有価証券報告書-第8期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/25 14:03
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の決算数値は、変更前のセグメント区分で記載しています。
① 財政状態及び経営成績の状況
財政状態
当連結会計年度末の資産残高は2兆6,523億円となりました。資産の部では、販売用不動産の増加や開発中のプロジェクトの進捗による固定資産の増加等から、前連結会計年度末から合計1,649億円増加しました。当連結会計年度末の負債残高については2兆436億円となり、有利子負債の増加等から前連結会計年度末から合計1,504億円増加しております。当連結会計年度末の純資産残高については6,087億円となり、利益剰余金等の増加により、前連結会計年度末から合計145億円増加しております。
経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2020年4月に日本国内で緊急事態宣言が発出され、外出自粛や訪日外国人の大幅な減少等により、経済活動が制限され甚大な影響を受けました。緊急事態宣言の解除に伴い、経済は持ち直しつつありましたが、引き続き外出を控える動きや渡航制限、さらには感染の再拡大に伴う2021年1月の緊急事態宣言の再発出等、終息時期の見通しが立たない中、経済全体の先行きは現在も不透明な状況が続いています。
こうした環境下で、当社グループにおいては、主に第1四半期連結会計期間中は商業施設・運営施設・営業店舗の臨時休業や営業時間の短縮等により、全セグメントの事業活動に大きな制約が生じました。緊急事態宣言解除後は、順次営業を再開し、第2四半期連結会計期間以降、政府による各種政策等により、業績は回復基調にあるものの、新型コロナウイルス感染再拡大による外出を控える動き等、影響が続きました。
当連結会計年度の業績は、都市事業は開発プロジェクトの新規稼働、投資家向けのビル等売却収益の増加、再生可能エネルギー事業の稼働案件の増加等により増収増益となったものの、ウェルネス事業やハンズ事業を中心に新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け、売上高9,077億円(対前期△5.8%)、営業利益565億円(同△28.7%)、経常利益466億円(同△31.0%)、特別損失として新型コロナウイルス感染症による損失等を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益217億円(同△43.9%)で減収減益となりました。
(単位:億円)
前期当期比較
売上高9,6329,077△555
営業利益793565△228
経常利益675466△209
親会社株主に帰属する当期純利益386217△169
有利子負債13,61014,7881,177

<セグメント別業績>
売上高(単位:億円)営業利益(単位:億円)
前期当期比較前期当期比較
合計9,6329,077△555合計793565△228
都市2,9263,049123都市52555025
住宅1,3631,463100住宅8584△1
管理1,9081,848△60管理8766△21
仲介1,3141,284△30仲介152123△29
ウェルネス1,145876△268ウェルネス35△114△149
ハンズ966632△334ハンズ2△44△47
次世代・関連352167△186次世代・関連△14△28△14
全社・消去△343△242101全社・消去△81△738

イ.都市事業
売上高は3,049億円(対前期+4.2%)、営業利益は550億円(同+4.7%)となりました。
第1四半期連結会計期間は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、東急プラザを始めとする当社グループの主要な商業施設において休館し、それに伴い一部のテナントに対してテナント支援のための賃料減免を実施しました。緊急事態宣言解除後も営業時間の短縮や、新型コロナウイルス感染拡大による外出を控える動きが長期化する等、第2四半期連結会計期間以降においても事業活動に影響を受けましたが、開発プロジェクトの新規稼働、投資家向けビル等売却収益の増加、再生可能エネルギー事業の稼働案件の増加等により増収増益となりました。
テレワーク等の働き方の多様化によるオフィスビル需要縮小等が懸念されておりますが、空室率(オフィスビル・商業施設)は1.3%と低水準を維持しております。
なお、新規開業物件の「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」(東京都港区)は、2020年9月に満室で開業しました。また、再生可能エネルギー事業は稼働施設が計画通り増加する等、順調な進捗となっております。
(単位:億円)
前期当期比較通期予想
(11月9日公表)
対予想
売上高2,9263,0491233,00049
営業利益5255502550050

売上高内訳(単位:億円)
前期当期比較
賃貸(オフィスビル)40546157
賃貸(商業施設)429376△53
資産運用等1,1231,297174(投資家向けのビル等売却、資産運用事業、再生可能エネルギー事業、物流施設事業等)
住宅賃貸等969915△54

