有価証券報告書-第42期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 15:55
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【項目】
148項目

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(1) 経営成績
企業経営において、デジタル技術を駆使した戦略的な業務改革の重要性が高まり、企業のデジタル領域への投資が拡大しています。従来のシステムインテグレーションに加え、生成AIなどの新技術を活用したシステム開発の内製化支援やシステム運用業務のアウトソーシングなど、お客様のニーズは多様化し、より高度なサービスが求められています。
当社グループはこのような潮流を長期的な成長機会と捉え、お客様のデジタル化支援にとどまらず、当社自身の変革を目指す「コムチュア・トランスフォーメーション(CX)」を推進しています。2032年3月期に売上高1,000億円の達成を目指す戦略として、グローバルベンダー各社との連携強化を主軸に、当社独自のテンプレートやソリューションを付加価値として組み合わせて提供することで、お客様のビジネスモデル変革を支援しています。
中でも、AI技術は企業の業務改革における中核的な役割を担いつつあります。当社はこうしたニーズに応えるため、2025年6月30日に株式会社ヒューマンインタラクティブテクノロジー(以下、「HIT」)の株式を取得し、連結子会社化しました。HITはAI導入に関するコンサルティングから運用支援までを一貫して提供しています。これにより、当社グループでは、AI活用のための研修メニューの提供から、AIコンサルティング、AI関連ソリューションの提供まで、包括的なサービス提供が可能となりました。今後はグループ内でのシナジーを最大限に発揮し、さらなる成長を加速させてまいります。
市場環境が好調な一方で、優秀な技術者の確保は依然として最優先課題となっています。当社では、採用・育成・待遇改善の3つのテーマに対する人的資本投資に注力しています。まず、採用については、中途採用を58名、2026年4月入社の新卒社員を158名採用しました。次に、育成については、新卒社員に対しては入社後3か月間を育成期間として集中的な研修を実施し、早期戦力化を進めました。既存社員に対しては、プロジェクトマネージャー(PM)の育成強化を目的とした社内PM認定制度や研修プログラムの見直しを行うとともに、マルチスキル化やリスキリングにも積極的に取り組んでいます。これらの研修には、グループ会社のIT研修会社であるエディフィストラーニング社のプログラムを活用し、グループ全体の人材育成を推進しています。最後に、待遇改善については、毎年継続的に実施しており、2025年度もこれまでと同水準の平均5.1%昇給を実施しました。さらに、協力会社との戦略的な強化、特に主要な協力会社のコアパートナー化を進めることで、即戦力となる技術者の優先的な提供体制を構築しています。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりとなりました。
(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減増減率
売上高36,34138,1091,7684.9%
売上総利益8,2358,135△100△1.2%
営業利益4,6304,660290.6%
経常利益4,6604,711511.1%
親会社株主に帰属する
当期純利益
3,1603,2841243.9%


売上高は、Microsoft、Salesforce、Databricksなどのクラウドプラットフォームビジネスの伸長、HITの連結子会社化などにより、前年同期比で4.9%の増収となりました。
売上総利益は、事業部門における社員数の増加や昇給に伴う労務費の増加などにより、前年同期比で1.2%の減益となりました。
営業利益は、間接部門の業務効率化による外部委託費の減少に取り組んだことなどにより、前年同期比で0.6%の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比で3.9%の増益となりました。
企業経営の健全性の指標である自己資本比率は74.6%となり、健全性の高い経営を実践しております。
事業別の業績についてですが、当社の事業は以下の5つの区分です。
事業区分事業内容
クラウドソリューション事業グローバルなSaaSベンダー(Microsoft,Salesforce,ServiceNowなど)との連携によるコラボレーション・CRMなどのクラウドサービス導入時のコンサルティングやインテグレーションサービスの提供など
デジタルソリューション事業グローバルなAIベンダー(Google Cloud, Amazon Web Servicesなど)との連携によるデータ基盤の構築や、グローバルなデータ分析ベンダー(SAS, Informatica, Databricksなど)との連携によるデータ分析ソリューションの提供など
ビジネスソリューション事業グローバルなERPパッケージベンダーとの連携による会計(SAPなど)・人事(SuccessFactorsなど)や、フィンテックなど基幹システムの構築・運用・モダナイゼーションなど
プラットフォーム・運用サービス事業仮想化ソフトウエア(Kubernetesなど)を活用したハイブリッドクラウド環境や仮想化ネットワーク(Ciscoなど)の設計・構築・運用、グローバルなツールを活用した自社センターでのシステムの遠隔監視サービス、ヘルプデスクなど
デジタルラーニング事業グローバルなベンダー(Microsoft, Salesforce, ServiceNowなど)との連携によるベンダー資格取得のための教育、デジタル人材育成のためのITスキルの習得など

