有価証券報告書-第11期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/26 13:44
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
財政状態
当連結会計年度末の資産残高は3兆308億円となりました。資産の部では、販売用不動産への投資等の進捗により、前連結会計年度末から合計2,923億円増加しました。当連結会計年度末の負債残高については2兆2,589億円となり、有利子負債の増加等により、前連結会計年度末から合計2,211億円増加しております。当連結会計年度末の純資産残高については7,719億円となり、利益剰余金等の増加により、前連結会計年度末から合計712億円増加しております。
経営成績
当連結会計年度の業績は、堅調な不動産市場を背景としたアセット売却や売買仲介の好調、内外需要の取込みに伴うホテル事業の好調等により、売上高1兆1,030億円(対前期+9.7%)、営業利益1,202億円(同+8.9%)、経常利益1,104億円(同+10.9%)と増収増益となりました。
「中期経営計画2025」に基づく事業構造改革を進めたこと等により、前期は特別損失として313億円を計上しましたが、その反動で当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は685億円(同+42.1%)と大幅に増加しました。
当連結会計年度の売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、ホールディングス体制への移行前も含めて過去最高となり、中期経営計画の最終年度である2026年3月期の営業利益目標1,200億円、当期純利益目標650億円を2年前倒しで達成することとなりました。
(単位:億円)
前期当期比較
売上高10,05811,030972
営業利益1,1041,20298
経常利益9961,104108
親会社株主に帰属する当期純利益482685203
有利子負債14,82915,9011,072

<セグメント別業績>
売上高(単位:億円)営業利益(単位:億円)
前期当期比較前期当期比較
合計10,05811,030972合計1,1041,20298
都市開発3,4613,654193都市開発586532△55
戦略投資7881,080292戦略投資152151△1
管理運営3,3713,715343管理運営123228106
不動産流通2,6302,856226不動産流通33738549
全社・消去△191△274△83全社・消去△94△95△0

イ.都市開発事業
売上高は3,654億円(対前期+5.6%)、営業利益は532億円(同△9.3%)となりました。
下段売上高内訳の「都市(賃貸オフィス)」では「Shibuya Sakura Stage」(東京都渋谷区)の新規開業、「都市(賃貸商業施設)」では、東急プラザを始めとする商業施設の一定の回復、「住宅その他」ではアセット売却の増加等により増収となった一方、「都市その他」ではアセット売却の減少、「住宅分譲」は分譲マンションの計上戸数減少等により減収となり、セグメント全体では増収減益となりました。
オフィスマーケットは、当社が数多く保有する渋谷エリアを中心に堅調に推移しております。2024年3月期末の空室率(オフィスビル・商業施設)は、4.8%と一時的に高い水準となっていますが、2023年11月に新規竣工した「Shibuya Sakura Stage」において、今後、テナント入居が順次進むことにより低下していく見込みです。「Shibuya Sakura Stage」を除く空室率(オフィスビル・商業施設)は1.1%と低水準を維持しております。
分譲マンションの販売は、引き続き底堅い需要により堅調に推移しております。当期の分譲マンションは、「HARUMI FLAG」(東京都中央区)、「ブランズタワー大阪本町」(大阪府大阪市)を新規竣工引渡物件として計上した他、完成在庫の販売も進捗しております。なお、マンションの次期売上予想に対する契約済み割合は74%(同△8P)となっております。
(億円)
前期当期比較通期予想
(11月7日公表)
対予想
売上高3,4613,6541933,806△152
営業利益586532△555284

売上高内訳(億円)
前期当期比較
都市1,9981,772△225
都市(賃貸オフィス)54756316
都市(賃貸商業施設)40342118
都市その他1,048789△259
住宅1,4631,882419
住宅分譲955895△60
住宅その他508987479

