訂正有価証券報告書-第6期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
財政状態
当期末の資産残高は2兆4,052億円で、現金及び預金や仕掛販売用不動産の増加等により前期末から合計2,320億円増加、当期末の負債残高についても1兆8,366億円、有利子負債の増加等から前期末から合計1,387億円増加しております。当期末の純資産残高については5,687億円、2018年10月に実施した公募増資に伴い資本剰余金及び資本金が増加し、合計934億円増加しております。
経営成績
当期の業績は、売上高9,019億円(対前期+4.1%)、営業利益802億円(同+3.5%)、経常利益707億円(同+3.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益375億円(同+6.5%)となりました。
不動産市況が堅調に推移する中、都市事業セグメントにおける投資家向けのビル等売却収益の減少や、住宅事業セグメントにおける分譲マンションの計上戸数の減少に伴う減収がありましたが、ウェルネス事業セグメントにおける新規施設の引渡し及び物件売却収益の増加、仲介事業セグメントの好調等により増収増益となりました。
<セグメント別業績>
イ.都市事業
売上高は2,564億円(対前期△4.9%)、営業利益は499億円(同△1.7%)となりました。
既存物件での賃貸収益の改善があったものの、投資家向けのビル等売却収益の減少や前期に売却した物件の逸失利益、再開発事業における費用の増加等により減収減益となりました。
なお、空室率(オフィスビル・商業施設)は0.4%と引き続き旺盛な需要に支えられ低水準を維持しております。
賃貸床面積・空室率(オフィスビル・商業施設)
ロ.住宅事業
売上高は1,214億円(対前期△1.7%)、営業利益は54億円(同△29.4%)となりました。
投資家向け賃貸住宅の売却収益の増加はあったものの、分譲マンションの計上戸数の減少に伴い減収減益となりました。販売については引き続き堅調に推移しており、マンションの次期売上予想に対する契約済み割合は54%(+22P)となっております。
なお、当期において分譲マンションは「ブランズ六番町」(東京都千代田区)、「ブランズ二子玉川テラス」(東京都世田谷区)、「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」(東京都港区)、「ブランズ天王寺国分町」(大阪府大阪市)等を計上いたしました。
ハ.管理事業
売上高は1,739億円(対前期+8.0%)、営業利益は86億円(同+4.4%)となりました。
㈱東急コミュニティーにおけるマンション及びビル等の管理ストック拡大による管理収益の増加に加え、リフォーム事業の強化・拡大を目的に設立された㈱東急Re・デザインが2017年10月から営業を開始、ビル等の工事売上が増加したこと等により増収増益となりました。
なお、2019年3月末のマンション管理ストックは831千戸(うち総合管理戸数525千戸)と着実に拡大しております。
ニ.仲介事業
売上高は1,189億円(対前期+19.6%)、営業利益は139億円(同+5.1%)となりました。
東急リバブル㈱における売買仲介については、不動産流通市場が引き続き堅調に推移する中、リテール部門を中心に取引件数・成約価格が上昇いたしました。また売買仲介の売上増加に加え、買取再販事業と投資用一棟レジデンス等の不動産販売での売上増加等により増収増益となりました。
ホ.ウェルネス事業
売上高は1,239億円(対前期+27.7%)、営業利益は79億円(同+35.1%)となりました。
別荘・会員権販売が2018年7月に開業した会員制リゾートホテルの「東急ハーヴェストクラブ軽井沢&VIALA」(長野県北佐久郡)の共有持分引渡しや物件売却の実施により増収となったことに加え、都市型ホテルの東急ステイにおける新規稼働等により増収増益となりました。
新規施設としては「東急ハーヴェストクラブ軽井沢&VIALA」のほか、8月にリゾートホテルの「ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄」(沖縄県国頭郡)が開業、東急ステイも「東急ステイ札幌」(北海道札幌市)を始めとして計5店舗が開業し、着実に事業を拡大しております。
ヘ.ハンズ事業
売上高は974億円(対前期+0.3%)、営業利益は8億円(同+83.6%)となりました。
㈱東急ハンズにおいて既存店は減収(同△2.1%)となったものの、新店の開業や費用削減により増収増益となりました。なお、新規店舗として2018年4月に「東急ハンズ国分寺店」(東京都国分寺市)、2018年11月「東急ハンズ高崎店」(群馬県高崎市)が開業、店舗網の充実に努めております。