事業別の売上高と売上総利益の状況は、以下の通りです。
クラウドソリューション事業は、MicrosoftやSalesforceなど主力ビジネスの回復や、ベンダー各社との連携強化などにより、売上高および売上総利益はともに増加いたしました。
デジタルソリューション事業は、Amazon Web ServicesやDatabricksを中心に、データマネジメントや生成AI領域の伸長などにより売上高は増加した一方で、営業機会の増加に伴う技術者の提案活動工数の一時的な増加や、新入社員の育成強化に伴う有償化の遅れなどにより、売上総利益は減少いたしました。
ビジネスソリューション事業は、全銀API接続や金融業向けデジタル化支援などの業界特化型ビジネスの拡大、ERP導入案件および西日本エリアにおける案件増加などにより売上高は増加した一方で、社内システム刷新(SAP HANA導入)を優先的に対応したことなどにより売上総利益は減少いたしました。
プラットフォーム・運用サービス事業は、インフラ・運用領域での高付加価値案件の獲得やオンサイト型ヘルプデスクサービスの需要増加などにより、売上高は増加した一方で、遠隔監視サービスおよびセンター型ヘルプデスクサービスのビジネスモデル再構築に伴うエンジニアの稼働低下などにより、売上総利益は減少いたしました。
デジタルラーニング事業は、AI関連の研修需要の増加、新入社員研修における受講者数の増加や提供コースの拡大などにより、売上高は増加した一方で、一部の資格取得研修の開催数減少や収益性低下の影響により、売上総利益は減少いたしました。
(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減増減率
クラウド
ソリューション事業
売上高9,4669,6952282.4%
売上総利益2,1282,178502.4%
デジタル
ソリューション事業
売上高5,1765,79361611.9%
売上総利益1,1781,157△21△1.8%
ビジネス
ソリューション事業
売上高13,72914,5558256.0%
売上総利益3,3173,310△7△0.2%
プラットフォーム・
運用サービス事業
売上高6,3226,336140.2%
売上総利益1,1731,062△110△9.5%
デジタル
ラーニング事業
売上高1,6451,728835.1%
売上総利益437426△10△2.5%

(注)当連結会計年度より各事業の範囲を見直したことにより、前連結会計年度のクラウドソリューション事業の売上高は3,998百万円減少、売上総利益は1,140百万円減少し、ビジネスソリューション事業の売上高は3,998百万円増加、売上総利益は1,140百万円増加しております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
各種システムのコンサルティング、構築、保守、運用及び教育に係るサービスの提供を行っており、生産実績を定義することは困難であるため記載しておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
ソリューションサービス事業39,0447.99,86510.9

(注) 当社グループの事業は単一セグメントであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
ソリューションサービス事業38,1094.9

(注) 当社グループの事業は単一セグメントであります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,440百万円増加し、27,052百万円となりました。これは主に、HIT株式取得のための支出等により現金及び預金が2,055百万円減少した一方で、新規にオフィスビルの賃貸借契約を締結したこと等により差入保証金が1,689百万円、新基幹システム導入作業によりソフトウエア仮勘定が786百万円、HIT連結子会社化によりのれんが663百万円並びに投資有価証券が270百万円、売上高の増加等により受取手形及び売掛金が303百万円、それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて282百万円減少し、6,860百万円となりました。これは主に、従業員の増加等により賞与引当金が121百万円増加した一方で、予定納付の増加により未払法人税等が171百万円、支払等により未払費用が157百万円、それぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて1,722百万円増加し、20,191百万円となりました。これは主に、剰余金の配当1,578百万円を上回る親会社株主に帰属する当期純利益3,284百万円を計上したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて2,055百万円減少し、10,826百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果獲得した資金は3,414百万円(前年同期比6.9%増)となりました。これは主に、法人税等の支払額が1,642百万円、売上債権の増加額が214百万円、仕入債務の減少額が107百万円あった一方で、税金等調整前当期純利益が4,711百万円、のれん償却額が459百万円、減価償却費が193百万円、法人税等の還付額が178百万円、賞与引当金の増加額が113百万円あったことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は3,894百万円(前年同期比321.5%増)となりました。これは主に、差入保証金の差入による支出が1,664百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,277百万円、無形固定資産の取得による支出が944百万円あったことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は1,575百万円(前年同期比4.2%増)となりました。これは主に、配当金の支払額が1,575百万円あったことによるものであります。
資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度末において総資産のおよそ40.0%の手元資金を保有していることから、十分な財源及び高い流動性を確保していると考えております。なお、本報告書提出日現在において、重要な資本的支出または重要な買収等の予定はありません。

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