賃貸床面積・空室率(オフィスビル・商業施設)
2018年3月期末2019年3月期末2020年3月期末2021年3月期末
賃貸床面積(㎡)910,774883,975920,9351,003,926
空室率0.5%0.4%0.6%1.3%

再生可能エネルギー発電施設
2019年3月期末2020年3月期末2021年3月期末
稼働施設数(件)163038
定格容量(MW)246487730

※定格容量は、稼働済み発電施設の持分換算前の容量を記載しております。
ロ.住宅事業
売上高は1,463億円(対前期+7.3%)、営業利益は84億円(同△1.3%)となりました。
分譲マンションの計上戸数の増加等により増収の一方、販売費用の増加等により減益となりました。販売については堅調に推移しており、マンションの次期売上予想に対する契約済み割合は54%(+4P)となっております。
なお、当期において分譲マンションは「ブランズタワー大船」(神奈川県横浜市)、「コスギ サード アヴェニュー ザ・レジデンス」(神奈川県川崎市)、「ブランズシティあざみ野」(神奈川県横浜市)、「ブランズシティ蓮田」(埼玉県蓮田市)等を計上いたしました。
(単位:億円)

前期当期比較通期予想
(11月9日公表)
対予想
売上高1,3631,4631001,40063
営業利益8584△15529

売上高内訳(単位:億円)

前期当期比較
マンション1,680戸9611,777戸1,06099
戸建17戸7--△7
その他-396-4037

供給販売戸数

前期当期完成在庫数
新規供給契約戸数新規供給契約戸数2020年3月期末2021年3月期末
マンション2,260戸2,008戸1,797戸1,767戸453戸827戸
戸建9戸16戸----

※完成在庫数は、未供給住戸を含んで記載しております。
ハ.管理事業
売上高は1,848億円(対前期△3.1%)、営業利益は66億円(同△24.2%)となりました。
ビル管理業務は、「渋谷フクラス」、「渋谷ソラスタ」、「渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)」、「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」等が寄与した一方で、新型コロナウイルス感染拡大による営業活動の自粛に伴う工事受注減や前年の大型ビル工事の反動等工事の減により、減収減益となりました。なお、当期より㈱東急ホームズの新築工事請負事業は、次世代・関連事業セグメントから移管されており、下記売上高内訳では「マンション」に含まれております。
また、2021年3月末のマンション管理ストックは840千戸(うち総合管理戸数526千戸)となっております。
(単位:億円)

前期当期比較通期予想
(11月9日公表)
対予想
売上高1,9081,848△601,850△2
営業利益8766△21606

売上高内訳(単位:億円)
前期当期比較
マンション1,2581,227△31
ビル等650621△29

期末管理物件数
2018年3月期末2019年3月期末2020年3月期末2021年3月期末
マンション(戸)822,231831,684829,533839,891
ビル (件)1,5001,5401,5611,532

ニ.仲介事業
売上高は1,284億円(対前期△2.3%)、営業利益は123億円(同△19.1%)となりました。
東急リバブル㈱における売買仲介は、第1四半期連結会計期間の新型コロナウイルス感染拡大に伴う、店舗の休業や営業時間短縮等による取引件数の減少で減収、前期における不動産販売の高利益率物件売却の反動減等により、減益となりました。
なお、不動産流通市場は回復基調にあり、第4四半期連結会計期間は売買仲介のリテール部門・ホールセール部門ともに前年を上回る取引件数となっています。
(単位:億円)