ト.次世代・関連事業
売上高は416億円(対前期△0.3%)、9億円の営業利益となりました。
2017年10月からリフォーム事業の一部を管理事業セグメントに移管した影響等により減収となりましたが、海外事業での物件売却の増加及びインドネシアでの分譲マンションの新規計上等により増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,848億円となり、前連結会計年度末と比較して1,231億円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加△556億円、法人税等の支払△184億円等による資金減少の一方、税金等調整前当期純利益612億円、減価償却費246億円、受託販売預り金238億円等により、445億円の資金増加となりました。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却378億円等による資金増加の一方、固定資産の取得△750億円、有価証券及び投資有価証券の取得△247億円等により、△604億円の資金減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済△1,523億円、長期預り敷金保証金の返還△152億円、社債の償還△101億円等による資金減少の一方、長期借入金2,132億円、株式の発行472億円、長期預り敷金保証金の受入245億円、社債の発行200億円、自己株式の処分による収入191億円等により、1,391億円の資金増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等はこれらの見通しとは異なることがあります
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.中期経営計画の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2019年5月に中期経営計画「Value Frontier 2020 Stage2 中期経営計画2017-2020」については、下記のとおり見直しを行いました。
当連結会計年度における営業利益は802億円、親会社株主に帰属する当期純利益375億円、D/Eレシオ2.3倍、EBITDA倍率11.7倍となりました。事業全体としては、2019年度に開業を予定している渋谷フクラス(道玄坂一丁目駅前地区第一種市街地再開発事業)や2020年度竣工予定の「(仮称)竹芝地区開発計画(業務棟)」等の工事・リーシング活動が順調に進捗するなど、本計画目標値の達成に向けて順調に推移していると判断しております。
ロ.経営成績等に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、堅調な企業収益や雇用の着実な改善等を背景に緩やかな回復が続いたものの、海外経済の不確実性などから、期末にかけては輸出や生産の一部に弱さも見られました。不動産業におきましては、オフィスビル市場は、就業者数の増加等に伴う企業の活発な増床・拡張需要から、空室率の低下や賃料水準の上昇傾向が継続しております。不動産投資市場は、金融緩和による良好な資金調達環境のもと、投資家の物件取得意欲は引き続き旺盛で、厳しい物件取得競争のなか売買価格の高止まりが続き、また、分譲住宅市場は、販売価格が高値圏で推移するなかでも、都心や駅前再開発などの立地・利便性に優れた物件を中心に堅調な需要が見られました。
そのような事業環境の中、当連結会計年度の経営成績は、売上高9,019億円(対前期+4.1%)、営業利益802億円(同+3.5%)、経常利益707億円(同+3.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益375億円(同+6.5%)となりました。不動産市況が堅調に推移する中、都市事業セグメントにおける投資家向けのビル等売却収益の減少や、住宅事業セグメントにおける分譲マンションの計上戸数の減少に伴う減収がありましたが、ウェルネス事業セグメントにおける新規施設の引渡し及び物件売却収益の増加、仲介事業セグメントの好調等により増収増益となりました。
また、財政状態については、当期末の資産残高は2兆4,052億円で、現金及び預金や仕掛販売用不動産の増加等により前期末から合計2,320億円増加、当期末の負債残高についても1兆8,366億円、有利子負債の増加等から前期末から合計1,387億円増加しております。当期末の純資産残高については5,687億円、2018年10月に実施した公募増資に伴い資本剰余金及び資本金が増加し、合計934億円増加しております。
