四半期報告書-第103期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
以下の分析には、当社及び連結子会社の将来に関する記述が含まれています。こうした将来に関する記述は、現時点で当社が入手している情報を踏まえた現時点における仮定、予期及び見解に基づくものであり、既知及び未知のリスク、不確実性並びにその他の要素を内包するものです。かかるリスク、不確実性及びその他の要素によって、当社の実際の連結財政状態、連結経営成績及び連結キャッシュ・フローが、こうした将来に関する記述とは大きく異なる可能性があります。
特に断りのない限り、将来に関する記述は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)経営環境
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、供給制約の長期化に加えて、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染急拡大により景気回復テンポが鈍化したものの、全体としては持ち直しの動きが継続しました。
米国では、供給制約の長期化などにより成長ペースが鈍化しましたが、現金給付により積み上がった貯蓄が個人消費を下支えし、大勢としては持ち直しの動きが続きました。広範な品目に及ぶ高率なインフレや金融引き締めの加速等の懸念材料はあるものの、供給制約の緩和が徐々に進み、コロナ禍の影響も落ち着いていくとみられることから、景気の持ち直しが続くことが期待されます。欧州では、オミクロン株の感染急拡大や供給制約、エネルギー価格の高騰を受けて経済回復のテンポが鈍化しましたが、今後、こうした要因が徐々に緩和していくことで景気は回復軌道に戻ると見込まれます。日本では、緊急事態宣言の解除により消費の回復が進んだほか、部品不足の緩和を受けて自動車を中心に生産が持ち直しました。引き続き消費や生産の回復などを背景に景気は持ち直していくものとみられますが、オミクロン株の感染急拡大による景気の下押しが懸念されます。中国では、環境規制や電力不足、ゼロコロナ政策を背景とする生産活動の停滞、政府による不動産投資の抑制策などにより、消費が鈍化するなど景気回復がスローダウンしましたが、インフラ投資の増加や金融緩和策などにより、再び持ち直していくと見込まれます。ロシアやブラジルでは、輸出の伸びが鈍化しつつあり、インフレの高進と政策金利引き上げが景気回復の足枷になることが懸念されます。
先行きは、新たな感染拡大や米国の金融引き締め等の懸念材料はあるものの、供給制約が徐々に緩和されるほか、コロナ禍で積み上がった主要国の家計貯蓄が消費を下支えし、世界経済の回復が続くと見込まれます。
(2)経営成績の分析
① 連結損益計算書
(*)四捨五入差異により縦計・横計が合わないことがあります(以下同様)。
収益
・収益は8兆5,894億円となり前年同期の5兆7,406億円から2兆8,488億円の増加となりました。
なお、前年同期の数値を当期の表示にあわせる目的で修正再表示しております。この見直しによる売上総利益、四半期利益(親会社の所有者に帰属)、親会社の所有者に帰属する持分に影響はありません。詳しくは、第4「経理の状況」 1.要約四半期連結財務諸表 (2) 要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書をご参照ください。
売上総利益
・主に金属資源セグメント、化学品セグメント、機械・インフラセグメント、生活産業セグメントで増益となった一方、次世代・機能推進セグメント、エネルギーセグメントで減益となりました。
販売費及び一般管理費
・主に金属資源セグメント、機械・インフラセグメントで負担減少となった一方、化学品セグメントで負担増加となりました。費目別に見ると以下のとおりです。
(*)△は負担増
その他の収益・費用
有価証券損益:
・当期は、機械・インフラセグメントにおいて減損損失を計上した一方、生活産業セグメントにおいて株式売却に伴う利益を計上しました。
・前年同期は、機械・インフラセグメントにおいて有価証券売却益を計上しました。
固定資産評価損益:
・当期は、主にエネルギーセグメントにおいて固定資産評価損を計上しました。
・前年同期は、主にエネルギーセグメント、機械・インフラセグメントにおいて固定資産評価損を計上した一方、次世代・機能推進セグメントにおいて減損損失の戻入益を計上しました。
固定資産処分損益:
・当期は、主に次世代・機能推進セグメントで固定資産売却益を計上しました。
雑損益:
・当期は、主に金属資源セグメントで為替差損益による増益や化学品セグメントでの保険金の計上があった一方、エネルギーセグメントで為替関連損失やデリバティブに関連する減益がありました。
・前年同期は、主に、化学品セグメントで保険金の計上があった一方、金属資源セグメントと機械・インフラセグメントで貸付金に係る損失がありました。
金融収益・費用
受取配当金:
・主に、金属資源セグメント、エネルギーセグメントで増益となりました。
持分法による投資損益
・主に、金属資源セグメント、機械・インフラセグメント、生活産業セグメント、鉄鋼製品セグメント、エネルギーセグメント、化学品セグメントで増益となりました。
法人所得税
・法人所得税は1,818億円の負担となり、前期の631億円の負担から1,187億円の負担増となりました。
・当期の実効税率は21.8%となり、前年同期の23.1%から1.3ポイント減少しました。関連会社からの配当受領時の繰延税金負債取崩影響が減少する一方、前年同期の金属資源セグメントにおける税効果を認識しない減損損失の反動により、法人税負担割合は減少しました。
四半期利益(親会社の所有者に帰属)
・上記の結果、前年同期から4,344億円増益の6,333億円となりました。
② オペレーティング・セグメント情報
オペレーティング・セグメント別の経営成績に係る変動要因の分析は以下のとおりです。
なお、当期より報告セグメントの記載順序を変更しております。これに伴い、前年同期の報告セグメントの記載順序を同様に変更しております。
金属資源
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 豪州鉄鉱石事業は、販売価格の上昇を主因に887億円の増益
- 豪州石炭事業は、販売価格の上昇を主因に425億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- 豪州鉄鉱石事業は、販売価格の上昇を主因に137億円の増益
- チリの銅鉱山事業会社Compañía Minera Doña Inés de Collahuasiは、販売価格の上昇を主因に131億円の増益
- オルドス電力冶金は、中国における堅調な需要と電力規制に伴う市況高騰により、主に合金鉄、化学品事業にて105億円の増益
- チリの銅鉱山事業会社Anglo American Surに投資を行うInversiones Mineras Becruxは、販売価格の上昇を主因に83億円の増益
- 前年同期において、モザンビーク共和国のナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、38億円の減損損失を計上
・受取配当金は、Vale、豪州鉄鉱石事業からの受取配当金を主因に増加しました。
・販売費及び一般管理費の負担減少の主因は以下のとおりです。
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、融資に係る減損損失359億円を計上
- 前年同期において、カセロネス銅鉱山を開発するMinera Lumina Copper Chileの持分譲渡契約を締結したことを受け、融資に係る減損損失83億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、チリの銅鉱山事業会社Compañía Minera Doña Inés de Collahuasiへの投資を行うJapan Collahuasi Resourcesの再編に伴い繰延税金負債を取り崩した結果、62億円の利益を法人所得税に計上
- 当期において、オルドス電力冶金からの配当に伴い、未分配利益に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 当期において、豪州鉄鉱石事業は為替関連損益等において58億円の増益
- 当期において、豪州石炭事業は為替関連損益等において46億円の増益
- 当期において、豪州鉄鉱石事業は、未分配利益に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、減損損失192億円を計上
エネルギー
・売上総利益の減益の主因は以下のとおりです。
- 本店事業部にてLNGトレーディングに係るヘッジ目的のデリバティブ取引評価損の先行認識を主因に減益
- 三井石油開発は、原油ガス価格の上昇の一方、生産量減少を主因に123億円の減益