前期当期比較通期予想
(11月9日公表)
対予想
売上高1,3141,284△301,20084
営業利益152123△299528

売上高内訳(単位:億円)
前期当期比較
売買仲介598556△42
販売受託33407
不動産販売6646684
その他20211

ホ.ウェルネス事業
売上高は876億円(対前期△23.4%)、営業損失は114億円となりました。
当セグメントは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を最も大きく受けました。第1四半期連結会計期間においては、東急ステイ、東急スポーツオアシス、ハーヴェストクラブ等の運営施設の休業、営業時間の短縮や需要の減退等がありました。第2四半期連結会計期間以降は、回復基調にあるものの、新型コロナウイルス感染拡大による外出を控える動きが長期化、また第4四半期連結会計期間は、緊急事態宣言の再発出により、スキー、東急ステイ、東急スポーツオアシス等の需要の減退等、減収減益となりました。
リゾートホテルの新規施設として、2020年11月に「nol kyoto sanjo」(京都府京都市)が開業しました。また、シニア住宅の新規施設として、2020年7月に「グランクレール芝浦」(東京都港区)、9月に「グランクレール立川」(東京都立川市)が開業、9月に「光が丘パークヴィラ」(東京都練馬区)の増築工事が完成し、サービスを開始いたしました。
またホテル事業は、「デイユースプラン」や「ワーケーションプラン」等の国内需要の取り込み強化や、スマートチェックイン等の省人化による費用削減等、収益構造の見直しを図っております。
(単位:億円)

前期当期比較通期予想
(11月9日公表)
対予想
売上高1,145876△268900△24
営業利益35△114△149△12511

売上高内訳(単位:億円)
前期当期比較
リゾート運営418307△111(ゴルフ場、ハーヴェストクラブ、スキー場、リゾートホテル等)
オアシス187138△49(フィットネスクラブ等)
シニア住宅9795△2
東急ステイ14356△86(都市型ホテル)
福利厚生代行10198△3
販売1101112
その他9070△20

ヘ.ハンズ事業
売上高は632億円(対前期△34.6%)、営業損失は44億円となりました。
第1四半期連結会計期間においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う店舗の休業や営業時間の短縮等の影響を受けました。第2四半期連結会計期間以降は、回復基調にあるものの、引き続き店舗の営業時間の短縮や、新型コロナウイルス感染拡大による外出を控える動きが長期化、また第4四半期連結会計期間は、緊急事態宣言の再発出により、全国的な客数減少等が影響し、減収減益となりました。なお「新しい生活様式」による生活スタイルの変化に対応するため、EC事業等の強化の他、営業費用の削減等にも取り組んでいます。
店舗編成の見直しに伴い、「東急ハンズ三宮店」(兵庫県神戸市)の閉店等、低収益店舗の整理を行いました。一方で新規店舗として、2020年9月「ハンズビーグランエミオ所沢店」(埼玉県所沢市)、2020年11月フランチャイズ形態の「東急ハンズ宮崎店」(宮崎県宮崎市)と、より好立地へのリプレイスを行った「東急ハンズ心斎橋店」(大阪府大阪市)が開業いたしました。
(単位:億円)

前期当期比較通期予想
(11月9日公表)
対予想
売上高966632△334700△68
営業利益2△44△47△35△9

ト.次世代・関連事業
売上高は167億円(対前期△52.7%)、営業損失は28億円となりました。
海外事業では、インドネシアの分譲マンション「BRANZ SIMATUPANG」や「BRANZ BSD」等の計上戸数減等により、減収減益となりました。国内同様、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、マンションギャラリーを一時営業休止、営業再開後も来場制限を行う等、事業活動に影響を受けております。
なお、㈱東急ホームズの注文住宅事業は前期をもって終了し、新築工事請負事業は当期より管理事業セグメントに移管しております。
(単位:億円)