当社グループでは、2017年5月に策定した中期経営計画「Value Frontier 2020 Stage2 中期経営計画2017-2020」(以下、「本計画」といいます。)での「関与アセット拡大」および「新たな需要創出」といった基本方針のもと、事業環境の変化に対応した以下3つの成長戦略を推進しております。
成長戦略① ライフスタイル提案型の街づくり
成長戦略② 循環型再投資事業の領域拡大
成長戦略③ ストックの活用強化
本計画の2ヵ年を終了した当連結会計年度末現在において、本計画における成長戦略はおおむね計画通りに進捗していると判断しておりますが、主力事業セグメントである都市事業・住宅事業・管理事業・仲介事業における本計画の達成状況及び経営成績の状況については以下のとおりです。
・都市事業セグメント
当期の業績は、売上高は2,564億円(対前期△4.9%)、営業利益は499億円(同△1.7%)、既存物件での賃貸収益の改善があったものの、投資家向けのビル等売却収益の減少や前期に売却した物件の逸失利益、再開発事業における費用の増加等により減収減益となりました。その一方で、本計画における成長戦略①ライフスタイル提案型の街づくり(広域渋谷圏構想)にそって、2019年3月に竣工を迎えた渋谷ソラスタや2019年10月に竣工予定の渋谷フクラス等の着実な工事とリーシング等を進めました。また成長戦略②の循環型再投資事業の領域拡大についても、太陽光発電事業等の再生可能エネルギー分野や物流施設といったインフラ関連への投資を行い、本計画での成長戦略への取り組みが進捗しております。
・住宅事業セグメント
当期の業績は、売上高は1,214億円(対前期△1.7%)、営業利益は54億円(同△29.4%)、投資家向け賃貸住宅の売却収益の増加はあったものの、分譲マンションの計上戸数の減少に伴い減収減益となりましたが、住宅ブランド「BRANZ(ブランズ)」の浸透に取り組むほか、本計画における成長戦略①ライフスタイル提案型の街づくり(世代循環型の街づくり)にそって複合再開発案件などの取り組みを強化いたしました。また、成長戦略②の循環型再投資事業の領域拡大についても、2016年10月より連結子会社となった㈱学生情報センターとのシナジーを活かして学生レジデンス事業の展開を強化、成長戦略への取り組みが進捗いたしました。
・管理・仲介事業セグメント
当社グループでは、フロー型社会からストック型社会への環境変化を捉え、お客様との接点をもとにしたストックからの事業機会を最大限に取り込むべく、成長戦略③としてストックの活用強化を掲げ、管理・仲介事業の強化を図っております。
管理事業においては管理ストックの拡大を図っております。当期の業績は、売上高は1,739億円(対前期+8.0%)、営業利益は86億円(同+4.4%)となりました。㈱東急コミュニティーにおけるマンション及びビル等の管理ストック拡大による収益の増加に加え、リフォーム事業の強化・拡大を目的に設立された㈱東急Re・デザインが2017年10月から営業を開始、ビル等の完工高が増加したこと等により増収増益となりました。
仲介事業においては、東急リバブル㈱において引き続き新規店舗の出店やサービスメニューの拡充・強化に努めました。当期の業績は、売上高は1,189億円(対前期+19.6%)、営業利益は139億円(同+5.1%)となりました。不動産流通市場が引き続き堅調に推移する中、リテール部門を中心に取引件数・成約価格が上昇いたしました。また、売買仲介の売上増加に加え、買取再販事業と投資用一棟レジデンス等の不動産販売での売上増加等により増収増益となりました。
ハ.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主要な資金需要は、都市事業セグメントにおけるオフィスビルや商業施設、再生可能エネルギー施設等の取得・開発資金やウェルネス事業セグメントにおけるリゾート施設等の取得・開発資金であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
なお、当社は大規模再開発が進行中である広域渋谷圏への継続的投資を目的とし、2023年度までに3,500億円の投資計画を設定したことにより、2018年10月に公募増資等を実施いたしました。
