有価証券報告書-第50期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/09/26 14:39
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142項目
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。
(経営成績等の状況の概要)
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当社は環境計量証明事業並びにこれら関連業務の単一事業であるため、開示対象となるセグメントはありません。
当連結会計年度の国内経済を概観すると、政府主導の経済対策や通貨当局による金融緩和策の影響から雇用・所得環境の改善が持続したことで、引き続き緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外経済においては、米中の貿易摩擦問題や欧州における不安定な政治情勢の影響もあり、依然として先行き不透明な状態にあります。
環境行政の動向としては、第193回国会(平成29年通常国会)において成立した「土壌汚染対策法の一部を改正する法律」を踏まえた「土壌汚染対策法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」及び「土壌汚染対策法施行令の一部を改正する政令」が、平成31年4月1日に施行されました。
このような状況の中、平成30年7月に事業を開始した、子会社「株式会社土壌環境リサーチャーズ」を活用し、資本提携を行っている株式会社フィールド・パートナーズとの協力体制の下、土壌・地下水分野の競争力を強化することで当期の利益に貢献しました。
また、平成30年8月にベトナム国子会社「KANKYO ENVIRONMENT SOLUTIONS CO.,LTD.」を設立することで、日系企業の強みを活かし、市場拡大の中、調査・分析の高い精度、透明性へのニーズに応えるべく、迅速な事業展開を図りました。国内だけでなく、海外に進出することで、環境サービス業界におけるグローバル企業としての位置付けを確立し、企業としての拡大を目指す所存であります。
当連結会計年度の受注高は40億円35百万円でありました。官公庁からの受注高は12億3百万円、民間顧客からの受注高は28億31百万円になりました。受注高に占める官公庁の割合は29.8%であります。売上高は39億63百万円でありました。官公庁への売上高は12億43百万円、民間顧客への売上高は27億19百万円になりました。この結果、翌事業年度以降に繰り越す受注残高は15億47百万円になりました。
損益面については、売上原価は29億84百万円、販売費及び一般管理費は8億4百万円になりました。その結果、営業利益1億73百万円、経常利益1億64百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1億12百万円になりました。
総資産は44億6百万円になりました。
流動資産は12億79百万円となりました。主な内訳は、受取手形及び売掛金5億10百万円、現金及び預金が3億23百万円、仕掛品3億84百万円等であります。
固定資産は31億24百万円となりました。主な内訳は、有形固定資産27億68百万円等であります。
繰延資産は2百万円となりました。主な内訳は、開業費1百万円等であります。 負債は27億7百万円となりました。
流動負債は12億5百万円となりました。主な内訳は、短期借入金5億50百万円、1年内返済予定の長期借入金1億7百万円、未払費用1億61百万円等であります。 固定負債は15億2百万円となりました。主な内訳は、長期借入金9億80百万円、退職給付に係る負債4億98百万円等であります。 当連結会計年度末の有利子負債残高は、16億81百万円です。内訳は、運転資金、設備投資目的の短期、長期借入金残高16億37百万円、リース債務の残高44百万円であります。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益1億12百万円計上により16億98百万円になりました。この結果、1株当たり純資産は、346円53銭になりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、3億23百万円になりました。営業活動により2億85百万円収入、投資活動により3億6百万円支出、財務活動により52百万円支出となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末の営業活動による収入は2億85百万円であります。主として、減価償却費2億54百万円、売上債権1億23百万円の増加、税金等調整前当期純利益1億66百万円によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末の投資活動による支出は3億6百万円であります。測定・分析機器など経常的な設備投資のため、有形固定資産に2億57百万円支出、無形固定資産に25百万円支出等によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末の財務活動による支出は52百万円であります。長期借入金の返済1億8百万円、短期借入金の借入50百万円によるものです。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社は環境計量証明事業並びにこれら関連業務の単一事業であるため、開示対象となるセグメントはありませんが、分野別の事業内容を記載しております。
