回り、親会社株主に帰属する当期純利益は4期連続で過去最高となりました。また、当社グループが目標とする経営指標の一つである自己資本当期純利益率(ROE)についても、前連結会計年度に引き続き5%以上を達成しています。
食品事業においては、イズミヤ株式会社が、2016年度に引き続き、耐震対応も含めて従来のGMS型の店舗を食品中心の店舗や近隣型SCの店舗に建て替える工事を進めております。
百貨店事業においては、2012年に全面的建て替え工事を終えた阪急うめだ本店が、阪急メンズ大阪と合わせて売上高が前期比109.0%と大きく増加しました。売場改装の実施やラグジュアリーブランドの充実した品揃えなどが奏功し、広域からの集客によるご来店客数の増加が続いております。インバウンド需要が好調なだけでなく、ファッション感度の高い日本国内のお客様への売上も伸びていることが大きな特徴であり、当社グループの強みであると考えています。
食品事業は建て替え工事期間中の一時的な店舗閉鎖の影響もあり、前連結会計年度に比べ減収減益となっていますが、増収増益となった百貨店事業と2017年10月から当社グループの業績に加わった神戸・高槻事業が連結ベースでの好業績に寄与し、各事業セグメントが補完し合う結果となりました。今後も各事業の強化を図り、関西における生活総合産業の構築を進めてまいります。
②財政状態の分析・検討内容
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計は、661,873百万円(前期末比21,330百万円増)となりました。これは主に、神戸・高槻事業の承継などにより土地が14,958百万円増加したこと、株式含み益の増加などにより投資有価証券が11,513百万円増加したこと、阪神梅田本店建て替え工事などにより建設仮勘定が6,826百万円増加したことによるものです。
負債合計は、381,065百万円(前期末比4,845百万円増)となりました。これは主に、株式含み益の増加により、固定負債の繰延税金負債が5,502百万円増加したことによるものです。
純資産合計は、280,807百万円(前期末比16,484百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が9,567百万円増加したこと、株式含み益の増加などによりその他有価証券評価差額金が6,435百万円増加したことによるものです。
連結ベースの総資産経常利益率(ROA)は3.7%(前連結会計年度は3.5%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度の「現金及び現金同等物の期末残高」は、67,150百万円(前期末比16,311百万円減)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、32,739百万円の収入(前期比6,002百万円の収入減)となりました。主に、株式会社阪急阪神百貨店友の会において、お買物券ルールの変更に伴い、前期である2017年3月にご入会のお客様が多かった影響(「商品券の増減額」と「前受金の増減額」の合計が前連結会計年度:7,923百万円の収入、当連結会計年度:1,216百万円の支出)によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、神戸・高槻事業の承継や阪神梅田本店の建て替え工事、スーパーマーケットの新規出店などにより、35,492百万円の支出(前期比10,167百万円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の返済・償還などにより、13,812百万円の支出(前期は21,703百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金を29,578百万円返済し、社債を6,600百万円償還する一方で、低金利の環境を活かし、阪神梅田本店の建て替え工事等の設備投資計画に備えた金融機関からの調達を行ったことなどにより、長期借入れによる収入が30,150百万円あったためです。
なお、阪神梅田本店の建て替え工事や中国寧波への出店などの長期プロジェクトに必要な資本の財源については、営業活動によるキャッシュ・フローと外部からの借入により対応することとしております。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりです。
| 2014年3月期 | 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | |
| 自己資本比率 | 47.8% | 39.7% | 42.1% | 41.1% | 42.2% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 42.3% | 44.2% | 40.2% | 34.5% | 36.3% |
| キャッシュ・フロー 対有利子負債比率 | 1.2 | 6.2 | 5.6 | 4.3 | 4.9 |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ | 67.0倍 | 20.1倍 | 19.8倍 | 36.1倍 | 32.5倍 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利息の支払額
※1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利息の支払額については、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。