当連結会計年度においては、オフィスビルや商業施設などの固定資産への投資や有価証券及び投資有価証券の取得といった投資活動によるキャッシュ・フローが604億円の資金減少となりましたが、営業活動によるキャッシュ・フロー445億円と借入金及び公募増資による資金調達といった財務活動によるキャッシュ・フロー1,391億円で充当し、現金等の期末残高が1,848億円となりました。
また、来期においても都市事業セグメントにおいて渋谷再開発計画の建築工事金をはじめとしたオフィスビルや商業施設等への投資が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
財政状態
当期末の資産残高は2兆4,052億円で、現金及び預金や仕掛販売用不動産の増加等により前期末から合計2,320億円増加、当期末の負債残高についても1兆8,366億円、有利子負債の増加等から前期末から合計1,387億円増加しております。当期末の純資産残高については5,687億円、2018年10月に実施した公募増資に伴い資本剰余金及び資本金が増加し、合計934億円増加しております。
経営成績
当期の業績は、売上高9,019億円(対前期+4.1%)、営業利益802億円(同+3.5%)、経常利益707億円(同+3.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益375億円(同+6.5%)となりました。
不動産市況が堅調に推移する中、都市事業セグメントにおける投資家向けのビル等売却収益の減少や、住宅事業セグメントにおける分譲マンションの計上戸数の減少に伴う減収がありましたが、ウェルネス事業セグメントにおける新規施設の引渡し及び物件売却収益の増加、仲介事業セグメントの好調等により増収増益となりました。
| (億円) | |||
| 前期 | 当期 | 比較 | |
| 売上高 | 8,661 | 9,019 | 358 |
| 営業利益 | 775 | 802 | 27 |
| 経常利益 | 687 | 707 | 21 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 352 | 375 | 23 |
| 有利子負債 | 12,104 | 12,898 | 794 |
<セグメント別業績>
| 売上高 | (億円) | 営業利益 | (億円) | |||||
| 前期 | 当期 | 比較 | 前期 | 当期 | 比較 | |||
| 合計 | 8,661 | 9,019 | 358 | 合計 | 775 | 802 | 27 | |
| 都市 | 2,698 | 2,564 | △133 | 都市 | 507 | 499 | △9 | |
| 住宅 | 1,235 | 1,214 | △21 | 住宅 | 76 | 54 | △22 | |
| 管理 | 1,609 | 1,739 | 130 | 管理 | 82 | 86 | 4 | |
| 仲介 | 993 | 1,189 | 195 | 仲介 | 132 | 139 | 7 | |
| ウェルネス | 970 | 1,239 | 269 | ウェルネス | 58 | 79 | 20 | |
| ハンズ | 971 | 974 | 3 | ハンズ | 4 | 8 | 3 | |
| 次世代・関連 | 417 | 416 | △1 | 次世代・関連 | △22 | 9 | 32 | |
| 全社・消去 | △233 | △316 | △83 | 全社・消去 | △63 | △71 | △8 |
イ.都市事業
売上高は2,564億円(対前期△4.9%)、営業利益は499億円(同△1.7%)となりました。
既存物件での賃貸収益の改善があったものの、投資家向けのビル等売却収益の減少や前期に売却した物件の逸失利益、再開発事業における費用の増加等により減収減益となりました。
なお、空室率(オフィスビル・商業施設)は0.4%と引き続き旺盛な需要に支えられ低水準を維持しております。
| (億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | |
| 売上高 | 2,698 | 2,564 | △133 |
| 営業利益 | 507 | 499 | △9 |
| 売上高内訳 | (億円) | ||
| 前期 | 当期 | 比較 | |
| 賃貸(オフィスビル) | 379 | 368 | △11 |
| 賃貸(商業施設) | 429 | 415 | △14 |
| 資産運用等 | 1,073 | 899 | △175 |
| 住宅賃貸等 | 816 | 882 | 66 |
賃貸床面積・空室率(オフィスビル・商業施設)
| 2016年3月期末 | 2017年3月期末 | 2018年3月期末 | 2019年3月期末 | |