前期当期比較通期予想
(11月9日公表)
対予想
売上高352167△18615017
営業利益△14△28△14△357

売上高内訳(単位:億円)
前期当期比較
注文住宅86-△86
造園建設134121△13
海外事業等13346△87

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,895億円となり、前連結会計年度末と比較して925億円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払△123億円により資金減少の一方、税金等調整前当期純利益418億円、減価償却費398億円等による資金増加により、1,004億円の資金増加となりました。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還270億円等の資金増加の一方、固定資産の取得△1,003億円、有価証券及び投資有価証券の取得△404億円等により、△1,160億円の資金減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済△1,141億円、コマーシャル・ペーパーの減少△900億円、社債の償還△200億円等による資金減少の一方、長期借入金の調達2,496億円、社債の発行900億円等により、1,083億円の資金増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等はこれらの見通しとは異なることがあります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2020年4月に日本国内で緊急事態宣言が発出され、外出自粛や訪日外国人の大幅な減少等により、経済活動が制限され甚大な影響を受けました。緊急事態宣言の解除に伴い、経済は持ち直しつつありましたが、引き続き外出を控える動きや渡航制限、さらには感染の再拡大に伴う2021年1月の緊急事態宣言の再発出等、終息時期の見通しが立たない中、経済全体の先行きは現在も不透明な状況が続いています。
こうした環境下で、当社グループにおいては、主に第1四半期連結会計期間中は商業施設・運営施設・営業店舗の臨時休業や営業時間の短縮等により、全セグメントの事業活動に大きな制約が生じました。緊急事態宣言解除後は、順次営業を再開し、第2四半期連結会計期間以降、政府による各種政策等により、業績は回復基調にあるものの、新型コロナウイルス感染再拡大による外出を控える動き等、影響が続きました。
不動産業におきましては、オフィス市場は、テレワーク等の普及によりオフィス需要の減退が不安視されておりましたが、当社ポートフォリオにおいては空室率及び賃料に大きな影響は見られていないものの、引き続き企業業績の動向には注視が必要です。投資家向け売買マーケット市場では、アセットによる濃淡はあるものの、買主の旺盛な需要や低金利を背景に売買マーケットの活況は継続しております。市況の変動に十分注視が必要ですが、当社グループではBSマネジメントを意識した売却活動を推進してまいります。分譲住宅市場では、実需を中心に新型コロナウイルス発生前の水準に回復しております。コロナ禍による在宅勤務等の経験が、住まいについて再検討をする要因となっていることが市況回復要因の1つになっていると考えられます。一方、ホテルなどのBtoC事業では新型コロナウイルスの影響を受けており、インバウンドの回復には時間を要するため、国内需要の取り込み強化と、運営効率向上及びコスト構造改革に引き続き注力してまいります。
当連結会計年度の業績は、都市事業は開発プロジェクトの新規稼働、投資家向けのビル等売却収益の増加、再生可能エネルギー事業の稼働案件の増加等により増収増益となったものの、ウェルネス事業やハンズ事業を中心に新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け、売上高9,077億円(対前期△5.8%)、営業利益565億円(同△28.7%)、経常利益466億円(同△31.0%)、特別損失として新型コロナウイルス感染症による損失等を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益217億円(同△43.9%)で減収減益となりました。
また、財政状態については、当期末の資産残高は2兆6,523億円で、販売用不動産の増加や開発中プロジェクトの進捗による固定資産の増加等から、対前期末1,649億円増加、当期末の負債残高についても2兆436億円、有利子負債の増加等から、対前期末1,504億円増加しております。当期末の純資産残高については6,087億円、利益剰余金等が増加し、対前期末145億円増加しております。
当社グループでは、2017年5月に策定した中期経営計画「Value Frontier 2020 Stage2 中期経営計画2017-2020」での「関与アセット拡大」及び「新たな需要創出」といった基本方針のもと、事業環境の変化に対応した以下3つの成長戦略を推進してまいりました。
成長戦略① ライフスタイル提案型の街づくり
成長戦略② 循環型再投資事業の領域拡大
成長戦略③ ストックの活用強化
本計画を終了した当連結会計年度末において、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受け、最終年度の財務目標は未達成となりましたが、渋谷再開発や「東京ポートシティ竹芝」など大型プロジェクトの稼働による賃貸事業基盤の拡充や再生可能エネルギー事業などインフラビジネスの成長、仲介・管理事業などノンアセット型事業の成長など、一定の成果を得ることができました。各事業セグメントにおける本計画の達成状況及び経営成績の状況については以下のとおりです。
・都市事業セグメント
第1四半期連結会計期間は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、東急プラザを始めとする当社グループの主要な商業施設において休館し、それに伴い一部のテナントに対してテナント支援のための賃料減免を実施しました。緊急事態宣言解除後も営業時間の短縮や、新型コロナウイルス感染拡大による外出を控える動きが長期化する等、第2四半期連結会計期間以降においても事業活動に影響を受けましたが、当連結会計年度の業績は、開発プロジェクトの新規稼働、投資家向けビル等売却収益の増加、再生可能エネルギー事業の稼働案件の増加等により増収増益となりました。