賃貸オフィス・賃貸商業施設:空室率
2021年3月期末2022年3月期末2023年3月期末2024年3月期末
1.3%1.3%1.1%4.8%

※新規竣工した「Shibuya Sakura Stage」を除く2024年3月期末の空室率:1.1%
主な開業物件(2024年3月期開業物件)
物件名称用途竣工・開業時期延床面積
Shibuya Sakura Stage
(渋谷駅桜丘口地区再開発計画)
オフィス・商業・住宅等2023年11月30日竣工255千㎡
COCONO SUSUKINO
(札幌すすきの駅前複合開発計画)
ホテル・商業・映画館等2023年11月30日開業53千㎡
Forestgate Daikanyama
(代官山町プロジェクト)
賃貸住宅・商業・オフィス等2023年10月19日開業21千㎡

住宅分譲:分譲マンション(戸)
前期当期比較
計上戸数1,3691,280△90
新規供給戸数1,310931△379
契約戸数1,5621,008△554
期末完成在庫200127△73

ロ.戦略投資事業
売上高は1,080億円(対前期+37.1%)、営業利益は151億円(同△0.8%)となりました。
下段売上高内訳の「インフラ・インダストリー」は、物流施設のアセット売却や再生可能エネルギー事業の稼働施設の増加等により、「海外事業」はインドネシアの分譲マンションの計上戸数増等により増収となりましたが、北米における費用増加等により、セグメント全体では増収減益となりました。
再生可能エネルギー事業は、稼働施設が計画通り増加する等、順調に拡大しております。また、全施設稼働後の総定格容量(持分換算前)は、1,751MW(対前期末+174MW)の規模となります。
(億円)
前期当期比較通期予想
(11月7日公表)
対予想
売上高7881,0802921,04436
営業利益152151△113912

売上高内訳(億円)
前期当期比較
インフラ・インダストリー633885252
投資運用899910
海外659530

※インフラ・インダストリー:再生可能エネルギー発電施設・物流施設等
※投資運用:REIT・ファンドの運用事業等
再生可能エネルギー発電施設
2021年3月期末2022年3月期末2023年3月期末2024年3月期末
稼働施設数(件)38666574
稼働済定格容量(MW)7308821,0341,342

※稼働済定格容量は、持分換算前の国内プロジェクトのみの容量を記載しております。
※2024年3月期末より、ルーフトップ(屋根上太陽光発電設備)を1事業として集計し、稼働済定格容量に含めております。
ハ.管理運営事業
売上高は3,715億円(対前期+10.2%)、営業利益は228億円(同+85.8%)となりました。
下段売上高内訳の「管理」は、「ビル管理」において工事や大規模物件の開業等により増収、「ウェルネス」は、東急ステイを中心に「ホテル」におけるインバウンド及び国内需要の取込みのほか、「ウェルネスその他」における東急ハーヴェストクラブの会員権販売等により増収となり、セグメント全体でも増収増益となりました。
(億円)
前期当期比較通期予想
(11月7日公表)
対予想
売上高3,3713,7153433,69223
営業利益12322810621513

売上高内訳(億円)
前期当期比較
管理2,1312,260129
マンション管理1,3121,277△35
ビル管理819982164
ウェルネス1,1031,325221
ホテル422546123
レジャー191174△17
ヘルスケア26528520
ウェルネスその他22532094
環境緑化等137130△7

※ホテル :ハーヴェストクラブ、東急ステイ、リゾートホテル等
※レジャー :ゴルフ場、スキー場等
※ヘルスケア:シニア住宅、フィットネス施設等
期末管理物件数
2021年3月期末2022年3月期末2023年3月期末2024年3月期末
マンション(戸)839,891831,603867,891845,241
ビル等 (件)1,5321,6261,6561,644

ニ.不動産流通事業
売上高は2,856億円(対前期+8.6%)、営業利益は385億円(同+14.4%)となりました。
下段売上高内訳の「売買仲介」は、活況な不動産流通市場を捉え、取扱件数、取扱高の増加により、また、「不動産販売」は、開発案件の計上増等により増収となり、セグメント全体でも増収増益となりました。
(億円)
前期当期比較通期予想
(11月7日公表)
対予想
売上高2,6302,8562262,84016
営業利益3373854936322

売上高内訳(億円)
前期当期比較
仲介1,6421,872230
売買仲介80085858
不動産販売772944172
販売受託等7069△1
賃貸住宅サービス987984△4

売買仲介
2021年3月期末2022年3月期末2023年3月期末2024年3月期末
取扱件数(件)25,63528,75029,57730,265
取扱高(億円)12,26515,78018,21320,801