- Mitsui & Co. Energy Trading Singaporeは、前年同期のトレーディング好調反動を主因に38億円の減益
- Mitsui E&P USAは、ガス価格の上昇を主因に118億円の増益
- Mitsui E&P Australiaは、原油価格の上昇を主因に108億円の増益
- MOEX North Americaは、原油価格の上昇を主因に43億円の増益
- MEP Texas Holdingsは、原油ガス価格の上昇を主因に36億円増益
- Mittwell Energy Resourcesは、販売数量増を主因に35億円増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- Mitsui & Co. LNG Investment USAは、キャメロン全3系列の商業生産開始に伴い42億円増益
- Japan Australia LNG (MIMI)は、原油ガス価格の上昇を主因に増益
・LNGプロジェクト6案件(サハリンⅡ、アブダビ、カタールガス1、オマーン、カタールガス3及び赤道ギニア(*))からの受取配当金は460億円となり、前年同期から265億円の増加となりました。
(*)赤道ギニアは当期第3四半期に売却いたしました。
・上記のほか、以下要因がありました。
- 前年同期において、MBK Energy Holdings USAは再編に伴い繰延税金資産を計上した結果、390億円の利益を法人所得税に計上
- 当期において、三井石油開発はBlock M-3探鉱事業において評価損73億円及び海外投資等損失準備金の取崩に係る利益27億円を計上
- MOEX North Americaにおいてデリバティブ関連損益を主因に44億円減益
- 本店事業部にてLNGトレーディングに係るヘッジ目的の為替関連損失を計上
- 前年同期において、Mitsui E&P Italia Aは、テンパロッサ事業に係る評価損321億円を計上
機械・インフラ
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- Bussan Auto Financeは市場回復を受けた営業資産積増に伴う金利収益増加並びに貸倒関連費用改善を主因に51億円の増益
- Toyota Chileは販売堅調や車両供給逼迫に伴う高利益率維持により48億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- MBK USA Commercial Vehiclesはトラックリース・レンタル事業の好調により203億円の増益
- Penske Automotive Groupは販売堅調を主因に105億円の増益
- ブラジルのガス配給事業は、訴訟決着に伴う支払サービス税回収の一過性収益、ガス需要堅調を主因に57億円の増益
- ドリルシップ事業は、前年同期における減損損失の反動を主因に31億円の増益
- 前年同期において、モザンビーク共和国のナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、9億円の減損損失を計上
- IPP事業は、豪州における繰延税金資産取り崩し並びに電力デリバティブ契約などに関わる評価損失、またオマーンにおける主機不具合等による収入減並びに収益認識方法変更を主因として108億円の減益
- タンカー保有関連会社は市況低迷により減益
・販売費及び一般管理費の負担減少の主因は以下のとおりです。
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、融資に係る減損損失90億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 前年同期において、北米発電事業の売却に伴う有価証券売却益を計上
- 当期において、MT Falcon Holdingsの株式売買契約を締結した結果、減損損失97億円を計上
- 前年同期において、鉄道車両リース事業会社における評価損91億円を計上
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、減損損失48億円を計上
化学品
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 当期より欧州農薬販社Belchim Crop Protectionの連結化に伴い増益
- MMTXは、メタノール販売価格の上昇を主因に46億円の増益
- 現地法人における化学品トレーディング事業は、販売価格の上昇及び取扱数量の増加を主因に増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- 日本アラビアメタノールは、メタノール販売価格の上昇を主因に36億円の増益
・販売費及び一般管理費の負担増加の主因は以下のとおりです。
- 当期より欧州農薬販社Belchim Crop Protectionの連結化に伴い販売費及び一般管理費が増加
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期及び前年同期において、北米の事業における保険金収入を計上
鉄鋼製品
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- Steel Technologiesへの投資を行うNumitは米国自動車生産の回復による操業率の改善、鋼材価格の上昇を主因に82億円の増益
- Gestamp事業会社は、自動車生産の回復による操業率の改善、コスト構造改革によるコスト削減効果を主因に69億円の増益
生活産業
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- UHS PARTNERSは、医療人材派遣事業の好調により38億円の増益
- 本店事業部にて穀物トレーディングの好調を主因に36億円の増益
- ブラジルの農産物生産事業のXINGU AGRIは、大豆・綿花の収穫量増及び価格上昇を主因に34億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- IHH Healthcareは、前年同期における新型コロナウイルス感染症の影響及びインド子会社の暖簾減損の反動と、当期における新型コロナウイルス関連収益の増加及びオペレーションの改善により、126億円の増益
- Mit-Salmon Chileは、出資するチリのサーモン養殖・加工・販売事業での販売価格の回復及び販売数量増加により41億円の増益
- WILSEY FOODSは、出資先である米国加工油脂食品製造Ventura Foodsの大豆油相場上昇及び外食向け需要回復による好業績を受け、31億円の増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、PHCホールディングス株式の一部売却及び同社が持分法適用会社から除外されることに伴い有価証券利益89億円を計上
次世代・機能推進
・売上総利益の減益の主因は以下のとおりです。
- 前年同期において、米国OSIsoft株式売却契約締結に伴い、持株会社で公正価値評価益126億円を計上
- 前年同期において中国の医薬品開発会社Hutchison China MediTech株式の公正価値評価益56億円を計上した一方、当期において全量売却に伴う売却益11億円を計上
- 本店事業部にて、大手町一丁目2番地区の複合開発事業における稼働率増加を主因に33億円増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、米国MBK Real Estateが賃貸住宅売却益を計上
- 前年同期において、土地の減損損失戻入益43億円を計上
(3)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 資産及び負債並びに資本
(*)当社は「ネット有利子負債」を株主資本(親会社の所有者に帰属する持分合計)で除した比率を「ネットDER」と呼んでいます。当社は「ネット有利子負債」を以下のとおり定義して算出しています。
・有利子負債は長短債務からリース負債を除外して計算。
・有利子負債から現金及び現金同等物、定期預金(3ヵ月超1年以内)を控除した金額を「ネット有利子負債」とする。
資産
流動資産:
・現金及び現金同等物は2,220億円減少しました。
・営業債権及びその他の債権は4,955億円増加しました。
- エネルギーセグメントは、Mitsui & Co. Energy Trading Singapore及び本店事業部における取扱商品の市況上昇及び数量増加を主因に売掛金が2,253億円増加
- 化学品セグメントは、本店事業部における取扱商品の市況上昇及び数量増加を主因に売掛金が1,033億円増加
- 銅事業における貸付金回収576億円を主因に、貸付金が463億円減少
・その他の金融資産は4,563億円増加しました。
- 次世代・機能推進セグメントは、Mitsui Bussan Commodities及び本店事業部における取扱商品の市況変動及び数量増加を主因に2,625億円増加