また当連結会計年度は、当社グループ最大規模となる「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」が2020年9月に満室で開業する等、開発中の大型プロジェクトを着実に進捗させることができました。また成長戦略②の循環型再投資事業の領域拡大についても、再生可能エネルギー施設や物流施設といったインフラ関連物件が複数竣工し、本計画での成長戦略への取り組みが進捗しております。
・住宅事業セグメント
当連結会計年度の業績は、分譲マンションの計上戸数の増加等により増収の一方、販売費用の増加等により減益となりました。
住宅ブランド「BRANZ(ブランズ)」の浸透に取り組むほか、本計画における成長戦略①ライフスタイル提案型の街づくり(世代循環型の街づくり)として、複合再開発案件の「ブランズタワー大船」が竣工いたしました。また、成長戦略②の循環型再投資事業の領域拡大についても、2016年10月より連結子会社となった㈱学生情報センターとのシナジーを活かして学生レジデンスの開発事業も強化し、成長戦略への取り組みが進捗いたしました。
・管理事業セグメント
当連結会計年度の業績は、㈱東急コミュニティーにおけるビル管理業務では、「渋谷フクラス」、「渋谷ソラスタ」、「渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)」、「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」等が寄与した一方で、新型コロナウイルス感染拡大による営業活動の自粛に伴う工事受注減や前年の大型ビル工事の反動等工事の減により、減収減益となりました。
管理事業においては、マンションやビル・商業施設、公共施設・公営住宅など、さまざまな建物の管理・運営・改修をトータルサポートしています。良質な社会ストックの形成を通じて、お客さまの生活環境と資産価値の維持向上に貢献しています。
・仲介事業セグメント
当連結会計年度の業績は、東急リバブル㈱における売買仲介では、第1四半期連結会計期間の新型コロナウイルス感染拡大に伴う、店舗の休業や営業時間短縮等による取引件数の減少で減収、前期における不動産販売の高利益率物件売却の反動減等により、減益となりました。
仲介事業においては、不動産の売買仲介・販売受託・販売など、不動産流通に関するあらゆる需要に対して、先進的なサービスや最適なソリューションで応えています。不動産情報マルチバリュークリエーターとして、さらなる進化をめざします。
上記の管理事業セグメントと併せて、当社グループではフロー型社会からストック型社会への環境変化を捉え、お客さまとの接点をもとにしたストックからの事業機会を最大限に取り込むべく、成長戦略③としてストックの活用強化を掲げ、管理・仲介事業の強化を図ってまいりました。
・ウェルネス事業セグメント
当セグメントは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を最も大きく受けました。第1四半期連結会計期間においては、東急ステイ、東急スポーツオアシス、ハーヴェストクラブ等の運営施設の休業、営業時間の短縮や需要の減退等がありました。第2四半期連結会計期間以降は、回復基調にあるものの、新型コロナウイルス感染拡大による外出を控える動きが長期化、また第4四半期連結会計期間は、緊急事態宣言の再発出により、スキー、東急ステイ、東急スポーツオアシス等の需要の減退等、当連結会計年度の業績は減収減益となりました。
お客さま及び従業員の安全確保最優先の施設運営を徹底しつつ、収益構造の見直しによる事業耐性の強化、インバウンド回復の遅れを前提とした国内需要取り込み強化に努めてまいります。
・ハンズ事業セグメント
第1四半期連結会計期間においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う店舗の休業や営業時間の短縮等の影響を受けました。第2四半期連結会計期間以降は、回復基調にあるものの、引き続き店舗の営業時間の短縮や、新型コロナウイルス感染拡大による外出を控える動きが長期化、また第4四半期連結会計期間は、緊急事態宣言の再発出により、全国的な客数減少等が影響し、当連結会計年度の業績は減収減益となりました。
なお「新しい生活様式」による生活スタイルの変化に対応するため、EC事業等の強化の他、営業費用の削減等にも取り組んでいます。さらに、店舗編成の見直しに伴い、「東急ハンズ三宮店」(兵庫県神戸市)の閉店等、低収益店舗の整理を行いました。
ハンズ事業においては、ECの拡大などにより競争が激化する中、「モノ(信頼できる豊富な品ぞろえ)」「コト(ワクワクするヒントがみつかる場)」「ヒト(商品知識が豊富な頼れるスタッフ)」という3つの強みを活かしたコンサルティングセールスを展開し、「ライフスタイル創造提案No.1ブランド」の構築をめざしています。
・次世代・関連事業セグメント
当連結会計年度の業績は、海外事業における、インドネシアの分譲マンション「BRANZ SIMATUPANG」や「BRANZ BSD」等の計上戸数減等により、減収減益となりました。国内同様、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、マンションギャラリーを一時営業休止、営業再開後も来場制限を行う等、事業活動に影響を受けております。
次世代・関連事業においては、海外事業や造園・緑化事業など、新たなビジネスフィールドを創造・拡大しています。インドネシア及びアメリカを中心とする海外事業においては、総合デベロッパーとしてのプレゼンス発揮をめざした事業を展開しています。
また、当連結会計年度における、新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響は、以下のとおりです。第1四半期は、BtoCの事業を中心として事業活動に大幅な制約が生じました。
当連結会計年度における新型コロナウイルス感染拡大による主な影響
セグメント事業への影響業績への影響
都市事業主要商業施設の休館
貸会議室の営業休止
歩合賃料の減少、固定賃料の減免
貸会議室収入の減少
住宅事業マンションギャラリーの営業休止計上戸数の減少
管理事業工事業の新規営業活動縮小
管理業務の一部停止
工事収益及び管理収益の減少
仲介事業仲介店舗の営業縮小売買仲介事業の収益の減少
ウェルネス事業フィットネスクラブや各種ホテルの休館
時間短縮等による営業縮小
運営収益の減少
ハンズ事業店舗の休業及び時間短縮等による営業縮小売上の減少
次世代・関連事業マンションギャラリーの営業休止(インドネシア)計上戸数の減少(インドネシア)