| 賃貸床面積(㎡) | 975,792 | 892,854 | 910,774 | 883,975 |
| 空室率 | 0.9% | 2.0% | 0.5% | 0.4% |
ロ.住宅事業
売上高は1,214億円(対前期△1.7%)、営業利益は54億円(同△29.4%)となりました。
投資家向け賃貸住宅の売却収益の増加はあったものの、分譲マンションの計上戸数の減少に伴い減収減益となりました。販売については引き続き堅調に推移しており、マンションの次期売上予想に対する契約済み割合は54%(+22P)となっております。
なお、当期において分譲マンションは「ブランズ六番町」(東京都千代田区)、「ブランズ二子玉川テラス」(東京都世田谷区)、「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」(東京都港区)、「ブランズ天王寺国分町」(大阪府大阪市)等を計上いたしました。
| (億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | 通期予想 | 対予想 | ||
| 売上高 | 1,235 | 1,214 | △21 | 1,245 | △31 | |
| 営業利益 | 76 | 54 | △22 | 50 | 4 |
| 売上高内訳 | (消去前・億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | |||
| マンション | 1,627戸 | 955 | 1,266戸 | 861 | △94 |
| 戸建 | 71戸 | 31 | 111戸 | 22 | △9 |
| その他 | - | 250 | - | 331 | 81 |
| 供給販売戸数 |
| 前期 | 当期 | 完成在庫数 | ||||
| 新規供給 | 契約戸数 | 新規供給 | 契約戸数 | 2018年3月期末 | 2019年3月期末 | |
| マンション | 1,491戸 | 1,394戸 | 1,598戸 | 1,680戸 | 629戸 | 497戸 |
| 戸建 | 74戸 | 91戸 | 56戸 | 59戸 | 6戸 | 7戸 |
ハ.管理事業
売上高は1,739億円(対前期+8.0%)、営業利益は86億円(同+4.4%)となりました。
㈱東急コミュニティーにおけるマンション及びビル等の管理ストック拡大による管理収益の増加に加え、リフォーム事業の強化・拡大を目的に設立された㈱東急Re・デザインが2017年10月から営業を開始、ビル等の工事売上が増加したこと等により増収増益となりました。
なお、2019年3月末のマンション管理ストックは831千戸(うち総合管理戸数525千戸)と着実に拡大しております。
| (億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | 通期予想 | 対予想 | ||
| 売上高 | 1,609 | 1,739 | 130 | 1,742 | △3 | |
| 営業利益 | 82 | 86 | 4 | 84 | 2 |
| 売上高内訳 | (億円) | ||
| 前期 | 当期 | 比較 | |
| マンション | 1,116 | 1,173 | 57 |
| ビル等 | 493 | 566 | 72 |
| 期末管理物件数 | ||||
| 2016年3月期末 | 2017年3月期末 | 2018年3月期末 | 2019年3月期末 | |
| マンション(戸) | 715,660 | 741,624 | 822,231 | 831,684 |
| ビル (件) | 1,453 | 1,483 | 1,500 | 1,540 |
ニ.仲介事業
売上高は1,189億円(対前期+19.6%)、営業利益は139億円(同+5.1%)となりました。
東急リバブル㈱における売買仲介については、不動産流通市場が引き続き堅調に推移する中、リテール部門を中心に取引件数・成約価格が上昇いたしました。また売買仲介の売上増加に加え、買取再販事業と投資用一棟レジデンス等の不動産販売での売上増加等により増収増益となりました。
| (億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | 通期予想 | 対予想 | ||
| 売上高 | 993 | 1,189 | 195 | 1,080 | 109 | |
| 営業利益 | 132 | 139 | 7 | 140 | △1 |
| 売上高内訳 | (億円) | ||
| 前期 | 当期 | 比較 | |
| 売買仲介 | 549 | 577 | 28 |
| 販売受託 | 27 | 33 | 7 |