- 生活産業セグメントは、本店事業部における取扱商品の市況上昇を主因に837億円増加
・棚卸資産は、生活産業セグメントおける市況上昇及び取扱数量増加、次世代・機能推進セグメントにおける取扱数量増加、化学品セグメントにおける欧州農薬販社Belchim Crop Protectionの連結化を主因に、2,717億円増加しました。
・前渡金は、機械・インフラセグメントにおける取扱数量増加を主因に、351億円増加しました。
非流動資産:
・持分法適用会社に対する投資は970億円の増加となりました。
- 為替変動の影響により875億円増加
- 当期における持分法による投資損益の見合いで3,189億円増加した一方、持分法適用会社からの受取配当金受領により2,718億円減少
- モザンビークLNGプロジェクトMitsui E&P Mozambique Area 1への出資により264億円増加
- Japan Arctic LNGを通じたロシアArctic LNG2プロジェクトの持分公正価値評価により増加
- PHCホールディングスは、同社株式の一部売却及び持分法適用会社からの除外に伴い、719億円減少
・その他の投資は1,189億円の増加となりました。
- PHCホールディングスは、同社株式の一部売却に伴いその他の投資に区分異動したことを主因に711億円増加
- CT Corpの持株会社PT CT Corporaの転換社債引受により670億円増加
- 公正価値評価によりFVTPLの金融資産が208億円増加した一方、FVTOCIの金融資産が546億円減少
・有形固定資産は624億円の減少となりました。
- 石油・ガス生産事業で685億円減少(為替変動の影響による126億円の増加を含む)
- XINGU AGRIで保有農地リース契約締結に伴う投資不動産への振替により288億円減少
- 日本マイクロバイオファーマの医薬品製造受託事業の売却により140億円減少
- チリのフリートマネジメント事業会社の親会社であるInversiones Mittaを連結化したことにより246億円増加
- 三井食品にて、物流センターを新設したことを主因に、180億円増加
・投資不動産は422億円の増加となりました。
- XINGU AGRIで保有農地リース契約締結に伴う有形固定資産からの振替により288億円増加
- 三井物産都市開発における日比谷フォートタワービル竣工により113億円増加
・無形資産は、当期に欧州農薬販社Belchim Crop Protection及びチリのフリートマネジメント事業会社の親会社であるInversiones Mittaを連結化したことを主因に、397億円の増加となりました。
負債
流動負債:
・短期債務は、当期に欧州農薬販社Belchim Crop Protectionを連結化したことを主因に、115億円増加しました。
・営業債務及びその他の債務は、営業債権及びその他の債権の増加に対応し、3,983億円増加しました。
- エネルギーセグメントでは、Mitsui & Co. Energy Trading Singapore及び本店事業部における市況上昇及び取扱数量増加を主因に買掛金が1,820億円増加
・その他の金融負債は、その他の金融資産の増加に対応し、2,684億円増加しました。
- 次世代・機能推進セグメントでは、Mitsui Bussan Commodities及び本店事業部における市況変動及び取扱数量増加を主因に1,855億円増加
・前受金は、前渡金の増加を主因に、610億円増加しました。
非流動負債:
・長期債務(1年以内返済予定分を除く)は、972億円増加しました。
・繰延税金負債は、機械・インフラセグメントにおける持分法による投資損益の増加を主因に、282億円増加しました。
親会社の所有者に帰属する持分合計
・利益剰余金は、3,184億円の増加となりました。
・その他の資本の構成要素は、667億円の増加となりました。
- 豪ドル安の一方、対円での米ドル高を主因に、外貨換算調整勘定が826億円増加
- FVTOCIの金融資産が106億円減少
・自己株式の取得を1,290億円実施した一方、1,567億円の自己株式を消却したことを主因として、株主資本の減算項目となる自己株式は282億円の減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フロー
・営業活動に係る資産・負債(Working Capital)の増減によるキャッシュ・フローは5,447億円の資金支出、リース負債の返済は408億円の資金支出となり、基礎営業キャッシュ・フローは、8,629億円となりました。
- 持分法適用会社からの配当金を含む配当金の受取額は4,302億円となり、前年同期の2,315億円から1,987億円増加
- 減価償却費及び無形資産等償却費は2,250億円となり、前年同期の2,002億円から248億円増加
基礎営業キャッシュ・フローのオペレーティング・セグメント別の内訳は以下のとおりです。
投資活動によるキャッシュ・フロー
・持分法適用会社に対する投資の取得及び売却・回収の純額は、298億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・回収は以下のとおりです。
- モザンビークLNGプロジェクトMitsui E&P Mozambique Area 1への出資による264億円の資金支出
・その他の投資の取得及び売却・償還の純額は、397億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・償還は以下のとおりです。
- CT Corpの持株会社PT CT Corporaの転換社債引受により670億円の資金支出(1,000億円の転換社債引受と330億円の普通社債償還の純額)
- 日本マイクロバイオファーマの医薬品製造受託事業の売却による資金回収
・貸付金の増加及び回収の純額は、銅事業における貸付金576億円の回収を主因に、553億円の資金回収となりました。
・有形固定資産等の取得及び売却の純額は、1,179億円の資金支出となりました。主な支出及び回収は以下のとおりです。
- 豪州鉄鉱石事業で325億円の資金支出
- 石油・ガス生産事業で264億円の資金支出
- 豪州石炭事業で186億円の資金支出
・投資不動産の取得及び売却の純額は、65億円の資金支出となりました。主な支出及び回収は以下のとおりです。
- 三井物産都市開発における日比谷フォートタワービル工事代金等により130億円の資金支出
- 米国MBK Real Estateにおける賃貸住宅の売却により178億円の資金回収
財務活動によるキャッシュ・フロー
・短期債務の増減は328億円の資金支出、長期債務の増加及び返済の純額は230億円の資金支出、リース負債の返済による支出は408億円の資金支出となりました。
・自己株式の取得による1,290億円の資金支出がありました。
・配当金支払いによる1,482億円の資金支出がありました。
(4)対処すべき課題
① 2022年3月期連結業績予想
・原油価格、米ドル為替レート以外の主要な前提条件については、②2022年3月期業績予想における前提条件 をご参照ください。
オペレーティング・セグメント別での業績予想(当期利益(親会社の所有者に帰属))は以下のとおりです。
オペレーティング・セグメント別での基礎営業キャッシュ・フロー予想は以下のとおりです。
② 2022年3月期連結業績予想における前提条件
2022年3月期連結業績予想における商品市況及び為替の前提と価格及び為替変動による当期利益(親会社の所有者に帰属)への影響額は以下のとおりです。
(*1) 原油価格は0~6ヶ月遅れで当社連結業績に反映されるため、この期ずれを考慮した連結業績に反映される原油価格を連結油価として推計している。2022年3月期には約35%が4~6ヵ月遅れで、約60%が1~3ヵ月遅れで、約5%が遅れ無しで反映されると想定される。上記感応度は、連結油価に対する年間インパクト。
(*2) 当社が米国で取り扱う天然ガスはその多くがHenry Hub(HH)に連動しない為、上記感応度はHH価格の変動に対するものではなく、加重平均ガス販売価格に対するインパクト。
(*3) 米国ガスの2022年3月期3Q累計実績欄には、2021年1月~9月のNYMEXにて取引されるHenry Hub Natural Gas Futuresの直近限月終値のdaily平均値を記載。
(*4) Valeからの受取配当金に対する影響は含まない。
(*5) 鉄鉱石・石炭の前提価格は非開示。
(*6) 鉄鉱石の2022年3月期3Q累計実績欄には、2021年4月~12月の複数業界紙によるスポット価格指標Fe 62% CFR North Chinaのdaily平均値(参考値)を記載。
(*7) 石炭の2022年3月期3Q累計実績欄には、対日代表銘柄石炭価格(US$/MT)の四半期価格の平均値を記載。
(*8) 銅価格は3ヶ月遅れで当社連結業績に反映される為、上記感応度は2021年3月~12月のLME cash settlement price平均価格がUS$100/トン変動した場合に対するインパクト。