① 生産実績
分野第50期
(自 平成30年7月1日
至 令和元年6月30日)
環境調査
環境監視(千円)129,241
施設・事業場(千円)424,342
廃棄物(千円)291,428
土壌・地下水(千円)841,836
小計(千円)1,686,848
コンサルタント(千円)810,522
応用測定
受託研究(千円)157,038
アスベスト(千円)143,770
その他(千円)190,216
小計(千円)491,025
放射能(千円)95,531
合計(千円)3,083,927

(注) 金額は製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
分野第50期
(自 平成30年7月1日
至 令和元年6月30日)
受注高受注残高
環境調査
環境監視(千円)205,217116,325
施設・事業場(千円)583,947140,247
廃棄物(千円)316,443130,250
土壌・地下水(千円)1,145,496208,107
小計(千円)2,251,104594,930
コンサルタント(千円)981,576753,148
応用測定
受託研究(千円)257,83977,616
アスベスト(千円)232,89143,119
その他(千円)241,87530,087
小計(千円)732,606150,823
放射能(千円)69,92648,949
合計(千円)4,035,2141,547,851

(注) 金額は販売価額によっており、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
分野第50期
(自 平成30年7月1日
至 令和元年6月30日)
環境調査
環境監視(千円)210,374
施設・事業場(千円)559,986
廃棄物(千円)337,820
土壌・地下水(千円)1,045,720
小計(千円)2,153,901
コンサルタント(千円)935,801
応用測定
受託研究(千円)251,096
アスベスト(千円)261,045
その他(千円)232,792
小計(千円)744,934
放射能(千円)128,666
合計(千円)3,963,304

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.販売実績に占める官公庁向けの割合は、第50期1,243,482千円(31.4%)であります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 会計方針と経営成績の見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、開示に影響を与える判断と見積りが必要となります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループが採用している重要な会計方針のうち次の会計方針が、当連結会計年度の財務諸表の作成に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。
① 貸倒引当金
取引先への債権の回収可能性を個別に検討し、支払い不能時の損失に備えて貸倒引当金を計上しております。
② 受注損失引当金
受注契約の見積原価が受注金額を超えることにより、将来発生が見込まれる損失に基づき計上しております。
③ 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
④ 繰延税金資産
貸借対照表上の資産・負債の計上額と課税所得の計算上の資産・負債との一時差異に関して法定実効税率を用いて繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。また、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際しては、将来の課税所得を十分に検討し合理的に見積っておりますが、将来の課税所得が予想を下回った場合は、繰延税金資産の修正が必要となる可能性があります。
(2) 経営成績に関する分析
当社グループの事業領域である環境測定、分析、監視サービスの市場規模は環境省の推計によると1千3百億円強という水準でここ数年変化はありませんが、過当競争により受注環境は厳しくなっております。
当社グル-プは、価格競争の激しい各種モニタリング業務等の環境調査分野については、作業の効率化により競争力を高め、利益率の良い案件を選別受注し、利益を確保するとともに、国の政策コンサルや開発に係るアセスメント、アスベスト、受託試験、放射能、環境対策工事を成長エンジンとして、経営資源を集中投下することで、対応力を強化し、売上利益の拡大を目指してまいりました。
平成30年7月に事業を開始した、子会社「株式会社土壌環境リサーチャーズ」を活用し、資本提携を行っている株式会社フィールド・パートナーズとの協力体制の下、土壌・地下水分野の競争力を強化し、従来の事業領域で選別受注を進めたことが当期の利益拡大に貢献しました。
経営成績は以下のとおりとなりました。
① 受注高及び売上高
当連結会計年度の受注高は40億35百万円となりました。このうち、官公庁からの受注高は12億3百万円、民間企業からの受注高は28億31百万円であります。また、当連結会計年度の売上高は39億63百万円となりました。このうち、官公庁への売上は12億43百万円、民間企業への売上は27億19百万円であります。