| 不動産販売 | 390 | 557 | 167 |
| その他 | 27 | 21 | △6 |
ホ.ウェルネス事業
売上高は1,239億円(対前期+27.7%)、営業利益は79億円(同+35.1%)となりました。
別荘・会員権販売が2018年7月に開業した会員制リゾートホテルの「東急ハーヴェストクラブ軽井沢&VIALA」(長野県北佐久郡)の共有持分引渡しや物件売却の実施により増収となったことに加え、都市型ホテルの東急ステイにおける新規稼働等により増収増益となりました。
新規施設としては「東急ハーヴェストクラブ軽井沢&VIALA」のほか、8月にリゾートホテルの「ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄」(沖縄県国頭郡)が開業、東急ステイも「東急ステイ札幌」(北海道札幌市)を始めとして計5店舗が開業し、着実に事業を拡大しております。
| (億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | 通期予想 | 対予想 | ||
| 売上高 | 970 | 1,239 | 269 | 1,247 | △8 | |
| 営業利益 | 58 | 79 | 20 | 76 | 2 |
| 売上高内訳 | (億円) | |||
| 前期 | 当期 | 比較 | ||
| リゾート運営 | 363 | 373 | 10 | (ゴルフ場、ハーヴェストクラブ、スキー場等) |
| オアシス | 171 | 179 | 8 | (フィットネスクラブ等) |
| シニア住宅 | 75 | 79 | 4 | |
| 東急ステイ | 106 | 133 | 27 | (都市型ホテル) |
| 福利厚生代行 | 92 | 97 | 5 | |
| 別荘・会員権販売 | 25 | 219 | 194 | |
| その他 | 138 | 159 | 22 | |
ヘ.ハンズ事業
売上高は974億円(対前期+0.3%)、営業利益は8億円(同+83.6%)となりました。
㈱東急ハンズにおいて既存店は減収(同△2.1%)となったものの、新店の開業や費用削減により増収増益となりました。なお、新規店舗として2018年4月に「東急ハンズ国分寺店」(東京都国分寺市)、2018年11月「東急ハンズ高崎店」(群馬県高崎市)が開業、店舗網の充実に努めております。
| (億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | 通期予想 | 対予想 | ||
| 売上高 | 971 | 974 | 3 | 987 | △13 | |
| 営業利益 | 4 | 8 | 3 | 7 | 0 |
ト.次世代・関連事業
売上高は416億円(対前期△0.3%)、9億円の営業利益となりました。
2017年10月からリフォーム事業の一部を管理事業セグメントに移管した影響等により減収となりましたが、海外事業での物件売却の増加及びインドネシアでの分譲マンションの新規計上等により増益となりました。
| (億円) |
| 前期 | 当期 | 比較 | 通期予想 | 対予想 | ||
| 売上高 | 417 | 416 | △1 | 491 | △76 | |
| 営業利益 | △22 | 9 | 32 | 9 | 0 |
| 売上高内訳 | (億円) | ||
| 前期 | 当期 | 比較 | |
| リフォーム・注文住宅 | 263 | 194 | △69 |
| 造園建設 | 120 | 130 | 10 |
| 海外事業等 | 34 | 93 | 59 |
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,848億円となり、前連結会計年度末と比較して1,231億円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加△556億円、法人税等の支払△184億円等による資金減少の一方、税金等調整前当期純利益612億円、減価償却費246億円、受託販売預り金238億円等により、445億円の資金増加となりました。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却378億円等による資金増加の一方、固定資産の取得△750億円、有価証券及び投資有価証券の取得△247億円等により、△604億円の資金減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済△1,523億円、長期預り敷金保証金の返還△152億円、社債の償還△101億円等による資金減少の一方、長期借入金2,132億円、株式の発行472億円、長期預り敷金保証金の受入245億円、社債の発行200億円、自己株式の処分による収入191億円等により、1,391億円の資金増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等はこれらの見通しとは異なることがあります