(*9) 銅の2022年3月期3Q累計実績欄には、2021年1月~9月のLME cash settlement priceのmonthly averageの平均値を記載。
(*10)上記感応度は、各国所在の関係会社が報告する機能通貨建て当期利益に対するインパクト及び一部海外出資先からの受取配当金の影響。円安は機能通貨建て当期利益の円貨換算を通じて増益要因となる。関係会社における販売契約上の通貨である米ドルと機能通貨の豪ドル・伯レアルの為替変動、及び為替ヘッジによる影響を含まない。
③ 利益配分に関する基本方針
当社の利益配分に関する基本方針は以下のとおりです:
・企業価値向上・株主価値極大化を図るべく、内部留保を通じて重点分野・成長分野での資金需要に対応する一方で、業績の一部について配当を通じて株主に直接還元していくことを基本方針とする
・上記に加え、資本効率向上等を目的とする自己株式取得につき、引続き投資需要の将来動向、フリー・キャッシュ・フロー水準、有利子負債及び株主資本利益率等、経営を取り巻く諸環境を勘案し、その金額、時期も含め都度機動的に決定する
当期は、2021年2月24日公表の自己株式取得に係る事項に基き、2021年4月1日から4月26日にわたり246億円、また2021年4月30日公表の自己株式取得に係る事項に基く500億円、2021年8月3日公表の自己株式取得に係る事項に基く500億円の買い付けをそれぞれ実施しました。また、2021年12月16日には追加で500億円または3,000万株を上限とした自己株式の取得(取得期間:2021年12月17日から2022年3月24日)を公表しており、2021年12月17日から2022年1月31日にわたり201億円の買い付けを実施しております。
引き続き中期経営計画期間中の業績に応じて、成長投資と追加株主還元(追加配当・自己株式取得)への柔軟で戦略的な資金配分を実行します。
2022年3月期の年間配当金額に関しては、本日公表した連結業績予想における基礎営業キャッシュ・フロー及び当期利益(親会社の所有者に帰属)並びに配当金の安定性・継続性を総合的に勘案し、2021年11月2日に公表した従来の予想から10円上方修正し、1株当たり105円(前期比20円増、中間配当45円を含む)を予定することにいたしました。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目の詳細は、「要約四半期連結財務諸表注記事項 2.要約四半期連結財務諸表の基本事項 (2)見積り及び判断の利用」を参照ください。
(6)研究開発活動
特に記載すべき事項はありません。
特に断りのない限り、将来に関する記述は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)経営環境
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、供給制約の長期化に加えて、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染急拡大により景気回復テンポが鈍化したものの、全体としては持ち直しの動きが継続しました。
米国では、供給制約の長期化などにより成長ペースが鈍化しましたが、現金給付により積み上がった貯蓄が個人消費を下支えし、大勢としては持ち直しの動きが続きました。広範な品目に及ぶ高率なインフレや金融引き締めの加速等の懸念材料はあるものの、供給制約の緩和が徐々に進み、コロナ禍の影響も落ち着いていくとみられることから、景気の持ち直しが続くことが期待されます。欧州では、オミクロン株の感染急拡大や供給制約、エネルギー価格の高騰を受けて経済回復のテンポが鈍化しましたが、今後、こうした要因が徐々に緩和していくことで景気は回復軌道に戻ると見込まれます。日本では、緊急事態宣言の解除により消費の回復が進んだほか、部品不足の緩和を受けて自動車を中心に生産が持ち直しました。引き続き消費や生産の回復などを背景に景気は持ち直していくものとみられますが、オミクロン株の感染急拡大による景気の下押しが懸念されます。中国では、環境規制や電力不足、ゼロコロナ政策を背景とする生産活動の停滞、政府による不動産投資の抑制策などにより、消費が鈍化するなど景気回復がスローダウンしましたが、インフラ投資の増加や金融緩和策などにより、再び持ち直していくと見込まれます。ロシアやブラジルでは、輸出の伸びが鈍化しつつあり、インフレの高進と政策金利引き上げが景気回復の足枷になることが懸念されます。
先行きは、新たな感染拡大や米国の金融引き締め等の懸念材料はあるものの、供給制約が徐々に緩和されるほか、コロナ禍で積み上がった主要国の家計貯蓄が消費を下支えし、世界経済の回復が続くと見込まれます。
(2)経営成績の分析
① 連結損益計算書
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
収益 | 85,894 | 57,406 | +28,488 | |
売上総利益 | 7,898 | 5,682 | +2,216 | |
販売費及び一般管理費 | △4,237 | △4,518 | +281 | |
その他の 収益・費用 | 有価証券損益 | △57 | 70 | △127 |
固定資産評価損益 | △143 | △401 | +258 | |
固定資産処分損益 | 116 | 12 | +104 | |
雑損益 | 248 | △43 | +291 | |
金融 収益・費用 | 受取利息 | 147 | 166 | △19 |
受取配当金 | 1,520 | 619 | +901 | |
支払利息 | △359 | △410 | +51 | |
持分法による投資損益 | 3,189 | 1,550 | +1,639 | |
法人所得税 | △1,818 | △631 | △1,187 | |
四半期利益 | 6,504 | 2,096 | +4,408 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 6,333 | 1,989 | +4,344 |
(*)四捨五入差異により縦計・横計が合わないことがあります(以下同様)。
収益
・収益は8兆5,894億円となり前年同期の5兆7,406億円から2兆8,488億円の増加となりました。
なお、前年同期の数値を当期の表示にあわせる目的で修正再表示しております。この見直しによる売上総利益、四半期利益(親会社の所有者に帰属)、親会社の所有者に帰属する持分に影響はありません。詳しくは、第4「経理の状況」 1.要約四半期連結財務諸表 (2) 要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書をご参照ください。
売上総利益
・主に金属資源セグメント、化学品セグメント、機械・インフラセグメント、生活産業セグメントで増益となった一方、次世代・機能推進セグメント、エネルギーセグメントで減益となりました。
販売費及び一般管理費
・主に金属資源セグメント、機械・インフラセグメントで負担減少となった一方、化学品セグメントで負担増加となりました。費目別に見ると以下のとおりです。
(単位:億円) | |||||
費目別内訳 | 人件費 | 福利費 | 旅費 交通費 | 交際費 会議費 | 通信情報費 |
当期 | △2,368 | △85 | △75 | △22 | △358 |
前年同期 | △2,183 | △68 | △51 | △14 | △342 |
増減額(*) | △185 | △17 | △24 | △8 | △16 |
費目別内訳 | 借地借家料 | 減価償却費 | 租税公課 | 損失評価 引当金繰入額 | 諸雑費 | 合計 |
当期 | △67 | △259 | △78 | △112 | △813 | △4,237 |
前年同期 | △77 | △277 | △71 | △675 | △760 | △4,518 |
増減額(*) | +10 | +18 | △7 | +563 | △53 | +281 |
(*)△は負担増
その他の収益・費用
有価証券損益:
・当期は、機械・インフラセグメントにおいて減損損失を計上した一方、生活産業セグメントにおいて株式売却に伴う利益を計上しました。
・前年同期は、機械・インフラセグメントにおいて有価証券売却益を計上しました。
固定資産評価損益:
・当期は、主にエネルギーセグメントにおいて固定資産評価損を計上しました。
・前年同期は、主にエネルギーセグメント、機械・インフラセグメントにおいて固定資産評価損を計上した一方、次世代・機能推進セグメントにおいて減損損失の戻入益を計上しました。
固定資産処分損益:
・当期は、主に次世代・機能推進セグメントで固定資産売却益を計上しました。
雑損益:
・当期は、主に金属資源セグメントで為替差損益による増益や化学品セグメントでの保険金の計上があった一方、エネルギーセグメントで為替関連損失やデリバティブに関連する減益がありました。
・前年同期は、主に、化学品セグメントで保険金の計上があった一方、金属資源セグメントと機械・インフラセグメントで貸付金に係る損失がありました。
金融収益・費用
受取配当金:
・主に、金属資源セグメント、エネルギーセグメントで増益となりました。
持分法による投資損益
・主に、金属資源セグメント、機械・インフラセグメント、生活産業セグメント、鉄鋼製品セグメント、エネルギーセグメント、化学品セグメントで増益となりました。
法人所得税
・法人所得税は1,818億円の負担となり、前期の631億円の負担から1,187億円の負担増となりました。
・当期の実効税率は21.8%となり、前年同期の23.1%から1.3ポイント減少しました。関連会社からの配当受領時の繰延税金負債取崩影響が減少する一方、前年同期の金属資源セグメントにおける税効果を認識しない減損損失の反動により、法人税負担割合は減少しました。
四半期利益(親会社の所有者に帰属)
・上記の結果、前年同期から4,344億円増益の6,333億円となりました。
② オペレーティング・セグメント情報
オペレーティング・セグメント別の経営成績に係る変動要因の分析は以下のとおりです。
なお、当期より報告セグメントの記載順序を変更しております。これに伴い、前年同期の報告セグメントの記載順序を同様に変更しております。
金属資源
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 3,709 | 769 | +2,940 | |
売上総利益 | 3,037 | 1,675 | +1,362 | |
持分法による投資損益 | 1,027 | 453 | +574 | |
受取配当金 | 888 | 258 | +630 | |
販売費及び一般管理費 | △222 | △641 | +419 | |
その他 | △1,021 | △976 | △45 |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 豪州鉄鉱石事業は、販売価格の上昇を主因に887億円の増益
- 豪州石炭事業は、販売価格の上昇を主因に425億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- 豪州鉄鉱石事業は、販売価格の上昇を主因に137億円の増益
- チリの銅鉱山事業会社Compañía Minera Doña Inés de Collahuasiは、販売価格の上昇を主因に131億円の増益
- オルドス電力冶金は、中国における堅調な需要と電力規制に伴う市況高騰により、主に合金鉄、化学品事業にて105億円の増益
- チリの銅鉱山事業会社Anglo American Surに投資を行うInversiones Mineras Becruxは、販売価格の上昇を主因に83億円の増益
- 前年同期において、モザンビーク共和国のナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、38億円の減損損失を計上
・受取配当金は、Vale、豪州鉄鉱石事業からの受取配当金を主因に増加しました。
・販売費及び一般管理費の負担減少の主因は以下のとおりです。
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、融資に係る減損損失359億円を計上
- 前年同期において、カセロネス銅鉱山を開発するMinera Lumina Copper Chileの持分譲渡契約を締結したことを受け、融資に係る減損損失83億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、チリの銅鉱山事業会社Compañía Minera Doña Inés de Collahuasiへの投資を行うJapan Collahuasi Resourcesの再編に伴い繰延税金負債を取り崩した結果、62億円の利益を法人所得税に計上
- 当期において、オルドス電力冶金からの配当に伴い、未分配利益に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 当期において、豪州鉄鉱石事業は為替関連損益等において58億円の増益
- 当期において、豪州石炭事業は為替関連損益等において46億円の増益
- 当期において、豪州鉄鉱石事業は、未分配利益に係る繰延税金負債の取崩益を計上
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、減損損失192億円を計上
エネルギー
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 283 | 267 | +16 | |
売上総利益 | 412 | 447 | △35 | |
持分法による投資損益 | 240 | 156 | +84 | |
受取配当金 | 464 | 199 | +265 | |
販売費及び一般管理費 | △369 | △346 | △23 | |
その他 | △464 | △189 | △275 |
・売上総利益の減益の主因は以下のとおりです。
- 本店事業部にてLNGトレーディングに係るヘッジ目的のデリバティブ取引評価損の先行認識を主因に減益
- 三井石油開発は、原油ガス価格の上昇の一方、生産量減少を主因に123億円の減益
- Mitsui & Co. Energy Trading Singaporeは、前年同期のトレーディング好調反動を主因に38億円の減益
- Mitsui E&P USAは、ガス価格の上昇を主因に118億円の増益
- Mitsui E&P Australiaは、原油価格の上昇を主因に108億円の増益
- MOEX North Americaは、原油価格の上昇を主因に43億円の増益
- MEP Texas Holdingsは、原油ガス価格の上昇を主因に36億円増益
- Mittwell Energy Resourcesは、販売数量増を主因に35億円増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- Mitsui & Co. LNG Investment USAは、キャメロン全3系列の商業生産開始に伴い42億円増益
- Japan Australia LNG (MIMI)は、原油ガス価格の上昇を主因に増益
・LNGプロジェクト6案件(サハリンⅡ、アブダビ、カタールガス1、オマーン、カタールガス3及び赤道ギニア(*))からの受取配当金は460億円となり、前年同期から265億円の増加となりました。
(*)赤道ギニアは当期第3四半期に売却いたしました。
・上記のほか、以下要因がありました。
- 前年同期において、MBK Energy Holdings USAは再編に伴い繰延税金資産を計上した結果、390億円の利益を法人所得税に計上
- 当期において、三井石油開発はBlock M-3探鉱事業において評価損73億円及び海外投資等損失準備金の取崩に係る利益27億円を計上
- MOEX North Americaにおいてデリバティブ関連損益を主因に44億円減益
- 本店事業部にてLNGトレーディングに係るヘッジ目的の為替関連損失を計上
- 前年同期において、Mitsui E&P Italia Aは、テンパロッサ事業に係る評価損321億円を計上
機械・インフラ
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 922 | 352 | +570 | |
売上総利益 | 1,030 | 758 | +272 | |
持分法による投資損益 | 1,091 | 733 | +358 | |
受取配当金 | 32 | 27 | +5 | |
販売費及び一般管理費 | △912 | △942 | +30 | |
その他 | △319 | △224 | △95 |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- Bussan Auto Financeは市場回復を受けた営業資産積増に伴う金利収益増加並びに貸倒関連費用改善を主因に51億円の増益
- Toyota Chileは販売堅調や車両供給逼迫に伴う高利益率維持により48億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- MBK USA Commercial Vehiclesはトラックリース・レンタル事業の好調により203億円の増益
- Penske Automotive Groupは販売堅調を主因に105億円の増益
- ブラジルのガス配給事業は、訴訟決着に伴う支払サービス税回収の一過性収益、ガス需要堅調を主因に57億円の増益
- ドリルシップ事業は、前年同期における減損損失の反動を主因に31億円の増益
- 前年同期において、モザンビーク共和国のナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、9億円の減損損失を計上
- IPP事業は、豪州における繰延税金資産取り崩し並びに電力デリバティブ契約などに関わる評価損失、またオマーンにおける主機不具合等による収入減並びに収益認識方法変更を主因として108億円の減益
- タンカー保有関連会社は市況低迷により減益