当社は、計量法に基づいて水質汚濁・大気汚染・騒音・振動・悪臭・土壌汚染など、環境法規の規制数値を基準として、環境中の濃度等の調査・測定・分析を行い、その結果を濃度計量証明書や試験結果成績書として作成する「環境調査」事業を主業務としています。
これらの環境調査事業で培った調査技術と分析技術をもとに、環境影響評価(アセスメント)、自然環境調査などの「コンサルタント」事業、受託試験・研究業務、作業環境測定、アスベスト測定などの環境関連分野における「応用測定」事業、放射能測定を行う「放射能」事業を行っています。
事業別の概況は次のとおりです。
「環境調査」事業の当連結会計年度の受注高は22億51百万円、売上高21億53百万円、受注残高5億94百万円になりました。
当事業は業務内容により次の4つに区分しています。
(1)「環境監視」主として官公庁委託による公共用水域・大気環境の濃度計量証明業務を行う業務です。当連結会計年度の受注高は2億5百万円、売上高2億10百万円、受注残高1億16百万円になりました。
(2)「施設・事業場」関連分野は、官公庁並びに民間企業の各施設・事業場からの排水・排ガス、騒音・振動、悪臭などの測定・分析を行う業務です。当連結会計年度の受注高は5億83百万円、売上高5億59百万円、受注残高1億40百万円になりました。
(3)「廃棄物」関連分野は、主として公営のごみ焼却施設・中間処理施設・最終処分場等の廃棄物関連の調査業務、ダイオキシン・PCB類の分析を主としています。当連結会計年度の受注高は3億16百万円、売上高3億37百万円、受注残高1億30百万円になりました。
(4)「土壌・地下水」関連分野は、民間企業の工場跡地等の売買に伴う汚染状況の把握調査を主としています。当連結会計年度の受注高は11億45百万円、売上高10億45百万円、受注残高2億8百万円になりました。
「コンサルタント」事業は、環境影響評価(アセスメント)、自然環境調査など主として民間事業者が開発行為に関連して行う環境保全への取り組みに関する業務です。当連結会計年度の受注高は9億81百万円、売上高は9億35百万円、受注残高7億53百万円になりました。
「応用測定」事業の当連結会計年度受注高は、7億32百万円、売上高7億44百万円、受注残高1億50百万円になりました。うち、建材のアスベストの含有量分析等を行う「アスベスト」分野の受注高は2億32百万円、売上高2億61百万円になりました。
「放射能」事業は、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射能汚染により、放射能測定業務の需要が増加したことから開始した事業であります。受注高は69百万円、売上高は1億28百万円、受注残高48百万円であります。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は29億84百万円となりました。売上総利益は9億78百万円、売上総利益率は24.7%であります。
販売費及び一般管理費は8億4百万円でありました。
③ 営業外収益と営業外費用
営業外収益は受取手数料、受取利息及び受取配当金など、合計10百万円となりました。営業外費用は、支払利息15百万円など、19百万円となりました。
④ 法人税等及び調整額
法人税・住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせて48百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は1億12百万円となりました。
(3) 流動性及び資金の源泉
当社の事業は、受託した調査を4月に着手して3月に完了する契約が多く、3月末時の売掛金残高は年間売上高のおよそ3分の1になる傾向があります。それにより4~5月の売掛金回収までの間、毎月平均的に発生する人件費・外注委託費等の営業費用の支払を目的とする資金需要が生じ、取引銀行から計画的に借入金を調達しています。
当社の資金計画は、現金及び預金の月末残高が各月の資金需要の1~1.5ヶ月相当を目安としており、安定した財務流動性を維持するよう努めております。
設備投資目的の資金は、分析測定機器等、経常的な更新の場合には手元資金またはリース契約に依っており、土地建物等の取得や高額の設備を導入する場合には長期資金を調達することを基本としております。
(4) 経営者による課題の認識と翌事業年度について
2020年の東京オリンピック・パラリンピック後を見据えた開発案件の動きが活発化しつつあります。風力、太陽光、バイオマスなど新エネルギーの利活用に係る案件も底堅く推移しております。福島浜通り地域では、福島イノベーション・コースト構想のもと、廃炉、ロボット、エネルギーなどの産業集積が進められております。
このような市場環境の中、当社は福島県浜通り地域に放射能測定・コンサルタントの拠点として「ふくしま浜通りイノベーションセンター」を平成30年9月に開設いたしました。土壌・地下水分野においては、子会社「株式会社土壌環境リサーチャーズ」を活用し、分析納期の短縮化、コスト低減による競争力を強化しております。海外市場に対しても前事業年度に設立したベトナム子会社、中国持分法適用会社を軸に展開を図っていく所存です。

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