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.中期経営計画の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2019年5月に中期経営計画「Value Frontier 2020 Stage2 中期経営計画2017-2020」については、下記のとおり見直しを行いました。
| 2020年度目標 (策定当初) | 2020年度目標 (見直し後) | 2018年度 (実績) | ||
| 営業利益 | 930億円 | 950億円 | 802億円 | |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 420億円 | 500億円 | 375億円 | |
| D/Eレシオ※1 | 2.3倍程度 | 2.3倍以下 | 2.3倍 | |
| EBITDA倍率※2 | 10倍水準 | 10倍水準 | 11.7倍 | |
| EPS※3 | - | 69.53円 | 56.84円 | |
| ROE※4 | - | 8.0%超 | 7.3% |
| ※1. | D/Eレシオ | 有利子負債/自己資本 |
| ※2. | EBITDA倍率 | 有利子負債/EBITDA(償却前営業利益) |
| ※3. | EPS | 1株当たり当期純利益 |
| ※4. | ROE | 自己資本利益率 |
当連結会計年度における営業利益は802億円、親会社株主に帰属する当期純利益375億円、D/Eレシオ2.3倍、EBITDA倍率11.7倍となりました。事業全体としては、2019年度に開業を予定している渋谷フクラス(道玄坂一丁目駅前地区第一種市街地再開発事業)や2020年度竣工予定の「(仮称)竹芝地区開発計画(業務棟)」等の工事・リーシング活動が順調に進捗するなど、本計画目標値の達成に向けて順調に推移していると判断しております。
ロ.経営成績等に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、堅調な企業収益や雇用の着実な改善等を背景に緩やかな回復が続いたものの、海外経済の不確実性などから、期末にかけては輸出や生産の一部に弱さも見られました。不動産業におきましては、オフィスビル市場は、就業者数の増加等に伴う企業の活発な増床・拡張需要から、空室率の低下や賃料水準の上昇傾向が継続しております。不動産投資市場は、金融緩和による良好な資金調達環境のもと、投資家の物件取得意欲は引き続き旺盛で、厳しい物件取得競争のなか売買価格の高止まりが続き、また、分譲住宅市場は、販売価格が高値圏で推移するなかでも、都心や駅前再開発などの立地・利便性に優れた物件を中心に堅調な需要が見られました。
そのような事業環境の中、当連結会計年度の経営成績は、売上高9,019億円(対前期+4.1%)、営業利益802億円(同+3.5%)、経常利益707億円(同+3.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益375億円(同+6.5%)となりました。不動産市況が堅調に推移する中、都市事業セグメントにおける投資家向けのビル等売却収益の減少や、住宅事業セグメントにおける分譲マンションの計上戸数の減少に伴う減収がありましたが、ウェルネス事業セグメントにおける新規施設の引渡し及び物件売却収益の増加、仲介事業セグメントの好調等により増収増益となりました。
また、財政状態については、当期末の資産残高は2兆4,052億円で、現金及び預金や仕掛販売用不動産の増加等により前期末から合計2,320億円増加、当期末の負債残高についても1兆8,366億円、有利子負債の増加等から前期末から合計1,387億円増加しております。当期末の純資産残高については5,687億円、2018年10月に実施した公募増資に伴い資本剰余金及び資本金が増加し、合計934億円増加しております。
当社グループでは、2017年5月に策定した中期経営計画「Value Frontier 2020 Stage2 中期経営計画2017-2020」(以下、「本計画」といいます。)での「関与アセット拡大」および「新たな需要創出」といった基本方針のもと、事業環境の変化に対応した以下3つの成長戦略を推進しております。