新型コロナウイルス感染拡大により、その終息時期が見通せない状況が継続しております。2021年4月には3回目となる緊急事態宣言が発出され、翌連結会計年度における新型コロナウイルス感染拡大の影響を合理的に見積もることが難しい状況にありますが、商業施設、ホテル事業等のウェルネス事業、小売のハンズ事業等は引き続き影響を受けているため、仮定による影響を織り込み、算出しております。なお、新型コロナウイルスの感染拡大の終息時期等により、実際の業績等は変動する可能性があります。
ロ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「Value Frontier 2020 Stage2 中期経営計画2017-2020」では、財務規律を維持しつつ収益力強化を図ることで、EPSの成長及びROE向上を目指す方針を掲げておりました。財務規律については、KPIとしてD/Eレシオ及びEBITDA倍率を採用しており、この数値をコントロールした上で固定資産やたな卸資産への成長投資を行ってまいりました。なお、当連結会計年度におけるセグメントごとの資産、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の内訳は以下のとおりです。
(単位:百万円)
都市住宅管理仲介ウェルネスハンズ次世代・関連事業調整額連結
財務諸表
計上額
セグメント資産1,791,452284,148117,83899,213272,54032,870134,765△80,5312,652,296
有形固定資産及び無形固定資産の増加額87,3989751,4151,9709,9321,6621,956658105,970

当社グループの主要な資金需要は、都市事業セグメントにおけるオフィスビルや商業施設、再生可能エネルギー発電施設、物流施設等の取得・開発資金、住宅事業セグメントにおけるマンション用地の取得・開発資金、ウェルネス事業セグメントにおけるリゾート施設等の取得・開発資金、次世代関連事業セグメントにおける海外物件への出資等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費の増加等により1,004億円の資金増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得や有価証券及び投資有価証券の取得等により1,160億円の減少となりました。これらの投資資金を補うために、財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債増加等により1,083億円増加し、現金等の期末残高が1,895億円となりました。翌連結会計年度においても、オフィスビルや商業施設、再生可能エネルギー施設や物流施設等への投資が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローや調達済みの現預金で対応する予定です。
当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュフローの実績及び、翌連結会計年度における予想は以下のとおりです。
(単位:億円)
2021年3月期2022年3月期
(予想)
営業活動によるキャッシュ・フロー1,0041,050
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,160△1,050
財務活動によるキャッシュ・フロー1,0830

(注)2022年3月期(予想)のたな卸資産への投資は、投資活動によるキャッシュ・フローに含みます。

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