※リテール、ホールセールの合計値です。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,462億円となり、前期末と比較して756億円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払△289億円等により資金減少の一方、税金等調整前当期純利益1,030億円、減価償却費446億円等により、1,565億円の資金増加となりました。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入1,109億円等の資金増加の一方、固定資産の取得△2,453億円、有価証券及び投資有価証券の取得△404億円等により、1,782億円の資金減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済△1,154億円、配当金の支払△205億円等の一方で、長期借入金の調達1,985億円等により、978億円の資金増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等はこれらの見通しとは異なることがあります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、世界的な金融引き締め、物価上昇などから不透明な状況で推移し
たものの、新型コロナウイルス感染症の収束により、社会経済活動への影響が和らぎ、インバウンド需要の寄与などもあって、緩やかな回復基調で推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループは、長期経営方針における再構築フェーズと位置付ける「中期経営計画2025」に基づき、強固で独自性のある事業ポートフォリオの構築に引き続き取り組んでまいりました。堅調な不動産市場やホテル・リゾート事業における内外需要の回復など、事業環境にも恵まれたことから、各セグメントの業績は順調に推移し、本計画の最終年度である2026年3月期のすべての財務目標を2年前倒しで達成いたしました。
財政状態については、当期末の総資産は3兆308億円で、販売用不動産への投資等が進捗し対前期末2,923億円増加、当期末の総負債についても有利子負債の増加等により、2兆2,589億円と、対前期末2,211億円増加しております。当期末の純資産については利益剰余金等が増加し、7,719億円と、対前期末712億円増加しております。財務資本戦略として、「資産のコントロール」と「負債・自己資本のコントロール」を通じて、財務規律を維持しながら、効率性を意識した利益成長を実現し、ROE向上およびEPS成長、ひいては株主価値・企業価値向上を目指します。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
・都市開発事業セグメント
都市事業では、2023年11月に竣工した「Shibuya Sakura Stage」の新規開業、東急プラザを始めとする商業施設の一定の回復の一方、アセット売却の減少により減益となりました。住宅事業では、分譲マンションの計上戸数減少の一方、賃貸住宅等のアセット売却の増加により増益、セグメント全体では増収減益となりました。
オフィスマーケットは、当社が数多く保有する渋谷エリアを中心に堅調に推移しております。2024年3月期末の空室率(オフィスビル・商業施設)は、4.8%と一時的に高い水準となっていますが、「Shibuya Sakura Stage」において、今後、テナント入居が順次進むことにより低下していく見込みです。「Shibuya Sakura Stage」を除く空室率(オフィスビル・商業施設)は1.1%と低水準を維持しております。
大型開発プロジェクトについては、「Shibuya Sakura Stage」の他、2023年10月開業の「Forestgate Daikanyama」、2023年11月開業の「COCONO SUSUKINO」などが順次開業しております。引き続き「広域渋谷圏」の内外において、複数の開発案件を進めてまいります。
商業施設の売上は、郊外施設は定常レベルに戻り安定して推移しており、都心施設もインバウンド消費等で新型コロナウイルス感染拡大前の水準に回復をしております。広域渋谷圏における文化創造・発信拠点の核となる商業施設として、2024年4月には東急プラザ原宿「ハラカド」が開業したことに加え、新たな価値提供に向けたリニューアルの実施、EC市場拡大継続など消費行動の変化に対応したリーシング活動などを進めてまいります。
分譲マンションマーケットは、住宅ローン金利動向には注視が必要ですが、実需層を中心に、当社グループのマンション販売は堅調に推移しており、2025年3月期の期初時点での分譲マンションの通期売上予想に対する契約済割合は74%となっております。「BRANZ」のブランドで首都圏や関西圏を中心に分譲マンション事業を行っており、高付加価値の再開発物件に重点を置いた事業の強化や、持続可能で心地よい暮らしと環境貢献実現のために新たな発想や仕組みを取り入れた「環境先進マンション」の開発に注力しております。建築工事費については、資材価格の高騰や慢性的な人工不足により上昇傾向にありますが、引き続き状況を注視しながら、コストコントロールを図ってまいります。
・戦略投資事業セグメント
インフラ・インダストリー事業は、物流施設のアセット売却や再生可能エネルギー事業の稼働施設の増加等により、海外事業はインドネシアの分譲マンションの計上戸数増等により増収となりましたが、北米における費用増加等により、セグメント全体では増収減益となりました。
当社グループが、近年事業規模を拡大させてきた再生可能エネルギー事業は、FIT制度によって売電価格が固定されており、景気変動等に対する影響が少なく、安定的に収益に寄与する事業です。「ReENE」のブランド名で太陽光発電所、風力発電所などの開発に注力しており、稼働案件も着実に増加しております。外部環境としては、政府が2030年度の電源構成において、再生可能エネルギーの割合を36~38%に増加させる方針に加え、2050年までに温室効果ガスの排出を0にする2050年カーボンニュートラルを掲げており、2023年11月にはCOP28がUAE・ドバイで開催され、2030年までに世界全体の再生可能エネルギーの発電容量を3倍にすることが合意されるなど、今後も市場が拡大していくと見込まれます。