・販売費及び一般管理費の負担減少の主因は以下のとおりです。
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、融資に係る減損損失90億円を計上
・上記のほか、以下要因がありました。
- 前年同期において、北米発電事業の売却に伴う有価証券売却益を計上
- 当期において、MT Falcon Holdingsの株式売買契約を締結した結果、減損損失97億円を計上
- 前年同期において、鉄道車両リース事業会社における評価損91億円を計上
- 前年同期において、モザンビーク共和国のモアティーズ炭鉱事業、ナカラ回廊鉄道・港湾インフラ事業における各種前提を見直した結果、減損損失48億円を計上
化学品
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 516 | 324 | +192 | |
売上総利益 | 1,320 | 922 | +398 | |
持分法による投資損益 | 142 | 73 | +69 | |
受取配当金 | 32 | 22 | +10 | |
販売費及び一般管理費 | △827 | △701 | △126 | |
その他 | △151 | 8 | △159 |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- 当期より欧州農薬販社Belchim Crop Protectionの連結化に伴い増益
- MMTXは、メタノール販売価格の上昇を主因に46億円の増益
- 現地法人における化学品トレーディング事業は、販売価格の上昇及び取扱数量の増加を主因に増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- 日本アラビアメタノールは、メタノール販売価格の上昇を主因に36億円の増益
・販売費及び一般管理費の負担増加の主因は以下のとおりです。
- 当期より欧州農薬販社Belchim Crop Protectionの連結化に伴い販売費及び一般管理費が増加
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期及び前年同期において、北米の事業における保険金収入を計上
鉄鋼製品
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 213 | △28 | +241 | |
売上総利益 | 254 | 148 | +106 | |
持分法による投資損益 | 212 | △3 | +215 | |
受取配当金 | 12 | 11 | +1 | |
販売費及び一般管理費 | △175 | △168 | △7 | |
その他 | △90 | △16 | △74 |
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- Steel Technologiesへの投資を行うNumitは米国自動車生産の回復による操業率の改善、鋼材価格の上昇を主因に82億円の増益
- Gestamp事業会社は、自動車生産の回復による操業率の改善、コスト構造改革によるコスト削減効果を主因に69億円の増益
生活産業
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 428 | △4 | +432 | |
売上総利益 | 1,109 | 950 | +159 | |
持分法による投資損益 | 325 | 46 | +279 | |
受取配当金 | 54 | 54 | 0 | |
販売費及び一般管理費 | △990 | △971 | △19 | |
その他 | △70 | △83 | +13 |
・売上総利益の増益の主因は以下のとおりです。
- UHS PARTNERSは、医療人材派遣事業の好調により38億円の増益
- 本店事業部にて穀物トレーディングの好調を主因に36億円の増益
- ブラジルの農産物生産事業のXINGU AGRIは、大豆・綿花の収穫量増及び価格上昇を主因に34億円の増益
・持分法による投資損益の増益の主因は以下のとおりです。
- IHH Healthcareは、前年同期における新型コロナウイルス感染症の影響及びインド子会社の暖簾減損の反動と、当期における新型コロナウイルス関連収益の増加及びオペレーションの改善により、126億円の増益
- Mit-Salmon Chileは、出資するチリのサーモン養殖・加工・販売事業での販売価格の回復及び販売数量増加により41億円の増益
- WILSEY FOODSは、出資先である米国加工油脂食品製造Ventura Foodsの大豆油相場上昇及び外食向け需要回復による好業績を受け、31億円の増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、PHCホールディングス株式の一部売却及び同社が持分法適用会社から除外されることに伴い有価証券利益89億円を計上
次世代・機能推進
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
四半期利益(親会社の所有者に帰属) | 422 | 374 | +48 | |
売上総利益 | 722 | 762 | △40 | |
持分法による投資損益 | 153 | 89 | +64 | |
受取配当金 | 27 | 37 | △10 | |
販売費及び一般管理費 | △511 | △473 | △38 | |
その他 | 31 | △41 | +72 |
・売上総利益の減益の主因は以下のとおりです。
- 前年同期において、米国OSIsoft株式売却契約締結に伴い、持株会社で公正価値評価益126億円を計上
- 前年同期において中国の医薬品開発会社Hutchison China MediTech株式の公正価値評価益56億円を計上した一方、当期において全量売却に伴う売却益11億円を計上
- 本店事業部にて、大手町一丁目2番地区の複合開発事業における稼働率増加を主因に33億円増益
・上記のほか、以下要因がありました。
- 当期において、米国MBK Real Estateが賃貸住宅売却益を計上
- 前年同期において、土地の減損損失戻入益43億円を計上
(3)財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 資産及び負債並びに資本
(単位:億円) | 2021年12月末 | 2021年3月末 | 増減 | |
総資産 | 137,875 | 125,158 | +12,717 | |
流動資産 | 52,606 | 42,075 | +10,531 | |
非流動資産 | 85,269 | 83,084 | +2,185 | |
流動負債 | 34,340 | 27,017 | +7,323 | |
非流動負債 | 51,082 | 49,912 | +1,170 | |
ネット有利子負債 | 35,242 | 32,998 | +2,244 | |
親会社の所有者に帰属する持分合計 | 49,852 | 45,704 | +4,148 | |
ネットDER | 0.71倍 | 0.72倍 | △0.01 |
(*)当社は「ネット有利子負債」を株主資本(親会社の所有者に帰属する持分合計)で除した比率を「ネットDER」と呼んでいます。当社は「ネット有利子負債」を以下のとおり定義して算出しています。
・有利子負債は長短債務からリース負債を除外して計算。
・有利子負債から現金及び現金同等物、定期預金(3ヵ月超1年以内)を控除した金額を「ネット有利子負債」とする。
資産
流動資産:
・現金及び現金同等物は2,220億円減少しました。
・営業債権及びその他の債権は4,955億円増加しました。
- エネルギーセグメントは、Mitsui & Co. Energy Trading Singapore及び本店事業部における取扱商品の市況上昇及び数量増加を主因に売掛金が2,253億円増加
- 化学品セグメントは、本店事業部における取扱商品の市況上昇及び数量増加を主因に売掛金が1,033億円増加
- 銅事業における貸付金回収576億円を主因に、貸付金が463億円減少
・その他の金融資産は4,563億円増加しました。
- 次世代・機能推進セグメントは、Mitsui Bussan Commodities及び本店事業部における取扱商品の市況変動及び数量増加を主因に2,625億円増加
- 生活産業セグメントは、本店事業部における取扱商品の市況上昇を主因に837億円増加
・棚卸資産は、生活産業セグメントおける市況上昇及び取扱数量増加、次世代・機能推進セグメントにおける取扱数量増加、化学品セグメントにおける欧州農薬販社Belchim Crop Protectionの連結化を主因に、2,717億円増加しました。
・前渡金は、機械・インフラセグメントにおける取扱数量増加を主因に、351億円増加しました。
非流動資産:
・持分法適用会社に対する投資は970億円の増加となりました。
- 為替変動の影響により875億円増加
- 当期における持分法による投資損益の見合いで3,189億円増加した一方、持分法適用会社からの受取配当金受領により2,718億円減少