成長戦略① ライフスタイル提案型の街づくり
成長戦略② 循環型再投資事業の領域拡大
成長戦略③ ストックの活用強化
本計画の2ヵ年を終了した当連結会計年度末現在において、本計画における成長戦略はおおむね計画通りに進捗していると判断しておりますが、主力事業セグメントである都市事業・住宅事業・管理事業・仲介事業における本計画の達成状況及び経営成績の状況については以下のとおりです。
・都市事業セグメント
当期の業績は、売上高は2,564億円(対前期△4.9%)、営業利益は499億円(同△1.7%)、既存物件での賃貸収益の改善があったものの、投資家向けのビル等売却収益の減少や前期に売却した物件の逸失利益、再開発事業における費用の増加等により減収減益となりました。その一方で、本計画における成長戦略①ライフスタイル提案型の街づくり(広域渋谷圏構想)にそって、2019年3月に竣工を迎えた渋谷ソラスタや2019年10月に竣工予定の渋谷フクラス等の着実な工事とリーシング等を進めました。また成長戦略②の循環型再投資事業の領域拡大についても、太陽光発電事業等の再生可能エネルギー分野や物流施設といったインフラ関連への投資を行い、本計画での成長戦略への取り組みが進捗しております。
・住宅事業セグメント
当期の業績は、売上高は1,214億円(対前期△1.7%)、営業利益は54億円(同△29.4%)、投資家向け賃貸住宅の売却収益の増加はあったものの、分譲マンションの計上戸数の減少に伴い減収減益となりましたが、住宅ブランド「BRANZ(ブランズ)」の浸透に取り組むほか、本計画における成長戦略①ライフスタイル提案型の街づくり(世代循環型の街づくり)にそって複合再開発案件などの取り組みを強化いたしました。また、成長戦略②の循環型再投資事業の領域拡大についても、2016年10月より連結子会社となった㈱学生情報センターとのシナジーを活かして学生レジデンス事業の展開を強化、成長戦略への取り組みが進捗いたしました。
・管理・仲介事業セグメント
当社グループでは、フロー型社会からストック型社会への環境変化を捉え、お客様との接点をもとにしたストックからの事業機会を最大限に取り込むべく、成長戦略③としてストックの活用強化を掲げ、管理・仲介事業の強化を図っております。
管理事業においては管理ストックの拡大を図っております。当期の業績は、売上高は1,739億円(対前期+8.0%)、営業利益は86億円(同+4.4%)となりました。㈱東急コミュニティーにおけるマンション及びビル等の管理ストック拡大による収益の増加に加え、リフォーム事業の強化・拡大を目的に設立された㈱東急Re・デザインが2017年10月から営業を開始、ビル等の完工高が増加したこと等により増収増益となりました。
仲介事業においては、東急リバブル㈱において引き続き新規店舗の出店やサービスメニューの拡充・強化に努めました。当期の業績は、売上高は1,189億円(対前期+19.6%)、営業利益は139億円(同+5.1%)となりました。不動産流通市場が引き続き堅調に推移する中、リテール部門を中心に取引件数・成約価格が上昇いたしました。また、売買仲介の売上増加に加え、買取再販事業と投資用一棟レジデンス等の不動産販売での売上増加等により増収増益となりました。
ハ.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主要な資金需要は、都市事業セグメントにおけるオフィスビルや商業施設、再生可能エネルギー施設等の取得・開発資金やウェルネス事業セグメントにおけるリゾート施設等の取得・開発資金であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
なお、当社は大規模再開発が進行中である広域渋谷圏への継続的投資を目的とし、2023年度までに3,500億円の投資計画を設定したことにより、2018年10月に公募増資等を実施いたしました。
当連結会計年度においては、オフィスビルや商業施設などの固定資産への投資や有価証券及び投資有価証券の取得といった投資活動によるキャッシュ・フローが604億円の資金減少となりましたが、営業活動によるキャッシュ・フロー445億円と借入金及び公募増資による資金調達といった財務活動によるキャッシュ・フロー1,391億円で充当し、現金等の期末残高が1,848億円となりました。
また、来期においても都市事業セグメントにおいて渋谷再開発計画の建築工事金をはじめとしたオフィスビルや商業施設等への投資が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。