再生可能エネルギー事業の重要性の高まりにより、案件の取得環境は過熱しておりますが、さらなる規模拡大に向け、開発の中心を従来の太陽光発電から風力発電にシフトし新規施設の確保・開発をすすめるとともに、PPAモデルやソーラーシェア等の新たな事業モデルによる事業領域の拡大を図っていきます。2024年3月末時点での持分換算前の定格容量は約1.8GW(国内プロジェクトのみ、開発中プロジェクト含む)で、2026年3月期には原子力発電所2基分相当となる2.1GWへ拡大させていく計画です。
物流施設は、EC市場の成長により引き続き需要拡大が見込める環境であり、再生可能エネルギーの活用やCASBEE認証取得等の環境配慮型施設など、当社グループならではの付加価値を創出し、他社との差別化を図りながら、今後も事業の拡大を進めてまいります。
海外事業においては、米国投資事業のさらなる成長、アジアにおける事業領域の拡大など、対象国を厳選した上で、グループノウハウを活用した事業機会を創出し、中長期的な「営業利益100億円体制」の構築を図ります。また、昨今の米国の政策金利上昇による影響等を注視しつつ、事業リスク低減に向けた既存事業の見直し及び収益性向上に向けた取り組みを推進してまいります。
・管理運営事業セグメント
㈱東急コミュニティーにおける管理事業では、ビル管理において工事や大規模物件の開業等により増収、東急不動産㈱のウェルネス事業では、東急ステイを中心としたホテルにおけるインバウンド及び国内需要の取込みのほか、東急ハーヴェストクラブの会員権販売等により増収となり、セグメント全体でも増収増益となりました。
管理事業における事業環境は、インフレ下での資材・労務費の継続的な上昇、労働力確保難などを課題として認識しております。重点課題としては、ストック拡大に頼った利益成長ではなく、「量」から「質」への転換及び質の向上により、生産性・収益性の改善及び事業ドメインの拡大を図ってまいります。
ウェルネス事業については、2024年3月の東急ステイのRevPARが13,609円とコロナ前の2019年3月の10,404円を大きく上回り過去最高を更新し、大幅に収益が改善しました。また、ヘルスケア事業では、㈱東急不動産が保有する㈱東急スポーツオアシスの全株式を、業界大手の㈱ルネサンスに譲渡するなど、事業ポートフォリオの改善を継続して図っております。
・不動産流通事業セグメント
引き続き活況な不動産流通市場を捉えた、売買仲介における取扱件数及び平均取扱価格の上昇、不動産販売の開発案件の計上増等により、セグメント全体で増収増益となりました。
仲介事業における事業環境は、リテール部門においては、郊外エリアでは一部で価格の頭打ち傾向がみられる一方、都心エリアにおいては取引価格の上昇が継続し、ホール部門においては、一部海外投資家の投資スタンスは慎重ながら、国内投資家の旺盛な投資意欲は継続するなど、ポジティブとネガティブ両方の材料がみられました。重点課題としては、事業間・組織間での連携を強化し、情報の最有効活用を進めること、またDX活用によるお客様への最適なサービスの提供、営業活動の効率化等を図ってまいります。
DX活用によるお客様への最適なサービスの提供を企図し、東急リバブル㈱ではパートナー会社と共同で「新築マンションレコメンドAIシステム」を開発いたしました。
特定の新築マンションの資料を請求いただいたり、モデルルームにご来場いただいた場合においても、そのお客様の多くはご購入まで至らないことが一般的です。従来はご購入までいたらなかったお客様(以下、「非購入者」といいます。)には、他の新築マンション情報を均一に一斉配信していたため、お客様のニーズに合致しない物件紹介となることもありました。
AIが東急リバブル㈱における過去の新築マンション販売データを学習し、お客様ごとに異なる希望や条件に寄り添いながら、お客様の属性なども考慮したうえで、非購入者に対して概ね2週間程度の間隔で最新のレコメンド情報をメールにて配信します。これまで十分に対応することができなかった非購入者(直近3年で累計約5万組)に対して、AIが物件紹介業務を代替することによって、お客様との接点を維持し、新たな営業機会を創出することが可能となりました。なお、スマートフォンを意識したUI(ユーザーインターフェース)により、CX(顧客体験)の向上も図っております。
東急リバブル㈱では、今後も独自のAI開発なども含めたデジタル技術の活用に取組みながら、お客様の多様なニーズに沿った、質の高いサービスの提供を進めてまいります。
ロ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「GROUP VISION 2030」で掲げた財務資本戦略として、「資産のコントロール」と「負債・自己資本のコントロール」を通じて、財務規律を維持しながら、効率性を意識した利益成長を実現し、ROE向上およびEPS成長、ひいては株主価値・企業価値向上を目指します。
「資産のコントロール」では、既存事業の効率性向上と事業ポートフォリオの最適化を進めております。既存事業の効率性向上の具体的な施策として、資産活用型事業においては、回転型事業、高効率事業の拡大、大型開発プロジェクトの着実な稼働、他人資本活用やフィー収入の拡大、資産ポートフォリオ入替、低収益資産の売却などに取り組んでいます。人財活用型事業では、規模の成長と共に労働集約型からの脱却などにより効率性向上を図ります。
「負債・自己資本のコントロール」では、財務規律を維持しながら、市況悪化時にも耐えうる財務基盤を構築し、円滑な資金調達を目的とした格付維持向上を図ります。引き続き、期間利益の積上げによりD/Eレシオを改善してまいります。
なお、当連結会計年度におけるセグメントごとの資産、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円)
都市開発戦略投資管理運営不動産流通調整額連結
財務諸表
計上額
セグメント資産1,707,893646,344420,203289,238△32,9293,030,751
有形固定資産及び無形固定資産の増加額177,29633,85122,0848,1311,059242,424