- モザンビークLNGプロジェクトMitsui E&P Mozambique Area 1への出資により264億円増加
- Japan Arctic LNGを通じたロシアArctic LNG2プロジェクトの持分公正価値評価により増加
- PHCホールディングスは、同社株式の一部売却及び持分法適用会社からの除外に伴い、719億円減少
・その他の投資は1,189億円の増加となりました。
- PHCホールディングスは、同社株式の一部売却に伴いその他の投資に区分異動したことを主因に711億円増加
- CT Corpの持株会社PT CT Corporaの転換社債引受により670億円増加
- 公正価値評価によりFVTPLの金融資産が208億円増加した一方、FVTOCIの金融資産が546億円減少
・有形固定資産は624億円の減少となりました。
- 石油・ガス生産事業で685億円減少(為替変動の影響による126億円の増加を含む)
- XINGU AGRIで保有農地リース契約締結に伴う投資不動産への振替により288億円減少
- 日本マイクロバイオファーマの医薬品製造受託事業の売却により140億円減少
- チリのフリートマネジメント事業会社の親会社であるInversiones Mittaを連結化したことにより246億円増加
- 三井食品にて、物流センターを新設したことを主因に、180億円増加
・投資不動産は422億円の増加となりました。
- XINGU AGRIで保有農地リース契約締結に伴う有形固定資産からの振替により288億円増加
- 三井物産都市開発における日比谷フォートタワービル竣工により113億円増加
・無形資産は、当期に欧州農薬販社Belchim Crop Protection及びチリのフリートマネジメント事業会社の親会社であるInversiones Mittaを連結化したことを主因に、397億円の増加となりました。
負債
流動負債:
・短期債務は、当期に欧州農薬販社Belchim Crop Protectionを連結化したことを主因に、115億円増加しました。
・営業債務及びその他の債務は、営業債権及びその他の債権の増加に対応し、3,983億円増加しました。
- エネルギーセグメントでは、Mitsui & Co. Energy Trading Singapore及び本店事業部における市況上昇及び取扱数量増加を主因に買掛金が1,820億円増加
・その他の金融負債は、その他の金融資産の増加に対応し、2,684億円増加しました。
- 次世代・機能推進セグメントでは、Mitsui Bussan Commodities及び本店事業部における市況変動及び取扱数量増加を主因に1,855億円増加
・前受金は、前渡金の増加を主因に、610億円増加しました。
非流動負債:
・長期債務(1年以内返済予定分を除く)は、972億円増加しました。
・繰延税金負債は、機械・インフラセグメントにおける持分法による投資損益の増加を主因に、282億円増加しました。
親会社の所有者に帰属する持分合計
・利益剰余金は、3,184億円の増加となりました。
・その他の資本の構成要素は、667億円の増加となりました。
- 豪ドル安の一方、対円での米ドル高を主因に、外貨換算調整勘定が826億円増加
- FVTOCIの金融資産が106億円減少
・自己株式の取得を1,290億円実施した一方、1,567億円の自己株式を消却したことを主因として、株主資本の減算項目となる自己株式は282億円の減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 3,590 | 5,025 | △1,435 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,904 | △3,085 | +1,181 |
フリー・キャッシュ・フロー | 1,686 | 1,940 | △254 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △3,975 | △2,823 | △1,152 |
現金及び現金同等物の為替相場変動の影響額 | 69 | 81 | △12 |
現金及び現金同等物の増減 | △2,220 | △802 | △1,418 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | a | 3,590 | 5,025 | △1,435 |
営業活動に係る資産・負債の増減 | b | △5,447 | △356 | △5,091 |
リース負債の返済による支出 | c | △408 | △447 | +39 |
基礎営業キャッシュ・フロー | a-b+c | 8,629 | 4,934 | +3,695 |
・営業活動に係る資産・負債(Working Capital)の増減によるキャッシュ・フローは5,447億円の資金支出、リース負債の返済は408億円の資金支出となり、基礎営業キャッシュ・フローは、8,629億円となりました。
- 持分法適用会社からの配当金を含む配当金の受取額は4,302億円となり、前年同期の2,315億円から1,987億円増加
- 減価償却費及び無形資産等償却費は2,250億円となり、前年同期の2,002億円から248億円増加
基礎営業キャッシュ・フローのオペレーティング・セグメント別の内訳は以下のとおりです。
(単位:億円) | 当期 | 前年同期 | 増減 |
金属資源 | 4,330 | 2,052 | +2,278 |
エネルギー | 1,529 | 1,027 | +502 |
機械・インフラ | 1,132 | 645 | +487 |
化学品 | 719 | 485 | +234 |
鉄鋼製品 | 92 | 21 | +71 |
生活産業 | 335 | 113 | +222 |
次世代・機能推進 | 351 | 401 | △50 |
その他/調整・消去 | 141 | 190 | △49 |
連結合計 | 8,629 | 4,934 | +3,695 |
投資活動によるキャッシュ・フロー
・持分法適用会社に対する投資の取得及び売却・回収の純額は、298億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・回収は以下のとおりです。
- モザンビークLNGプロジェクトMitsui E&P Mozambique Area 1への出資による264億円の資金支出
・その他の投資の取得及び売却・償還の純額は、397億円の資金支出となりました。主な取得及び売却・償還は以下のとおりです。
- CT Corpの持株会社PT CT Corporaの転換社債引受により670億円の資金支出(1,000億円の転換社債引受と330億円の普通社債償還の純額)
- 日本マイクロバイオファーマの医薬品製造受託事業の売却による資金回収
・貸付金の増加及び回収の純額は、銅事業における貸付金576億円の回収を主因に、553億円の資金回収となりました。
・有形固定資産等の取得及び売却の純額は、1,179億円の資金支出となりました。主な支出及び回収は以下のとおりです。
- 豪州鉄鉱石事業で325億円の資金支出
- 石油・ガス生産事業で264億円の資金支出
- 豪州石炭事業で186億円の資金支出
・投資不動産の取得及び売却の純額は、65億円の資金支出となりました。主な支出及び回収は以下のとおりです。
- 三井物産都市開発における日比谷フォートタワービル工事代金等により130億円の資金支出
- 米国MBK Real Estateにおける賃貸住宅の売却により178億円の資金回収
財務活動によるキャッシュ・フロー
・短期債務の増減は328億円の資金支出、長期債務の増加及び返済の純額は230億円の資金支出、リース負債の返済による支出は408億円の資金支出となりました。
・自己株式の取得による1,290億円の資金支出がありました。
・配当金支払いによる1,482億円の資金支出がありました。
(4)対処すべき課題
① 2022年3月期連結業績予想
<業績予想の前提条件> | 3Q累積実績 | 4Q予想 | 年間予想 | 従来予想 (11月公表) |
期中平均米ドル為替レート | 111.45 | 114.00 | 112.09 | 109.55 |
原油価格(JCC) | 74ドル | 72ドル | 73ドル | 71ドル |
期ずれを考慮した当社連結決算に反映される原油価格 | 65ドル | 77ドル | 68ドル | 66ドル |
単位:億円 | 2022年3月期 業績予想 (今回公表) | 2022年3月期 従来予想 (2021年11月公表) | 増減 | 増減要因 |
売上総利益 | 10,600 | 9,800 | + 800 | エネルギー、金属資源 |
販売費及び一般管理費 | △5,800 | △5,900 | + 100 | |
有価証券・固定資産関係損益等 | 300 | 100 | + 200 | 生活産業他 |
利息収支 | △300 | △300 | - | |
受取配当金 | 1,900 | 1,800 | + 100 | |
持分法による投資損益 | 4,100 | 3,800 | + 300 | 金属資源、機械インフラ |
法人所得税前利益 | 10,800 | 9,300 | + 1,500 | |
法人所得税 | △2,200 | △1,900 | △300 | |
非支配持分 | △200 | △200 | - | |
当期利益 (親会社の所有者に帰属) | 8,400 | 7,200 | + 1,200 | 増減率:+16.7% |
減価償却費・無形資産等償却費 | 3,000 | 3,000 | - | |
基礎営業キャッシュ・フロー | 10,900 | 9,200 | + 1,700 |
・原油価格、米ドル為替レート以外の主要な前提条件については、②2022年3月期業績予想における前提条件 をご参照ください。
オペレーティング・セグメント別での業績予想(当期利益(親会社の所有者に帰属))は以下のとおりです。
(単位:億円) | 2022年3月期 業績予想 (今回公表) | 2022年3月期 従来予想 (2021年11月公表) | 増減 | 増減要因 |
金属資源 | 4,500 | 4,200 | + 300 | 原料炭価格上昇、中国合金鉄事業好調 |
エネルギー | 1,100 | 800 | + 300 | 原油・ガス価格上昇、 LNGトレーディング好調 |
機械・インフラ | 1,200 | 1,000 | + 200 | 自動車事業好調 |
化学品 | 640 | 500 | + 140 | トレーディング好調 |
鉄鋼製品 | 280 | 200 | + 80 | 鋼材市況堅調 |
生活産業 | 530 | 400 | + 130 | 再編に伴う一過性利益 |
次世代・機能推進 | 510 | 400 | + 110 | トレーディング好調 |
その他/調整・消去 | △360 | △300 | △60 | |
連結合計 | 8,400 | 7,200 | + 1,200 |
オペレーティング・セグメント別での基礎営業キャッシュ・フロー予想は以下のとおりです。
(単位:億円) | 2022年3月期 業績予想 (今回公表) | 2022年3月期 従来予想 (2021年11月公表) | 増減 | 増減要因 |
金属資源 | 5,000 | 4,400 | + 600 | 原料炭価格上昇、中国合金鉄事業好調 |
エネルギー | 2,600 | 2,000 | + 600 | 原油・ガス価格上昇、 LNGトレーディング好調 |
機械・インフラ | 1,400 | 1,200 | + 200 | 自動車事業好調 |
化学品 | 900 | 800 | + 100 | トレーディング好調 |
鉄鋼製品 | 150 | 100 | + 50 | |
生活産業 | 330 | 300 | + 30 | |
次世代・機能推進 | 410 | 400 | + 10 | |
その他/調整・消去 | 110 | 0 | + 110 | |
連結合計 | 10,900 | 9,200 | + 1,700 |
② 2022年3月期連結業績予想における前提条件
2022年3月期連結業績予想における商品市況及び為替の前提と価格及び為替変動による当期利益(親会社の所有者に帰属)への影響額は以下のとおりです。
価格・為替変動による2022年3月期 当期利益(親会社の所有者に帰属)への影響額 (2021年4月公表) | 従来予想 (2021年11月公表) | 2022年3月期 | 業績予想 (3Q累計・ 4Q平均値) (今回公表) | ||||||
3Q累計 (実績) | 4Q予想 (前提) | ||||||||
市 況 商 品 | 原油/JCC | - | 71 | → | 74 | 72 | → | 73 | |
連結油価(*1) | 25億円(US$1/バレル) | 66 | 65 | 77 | 68 | ||||
米国ガス(*2) | 11億円(US$0.1/mmBtu) | 3.76 | 3.34(*3) | 4.85 | 3.72 | ||||
鉄鉱石(*4) | 22億円(US$1/トン) | (*5) | 157(*6) | (*5) | (*5) | ||||
石炭 | 原料炭 | 4億円(US$1/トン) | (*5) | 231(*7) | (*5) | (*5) | |||
一般炭 | 1億円(US$1/トン) | (*5) | 110(*7) | (*5) | (*5) | ||||
銅(*8) | 7億円(US$100/トン) | 9,140 | 9,187(*9) | 9,698 | 9,315 | ||||
為 替 (*10) | 米ドル | 26億円(\1/米ドル) | 109.55 | 111.45 | 114.00 | 112.09 | |||
豪ドル | 24億円(\1/豪ドル) | 80.67 | 82.69 | 83.00 | 82.77 | ||||
伯レアル | 2億円(\1/伯レアル) | 20.59 | 20.86 | 20.00 | 20.65 |
(*1) 原油価格は0~6ヶ月遅れで当社連結業績に反映されるため、この期ずれを考慮した連結業績に反映される原油価格を連結油価として推計している。2022年3月期には約35%が4~6ヵ月遅れで、約60%が1~3ヵ月遅れで、約5%が遅れ無しで反映されると想定される。上記感応度は、連結油価に対する年間インパクト。
(*2) 当社が米国で取り扱う天然ガスはその多くがHenry Hub(HH)に連動しない為、上記感応度はHH価格の変動に対するものではなく、加重平均ガス販売価格に対するインパクト。
(*3) 米国ガスの2022年3月期3Q累計実績欄には、2021年1月~9月のNYMEXにて取引されるHenry Hub Natural Gas Futuresの直近限月終値のdaily平均値を記載。
(*4) Valeからの受取配当金に対する影響は含まない。
(*5) 鉄鉱石・石炭の前提価格は非開示。
(*6) 鉄鉱石の2022年3月期3Q累計実績欄には、2021年4月~12月の複数業界紙によるスポット価格指標Fe 62% CFR North Chinaのdaily平均値(参考値)を記載。
(*7) 石炭の2022年3月期3Q累計実績欄には、対日代表銘柄石炭価格(US$/MT)の四半期価格の平均値を記載。
(*8) 銅価格は3ヶ月遅れで当社連結業績に反映される為、上記感応度は2021年3月~12月のLME cash settlement price平均価格がUS$100/トン変動した場合に対するインパクト。
(*9) 銅の2022年3月期3Q累計実績欄には、2021年1月~9月のLME cash settlement priceのmonthly averageの平均値を記載。
(*10)上記感応度は、各国所在の関係会社が報告する機能通貨建て当期利益に対するインパクト及び一部海外出資先からの受取配当金の影響。円安は機能通貨建て当期利益の円貨換算を通じて増益要因となる。関係会社における販売契約上の通貨である米ドルと機能通貨の豪ドル・伯レアルの為替変動、及び為替ヘッジによる影響を含まない。
③ 利益配分に関する基本方針
当社の利益配分に関する基本方針は以下のとおりです:
・企業価値向上・株主価値極大化を図るべく、内部留保を通じて重点分野・成長分野での資金需要に対応する一方で、業績の一部について配当を通じて株主に直接還元していくことを基本方針とする
・上記に加え、資本効率向上等を目的とする自己株式取得につき、引続き投資需要の将来動向、フリー・キャッシュ・フロー水準、有利子負債及び株主資本利益率等、経営を取り巻く諸環境を勘案し、その金額、時期も含め都度機動的に決定する
当期は、2021年2月24日公表の自己株式取得に係る事項に基き、2021年4月1日から4月26日にわたり246億円、また2021年4月30日公表の自己株式取得に係る事項に基く500億円、2021年8月3日公表の自己株式取得に係る事項に基く500億円の買い付けをそれぞれ実施しました。また、2021年12月16日には追加で500億円または3,000万株を上限とした自己株式の取得(取得期間:2021年12月17日から2022年3月24日)を公表しており、2021年12月17日から2022年1月31日にわたり201億円の買い付けを実施しております。
引き続き中期経営計画期間中の業績に応じて、成長投資と追加株主還元(追加配当・自己株式取得)への柔軟で戦略的な資金配分を実行します。
2022年3月期の年間配当金額に関しては、本日公表した連結業績予想における基礎営業キャッシュ・フロー及び当期利益(親会社の所有者に帰属)並びに配当金の安定性・継続性を総合的に勘案し、2021年11月2日に公表した従来の予想から10円上方修正し、1株当たり105円(前期比20円増、中間配当45円を含む)を予定することにいたしました。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目の詳細は、「要約四半期連結財務諸表注記事項 2.要約四半期連結財務諸表の基本事項 (2)見積り及び判断の利用」を参照ください。
(6)研究開発活動
特に記載すべき事項はありません。