当社グループの主要な資金需要は、都市開発事業セグメントにおけるオフィスビルや商業施設、分譲マンションや賃貸住宅等の取得・開発資金、戦略投資事業セグメントにおける再生可能エネルギー発電施設、物流施設等の取得・開発資金、海外事業への出資、管理運営事業セグメントのウェルネス事業におけるリゾート施設等の取得・開発資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払△289億円等により資金減少の一方、税金等調整前当期純利益1,030億円、減価償却費446億円等により、1,565億円の資金増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入1,109億円等の資金増加の一方、固定資産の取得△2,453億円、有価証券及び投資有価証券の取得△404億円等により、1,782億円の資金減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済△1,154億円、配当金の支払△205億円等の一方で、長期借入金の調達1,985億円等により、978億円の資金増加となり、現金及び現金同等物の残高は2,462億円となりました。翌連結会計年度においても、オフィスビルや賃貸住宅、物流施設や再生可能エネルギー発電施設等への投資が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。
当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの実績及び、翌連結会計年度における予想は以下のとおりです。
(単位:億円)
2024年3月期2025年3月期
(予想)
営業活動によるキャッシュ・フロー1,5651,149
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,782△2,144
財務活動によるキャッシュ・フロー978360

(注)2025年3月期(予想)の棚卸資産への投資は、投資活動によるキャッシュ・フローに含みます。

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